ますらお!3.2
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今日は晴天。

 

まさに学校日和。

 

うん、今日も奥武華は平和だ。

 

「そんなのてめぇだけだよ!!!!!!」

 

金髪の龍之介はチラリと横を見ると、また前に視線を戻した。

 

 

「きーてんのかよっ!!!」

 

「おー、きーてるー」

 

 

龍馬はチッと舌打ちして燃えるような赤い髪を揺らしながら、びっこ歩きしていた。

 

不審におもった龍之介はとりあえず心配だったので

 

「何で足引きずってんの?」

 

とだけ聞いておいた。

 

 

 

だまっていた龍馬だったが、肩をワナワナと震わせ

「てめぇの荷物持ってんだよー!!!!!!」と叫んだ。

 

 

「うぜぇ…ダマレ」

 

 

周りの視線に気づいて、顔を赤くしながら俯く龍馬。

 

そんな龍馬の顔を見て、龍之介は驚いた。

 

 

 

 

 

(こいつ…すげぇかわいい)

 

 

 

 

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「ねぇ…今の顔もっかい見して?」

 

 

 

あん?と睨んできたがそんなのどーでもいい。

 

また見たいぞ、あの顔。と龍之介は内心ドキドキしていると

 

龍馬はへっと皮肉った顔をしてそっぽを向いた。

 

 

 

 

ちくしょう…

 

ぜってぇまた見てやるんだからな、あの顔。

 

 

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屋上について龍之介はとりあえずいつもの席に寝そべる。

 

 

日向がちょうどいい位に暖かくて

 

 

夏は日陰で涼しい

 

 

ここは龍之介の特等席…

 

 

 

のはずだった。

 

 

どんなに信頼されていたとしても決して入れない龍之介の特等席

 

 

 

そこにどかっとあぐらをかいて座る赤い髪。

 

 

「あー疲れた」

 

 

周りの奥武華生は全員目が点だった…

 

 

もちろん龍之介も想定外で、驚いていた。

 

 

「ん?なっ…何だよ」

 

 

視線に気がついて周りを見る龍馬。

 

 

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そりゃあね、誰でもガン見しますよ。だってあの場所は…

 

 

「ぁ…あいつっ!!!!龍之介さんの絶対領域に入りやがった!!!!!」

 

 

一人の男子生徒が怒り出した。

 

 

それに続くように周りが騒がしくなる。

 

急な出来事に状況(空気)が読めない龍馬は口を開けたまま

 

ただ呆然と騒ぎたてる男共を見つめていた。

 

すると龍之介が空気を鎮める程の透き通った声で言った。

 

 

 

「こいつはいいんだよ、こいつは」

 

 

 

その言葉にその場にいた全員が凍りついたのは言うまでもない。

 

 

「龍之介…」

 

「だから、おめーらは全員退散〜」

 

 

しっしっと手で払う仕草をして、全員を追い出す。

 

リーダーの言うことを聞かないわけにもいかず

 

その場には龍之介と龍馬だけが残った。

 

 

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「わりーな、龍馬。お前以外にここに座った奴はいねーんだ」

 

それで全員があの雄たけび、と納得するが問題はここからだ。

 

 

 

「何で…何で俺はいいんだ?」

 

 

 

涼しい顔して龍之介は黙ったまま。

 

問いかけには答えてくれない。

 

すると龍之介は重い口を開いた

 

 

「それは…」

 

 

 

答えを待つ龍馬の手には汗がにじんだ。

 

 

 

 

 

「分かんない」

 

 

 

 

 

「え…それ、だけ?」

 

 

「うん、それだけ。分かんないの。何で俺あんなこと言っちゃったんだろ?」

 

 

 

あきれて物も言えない龍馬には、隣の男はあまりにも馬鹿に見えた。

 

 

 

なので龍馬は馬鹿を相手にしないことにした。

 

 

「ねぇ、龍馬は何でか分かる?教えて?」

 

「…」

 

「あれ?りょーま!!!無視?シカトってひどくね?」

 

「馬鹿はダマレ」

 

「俺、一応成績優秀なんですけど」

 

 

なんて爆弾発言で龍之介は最終的に龍馬を怒らせてしまった。

 

 

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おまけ。。。

 

 

 

「明日も来るよね?」

 

 

夕日の光に当てられより綺麗な金色の髪を見ながら龍馬は

 

「そうだな…一応、ボスのセキニンとやらを取らなきゃんねーし」

 

「そっか、よかった」

 

「何がだよ…」

 

「お前怒らせたし、もう来ないと思ったから」

 

 

「そんなことない」と言いたかったけど、恥ずかしいからやっぱ言わねー

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
続・金龍×紅龍の話です。

下についた龍馬を龍之介がこきつかいまくります。
進展ありです。
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