全地形対応車
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説明
リニア計画が頓挫した未来のリニアのトンネルは 戦争に備えて全面的に核シェルターにして 人が住めるようにした。有事の際には東京/大阪間もシェルター内を通過するだけで往き来できるのだ。だが 当初は戦争に備えて整備したのだが、温暖化による有り得ない天候を避けるためと、都会にも侵入してくる野性動物を避けるために 地下に移り住む人々がどんどん増えていった。やがてリニアトンネルを中心に 地下都市が次々と建造されてゆき、日本は世界初の地下国家となった。都市機能はすべて地下に移ったのだ。日本人は蟻人間と陰口を言われた。その間にも日本の人口はどんどん減り続けて1億を下回ってしまい、首都圏の人々以外も過酷な地上を逃れて 快適な地下で生活するようになった。そして地上は野性動物が入らないように 高い塀に囲い込まれた広大な農地が広がるばかりになった。 写真映えする大自然と のんびりとした牧歌的な風景は東京平野や大阪平野の旧大都会でも見られるようになった。熊や猪は生活圏を広げ、農業機械はAIが完全に制御しており無人だ。 地上を動き回る人影といえば ほとんど観光客ばかりになってしまった。地上の道路は幹線以外は整備が行き届かなくなり、荒れ放題となった。そして 観光客達は自動運転の全地形対応車(ATV)に乗り込み日本の自然を満喫するのであった。
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