星堕としのテクムセナムン |
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「な!? て テクマール!!その姿は!?」
「・・・私自身にも分かりませぬ。
なぜこのような・・・。」
「いや 姿もそうだが音声も
お主、
オナゴであったのか。」
「ほぉう 良いっ!!」
「ガタノソテク殿!」
「サダム・・・。
シャトーが沈黙の王より
直接命を受けたと通達があったが
よりによってあなたでしたか。」
「ああ、この星に着いたのは昨日だ。
いやいや久しいものだなテク。
直接顔を合わせるのはいつぶりか?」
「ただでさえ混乱しているというのに。
あなたにこんな姿を見られるなんて!!」
「よい場面に出くわしたものだ。
ただでさえ色気のなくなった体が
さらに下半身を奪われたと聞いた時は胸が痛んだものだ。
が、
これはこれは・・・。」
「特使殿は彼 あ いや、
彼女が女性である事をご存じでしたので?」
「モチロン。
我様が娶ろうとした相手だ。
ふむ?我がメモリーに照らし合わせると
その顔は以前の君とは違うな?
ネクロンティールの頃の姿が顕現したわけではないのか?
いや、
あるいは 前世の とか?
うむ だが骸骨面でないのは良いぞ
麗しいではないか。
その顔なら体のまさぐりがいがあるというものだ!!」
「相変わらず破綻しきっていますね
あなたの倫理意識は!!」
「あぁ その・・・特使殿
話をさえぎって申し訳ないが、
テクマールよ この数か月間何もなかったというに
そなたの急激な変貌ぶり
あのディーモンに。
フレイヤーウイルスの兆候は検知出来ぬようだが・・・。」
「ええ、
フレイヤーウイルスには感染しておりません。
今一度スキャンを要望されるなら 受け入れます。
だが
似ている・・・
忌々しきあの小娘。」
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「この顔、
それに足の裏がやわらかい?
手も 胸も
相も変わらず固くて冷たい
ネクロダーミスの体なのに
なぜ一部分だけ。
片足だけなのは あの娘の影響か?
しかし、
感じる・・・久方ぶりの感覚・・・
そもそも 感じるというのは
このようなモノだったのか・・・。
指や踵に食い込む錆クズ
冷たい床に吸い付かれる指球
そうだ コレは 痛みだ
痛い ちゃんと感覚と呼べるものがここに。
我が体に感覚が存在する
電気信号でもキャッシュデータでもない。
本物の感覚だ。
あれほどに渇望したモノが
今我が体に・・・
なんとすばらしぃ・・・。
すば らしぃ・・・
・・・すばらしいが、
・・・・・・、
やはり 痛みというのは不便な感覚だ
裸足で歩き回るのはやめたほうがいいな。」
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「全く悠長なものだな。
我様が到着して かれこれ8日が過ぎた。
バージでもドゥームサイズでも大量に投入して
とっとと始めればいいものを。
連中 会議という名の言葉遊びに夢中だ。
こっちはトライアークストーカーも モノリスも
大量に引っさげてきたというに。
ここにはヘヴィコンストラクトだってあるだろう?
全権でなく あくまで指揮権というのが歯がゆい。
スザーレク殿も頭が痛かろうな
こんな連中でも体裁を保ってやらねばならぬとは。
ところで、我が麗しき者よ。」
「その呼び方はやめていただきたい!!」
「ベヒモスは残念な事になっとるが
他のテッセラクトヴォールトが20機ほど並んでいるのを見たぞ。
イモーテク殿にも認められた そなたのシャードさばき、
今こそ発揮してみぬか?」
「分かっておっしゃっているのでしょう?サダム。
私の失敗をあざければご満足で?」
「まぁそう言うな。
得たものもあるではないかね?
その体などどうだ?
うむ やわらかそうな頬だ。」
「!?」
ガシャコ!! ヴィムンッ
「私に触れたならキサマの体も分離していただく!!
そもそもこの姿は私自らが望んだモノではありませぬ!!
それにあなたとの関係も
遥か遠い昔に破滅したはず!」
「ぁハハハァっ!!
つれぬ事をいうてくれるな
かつての想い人よ。
鉄の体に置き換えられてからというもの数十数百世紀
互いを認知するのは相互報告やらデータ共有やらの
事務 機械的接触のみ。
久しく熱いまぐわいを交わそうではないかね。」
「まさか そんなモノのために?
下半身を刀にしてまで?」
「ここの連中のあくなき変態趣味のおかげで
最近のは実に感度がいいのだよ。
君の研究が加わったことでさらにな。」
「・・・なんて汚らわしい。
ネクロンティールであった頃のあなたは
軽い男ながらも もっと品がありましたよ!」
「まぁまぁ そう怒るな。
皆口には出さぬが
周りに隠れて己の欲情のはけ口を手に入れるのが
最近の流行りなのだ。」
「もう結構!!
女型の体になったとはいえ、
私には性器なんてありませんし
興味もありませぬ!!!
ではこれで失礼!!」
「ここ数日 夜な夜な自らを弄んでおるに
そなたもまんざらではないのだろう?」
「!?なっ」
「オンナの悦び{も}取り戻したかね?」
「なん の事・・・。」
「我様の仕事は破壊者のみならず、
諜報 工作
忍び込むのは得意だ。」
「違っ!!あれは調査の一環で・・・!!」
ズィィ・・・
「なぁテクよ。
戻った感覚は本当に痛みだけかね?」
「・・・わ わたしは。」
「頬に触れられて嫌がりもせんのかね?
やわらかいな 良い感触だ。」
バシッ!!
「!!・・・あなたを撃ち抜いても私は裁かれませんよサダム!
王朝直属といえど あなたはデストロイヤーなのですから!!」
「データには目を通したよテク。
キミもよく奮戦したな 開始2分でフルボッコだったが。
実に面白い相手ではないか?
ク・タンという輩は強欲ながらも気品があった。
たたずまいにも 思考にも またその力そのものにも。
ところが皮剥ぐ者語りしこの小娘と来たら
まさに私欲の権化。
淫行という言葉がそのまま形を成したかのようだ
すばらしい!!」
「・・・ワープの住人など下賤で当たり前です。
それに・・・ちょっ!?」
グイッ
「あ奴の影響なのだろう? 今の姿は。」
「何をするのです!!」カチッピピッ
シュル・・・コトンッ
「ほう サンダルの下に
人然とした丸みのある足が。
このおみ足には 何が隠されておる?
ここの連中が
光にたかるハエのように切望するモノが
今この中に?」
「・・・・!!!」
「んん?どうした?蹴り飛ばさぬのか?
うむ良い
良いつかみ心地だ 本当に肉のようだな。
興味深い。
リヴィングメタルがこのような変化を起こすとは。
そもそも なんで生かして返されたんだろうなぁ?」
「・・・っつ!!んっ!!」
「フフ、ここは変人の巣窟だ。
ノーマルだアブノーマルだ などという無粋は存在せぬ。
かくいう我様も 多少変人のほうが好みだわ。
君は{固いオンナ}だったから
これは良い変化なのやも・・・。」
「っ!!・・・放してっ! イタイっ!痛いですっ!!」
「っと これはこれは
我様としたことが 失礼いたしましたナーセル嬢。
快楽自体は我様も欲するところだが
んー、君の様子を見るに
やはり痛みというのは憧れんね
不便極まりない。」
「サダム・・・一連の事は
この身体についてはまだ調査が進んでいません!
他の者の耳に入ったら・・・。」
「ああ、連中は君に研究させるのを止めて
君の体に直接質問するのだろうね
全身を切り刻んで。」
「・・・。」
「安心したまえ 我らだけの秘め事としよう。」
「っく・・・。」
「んーふふふっ良いな 良いものだ。
二人だけの秘密か。
リンゴのように甘酸っぱい。
あー・・・快楽だけといわず味覚も欲しいな。」
「サダム・・・あの、
本当にこのことは。」
「フフハハハハァ!!
おいおい急にしおらしいじゃないかねぇっ!!
良いなぁ・・・良いぞぉ!
そぅ怯えるなカワユイひとよ。
我様は軽いが 口だけは重く固い。」
「・・・見返りは、
何を求められる気です サダム?」
「んー、
・・・今夜空いてるかね?」
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