江畑溜池堰堤
説明
江畑溜池堰堤(えばた ためいけ えんてい)・・・山口県山口市阿知須源河に鎮座まします、灌漑用 コンクリート造 重力式堰堤(日本国内のものでは最初期のもの)で、現役で活躍中の農業灌漑用ため池である(ダムだと説明する情報も散見されるが、高さ(14.4m)が規定(15m)に足りず、河川法上のダムではないらしい)。その表面は花崗岩で覆われ、現代に新設されるダムとは一線を画した上品かつ優美な雰囲気が醸し出されてゐるやうな気がする。が、残念ながら観光用には整備されてゐるとは言ひ難く、石橋のやうな構図ならば兎も角、堰堤躯体を画面に収めるには、道なき道を分け入るか、ドローン撮影でもしないと写真映えする構図は、いささか難しさうな印象である; 脇の階段降りた先の下端の放水口には鉄格子がはめられてゐるさうで、堅牢な中世城郭のやうな佇まい(たたずまい)は、一部コスプレ撮影系ヲタクれんちうには喜ばれうるポテンシャルを秘めた観光資源やもしれない。 もし下端まで降りられたのなら、戦時中は迷彩塗装されてゐたといふその堤体を、よくよく観察されたし。ごくわずかに迷彩の痕跡が残ってゐるのだとか・・・ (細かいことを言へば、コンクリートといふのは厳密には凝結物を指す言葉で、口語ではモルタルセメントを指す場合が多いものの・・・いや、セメントも接着物を指す言葉で・・・。 たとへば 道路のアスファルト舗装も正式にはアスファルトコンクリートらしく、堤体がモルタル造なのかは、実は言葉尻からは明らかではない、が、花崗岩タイルの隙間から漏れ出て析出してゐる脱灰した石灰成分を見るに、おそらくモルタル造なのだらう)
文化庁 登録有形文化財 第35-0041号 
参考: https://dokaikyo.or.jp/kaishi_new/288t_04.pdf
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranB/TPage.cgi?id=575
http://ccba.or.jp/archives/pdf/heritage009.pdf
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