世界で一番度数の高い酒は 、ポーランド原産のスピリタスだそうだ。 アルコール度数が96%もあるので、ポーランドでは消毒薬として利用されることがあるそうだ。だが タバコを吸いながら飲むと 気化したアルコール に引火してしまう恐怖の酒らしい。 一般的な酒のアルコール度数は、強いことで有名なテキーラが35%〜55%で、ウイスキーは40%〜43%、日本酒は15%だという。 殺菌(除菌・消毒)に使用されるエタノール(アルコール)の殺菌効果の有効範囲は、厚労省おすすめの日本薬局方が76.9〜81.4 v/v%で米国薬局方なら 68.5〜71.5 v/v%だ。?WHOのガイドラインではエタノール濃度は60〜80 v/v%となっている。?しかし、これらの有効濃度は、2000年以前の実験データに基づいて決められたものが多く、試験方法とかエタノールと菌やウイルス種との混合比率や作用時間などの条件が一定ではないため、有効的に比較できるものではなかったそうだ。?そこで東京医療保健大学大学院の 神明 氏が感染で重要な殺菌と抗ウイルス効果に対するエタノールの最小濃度を確認した論文をまとめた。?この論文により殺菌効果が見込める濃度は、WHOが規定している通り 60〜80v/v%の範囲があれば十分とされ、エタノール濃度63v/v%(55w/w%)があれば、さまざまな菌・ウイルスに対しての殺菌効果が期待できるようだ。?ただし人への感染リスクがあると言われている20種類ほどの抗酸菌の中で、ある菌の殺菌については、72 v/v%以上の濃度が必要なため、WHOのガイドラインの最大値が80v/v%の濃度に設定されているのだそうだ。?また、ノロウイルスなどの一部のウイルスはアルコール濃度を高くすれば良いというわけではなく、逆にアルコール溶液を弱酸性化して殺菌時間を長くすると殺菌効果が期待できるようだが、 ノロウイルスには、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムの方が良いと一般に認知されている。 アルコール(エタノール)の構造上、77v/v%(70w/w%)でベストの状態になるため、この濃度での殺菌力が最も高くなると考えられているそうだ。 ドラッグストアでよく65%の消毒用アルコールが売っているのは 以上の理由の他に、度数が高すぎると 早く蒸発してしまい 持続効果時間が短くなるのと、発火するのを防ぐためらしい。だから風邪のウイルスを退治しようと思って テキーラを飲んでも無駄で、飲酒用のアルコールくらいでは抗菌も抗ウイルス効果も期待出来ないのだった。 |