『想いの果てに掴むもの 〜第6話〜』魏アフター
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真・恋姫無双 二次制作小説 魏アフターシナリオ

『 想いの果てに掴むもの 』

  第6話 〜 宴の影と、変わり往く外史 〜

 

 

パキッ

 

マキの爆ぜる音が、宴の賑やかさの中に消えていく

金髪の死神に、めちゃくちゃにされた俺は、目が覚める頃には、すっかり暗くなり、辺りを松明の炎が

照らしていた。

草の匂いと、暖かな感触が後頭部を覆う。

女性独特の、甘い香りよって、体が安らぎを覚える。

へっ?

 

「あら、目が覚めたようね」

 

頭上から、投げかけられる言葉に、俺は完全に目を覚まし

 

「まだ、寝てなさい、この方がゆっくり話せるわ」

 

起こそうとした体を、華琳が押しとどめた

 

「いいのか?  覇王曹操がこんな人前で」

 

俺の言葉に華琳は

 

「別にかまやしないわ、それにこんなことするのは貴方だけだし」

「いや、華琳の世間体が」

「貴方に関しては、もういまさらよ。

 貴方のおかげで、桃香達にすら、からかわれる始末よ」

「そ、それはすまん」

「そうね、全部貴方のせいね」

「う¨」

「風にある程度は、聞いているのでしょ?」

「あぁ、でも、立ち直ったとも、・・・とにかくごめん」

「ええ、もう少し、貴方が帰ってくるのが遅れていたら、本当に見限っていたかもよ」

「・・・・危なかったのかな?  俺」

「ええ、かなり」

「じゃあ、今まで待ってくれた華琳や皆には、感謝しないとな」

「そうよ、いくら感謝しても、足りないくらいと思いなさい」

「ああ、華琳も心配した?」

「そんな事も、分からないと言うつもり?」

 

俺の言葉に華琳は、むっ として言う

 

「華琳の口から、聞きたい」

 

俺の言葉に、華琳は目を閉じ、一度息を静かに吐くと

 

「・・・・し・・しんぱい・した・わ・ょ・・」

 

顔を赤くして、小さな声で、確かに、言ってくれた。

そんな華琳の態度と言葉に、俺は

よかったと安堵する。

まだ、華琳と繋がっている事が出来たと、心に刻む事が出来た。

 

「そ、そんな事より、さっきの仕合正直驚いたわ」

 

俺が、華琳の言葉に感涙している所に、話を逸らさんとばかりに、話題を変える。

 

「まぐれだけどね」

「そんな事は、判ってるわよ」

「ひでぇ」

「あら、おだてても、貴方のためにならないでしょ」

「まあ、そうだけど」

「でも、二年間と比べたら雲泥の差じゃない。

 あの娘も、成長期って事もあると思うけど、この二年でかなり腕を上げていたのよ」

「必死だったからね」

「なにがよ」

「風にも言ったけど、この二年、どうやったら戻れるか、判らなかったけど、こっちに戻ってこれた時

 に、華琳達の力になれるよう自分を磨いた。

 武だけじゃなく、役に立ちそうな知識や技術。

 まぁ、二年程度で、やれることなんて知れているけど、それでも必死で学んだ。

 華琳達を、守れるようになりたいと思ったから」

「・・・/////」

 

俺の言葉に、華琳は頬を赤らませていた

 

「華琳?」

 

ぎゅーーー

 

「いたたたたたたっ

 華琳痛い、やめて、耳捻らないで、本気で痛いって」

 

いきなり耳を襲う痛みに、涙目に華琳に許しを請う。

すると華琳は、指を離してくれた。

 

「いたたたたっ、いきなり何するんだよ」

「・・・・だって、悔しいじゃない」

「なにがだよ?」

「あなたは、この二年、前を見て歩き続けたのでしょ。

 それに比べて、私だけ立ち止まっていた、なんて思ったら」

「・・・華琳、それは、違うよ

 俺のはたぶん、戻れないかもしれないと言う現実に、逃げていただけだと思う。

 華琳は逃げずに、受け入れた。

 ただ、立ち止まってしまったと言う事は、それだけ俺の事、思ってくれたってことだろ?

 俺はそれだけでも、嬉しいいよ」

「・・・それでもよ、ばか」

「・・・かもな、それと、ただいま華琳」

「・・・おかえり、一刀」

 

その言葉に、華琳は、やさしげな微笑を浮かべ、俺の髪を梳いていく。

宴の賑やかさを、背景に、静かな時間が流れる。

そんな静かな時間を破ったのは、華琳のほうだった。

 

「ねぇ、そういえば、さっき桃香達と何話してたの?」

「雪蓮達から、お誘いってやつ」

 

ピキッ

 

俺の言葉に、さっきまでの優しげな笑顔に # 印が

・・・あの華琳さん、笑顔のまま、それは逆に怖すぎるんですけど・・・

 

「へぇ、もう真名を呼びあう仲なの?

 戻ってきた早々、本当に他国の女に手を出すなんて・・・・」

「へっ? 待て、それは誤解で、」

 

何か、俺の言葉に誤解があったのか、華琳は笑顔をやめ、裁断者の顔になる。

や、やばい、なにやら地雷を踏んだみたいだ

 

「そうね、確かにあの娘達、私と違って、胸が大きいものね」

「ま、まて、それは」

 

ギューーーー!

 

俺の弁解の言葉も終わらぬうちに、頭に激痛が走る。

華琳の両拳が、頭の両側からグリグリと押し合ってくる。

 

「いてっ、ちょ」

 

ギュッ

ギュッ

 

「あ・な・た・の種馬振りには、いい加減、諦めはついていたつもりだけど、

 再会した当日に、それは無いんじゃないかしら」

「ご、誤解だーーーー!」

 

いっこうにやまない攻撃の雨に、俺は立ち上がることも出来ず、なすがままにされていた。

俺は涙交じりに、なんとか華琳の誤解を解こうと考えてた。

だが、いかんせん相手が聞く耳を持ってくれない。

そこへ救いの声が、聞こえる。

 

「お兄さん、また、華琳さまを怒らせる事をしたのですかー?」

 

ギュッ!

 

風の言葉に、華琳はもう一度、今までより強い一撃を入れて、やっとその手を止めてくれた。

 

「風、あまりこいつを甘やかすのは、感心しないわね」

「いえいえいえ、お兄さんの苦しげに悶える姿は、見ていたいと思うのですが、

 このままでは、華琳さまのお手を傷められては、と思いましてー」

「そうね、確かに痛いわ」

「痛いならやめてください・・・・頼みます。

 (それと風、人が苦しむ顔を楽しむのはどうかと思うぞ)」

「あら生きてたの」

「いや、まだ死にたいと思わないから」

「そう、なら一応言い分は聞いてあげるわ」

 

風のおかげで、華琳は俺に、弁解の席を設けてくれた。

風、ありがとう。

心の中で、風に感謝の言葉を送り、俺は華琳の誤解を解く

 

「だから、呉や蜀に来て、力を貸して欲しいって、誘われただけだって」

「そう、その割には親密に見えたけど」

「いやそれは、俺には分からないって、

 それに、その件はさっき、ぼこすか にしたじゃないか」

「あれでは、まだ足りないと思ったのよ」

「どこまですれば、気がすむんだよ、たくっ」

「油断しているあなたが悪いのよ、それに、大きな胸に挟まれて、嬉しかったんじゃないの?

 鼻の下伸びてたわよ」

「確かにあれは、破壊力抜群だったな」

 

ドゴッ

 

俺の言葉に、頭に衝撃が走る

 

「さすがの風も、ここで、その選択は無いと思うのですよー」

 

意識が眩む中、風のそんな言葉が聞こえる

・・・いや、そんな選択選んだ覚えは無いのですが

 

「で、一刀、貴方は、まだ、とぼけたこと言うつもりなのかしら」

「俺は華琳達のものだから、他の国の娘に手を出す真似はしないさ。

 華琳、君を世界で一番、愛している」

 

俺は、頭の痛みを我慢して、今できる精一杯の笑顔で華琳に、

俺の気持ちを、言葉にして、伝える。

そんな俺に華琳は、痛む頭にやさしく手を当て

 

「・・・ばか・・」

「・・ああ」

 

そんな華琳に、俺は、あいまいに返事をすることしか出来なかった。

 

 

 

 

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呉side

 

「雪蓮、どうだった天の御遣いとやらは?」

「あら、冥琳、でもこっそり見てたのでしょ?」

「当たり前のことを聞くな、私は雪蓮がどう思ったかを聞いている」

「そうね、面白い子ね、気に入ったわ」

「そのようだな、だがあれは、やりすぎではないか?」

「それだけ気に入ったって事よ、何より反応が可愛いもの」

「まぁ、あれだけ、うろたえているようでは、悪者ではなく、善者とも言えるな」

「それだけじゃないわよ、きっとあの子は呉の未来に役に立つって、私の勘がそう言っているもの」

「勘ね・・・私は軍師だ。 そのような曖昧なものでは決められんよ」

「えーー、私の勘って、馬鹿に出来ないと思うんだけどな」

「雪蓮、私達のような凡人には、それなりの理由ってものが必要なんだ、分かってくれ」

「ふーんだ、冥琳ったらそんな事ばっかり言って、いざとなったら、出遅れることだってあるんだからね」

「それは否定しない、だから時には英断も必要とするが、今はその時ではない」

「じゃあ、あの子の事、冥琳はどう思った」

「ふむ、まずは武だが、確かに目を見張るものは無いが、それでも将の域にあると見た。

 何より、武で上回る相手に対し諦めず、策を考え、結果を残す。

 あれは将として必要な能力だろうし、まだまだ伸びると見た。

 軍師としては、曹操達の言を信じれば、あの赤壁の戦いの功績、見逃せないものだろう。

 文官としては、この街や周辺の治安の良さ、街の活気、天の御遣いの知識によるものと聞いている。

 だが、同時にいくつもの問題もでていると聞く」

「でも、それは仕方ない事じゃない?  新しい事を始めれば、問題も衝突も出てくるでしょうし」

「うむ、そのとおりだ」

「じゃあ、結論は?」

「雪蓮の言う、呉に取り込む策、これに異論は無い。

 まだまだ、見極めなければいけないところは数多くある。

 だが、人間性に関しては、さっきも言ったように悪者ではない。

 自分から、人の信頼を裏切る者とも思えん。

 何より、天の知識とその風評は、呉の未来に役に立つだろう」

「じゃあ決まりね」

「では、どうする。曹操達のあの様子から、簡単に譲り受けれるとは思えんが」

「それを今から考えるのよ」

「やれやれ」

 

 

 

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蜀sido

 

「桃香様、何故あのようなものに、真名を!」

「えーー、でもあのお兄さん、優しそうな人だったよ。

 それに力を貸してくれるって言ってくれたし」

「それとこれとは、話は別です。

 それにたかが、警備隊長如きに真名を許していては、他に示しがつきません」

「別じゃないよ愛紗ちゃん、それに身分は関係ないよ。

 力を貸してとお願いして、それを受けて、助けてくれると言ってくれた人だよ。

 こちらから信頼しない事は、失礼に当るよ」

「信頼しないとは言っていません。 ですがあのような者に、真名までとなれば」

「愛紗ちゃん、この街のこと、どう思った?」

「と、桃香様、話を逸らさないでくださいっ!」

「答えて、愛紗ちゃん」

「治安が行き届き、活気に溢れています」

「それだけ?」

「この街だけではなく、周辺や、いくつかの町や村でも、警備が行き届いているように感じました。」

「そうだね、それは私も感じたよ。 たぶん私達の街より、行き届いているんだと思う。

 何より笑顔がいっぱいだったもん」

「ですがそれとこれとは」

「一緒だよ、それと、前の戦のとき、朱里ちゃんや雛里ちゃんの策が破られた事、どう思う?」

「あ・・・あれは、判りません、

 あのような状況で、こちらの策を見破られるなど、私には判断しかねます」

「そうだね、朱里ちゃんも雛里ちゃんも、ものすごく悔しがっていた。

 10も100も先の手を見る二人が、1000手先を見通したとしても、

 あの策を見破る事なんて出来ないって、

 その慧眼があれば、あの戦乱を早く終わらせる事が出来たって、

 時々、悔しそうに、こぼしているの」

「あの二人は・・」

「愛紗ちゃん、あの二人を責めないで、それだけ悔しいと思っていることだし、

 自分の能力に、挫折しているんだと思う、私、その気持ちよく判る。

 ・・・私は何も出来ないから」

「桃香様とあの二人は」

「一緒だよ、同じ仲間だもん、もちろん愛紗ちゃんもね」

「桃香様」

「ねえ、愛紗ちゃん、それもこれもみんな、あのお兄さんの力があったからなんだって」

「桃香様、それが本当がどうかは話が別です。天の御遣いの威光を高めようと、噂を広げているだけ

 かもしれないではありませんか」

「そうだね、でも、噂だけなら、何で街の人達や一般兵の人達は、

 あんなに楽しそうに、お兄さんのことを話してくれるのかな」

「そ、それは、そのように噂を」

「ううん、それは違うよ、愛紗ちゃん。

 人は噂だけで、あんなに嬉しそうに話すことなんて、出来ないと思う」

「で、ですが」

「愛紗ちゃん、そんな力を持つ人に、ましてや、他国の重臣に近い人に、魏の皆にあれだけ信頼を得て、

 慕われている人に、力を貸してと、お願いしているんだよ」

「桃香様は、甘すぎます」

「そうかなー?」

「そのとおりです。

 わかりました、真名のことは桃香様が、そこまで言うなら、いたしかたありません。

 力を借りる事も、あれだけの事が出来る人物です、それなりの対応はしましょう。

 ですが、あの者を信用するに値するかどうかは、私自身の目で見極めます」

「えへへへへ、それでこそ、愛紗ちゃんだよ」

「まったく調子のよい」

「えへへへへ」

「でも、どうやって、あの者を引き込むのですか?

 魏の将達の反応から、簡単に手放すとは思えませんが」

「別に、普通にお願いすれば言いと思うよ

 あの、お兄さんやさしそうだもん」

「・・・・桃香様、判りました、朱里や雛里と相談してきます」

「えーーー、酷いよ愛紗ちゃん」

 

 

 

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一刀視点:

 

「ふぅ、結局、俺ってみっともない姿を見せっぱなしだったなぁ」

 

華琳から開放され、本来なら感激の再会場面も、

俺自身の手によって、情けないものへと変わってしまった

 

「やっぱ、俺って、お笑いキャラなのかなぁ・・・」

 

そう考えるが、結局情けなかろうが、うまくいこうが、

再会できた喜びに違いは無く、せっかくだから、素直に喜ぶことに決めた。

 

「さて、みんなはと・・・」

 

周りを見回すと、まず目に最初に見つけたのが、桂花だった。

だがお互い視線が合うと

 

ギンッ

 

とこっちを、すごい形相で睨み付けてきた為、慌てて視線を逸らす。

 

「・・・あいつ、そのうち視線で人が殺せるようになるんじゃないか?」

 

次に見つけたのが、稟と風だが、稟は何処かの太守らしきおっさんと話しをし、

風は、いつもどおり目を瞑っていた・・・まぁ風らしいか・・

 

更に視線をまわすと、霞、春蘭、秋蘭を発見!

俺はそちらに向かおうとしたが、一緒にいる蜀の趙雲さん、厳顔さん、黄忠さん

呉の黄蓋さんが集まり大杯で、かぽかぽ、と杯を空ける姿をみて、踏みとどまる。

駄目だ、あの先は一般人の俺には死地に等しい。

まだ死にたくない俺は、別の人物を探す事にする。

 

別のテーブルでは、立食パーティーのはずなのに、

何故か専用テーブルと椅子が置かれ、季衣、呂布、文醜による大食い大会が行われていた。

いや、実際は大会ではないのだろうが、あの三人の食欲だ。

ああいう席を設けなければ、たちまち会場中が、食い荒らされるのだろう。

次々、空けられるお皿をよそに、侍女や警備の兵が次の料理をせわしなく運ぶ。

せっかく、美味しい物をお腹いっぱい食べれる機会を、邪魔するのは悪いと思い、その場を引き返す。

おそらく流琉は今頃、厨房で指揮を取っているのだろう。

この宴において、厨房は最前線と化し、激戦につぐ激戦を演じているだろう。

そちらも邪魔をしては悪いと思い、行くのをやめる。

何より、食べ物の恨みは怖いからな、季衣はともかく、呂布や文醜を敵には回したくない。

 

後は、凪、真桜、沙和だけど、

・・・・おかしい、何度見回しても会場には見当たらない。

3人して厠か?

そう思っていると、庭の入り口から、3人の姿があらわれた。

3人はこちらの方へ向かってくるが、その後ろにも誰やらがいる

あれ、あれは、

俺はその姿を確認すると、後ろの3人に声を掛ける。

 

「天和ー、地和ー、人和ー、ただいまーーーーー!」

 

俺の声に気がついた3人は、前の3人を押しのけ俺に走り寄ってくる。

特に地和が勢いよく走る。

地和、口ではあれだけ言ってても、本心ではこんなによろこんで・・・

と思っていたら、地和は、地面を蹴り、そのまま両足を俺に、

 

「って、マテッ」

 

ドゴッ

 

俺の制止の声も遅く、俺の腹部へと衝撃が走る。

だが、今度は覚悟していた事もあり、何よりスーツがその衝撃を殆ど逃がしてくれたため、

その衝撃に耐える事が出来た。

俺は蹴り終え、倒れこむ地和を抱きかかえる。

 

「たくっ、相変わらず屈折した愛情表現だな 地和は」

「そ、そんな事無いもん、別にちぃは、一刀のことなんて・・・」

「一刀おかえりーーー、わたし頑張って、三国一の歌姫になったんだから、ほめてほめて」

「あーーー、ずるい、一番はちぃなの、お姉ちゃんは2番なのっ」

 

地和の言葉の途中で、飛び込んできた天和と相変わらずの二人に、俺は二人を優しく包み込んだ。

そうやって、騒いでいる二人を優しく撫でていると、少しだけ離れた場所に人和が立っていた。

 

俺は、二人を一度離し、人和の元へと歩む

 

「一刀さん・・・一刀さんなんですよね」

「ああ、人和、ただいま」

「はい、おかえりなさい・・です」

 

そう言って、人和は、俺の胸にしがみ付き泣き出した。

そんな泣いている娘を、放っておく事はできず、その背をやさしく撫で続けた。

しばらくして、人和が泣き止むと

 

「ずるーい、れんほー」

「そうだよ、一刀を独り占めするなんて、私、ぷんぷん なんだからね」

 

場の空気に残された二人が、不満の声をあげる

 

「あの場では、ああするのが、一刀さんと一番、再会を演出できると計算しただけです。

 それに、一番乗りは、譲ったのですから、文句を言われても受け付けません」

 

今度は3人でじゃれあい姿をよそに、人和の恐ろしさを再認識すると共に、

この計算高さは、見習わなければいけないな、と感心した。

 

「よーし、じゃあ、一刀も帰ってきたことだし、ちぃ達で、この会場を、最高に盛り上げるぞーーー」

「いいねえ、私も賛成、ちーちゃんに負けないんだから、一刀を私の魅力で、虜にしちゃうんだから」

「あああ、お姉ちゃんずるーい、一刀は私のものなの」

「一刀さん、最高の舞台をお見せします。

 ぜひ見てください」

 

3人のそれぞれの思いに、俺は

 

「ああ、楽しみにしているよ」

 

 

 

三国同盟の歓迎の宴

 

その夜、会場は二年ぶりの明るさを取り戻した

 

まるで、会場の主が戻ってきたかのように

 

そして、松明の火が消えかけようと

 

会場の熱気は

 

冷めることなく続いた

 

 

 

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チュン

 

チュン

 

 

「うっ」

 

鳥の鳴き声に、目が覚めると、

もうかなり日が高くなっているのか、周りは明るい。

久しぶりの自室で目が覚め、体を起こすと

 

「・・・こいつらは」

 

俺の寝台に、季衣と流琉が寝台に寄りかかり、眠っていた

きっと、不安だったのだろう二人の頭を、優しく、軽く撫でる。

 

「兄ちゃん・・」「兄様・・・」

 

そんな寝言をつぶやく二人に

 

「季衣、流琉、おはよう」

「う・・」「え・・」

 

俺の声に、二人は同時に目を覚ます。

季衣は、無邪気に笑い。

流琉は頬を染めながら、申し訳なさそうにして

 

「兄ちゃん、おはよう」

「兄様、おはようございます」

「おはよう、心配かけたね」

 

朝の挨拶をしてくる二人を、優しく頭を撫でつけながら、

もう一度、挨拶と感謝の言葉を紡ぐ、そんな静かな時間も、長くは続かず。

 

バタンッ!

 

「北郷、いつまで、寝ているつもりだ! まもなく朝議の時間だぞ」

 

勢いよくドアの音がすると共に、豪快に入ってきた春蘭の言葉が、部屋に響く。

 

「おはよう春蘭」

「う、うむ・・・」

 

そんな春蘭に、俺は微笑みながら朝の挨拶をするが、春蘭はなにやら、挙動不審に頬をかいていたりする。

どうしたんだろう?

 

「そういえば、春蘭がこうして迎えに来るなんて珍しいね」

「ふん、まもなく朝議が始まるんだ。

 復帰そうそう遅刻では、華琳さまの面子がたたんからな」

「え、でも、魏の皆だけじゃ」

「それでもだ! いいから、とっとと身支度して来いよ」

 

そう言って、とっとと、部屋から出て行く

 

「なんだったんだ、あれ?」

 

俺が春蘭の突拍子の無い行動に、あわを食っていると

 

「きっと、春蘭様は、兄ちゃんの事が心配で見に来たんだよ」

「こ、こら季衣」

 

季衣の言葉に、なんとなく春蘭らしいと思い着替えることにする。

でもその前に、

 

「あの着替えたいから、そろそろ、出て行ってもらえると助かるんだけど」

「うんわかった」「ひゃ、ごめんなさいです」

 

季衣は、顔を赤くした流琉に押されるように出て行った。

さてと、天の国というか、現実世界の私服に着替えてもいいが、俺は、もうこの世界の住人のつもりだ。

必要も無いのに、あちらの服を着るのもなと思い。

部屋の箪笥の奥を探る。

おっ、あった。

この部屋は、季衣と流琉が管理していたようだが、箪笥の奥に、ましてや、袋に入れたままのこいつには、

気がつかなかったのか、うっすらと埃が袋についていた。

中は、そう埃っぽくなく、問題なくそのまま着れそうだ。

 

「問題は、サイズだよなー」

 

この二年で俺の体格は、以前より成長しているため、切れない可能性が高い。

一応着てみるが・・・

 

「・・・どういうことだ」

 

小さいと覚悟して、袖を通してみた服は、作った当時のように、ぴったしだった。

 

「流琉が寸法直ししたって事はないよな、さすがに・・・」

 

さすがに、一晩で作り直すのはきびしいだろう。

まあ、考えても仕方ないので、俺はその服を着て部屋を出る。

 

朝議には、すでに皆そろっており、俺が最後のようだ

やべっ

 

「遅れてすみません」

「別にまだ始まっていないから、かまわないわ、

 それにしても一刀、また変わった意匠の服を着てきたものね」

「ん、そうか? 一応、赤壁後にもし、この世界にいられたらと、思って作らせた服なんだけど、

 今まで着る機会がなくてね。

 それに、何故か、寸法も直されてたし、華琳何か知ってる?」

「いいえ、私は、知らないわ、そんな服があったことも、知らなかったもの。

 あなたたちは何か知っている」

 

俺の思っていたいた疑問に、誰しもが首を振る

この世界の悪戯って奴なのか?

 

「まあ、いいわ、その服を着るってことは、覚悟が出来ているって事と、受け取っていいのね?」

「ああ、おれは、魏の北郷一刀、生涯華琳の臣下だよ。

 ・・・って、昨日も言った気がするんだけど」

「その余分な一言がなければ、少しは感激してあげたのに、まぁ、一刀にそれを求めても仕方ないわね。

 それより、なかなか似合っているわよ」

 

華琳の言葉に、俺恥ずかしくなり頭をかく

某格闘GAMEのキャラクターの衣装を、イメージして作らせたのだが、

似合うとか言われるとやはり恥ずかしい。

俺が席に着くと、朝議が始まる。

とりあえず、現在は、同盟が集まっている事もあって、

行事やその進行方法、又は警備体制の確認が主だった。

俺は、まだ帰ってきたばかりという事もあり、突然割振れる仕事などなく。

待機となった。

逆に、同盟国が帰るまで、騒ぎになるから、うろつくな とまで、釘を刺される始末である。

ううう・・・俺って、やっぱり役立たずなのかな。

そうこうしているうちに、朝の議題も終わりなのか、華琳が俺に声を掛けてくる

 

「一刀、勘違いしないで欲しいのだけど、あなたは今、微妙な立場なの

 こういう時でなければ、やるべき仕事は山程あるわ。

 それについては後で桂花が、いろいろ言いたいそうだから、覚悟しておく事ね」

「おてやわらかに」

「いやよ」

 

華琳の言葉に、桂花を見るが、即答で拒絶される

 

「今回一刀は、警備に回ることもないわ、

 いっそのこと、休みと思って気楽にしていてかまわないわ。

 ただし、今回の事が済むまで、城から出ることは禁じます」

「俺、やくただず?」

「今回の事に関してはね、でも一応、明日の民を前にしての演説では、あなたにも顔を出してもらうわ。

 いいわね」

「広告塔って訳ね」

「なによそれ、天の言葉?」

「風評を集めるためのものってやつ」

「まあ似たようなものね。

 でも、それで、民が活気付いてくれるなら、悪くない役回りだと思うのだけど」

「了解」

 

そうすると、それで朝議は終わりなのか、各自玉座の間を出る

さて、今日一日何しよう・・

 

 

 

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華琳視点:

 

一刀達が、玉座の間から出て行った後

その場には、華琳、秋蘭、桂花、風、稟の5人が残っていた。

 

「さて、残ってもらった理由は、もう分かっているわね」

「はい、風のことですかー」

「ええ、それと」

「一刀殿の事ですね」

 

私の言葉に、それぞれが頷く

 

「では、まず一刀の事と行きましょう。

 桂花、政務について現状は?」

「はい、現在 あれの発案した政策で、幾つかの問題が山積みされています。

 ですが、それは、今回の同盟会議の後でも問題ありません。」

「そう、では今回の事が終わったら、こき使ってあげて、文官としての力を、磨いてもらわないと困るわ。

 稟、警備の方は?」

「はい、もともと今回の警備は、一刀殿がいないことを前提として組まれたものです。

 したがって、いなくても問題はありませんが、組み込んだ方が士気が上がると思います。

 ですが組んだ事により、お祭り騒ぎになり、警備に穴が出ないと限らないため、危険を回避するならば、

 今回の事が終了するまで、組まない方が得策と判断します」

「では、その判断で行きなさい。

 秋蘭、一刀の武をどう判断したか、意見を聞かせて」

「はっ、北郷の武は、それなりの将の域に達していると思います。

 それに、鍛えれば、まだまだ伸びる可能性を秘めており、華琳様のお役に立てると思います。

 ・・・ですが・・・」

「どうしたの秋蘭?」

「北郷は、天の御遣いとしての風評があります。

 もし前線に出して、死亡した場合、天の御遣いの風評が仇となり、華琳さまの障害となる可能性が」

「そう、それは判ってるわ。

 でも私は一刀を前線に立たせる気はないわ

 でも、何かのために武を磨く事も必要よ。

 自分の身は自分で守れるくらいの甲斐性は必要ですもの。

 秋蘭、貴女や凪が暇を見つけては、一刀を鍛えてあげて」

「はっ」

「あのー、華琳さまー」

 

私は三人の将に、それぞれ意見を聞き、指示を出し終わったところに、風が声をあげる

 

「何? 風、次は貴方の番だったから待てなかったのかしら」

「おやおや、それは失礼いたしましたのです」

「で、何かしら、風言いたい事があるなら、発言を許します」

「はいなのですー、華琳さま、今回お兄さんの事で、褒美をいただきたいと思うのですよ」

「風、あなた」

「稟、控えなさい!」

 

風の発言に、稟が驚愕の声をあげる

実際私も驚いたのだけど

 

「貴女が褒美を要求するなんて、珍しいわね。

 今まで、なかったじゃない」

「はいはい、風だって、たまには褒美が欲しい時があるのですよー」

「いいわ、実際賞金もかけていたわけだし、それ以上のものを用意させるわ」

「いえいえ、風が欲しいのは、そういうものじゃないんですよー

 もちろん別で、いただけると言うなら、いただきますけどー」

 

風は、物意外のものが、欲しいと言ってくる。

そう、なら

 

「何を願うのかしら」

「さすが、華琳さま、話が早いのです」

「世辞はいいから、願いを言いなさい、あまり無理なものじゃなければ、聞いてあげるわ」

 

まあ、一刀を見つけ連れてきてくれた事には感謝しているし、

これくらいはかまわないだろうと、風を促す

 

「願いは3つなのですよ」

「あら、三つもなんて、欲張りね」

「いえいえ、その程度の内容と言う事なんですよー」

「そう」

「一つは、お兄さんの閨での報告命令の撤回なのです」

「・・・・まあいいわ、なら貴女だけ撤回するのは不公平ね、皆にも命令を撤回するわ」

 

一つ目は、まあ、納得できるものだった。

彼女達にとって、一刀との閨ぐらい自分の胸に留めておきたい

と言う気持ちは、わからないでもない。

実際、私の嫉妬からくる命令だったわけだし。

 

「二つ目は、華琳様からお暇をいただきたいと思うのですよ」

「んなっ!」

「「「 風! 」」」

 

風の二つ目の言葉に、私ばかりか、皆が騒ぐ、当然だろう。

これだけの有能な人材を、手放すなんて考えられない。

 

「風、私がそれを認めるとでも思うの」

「三つ目は」

「風!」

「華琳さま、最後までお聞きくださいなのです。

 三つ目は、お兄さんの臣下になる事を、お許しくださいなのですよー」

 

風の三つ目の願いは、二つ目の願いも驚いたが、これも別の意味で驚かされた。

 

「華琳さま、二つ目の願いが聞き入れられないのは、風を手放せないのが理由ですよね。

 お兄さんの臣下でいるのですから、お兄さんは華琳さまのものですし、問題ないと思うのですよー

 無論お給金は、いただきますけど」

「ずいぶん、都合のいい願いね」

 

風の言い訳に、私は呆れる。

確かにその形ならば、何の問題はないように見える。

私に直接仕えるか、一刀を通して私に仕えるかの違いでしかない。

問題は、私の心の問題と、そして・・・

私は、玉座を飛び降り、"絶" を彼女の首に、突きつけながら問う

 

「風、理由はなんなの? 述べなさい!」

 

私の覇気を受けても、風は微動だにせず。

 

「願いを叶えてくだされば、すべてお話しするのですよー」

 

と相変わらずの態度だ。

これがもし、他の雑多な臣下だったら、この場で首を刎ねていただろう。

だが、私はそれをする気が沸かなかった。

ならば、答えば決まってるわね。

 

「判ったわ、風、その願い聞き遂げましょう」

「ありがとうございますなのですよー」

「ただし、一刀がそれを了承した場合のみ有効とします」

「ああ、それなら、もう大丈夫です、風はお兄さんから、もう了解を得ているのですよ」

 

「「「「 ん¨なっ! 」」」」

 

今度こそ、私たちは絶句した。

いつのまに・・・いや時間は出会ってから、許昌に来るまでの間あったはず。

でも一刀に、それらしいそぶりは

 

「風、今のは本当なの?」

「はいなのですよー、お兄さんは『 風は、俺のものだ 』って言ってくれたのですよー」

 

そう言って、風は、そのときの情景を浮かべているのか、幸せそうに微笑む。

その様子から、嘘は言っている感じはしない。

 

・・・・か・ず・と・−−−−ーーーーーーっ!!

 

今夜、きっちり問いただしてやるわ!

まぁ、今ここで怒っていても仕方がない。

一刀が受け入れてしまったなら、私は、王の勤めを果たすのみ。

そう思い、風の方に目を向けると、そこには、何故か桂花や稟が風を抱えて共に震えている姿だった。

 

「あなた達、何をやっているの?」

 

私の言葉に、桂花達は我を取り戻したのか、席に戻る。

 

「・・・華琳様、いろいろ洩れ出てました。 お気を御鎮めください」

 

秋蘭の言葉に、やや疑問が感じるが、とりあえず感情が表に出ていたみたいね。

まあ、それはおいといて

 

「風、ならば貴女の願いは、すべて叶えたわ、理由を話しなさい」

「はいはいなのですよー」

 

風の話では、一刀が現われた時、風の隊と誤解が生じ、戦闘になった事。

その戦闘で、一刀が勝った事、これはまだいい、問題なのは・・・

風を抱えたままだった事、冷静に考えればこれは足手まといでしかない。

隙を見て下ろすべきだった事。 次に、無手で立ち向かった事

風を抱えたままのため、剣が使えなかったわけだが、

風を下ろせば、そもそも、そんな危険な真似をする必要がないことだ。

だが、一刀はその選択肢を選んだ。

これは、一刀の武に対する増長が引き起こした事だと、風は判断した。

先日の仕合は、そんな一刀を、武で叩きのめしてもらうのが目的だったわけだが、

予想を裏切って勝ってしまった。

これではますます増長しかねないという事。

これは私も同意見だ。

一刀は褒めるとすぐに調子に乗るから心配だ。

だが、身を守るため、ある程度の武は、やはり必要だとも思う。

 

次に、これからの事、世が太平になり、これから一刀の身は、

天の御遣いとして忙しくもなる反面、いろいろな思惑に巻き込まれるだろう。

この時に、冷静な判断や、相談に乗る人物が身近にいる事が重要だと言う事。

他国に行く事も多くなるため、

愛人、臣下、そして私の許可と様々な立場を利用する事で、いつでも傍につく事が出来る。

そうして、一刀を政敵や陰謀から守る存在が必要だという事。

無論、護衛をつけるがやはり、政治的な判断が出来る人間がいる。

これにも私も同意見だ。

また天の知識を利用した政策なども、その知識を、この世界にあわせるだけの知恵が必要だ。

それを傍らで行う事で、円滑に進めることができる。

そして、魏の将の中でそれが出来る立場にあるのが、風がもっとも適任だという事。

まあ、他にもいろいろ理由があるが、大まかにはそういうことだった。

ここまで述べられては、私も納得するしかなかった。

 

「風、判ったわ

 でもいいの、皆に恨まれるかもしれないのよ」

「仕方ないのですよー、それに、それなりの利点もあるので、相殺って事なのですよー」

「・・・・貴女にとっては利点が多い気もするわね」

「そこは、役得というものなのですー」

「でも、武の修練は続けるわよ」

「それはかまわないのです」

「桂花、今回の事が終わったら各所に、通達お願い、ただし、風は一刀の臣下であると同時に、

 私の客将ということを忘れないように、発言権は、今までと何も変わらないという事を徹底させなさい」

「華琳様、よろしいのですか?」

「もう決めたことよ

 あと、風の給金は、これまでどおりに、あと懸賞金の3/5も渡してあげて

 残りは、風の護衛をした隊員に」

「分かりました。 仰せの通りにいたします」

「風、これだけの事をしてあげるのだから、判ってるわね」

「はいはいなのですー、お兄さんは風が守るのですよー」

「それと判っていると思うけど・・・」

「わかってます。 お兄さんは、華琳さまが一番という事は、肝に銘じておくのですよー

 それから、新しい娘に手を出さないか、見張っておくのですよー」

「そう、ならいいわ」

 

 

 

 

-7ページ-

 

 

一刀視点;

 

朝議のあと、遅めの朝食を終えると、正直やる事がない。

皆はそれなりに走り回り、他国の重臣達と会議との事、

剣の練習をしようと思ったけど、

真桜に、見たいと言って、スーツもろとも持ってかれた。

壊さなければいいが・・・・

残りは体術だが、こちらは、やはり練習相手がいたほうが良いし

やはり、城内の人口密度はいつも以上のため、人が多く、その中を、修行するのも気が引ける。

そう思い、とにかく、使えそうな場所がないか、と散歩ついでに、二年ぶりの城内を探索することにした。

 

やはり、どこもかしこも、人の視線があり、

人がいなくても、通路だったりと、修行に適した場所はなかった。

そうして、部屋に戻ろうとすると、俺の部屋の前に一つの小さな影があった。

 

影は、どうやら女の娘で、だいたい馬岱くらいの金髪の女の娘だ

ここからは、後ろ姿しか見えないが、どうやら俺の部屋を、覗き込もうとしている。

金髪であのくらいの娘・・・・記憶にないなぁ

一番近いのは袁術だがあれは、もう少し小さかったはずだし、姿を眩まして以降行、方知れずのままだ。

1年前に一度姿が発見されたが、逃げ足だけは速いらしく、それ以降は姿を見た報告はないとのこと。

 

ということは、華琳の従兄弟か何かか? 聞いたことないが・・・

とりあえず、忍び足で、彼女の後ろに近づき、顔を彼女の横から突き出し

 

「何してるの?」

「にょわわわわわわわぁぁぁぁぁっ!」

 

女の娘は驚き、鈴の音のような悲鳴を上げながら、俺の部屋の中へと転びこむ。

面白いくらい、予想どおりの反応をしてくれる。

うむ、おもしろい。

とりあえず、体を起こしてあげようと、思ったところへ

 

とたっ、とたっ、とたっ

 

「なにごとですかっ!」

 

先ほどの悲鳴で、警備の兵が跳んできた。

俺が警備の兵に、手で挨拶すると

 

「また、貴方が原因ですか、今度はどんな女性を連れ込んだのか知りませんが、程々にしてください。

 二年前にも、将軍達から八つ当たりを受ける兵からの多数の苦情があったのですから」

「あの・・・俺、華琳達以外に手を出した事ないんですが・・・」

「ああ、判りました。

 とりあえず、しばらくこのあたりは、人払いさせときますから、事を終えたらお声をおかけください」

 

俺の言う事など、耳に入らないとばかりに自分の持ち場へ戻っていく。

俺、どう言った噂が立っているんだ・・・今度調べてみよう。

あまり聞きたくない答えが出てきそうだが・・・

とりあえず頭を切り替えて、再び彼女の方を振り向くと、

そこには、体を震わせながら、引きずって、少しでも遠くに逃げようと、窓に向かう姿があった。

どうやら、さっきの兵の言葉を真に受けて誤解したようだ。

あの兵、後で殴ると、心に決め

とりあえず、目の前の少女の誤解を解くことにする。

 

「あの、さっきの人が」

「ち、ち、近寄るなっ!」

 

歩きながら優しく言う俺に、少女は命令口調で言う。

 

「ああ、わかったか」

「お、おぬし、 よ、よ、余を襲うつもりだな

 そ、そそのようなことをしてみろ、おぬしに天罰がくだるぞ

 ほ、ほ、本当だぞっ!」

 

俺の言葉も聞かず、震えながら言う。

こう、小さな娘に、こう震えながら言われると、

たとえ誤解でも、罪悪感に苛まされるのは何でだろうなぁ

いい加減、泣いていいですか・・・

 

それにしても、自分のことを"余”と来たか、それなりに身分ある令嬢なのだろう。

ちなみに、かなり可愛い部類だ。

可愛さと可憐さが絶妙にブレンドされ、そこへ神秘さを注ぎ込んだ感じの少女だ。

どうしたものかと一瞬迷ったが、俺は彼女と反対側の部屋の隅に行って、そこに寝転がる。

 

「な、な、何をしておるのじゃ、おぬしは」

 

少女は、俺の行動を不振と思いつつも、少しだけ警戒心を解いた口調で聞いてきた。

よし、まずは第一歩成功

 

「ん、とりあえず寝っころがってるのさ」

「そんな事は判っておる、何で寝転がっているのかと聞いておるのじゃ」

 

俺の誘導に、彼女は乗ってきた。

 

「とりあえず、こうしてれば、君はいつでも、ここから逃げる事が出来るからね」

 

俺の答えに、彼女は一瞬、ぽかんとした顔をするが、すぐに警戒心を取り戻し

 

「なら、とっとと、この部屋から出て行けばよいだろう」

 

と、もっともな事を言う、でもそれじゃあ、つまんないだよね。

 

「でも、出て行ったら、部屋の外で待ち伏せしているかも、わからないだろ?

 それに、こうやって、せっかく出会えたんだから、誤解を解いて友達になりたいしね」

 

そう言うと、彼女は、また ぽかん とした顔をするが、今度は、可笑しそうに笑い出した。

その笑顔をみて、

 

「うん、やはり、女の娘は、笑っている姿の方が良い」

 

俺のそんなつぶやきに

 

「おぬし、変わっておるな」

「そうか? そういう自覚はないぞ」

「ふん、でおぬしは、余に何を願うんじゃ?」

「何って、誤解を解いてくれれば、特にないかな」

 

俺の言葉に、彼女は半眼になり、

 

「やはり、おぬしは変わっておる、普通は余に何か願うものだぞ」

「そんなの知らないよ、しいて言えば、友達になってくれればいいかな」

 

そんな言葉に、彼女は鼻を鳴らす

 

「だから、その友達とやらがだ。

 余と友達となって、何を願うかとかと聞いている。

 地位か、利権か、または」

「ちょい待って」

「なんじゃ」

 

俺は彼女の言葉に、待ったをかける

 

「なんだよ、それは?」

「余の友達になりたいと言って、近づいて来た者の言葉だ」

 

俺の疑問に、当たり前の事だと、言わんばかりに、悲しい事を言う。

だが、そんな言葉に俺は、苛立つ

 

「そんなのは、友達とは言わない! "友達"という言葉を侮辱するな」

 

俺の怒りの言葉に

 

「何を言う、事実だろう」

「あのな、それは、"友達"じゃなく、"利用しようとする知人"ってやつだ」

「同じ事だろう」

 

俺の言葉を、鼻で笑う彼女に俺は、

逆に頭が冷えてきた・・・どうしてこんなに、彼女は寂しい事を言うのか?

そして、少しだけ見えてきた

 

「君の回りでは、そういう世界だった事は同情するよ」

「な、・・・よ、余を愚弄する気かっ!」

 

俺の言葉に、今度は彼女が逆上する。

まあ、そうだろう、当たり前と思っている自分の世界を、同情されたらそうなる。

だが、俺はかまわず続ける

 

「君が、どういった身分で、どういう立場に立たされているかは、俺は知らないし、知りたくもない。

 ただ、"友達"ていうのは、利害なんて関係無しに、楽しく付き合える相手だって事を、知ってて欲しい

 だけだ」

「だが、願われたら、叶えてやるのが友達なのだろう。 何が違うというのじゃ」

「ああ、もし相手が本当に困っていたり、その事でみんなが楽しくなるなら、

 俺だって、その願いのために頑張るさ。

 でも逆に、それが相手のためにならなかったり、回りに迷惑を掛けるだけなら、ぶん殴ってでも、

 止めてやるのが、友達なんだよ。

 一方的な、願いや、頼んだまま、知らんぷりするやつなんて、友達とは言わない」

「え、えらそうに、余に説教を説くつもりかっ!」

 

俺の言葉に、彼女は顔を赤くし、怒りをあらわにする

だが、かまわず

 

「間違えているものは、間違えていると言っただけだよ」

 

俺はそう言って、一度目を瞑って深く呼吸する。

その中、彼女が俺に近づいてくるのが気配でわかる。

目を開けると、彼女は懐から短剣を取り出し、俺の首筋へと当てる

 

「おぬし、余を愚弄しておいて、これでもまだ同じ事が言えるか?」

 

おいおい、まじか・・・・失敗したかな・・・

だが、彼女からは怒りは感じても、殺気は感じない。

なら、彼女とて本気で問題は起こしたくはないはず、なら最後まで、意地を貫き通す覚悟を決める。

 

「言ったろ、間違えているものは間違いだって、取り消す気はないよ」

 

チクリ

 

彼女の手に力が入り、俺の首の皮を浅く裂く、

しばらくすると、そこから何かが垂れる感覚がする。

目に見えないが、きっと血が垂れているだろう。

 

「命は惜しくないのか? これが最後だぞ」

 

彼女は、もう一度聞いてくる。

だが、俺の答えは同じだ。

 

「命惜しさに、言を変えていたら、友達なんて言えないさ」

「いい覚悟だ」

 

俺は彼女の言葉に、もう一度目を閉じ、力と言葉を取り消す以外の解決手段を探す。

・・・いかん、何も思いつかない、考えろ、北郷一刀

このままだと、せっかく戻れたこの世界とも、おさらばになってしまう。

 

フッ

 

俺が必死に考えていると、俺の首から、短剣は離れ、彼女が俺から離れるのが判る。

目を開けると、彼女は据え置きの椅子に腰掛けながら、俺を見ていた。

 

「・・・どうやら、たすかったようだ」

「おぬし、大馬鹿者か?」

 

体を起こす早々、酷い言葉が投げかけられる。

 

「いててっ、大馬鹿とは酷いなぁ、なんか昨日も、その言葉を聞いたぞ。

 あーあ、やっぱり血が出てる」

 

手を当てると、血がついていたが、傷は思ったよりも浅く、すでに血は止まっていた。

 

「ふん、やはり大馬鹿者のようじゃな」

「ひどいな、初対面の相手に向かって」

「事実であろう、だいたい、命をかけて言を貫き通すなど、忠臣か大馬鹿者だけだ、

 おぬしは余の臣下では無いから、残るのは大馬鹿者と言うことじゃ、

 大馬鹿者のおぬしでも判る道理だろう」

 

彼女は、さっきまでの怯えはどこに消えたのか、横柄な態度で俺をこきおろす

 

「何で、俺の周りの金髪娘は、こう高慢なんだろう」

 

俺のぼやきに

 

「ふん、おぬしの様な者相手では、そうなっても仕方あるまい」

「どういう意味だよそれ」

「言葉のとおりじゃ、まぁ、余はおぬしのような大馬鹿者は嫌いではない」

「あっそ、ありがとさん」

 

彼女の言葉に、俺は胡坐をかきながら、両手を挙げて適当に返事をする

 

「なんじゃ、その態度は、まあ良い、おぬしの言う友達になってやろう。

 さっきの事は、どうやら余の誤解だったようだしな」

「誤解が解けて、よかったよ」

「おぬしのような大馬鹿者に、女を襲う度胸があるとは思えぬしな」

「・・・・それ、喜べないんですが」

「何を言う、余はお前を信頼したと言っているのじゃ、名誉なことだぞ」

「いや、名誉も何も、君のこと知らないって言ったろ、別に言わなくてもいいし、

 とりあえず、俺は北郷一刀、字も真名も無いから、好きなように呼んでくれ」

「ほう、おぬしが」

 

俺の名前に彼女が、軽く驚く、何処かで噂を聞いていたのかな

・・・・さっきの兵の事もあるし、きっとろくでもない噂なんだろうな。

 

「で、君の事はなんて呼べばいいんだ」

「まだ、名を呼んで良いと言ってないが、まあよい、美鈴(みれい)と呼べ」

「・・・それって、真名じゃないのか? いいのか?」

「かまわん、一刀は余の身分に興味が無いのだろう? なら、こちらの方が都合がよい」

「まあ、そういうことなら、じゃあ美鈴」

「なんじゃ」

「君は、この部屋の前で何をしていたの?」

「うむ、一刀を探していたのじゃ」

「何で?」

「一刀から、天の国の面白い話を聞く事が出来る、というのでな」

「まぁいいけど、面白いかどうかは保障しないよ」

 

そうやって、この日一日、美鈴と俺の故郷の話をした。

俺の世界の出来事は、美鈴には新鮮に映ったらしく、目を輝かせて、話に食いついて来る。

うん、こうしていると、年相応の可愛いらしい娘なんだけどな

とくに、見せた携帯電話やその写真機能には驚き、

また、データの中に入っていた天の世界の写真に、質問を繰り返す。

そんな美鈴とも、夕方に別れ、

 

夕食もすみ、休んでいたところへ、華琳が訪ねて来たと思ったら、

何故かお怒りの華琳に、ボロボロ にされたわけだが、誤解も解く事が出来、

そのまま、彼女と二年ぶりの夜を過ごす事になった。

 

-8ページ-

 

次の日から、午前中は、ほぼ毎日美鈴と話し、

昼からは、本や部屋でできる修行を行い、自分を磨き続けた。

無論、夜は、皆とと過ごし、二年ぶりの再会を体で味わっていた。

なんやかんやと一週間経ち、明日の朝には各諸侯や各国の代表が、帰国する日となった

 

「一刀」

 

明日、出立する彼女は、最後のお別れと、俺の部屋にやってきたが、

今日は、いつもほど俺の話しに食い込んでこない。

話しに飽きたかな?

 

「ん、なに? 話しつまらなかった?」

「いや、おぬしの話は面白いし、いろいろ勉強になる」

「じゃあ、どうしたの? 心配事? 俺に出来る事なら相談に乗るよ」

「一刀に話しても、解決する問題があるとは思えないんだけど」

 

そう言って、俺を見て悲しく微笑む、彼女はこの一週間で、偉そうな言葉遣いの中で、時折、女の娘らし

い言葉使いがこぼれるようになる。

きっと、それは普段から、彼女がそう言った言葉遣いが、要求されているせいなんだと思う。

確かに、そんな中で、俺なんかが出来る事なんて、ありはしないだろうなとも思う

 

「なに、せっかく、一刀とも友達になれたのに、もうお別れかと思ったらね」

 

そう言って、今度は寂しげに笑う

うーん、こういう可愛い娘の、いろんな表情見れるのは役得だなぁ

そう思い笑いかけると、彼女は、彼女は顔を赤くし、反対側にして顔を隠す・・・・

下心見え見えで、怒らせたかな・・・反省

 

「別に、もう二度と会えないと、決まったわけじゃないさ」

「そうだな、よし、一刀、包帯は無いか?」

「ん、確かあったはずだけど、どうしたんだ」

「いいから出せ」

「はいはい、判りましたよ、お嬢様」

「なんなんだ、それは」

「いいから、いいから」

「いい加減なやつだ」

 

彼女の声を、背中越しに適当に答えながら、箪笥の奥から包帯を取り出し、彼女に投げる。

 

「こら、投げるでない!」

「でも、受け取ったからいいだろ」

「とりあえずそこにいろ、こちらを覗くなよ」

 

そう言って、俺に背中を向けて、なにやらごそごそとやりだす

しばらくして、しっかりと包帯で巻かれた筒状ものを、俺に差し出す。

 

「なにこれ?」

「おぬしに預ける」

「なんで?」

「判らぬのか?!」

「判らないから聞いているのだけど・・・」

「再会の約束だ」

 

俺の言葉に彼女は怒ったが、溜息を吐き、理由を話す。

どうでも、いいが、最近こう、溜息ばかり吐かれている気が・・・

まあ、それはおいといて

 

「でも、そんなもの無くとも会える時は、会えるさ」

「会いたくても、会えない場合もある。

 それと、おぬしが、どうしても困った場合、この帯を外し、余の所へ来るがよい。

 余は、おぬしの友達として、その願いを叶えてしんぜよう」

 

そう言って、更に俺に突き出してきた。

包帯で封印をしてあるということは、きっと身分か家をあらわすものでも彫られているのだろう。

そんなものは受け取れないと言うと

 

「なんじゃ、おぬしは、友達の信頼の証を拒絶すると言うのか」

 

とおっしゃる始末。

どうやら引き下がる気は一切ないようなので

 

「じゃあとりあえず、預かるだけってことで」

「うむそれでよい、では、一刀よ、息災でな」

 

そう言って、彼女は部屋から出て行った。

ひと時の別れと、言わんばかりにあっさりと

こうして、俺の退屈すると思われた1週間は、あっという間に過ぎ、魏本来の平穏が訪れた。

 

 

ただ、俺はこの時、想像もつかなかった

 

雪蓮や桃香との再会

 

美鈴との出会いが

 

俺の運命を

 

大きく

 

変貌させていた事に

 

変わり始めた外史の頁が

 

捲られる音に

 

気づかず

 

多忙の毎日に

 

追われていた

 

 

 

 

つづく

 

-9ページ-

 

 

あとがき

 

二日連続の連投です。

本来は、第5話は、今回の話と一緒の予定でしたが、

話が長くなり過ぎそうなので、二話に分けました。

 

今回で、一刀の帰還編は終わりです。

今回と前回で、これからの本題予定のための

前準備がそろえる事が出来ました。

 

さて、これから一刀の待ち受ける運命は

 

一、魏でにゃんにゃんして終わる

二、蜀か呉に寝返って戦乱が起きる

三、三国の娘を全て喰べ尽くして、天下統一を行う

四、五胡の侵攻があり共に解決にあたる

 

さぁ答えはどうなるでしょう。

そして、そんな運命とは別に

 

一刀を狙う雪蓮達の陰謀

一刀を引き込もうとする朱里雛里の策とは?

はたまた、美鈴の正体とは?

 

多くの謎を残したまま次回本編に移ります

続きをお楽しみください。

 

 

 

説明
『真・恋姫無双』魏END後の二次創作のショート小説です。

今回で、一刀帰還編は終わりとなります
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コメント
3から4に移行でお願いします(TAC)
2だったらいいなぁ(零壱式軽対選手誘導弾)
2で呉でお願いします。(ブックマン)
1か3でお願いします(seshill)
アンケートですが、美鈴が渡した物が”身分を証明”するものとすると、4から3ですかねぇ?・・・・・クビニスルドイモノガアタッテルキガスルノデスガ・・・・カリンサンw(nayuki78)
風は言い訳wがうまいなー。でもなんとなく見張るのが一番の理由な気がしてなりませんw まー今回の美鈴の件を考えるとすでに手遅れと言えなくも…(moki68k)
3p:蜀sido → 蜀side、4p、6p:凛 → 稟、侶布 → 呂布。待ち受ける運命は4を進みつつ3と予想・・・。(Nyao)
2から3,4な感じで!!(雪蓮の虜)
2,(雪蓮の虜)
更新お疲れ様です。展開としては全部見たいのですが、あえて選ぶなら3、4ですかね。早速オリキャラにフラグを立てたようですし。やっぱり一刀君には『種馬』『フラグマスター』のスキルがデフォルトでついてないと。(レイン)
3になりそう、1だけで終わるとは思えないだって一刀だもん(ロード)
とりあえ3でそこから4に移行でw(sk)
3+4で三国だけじゃなく五胡の娘もタベチャウw(kenoh)
3・4しかないだろうwそれに余に権力といえば一人しか思いつかない貰った物はおそらく玉だなw(サイト)
他国に行かないと風の願いの意味が弱い感じなので2+4で如何でしょう? 誤字報告 侶布→呂布 凛→稟(自由人)
magaさんと同文、アンケートは3+4で!(MiTi)
一刀ならどう考えても3しか想像できない(yuuki)
どう考えても美鈴の正体は協にしか思えないんですが でもまぁ協なら余じゃなくて朕じゃないとダメだから違うか(maga)
風が臣下になってどの国にいっても風と一緒というのはうれしい限り^^ でも1希望でwwww(はづきん)
2で(ヒトヤ)
3 4=ハーレムですね、わかります(ぉ  (闇羽)
3で(ロワイン)
みりんって・・・・(苦笑  う〜〜ん・・・2と見せかけて各国を食べ歩く3でその過程で4?(霊皇)
1で(遼)
3又は4で(COMBAT02)
一(user2)
三・・・もとい四でお願いします。播(`・д・´。)(アキエル)
2だったら面白そうな予感がひしひしと・・でも一刀ですからねぇw(葉巻)
予想では3ですかね。まあ、気長に待たせていただきます。(リシャール)
四ですな(rababasukan)
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