恋姫無双〜正義の柱 第六話 |
凪達が配下に加わって一週間弱になるでしょうか?
その間に黄巾党はかなりの戦力を持ち今のクズな官軍はもちろん華琳さんの軍も苦戦を強いられるようになってしまいました。
そして今は私と凪の二人で情報収集の真っ最中です。
「凪、昨日南から帰ってきたばかりなのに大丈夫なんですか?」
「大丈夫です。鍛えてますから」
「そうですか……まあどうでもいいですけど……気づいてますよね?」
「………やはり隊長も?」
「では、三つ数えたら攻撃に移ります、いいですね?」
「はい!」
………一………二………三!ぶっ殺してやるぜぁぁぁぁ!!
私達の攻撃に動揺し逃げる機会を失った賊は撃退されました。
「さて、何か情報を持っているといいんですが……」
「………これは?ッ!!!隊長、これを!」
「これは………お手柄ですね、凪」
その敵部隊は連絡兵のようでして、敵方の集合場所の地図を持っていました。
非常に有益な情報なので早速華琳さんのところへ報告に帰ることにしました。
「でかしたわ、凪」
「はっ!」
あれ?私も凪といっしょに情報収集したんですけど(´・ω・`)?
まあ……別にいいんですけどね…………(つД`)
「敵の連絡地点が分かった以上、状況は大きな前進となるわ」
「張角もそこに居るということでいいんですよね?」
「ああ、張三姉妹の三人が揃っているとの報告も入ってる」
「間違いないのね?」
「何というか……三人の歌を全員が取り囲んで聞いていて、異様な雰囲気を漂わせていたとか」
「何かの儀式?」
「詳細は不明です。連中の士気高揚の儀式ではないかというのが、偵察に行った兵の見解ですが」
「ライブを聞いてるんですかね………」
「らいぶ?」
「大人数で歌い手の歌を聴く集会みたいなものです。私の知る限りでは千や万人の単位のものもあるとのこと」
「良く分からんな。号令や銅鑼ならともかく…歌声などまともには聞こえんだろう」
「まあそうですよね」
この世界はいろいろ不思議な物が多くあるのでマイクがあってもおかしくないですがね。
「で、それは何をする集まりなの? 宗教儀式?」
「基本は娯楽ですね。ただ今回の場合は士気高揚にもなってるでしょうがね」
華琳さん達はすぐに準備をし、張角達がいるとされる本拠地に向かうことにしました。
そこでは黄巾党の人数が増えすぎて色々問題を起こしていたようで……
「秋蘭先輩、本隊が到着しましたよ」
「そうか………各隊の報告はまとまったか?」
「ちょうど終わったところやで。連中、かなりグダグダみたいやな」
「やはりな……。華琳さまの予想通りか」
私の予想通りでもありますがね。
「まずは報告を聞かせてもらおう。真桜」
真桜の話では敵の総数は二十万ほどだが武器も兵糧も足りておらず実際に戦えるのは三万ほどだそうです。
3万なら私一人でも殺れますね………まあそれはともかく作戦開始ですね。
「兎に角ここまで組織が肥大化すれば、おのずと動きも鈍くなるし、指揮系統も作らねばならん。そうなればこの程度の相手、そこらの野盗と変わらんさ」
「しかし……当初の予定通りの作戦で大丈夫でしょうか?」
「問題なかろう。華琳さまの本隊に伝令を出せ。皆は予定通りの配置で各個撹乱を開始しろ。攻撃の期は各々の判断に任せるが張三姉妹にだけは手を出すなよ。以上、解散!」
『了解!』
「では私も行きましょう……何人かついてきますか?」
そう聞くと一部の兵士が私の後ろについてきた。
彼らは私に訓練された兵、私の射程範囲に入って邪魔にならないように訓練した上級兵なので人探しぐらいには使えるでしょう。
「では行きましょうか」
しかし、酷い有様ですね。敵の真っ只中に入ったはいいものの再三の攻撃やら火計やらでまともに敵がいないです。
「おやおや、獲物がやってきましたねぇ」
何人かの黄巾党が私に気づいて襲いかかってくる。
私の後ろの兵は動かない……邪魔になることを知っているからね。
当然のことだがこんなクズ共では私に傷一つつけられず首を刎ねられていく。
そしてあらかたゴミ掃除を終えたところで張三姉妹捜索の任務に移ることにした。
「さて、では一般兵諸君………………………
…………捜せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!奴らを見つけた者には褒美をとらすぞ!!!」
『ya!』
それから皆は眼を¥にして張三姉妹を捜しにいった……少しして……
「隊長!見つけました、アレです!」
隊員が指さしたところには逃げようとしている女の三人組がいた。
「お手柄ですね、え〜と君の名前は………………」
「私の名は「あ、やっぱりいいです」……え?」
「私はモブキャラの名前なんて覚えられないので君のことは『部下@』と呼ぶことにします」
「え!?いえ私の名は「君は名前と利益や名誉のどちらが大事なんですか?」……部下@でいいです………」
君は実に私好みな兵士ですね、すばらしいですよ!
「君には後ほどすばらしい褒美と私の副官の座をあげましょう、部下@君」
「………はい、ありがとうございます……」
では張さん達を捕まえにいきますかね。
抵抗したら正当防衛で殺っちゃいますからね♪
「この辺りまで来れば……平気かな」
「もう声もだいぶ小さくなってるしね〜。……でも、みんなには悪い事しちゃったかなぁ?」
「難しい所だけれど……正直、ここまでのもになるとは思っていなかったし……潮時でしょうね」
「けど、これで私達も自由の身よっ!ご飯もお風呂も入り放題よねっ!」
「……お金ないけどね」
「そんなものはまた稼げばいいんだよ。ね〜?」
「そう……そうよ!また三人で旅をして、楽しく歌って過ごしましょうよ!」
「はっはっはwどこへ行こうとゆうのだね?」
『ひっっっ!?!?!?』
おや、何を驚いているんですか?いつの間にか自分達の後ろに血塗れの刃物を持った怪しい男が立っていることに何か疑問でも?
「どうしよう…もう護衛の人達もいないよー?」
「まだあんな事やこんな事もしてないのにー!」
「いえいえ、私はあなた達が抵抗しない限りなにもしませんよ。
あなた達みたいな夢を持つ若者を痛めつけるのはしのびないですからねぇ。
大人しくついてきてもらえませんかね?」
仮面のような笑顔を浮かべて私は語りかける。
「付いて行かなかったら?」
「殺します♪」
心の底からの笑顔を浮かべて答える。
すると………………
「張角様、大丈夫ですか?」
「貴様、俺の張宝ちゃんになにをしようと!?」
おやおや獲物がまだ残っていましたか♪
「君達みたいな忠義心をもつ若者も嫌いじゃないですよ。だから……半殺しで許してあげましょう♪
無駄無駄無駄無駄無駄ァ―――――!! アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
黄巾党に音速の拳の弾幕が叩き込まれ数十b先まで飛んでいく。
全身の骨が砕けた気がしますが………まあ、大丈夫でしょう。
「―――――――さて」
『ひっ!』
「素直に投降してくれるとありがたいんですがね?」
「うっ…な、なによ、投降したって殺されるに決まってるじゃない!」
「この場で確実な死を与えられるのと後の可能性にかけるのとどちらがいいですか?」
「諦めましょう、姉さん。あんなのに当たったら無事では済まないわ。…いきなり殺したりはしないのよね?」
「先のことはわかりません。そのときの気分しだいでしょうかね?」
「気分しだいなの!?」
「まあ、もしものことがあったら私が………」
「助けてくれるの?」
「苦しまぬように即、首を刎ねてあげましょう」
「………………………………(フラリ)」
「クケケケケwさあ、速く行きましょう♪」
華琳さ〜ん、張三姉妹捕まえたよ〜。褒めて褒めて♪
「……で、あなた達が……張三姉妹?」
「そうよ。悪い?」
「季衣、間違いない?」
「はい。ボクが見たのと同じ人達だと思います」
「あ、わたし達の歌、聞いてくれたんだね〜。どうだった〜?」
「すっごく上手だったよ!」
「ほんと!?ありがと〜♪」
「で?なんでこんな事を?どう見ても旅芸人以外に見えないんですけど」
「……色々あったのよ」
色々ですか……………色々で済んだら処刑人いらないんですけど!?
「色々ねえ……?ではその色々とやらを話してみなさい」
「話したら斬る気でしょう!私達に討伐の命令が下ってるのだって、知ってるんだから!」
「それは話を聞いてから決める事よ。それから、ひとつ誤解をしているようだけれど……」
「何よ?」
「あなた達の正体を知っているのは。おそらく私達だけだわ」
「……………………へ?」
「そうよね、桂花」
「はい。あなた達ここ最近、私達の領を出ていなかったでしょう」
「それは、あれだけ周りの捜索や国境の警備が厳しくなったら……出て行きたくても行けないでしょう」
「だから首魁の張角の名前こそ知られているが、その正体は不明ってか」
「そうよ。誰を尋問しても、張三姉妹の正体を口にしなかったからよ。……大した人気じゃない」
「そんな……!」
「それに、この騒ぎに便乗した盗賊や山賊は、そもそも張角の正体を知らないもの」
「そいつらのでたらめな証言が混乱に拍車をかけてね…今の張角の想像図は…桂花」
「これよ」
その絵には身長が三メートルあるだろうひげもじゃの大男の絵だった。
しかも腕が八本、足が五本、おまけに角と尻尾まである。
…………なんかこんな生き物をどこかの研究施設で見たことあるような……?
「……まあ、この程度と云う事よ」
「何が言いたいの?」
「黙っていてあげても良い、と言っているのよ」
「……どういう事?」
「あなた達の人を集める才覚は相当なものよ。それを私の為に使うというなら……その命、生かしてあげても良いわ」
「何?脅迫するつもり?」
「……目的は?」
「私が大陸に覇を唱えるためには、今の勢力では到底足りない。あなた達の力を使い、兵を集めさせてもらうわ」
「その為に働けと……?」
「ええ。活動に必要な資金は出してあげましょう。活動地域は……そうね。
私の領内なら、自由に動いて構わないわ。通行証も出しましょう」
「……曹操。あなた、これから自分の領土を広げていく気なのよね」
「それがどうかした?」
「そこは私達が旅できる、安全な所にいるの?」
「当たり前でしょう。平和にならないのなら、わざわざ領土を広げる意味はないわ」
「……分かったわ。その条件、飲みましょう。その代わり、私達三人の全員を助けてくれる事が前提」
「問題ないわ。決まりね」
「人和!なに勝手に決めて……!姉さんも何か言ってやってよ!」
「え〜。だってお姉ちゃん、難しい話ってよくわかんないし……」
「あ〜!もう役に立たないわねっ!」
『………………………』
「………どうした、秋蘭、神崎?何故私を見る」
「いや、……何でもない」
「……………ええ」
ああゆう人って結構いるんですね〜、ビックリですよ。
さて、私の仕事はこれで終わりですね、後は華琳さん達が勝手にやってくれるでしょう……
私はのんびりとお茶でも飲んでますよ〜
これで黄巾の乱は終結ですね。おめでとー♪
帰ってきたらすぐに会議が開かれました。
『…………………………#』
華琳さんを含めた全員不満顔……当然ですね。
「華琳さん、なんで集められたんですか?会議とかやりたくないんですけど #」
「私はする気はなかったわよ。あなた達は宴会をするつもりだったのでしょう?」
「ダメなん?」
「馬鹿を言いなさい。そのためにあなた達には褒賞をあげたのよ?……私だって春蘭や秋蘭とゆっくり閨で楽しむつもりだったわよ」
そういう関係でしたか…………まあ好きにしてください。
「すまんな。皆疲れとるのに集めたりして。すぐ済ますから、堪忍してな」
「………アレ真桜の親戚か何かですか?関西弁だし……」
「そんなわけあらへんやろ!?てか関西弁てなに?」
「貴方が何進将軍の名代?」
「や、ウチやない。ウチは名代の副官や」
「なんだ。将軍が直々にというのではないのか」
「あいつが外に出る訳ないやろ。クソ十常侍どもの牽制で忙しいんやから」
上司相手にすごいこと言いますね?もっと言いなさい。
「呂布様のおなりですぞー!」
ちっちゃいのが呂布の名を口にする。
三国無双の呂布ですか〜。私とどっちが強いですかね〜…………
俺の方が強いに決まってるだろうが!! 何言ってんの!?
「………………」
なんだか眠そうですね、使いますか?
私は枕をどこからか取り出す。
「………………(フラフラ)」
ゆれながらこちらによってくる。
「呂布殿〜まだ仕事が終わってないです」
「………………………………………………………………(コクリ)」
長いですね?あげるから仕事してください。
呂布に枕を投げ渡す。
「曹操殿、こちらへ」
「はっ」
「…………………………(モフモフ)」
呂布は枕をモフモフしている、なんか言いましょうよ………
「え〜っと、呂布殿は、黄巾党の討伐大儀であった!と仰せなのです!」
言ってないでしょ!もう半分寝てるし……
「……は」
「…………………………(スヤスヤ)」
「して、張角の首級は?と仰せなのです!」
立ったまま寝るとは………すごいスキル持ってますね!?
「張角は首級を奪われる事を恐れ、炎の中に消えました。もはや生きてはおりますまい」
「…………………………(スヤ〜)」
「むぅ……首級がないとは片手落ちだな、曹操殿。と仰せなのです!」
……………もう何も言うまい………
「……申し訳ありません」
「今日は貴公の今回の功績を称え、西園八校尉が一人に任命するという陛下のお達しを伝えに来た。と仰せなのです!」
「は。謹んでお受けいたします」
「…………………………(コクリコクリ、パチッ)」
あ、起きた……………
「これからも陛下の為に働くように。では、用件だけではあるが、これで失礼させてもらう。と仰せなのです!」
「…………………………眠い」
さっきまで寝てたのに………………第一声がそれですか!?
「ささ、恋殿!こちらへ!」
「……ま、そゆわけや。堅苦しい形式で時間取らせてすまんかったな。あとは宴会でも何でも、ゆっくり楽しんだらええよ」
「…………………………ありがとう」
枕のことですか………?嵐のように去っていきましたね。
王朝もあわただしそうですし…………近いうちに本物の嵐がきそうですね。
まあ…………先に華琳さんのご機嫌をとる必要がありそうですがね?
説明 | ||
今回で黄巾党編は終わりです。 本編とあまり変わってないので別に見なくても・・・と思います |
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魏のパニッシャー(ブックマン) ムスカW 全身の骨砕けたら死ぬべ?(ヒトヤ) 何か性格壊れかけていませんか?ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル(アキエル) |
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