「あ〜何だか肩が凝ったなぁ〜　げっ！もう太陽があんな所に…」

凝り固まった肩を回しながら、政務室の窓から外を見ると･･･天気もいい･･･このまま、一日中部屋の中に居ちゃ、カビが生えてしまう。

「ん〜　このままでは青カビがはえて、部屋を汚してしまう！それは、誠に忍びない！さぁ、外へ飛び出そうではないか！！」

そう一人ごちると、廊下には誰もいないことを念入りに確認すると、一刀はいそいそと政務室を後にした。

周りを気にし、コソコソしながら中庭まで来た一刀が、一息ついていると。

前が見えないほどの書物を抱えた小さな頭がフラフラと中庭を歩いているのが見えた。んっ？　アレは･･･何やってんだろ？　

ちょっと声をかけてみようか。そう思いながら、

「お〜い、亞〜莎ぇ〜」

すると、動く書籍の山は一瞬だけ　ビクっと動きを止めるとまた何事もなかったかのように歩き出したのだった。

「あれ？　おかしいなぁ　聞こえなかったのかな？」そう疑問に思い首をかしげていると、

「いやいや、アレは気がついておるぞ？」

「へっ？」

後ろから、突然声がかかったと思うと、頭の上に、大きくて柔らかい感覚が･･･

「さっ祭さん！！むむむむむ、、、胸がぁぁ」

慌てて振り返ると、そこにはニヤニヤといたずらっ子の笑みで、幸福な…もとい凶暴な"双子山"を孫呉の宿将が突き出し、立っていた。

「ささささ、祭さん！それは、あの、どういう事かなぁ？」

真っ赤になり、取り乱しながらも、平静を装う一刀をニヤニヤと見て、満足そうに笑うと腰に下げた徳利からガブガブと酒を飲み、それから口を離すと、

「なぁ〜に、アヤツはチョイとヘソを曲げておるのじゃよ　なんとも可愛らしいことよなぁ、少しばかり、あの鼻タレに見せつけてやろうかのぅ？ほれっ、はっはっは！」

そう言うと、更に自慢の胸に一刀を抱えて豪快に笑う。だが、その目は冗談のようでもあり、本気のようでもあった。

「ちょっと、祭さんってば、酔ってるんだろ？まだ昼間だってのに、また冥琳に怒られちゃうよ？」

「なんだ〜　心配してくれるのか〜？　一刀はや〜さ〜し〜い〜のぅ〜　な〜　（チラッ）」

挑戦的な勝ち誇った、その眼差しが一刀の頭越しに、亞莎へと向けられた。

ドサッ！

その物音は、恐らく亞莎が手に持っていた書物を落としたのだろう

突如として放たれる、ドス黒いオーラに、一刀が恐る恐る振り返り、至極平静を装いつつ･･･

「じぃ〜〜〜〜」

「あ　亞莎さん？･･･あの」

明らかに、機嫌は悪かった。だが、その事実をそのまま受け入れることが出来るほどに、一刀の度胸は据わっていなかった。

故に、一心の希望にすがる思いで一刀は口を開いた･･･

「あああ亞莎は、ほら、目が悪いから、怒っているように見えるんだよね？」

･･････訪れる、沈黙の一時。

「･･･いいえ、一刀さま。今日は本当に怒っているのです。この時間帯は御政務のハズでは？まして、祭様とイチャイチャと･･･祭様もです！今は警邏の時間では？」

「ええぇとね、これには深いようで、浅いような訳がね･･･分かってくれるよね？　そ、そうだよね、祭さん？」

「おおぅ、今から行こうと･･･（ちーと悪戯が過ぎたかのう？）」

ワタワタと慌てる２人の言葉を聞きながら、亞莎は天使のような笑顔を二人に向けると、すぅっと息を大きく吸い込み･･･

「冥琳さま〜　冥琳さま〜　お二人を発見しました〜！！！！！」

場内に響き渡る大声に、一刀と祭は成すすべもなく立ち尽くす、そして遠くから聞こえてきた彼女の足音に･･･

今日も呉は平和です。

この時は、目つきが悪くて睨んでいるように見えるというネタを思いついたんですが、メインになるべき亞莎は殆どしゃべら無いばかりか、祭さんまで出てくる始末でした。

セリフも台本書きになってますし･･･反省が多い。第一に内容でなく、投稿の仕方で叱られたのが一番へこんだところです。まぁ、内容もヒドイもんですが･･･この頃よりちょっとは上手くなっていれば良いのですが･･･。

追伸

ちょっとだけ修正を加えました。