「……ここは……どこ？」

見たこともない部屋、少なくとも自分の部屋でない事だけは確かだ。

自分を見てみると学校の制服を着ている。

制服を着たまま眠っちゃったみたいだな。

シワにならないといいな。

突然見たこともない部屋に居るにも関わらず北郷一刀は落ちついていた。どことなく前にも似たような経験をしたような気がしたからだ。

「起きたか」

部屋を開けて入ってきたのは黄色い布を巻いている男だった。やはり自分が見たこともないような格好をしていた。

「昨日の夜、流れ星があってな、普通ならどうでもいいんんだがよ、近くに落ちたような感じがしたんで見に行ったらお前がいた」

この人は何を言っているんだろうか。

「うるせえよ、俺だって何言ってるのか分かんねえよ、そんな事よりお前名前は？」

「……」

「ん？どうした、早く言えよ」

「……覚えてない」

「は？」

「覚えてないんだ、俺は……誰だ？」