ピュアラブ*2
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胸がどきどきと早い鼓動を打っている。

兄の胸に抱かれてこんな感情を持っているのは異常なのだ。

そんなことは理解している。

 

だが、今は純粋に、兄の抱擁が嬉しい。

 

「ゆみ、にぃ・・・」

 

この腕を離してほしくなくて、温もりを失いたくなくて、彩葉は弓葉の背に手を回し、ぎゅっとしがみつく様にして抱き返した。

 

弓葉はそんな彩葉を小さく笑い、愛おしそうに見つめる。

頬に、柔らかな感触があり、彩葉は驚き兄を見つめた。

 

「なっ!?」

 

彩葉の頬に触れたのは、紛れもない兄の唇だ。

一瞬近寄った顔と顔が、脳内に焼きついている。

 

「キス、口にもしていいだろ?」

 

にっこりと笑って告げる弓葉に、彩葉は思わず赤面する。

首を縦にふった。

断ることなど、自分には出来はしない。

 

「ん、ふぁ・・・っ」

唇が、今度はしっかりと彩葉の唇と重なり、甘く痺れる。

 

 

どうしてキスをしているのか。それすらも分からない。

考えられない。

 

「彩葉、可愛い。・・・・誰よりも可愛い」

「ゆ、みにぃ・・・・?」

 

ただ、兄の名前を呟くしか、彩葉には出来なかった。

 

説明
誰だって、一人でいたくないときがある。
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純愛 BL オリジ 兄弟愛 

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