真恋姫無双〜風の行くまま雲は流れて〜第4話 |
はじめに
この作品は〜中略〜
作者が〜中略〜
卑猥〜中略〜
です
んでもって時系列について補足をば…といってもそんなないですけど
田豊(悠)洛陽に留学&帰ってくる(第3話冒頭)
↓
荀ケ(桂花)の父からもらった酒を飲みながら
悠〜張コウ(比呂)に将来を語る (第3話冒頭)
← ※今回ココ
↓
袁家三将軍による賊討伐 (第2話)
↓
桂花、袁紹に徴兵について意見するも、もれなく却下
悠に愚痴る (第1話)
↓
比呂、討伐から戻ってくるも袁紹に振り回され
悠に愚痴りに来る (第3話後半)
↓
???
…とりあえず応急措置完了
…あ、一刀の扱いはまだ未定です。
本文は次ページから
「比呂にはさ、なりたいものとかないのかい?」
親友の真直ぐな問いは彼のこれまでを振り返えさせた
農民の子、といってもどこにでもいる、ごくありふれた家
ごくありふれた自分という存在
おそらくその村が存在したときから変わらない光景
これからも変わらないであろう村
これからも変わらないであろう自分という存在
変わりのない村
変わりのない日常
比呂はそれでも良いと思い
それが良いと思った
「俺は世に出てまわる人間じゃない、今の暮らしがお似合いさ」
笑って言う比呂とは対象に親友はそんなことはないと思っていた
彼は変化がないと思っている、変化を求めず、殻に閉じこもろうと
「それに俺には悠のような学はない」
3本目の徳利の栓を抜きながら比呂は続ける
彼に必要なのはきっかけ
「比呂ほどの弓の腕なら弓兵として引く手はあると思うけど?」
自身の弓術を、良くて見世物レベルと考える比呂とは逆に悠は彼の腕前は世に出るに値すると考えていた
彼に必要なのはきっかけ
それを与える役目は自分なのだろう
「狩り以外に獲物を…人を射抜ったことがない」
何故だろう、口の中が乾いていく気がして猪口に半分残った酒を一気に飲み干す
「最初は誰でもそうじゃないかな?」
徳利を傾けると彼はすまんとつぶやき受け取る
「俺には人を…この手にかける勇気がない」
ふいに口の中に血の味が広がる錯覚に、彼は唾を吐いた
「でもそれはこれから来る戦乱の世で、避けられないことだと思う」
戦乱
比呂は戦というものを知らない、戦なんてものは彼が生まれてから、少なくとも身近で起こったことはないし言葉として人伝いに聞いた程度しかない
人は自分の知らないものに恐怖する
彼もまた、自身が体験したことのない戦乱という言葉と、そこに立つ自分の姿を想像して…恐怖した
「…戦が始まるのか?」
だがそれは来るのだと親友は告げる
人が人を殺し、弱者がその命を強者に搾取される時代が
「すぐに…というわけじゃない」
だがそれはそう遠くない未来の出来事
比呂の瞳を見る親友の言葉は嘘偽りではないことを物語る
「既に朝廷には嘗ての威光はない、そしてそれは各地で力を蓄える諸侯にとっては自身が起つ絶好の機会だ、自らの覇を唱える…ね」
親友は語る
洛陽…朝廷の零落れぶりを、己の利権と保身のみに突き動かされる人の業、その末に待つのは
血で血を洗い
血で地を覆う時代
最後まで立っていられた者が
王となる
彼は洛陽の現状にそんな未来を見据えている
「それが袁家だと?」
どこからか流れてきた雲が月に被さり覆う
「そう、生まれながらに力を持ち、誰よりも覇に近いのは袁家だ」
確かに、名家の力は絶大だ
誰もが認めるその力、いずれそこに王は生まれてくるのかもしれない
月の上を滑る雲を見上げて比呂は思う、自分には何ができるのだろうと
「君には守りたいものがあるんじゃないかな?」
雲に欠ける月を見上げて親友は告げる、彼にはその力があると
その言葉に比呂は決意する
変わらない日常
守りたい…大切な〜
その為にそれまでの、自分の居場所から離れることを
「お前も…悠もそうなのか?」
注がれた酒に写る自分の姿に親友は自身の心を写す
「俺は試してみたいんだ〜…あるのかを」
次の日街に出た帰り道、一緒についてきた桂花に比呂は村を出る旨を告げた
どこに行くのかと尋ねる彼女に名門の名を告げる
「悠はともかくとして…比呂もなの?」
見上げる彼女の瞳にもやがて…決意の光が宿る
それからさらに一月が経ち
彼女が十一歳の誕生日を迎えた翌日、村の二人の若者が袁家に採用された事を祝う宴が開かれた
名門に二人も同時に仕えることになったことに村はどんちゃん騒ぎ、昼から始まった酒宴は夜になっても続いていた
「いつまで騒いでるのよっ!煩くてちっとも勉強できないじゃないっ!!」
わざわざ二軒先から怒鳴り込んでくる彼女の耳には包帯が巻かれていた
先日、彼女の誕生を祝う席で、酔った彼女の父親が滑った拍子につけてしまった傷…もう酒を飲まないと宣言した当の本人は、一日と経たず酒に酔い笑っていた
巻かれた包帯を手で隠す彼女を見て
帽子でも買ってやろうとやってきた街で、比呂は変わった服に目が行く
服と帽子が一体になったようなその服には頭を覆う部分に動物の耳のような物がついていた
村を出る日に買った服を贈り
弓兵として袁家に仕え、一年の歳月が流れた頃
比呂は彼女に出会う
「素晴しい腕前ですわ」
日頃の訓練の成果
それを披露する兵達の中でも比呂の弓術は一際に際立っていた
人に誉められることに慣れ、人を誉めること教えられずに育ってきて彼女は
生まれて初めて自分ではない他人に賞賛を贈る
「貴方、名は何と申しまして?」
彼女に呼ばれ、比呂は臣下の礼をとる
「姓を張、名を?、字を儁乂(しゅんがい)と申します」
表を上げなさいという声に応え彼女に向けるその整った顔に、袁本初は自分の身体が暑くなるのを感じた
「貴方ほど弓の扱いに優れた者を見るのは私は初めてです、貴方私の側近になる気はなくて?」
次期当主の誘いは衆目美麗の一兵卒の未来を変えた
それからしばらくして
彼女の閨に初めて呼ばれたその夜、真名を授けられた
「麗羽、そう呼びなさい、私の真名を貴方に授けますわ」
貴方は私の物と、桜色に染まった身体を彼の身体に重ねる
袁家当主を引き継いだその夜の閨で、髪を切ることを禁止された
「こんなに綺麗なんですもの、切るだなんて勿体ないですわ」
袁家当主として最初の命令ですと、桃色の唇は言葉を紡ぎ彼の唇を求める
比呂の腕を枕に微な寝息を立てる彼女を見ながら
比呂は何時ぞやの親友の言葉を思い出していた
比呂
俺はね
試してみたいんだ
自分にはあるのかを
「何をだ?」
彼の問いに最後の一滴を飲み干し、雲が通りすぎた月を見上げ、親友はその言葉を口にする
王佐の才ってやつさ
あとがき
ここまでお読みいただきありがとうございます
ねこじゃらしです
まずはじめに遅くてごめんなさい
麗羽との閨のことを書くに当たって、エロ要素を極力削ることに悪戦しまして
気づけばこんな時間
既に次話も書き始めているのですが、投稿はいつになるやら
あと時系列についてですが、どうしたもんかと考えておりますがまったく思い浮かびません
とりあえずの応急措置を施してみましたが如何なもんですかね
なるたけ一つの話の中で混同しないようにしてみますが、どうなることやら
…がんばってみます
展開はあいも変わらず鈍亀ですが、どうぞお付き合いください
それでは次の講釈で
説明 | ||
4話目にして時系列の応急措置を少々 3/2追記 アップしようとした第5話のデータがなぜか消えてて唖然中…立ち直るまでしばらくお待ちください。 |
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15315 | 13837 | 38 |
コメント | ||
ブックマン様、コメントいただきありがとうございます、確かに解りづらい…(ねこじゃらし) やっと時系列が見えてきました。(ブックマン) |
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