東方仮面ライダーガタック 〜幻想の星〜 第3話
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夜となれば幻も映りだすといわれている危険な森、魔法の森では黒のランニングシャツに青のジーンズを来た男性がよろよろと歩いていた。この森は化け茸の胞子によって、慣れない者は死に至ることがあるのだ。男性にはその死がだんだんと近づいており、ついには太目の木に腰を掛けてしまうほどに弱まってしまう。

男性「これで俺も・・・運命が立たれることか・・・」

やがて彼の命の灯火が消えようとしていたその時、その前に誰かが近づいてくるのを感じ取った。目は霞んでよく見えないが、黒い服を着た幼い子・・・そして彼の目蓋はゆっくりと閉ざされた。

?「・・・・・・」

その子、金色の髪をする少女は彼の疲れた顔をじっと見つめる。次ぎに彼の右手を掴むと少女の後ろに闇が現れ、彼を道連れに引きずりこまれていった。

 

===================================================

 

現実世界の朝では普通に家から出て、普通に通勤し、普通に学校や会社に向かう。

そんなとあるビルに潜めている城、キャッスルドランにも朝がやってきた。豪華な部屋にあるベッドで眠る青年、琴芭英次(ことは えいじ)は窓から溢れる光から逃げようと布団に蹲る。

?「おい英次!いい加減に起きろ!」

英次「うぉう!?」

布団をガバッと持ちながら起きあがると、横に金色の蝙蝠が浮遊しながら睨んでいた。キバット族の1人であるキバットバットV世こと、キバットである。

英次「なんだよキバット〜、今日は日曜だから休ませろよ」

キバット「そんなのんきでな生活でいるから体が訛るんだ。体くらい動かせ!」

英次「ったく〜・・・で、時間は?」

キバット「またアレを見ようとしても駄目だぞ」

英次「・・・やれやれ」

アレとは後ほど分かることなのでさておき、英次は食堂へやってくると3人のメイドが支度をしていた。青く腰まで長い髪をする女性と、緑のショートヘアーで背が140センチ程低い少女、そして紫の髪色でキリッとした目をする女性の3人で、それぞれ果物の名前であるチェリー、レモン、ピーチと名づけているのだ。

レモン「ご主人様おはようです〜」

相変わらずな笑顔で迎えるレモンが英次に近寄りメニューを伝える。今朝はホウレン草のサラダと鮭のバター焼きである。

席について早速いただくと、蕩ける味と塩加減がよく効いて美味い。サラダも一口いただいてもこれまた美味く、皿にある料理はあっという間に無くなってしまう。

食べてすぐ自分の部屋に戻ると、小さな龍がテレビを見ている様子があった。キバットに続く英次の第二のパートナー、タツロットだ。

タツロット「英次さん、ちょうど貴方の見たがっているW(ダブル)が放送してますよ」

映像には仮面ライダーWのアクションシーンが映っていた。近づいて見てみようとしたと思いきや、英次はそのまま電源を切ってベッドの上に座る。

見ていたキバットも素っ頓狂な顔で驚いた。

キバット「なんだ?今日はお決まりの仮面ライダーでも見ないのか?」

英次「普通ならな。でもなんか、今回だけは・・・」

実はというと、英次は仮面ライダーマニアであって、ベルトやソフビをありったけに持っている。

しかし今の英次はさっきまでとは違ってテンションが下がり気味で、下げていた顔を上げると2匹に言う。

英次「俺は寝ている間に夢を見たんだ。なんだか怪しげな夢・・・まるで世界の崩壊をイメージする夢が俺の周りで起きていた。何か嫌な予感がする・・・」

キバット「崩壊だって?」

英次「全てのライダーが破壊し合っていた。これは、噂に聞くライダー大戦なのかもしれない・・・もしそれが起きようとしているのなら、きっと奴等が・・・」

 

英次「スーパーショッカーが動き出しているのなら・・・世界が危ない!」

 

英次の脳裏に地獄絵図が浮かび上がった。正義同士が火の海で傷つけあう、地獄の世界で起きる崩壊。

これを阻止しなくてはと黙っていられない英次だが、場所が分からなくては向かうことができない・・・と思っていたその時、扉からノックの音が聞こえる

チェリー「マスター、私です・・・」

英次「入ってくれ」

チェリーが部屋に入ってくるが、さらに見知らぬメイドが入ってくる。銀色の髪に青の瞳、右腕にはブレスと見たことない女性だが、その正体は紅魔館のメイドである咲夜だった。

英次「(新人のメイドか?)そのメイドは誰なんだ?」

チェリー「マスターにお訪ねがあると・・・」

咲夜「ファンガイア族のキングである貴方にお訪ねに参りました、十六夜 咲夜と申します。ぜひ、私達の世界である幻想郷に来てもらえないでしょうか・・・?」

英次「幻想郷・・・?」

幻想郷と聞いて英次、キバット、タツロットは顔を見合わせた。

咲夜「私達の世界、幻想郷は人間と妖怪が暮らす現代の裏側にある世界・・・。しかし昨日より、外からとあるアイテムが流れ着きました。それは貴方にも関係するアイテム、ライダーベルトです」

英次「!?」

その時に英次の脳に閃きが炸裂する。幻想郷に現れたライダー・・・つまりは、

英次「まさか、スーパーショッカーがその世界に?」

咲夜「それなら話が早いですね。外界の仮面ライダーである貴方の力を、どうか貸してください」

咲夜は顔を深く下げて頼みを申し出す。

キバット「英次、どうするつもりだ?」

英次「んなこと決まっている。幻想郷に行ってやろうじゃねぇか!」

咲夜「・・・分かりました・・・」

咲夜は顔を上げて指を鳴らすと、外が七色の空間に変わり部屋に揺れが発生する。キャッスルドランが移動を開始しており、10秒ほどで揺れが収まると、外の様子が変わったことに気づくチェリーが窓から眺めた。

チェリー「マスター、外を見てください・・・」

釣られて英次達も外を見てみると、そこは都会ではなく湖付近に来ていた。奥には館も見える。

咲夜「貴方の城、キャッスルドランの時空を異動する能力を利用して、皆様を幻想郷にご招待させていただきました」

英次「ここが・・・幻想郷・・・」

その時扉からレモンとピーチが駆けつけに来る。

レモン「ご主人様大丈夫ですか!?」

ピーチ「キャッスルドランが動きやがったからなにか起きたのかと思ったぜ・・・」

英次「レモン・・・ピーチ・・・」

英次は2人の顔を見つめたその時、ベッドの横に置いてあるバイオリンの音が無人で鳴り出した。

タツロット「英次さん、これはファンガイアの反応ですよ!」

英次「よし!キバット、変身だ!」

キバット「よっしゃっ!キバって行くぜ!」

咲夜「私も付合わせてもらいます」

そう言うと何処からともなく、銅色のカブトムシが飛来してきて咲夜が左手で掴み取る。英次はキバットを掴んで左手に噛み付かせ、魔皇力を体内に注入した。

2人「変身!」

 

≪HENSHIN≫

 

右手に装着して銅色のライダーケタロスに、英次のバックルにキバットを装着して紅のライダーキバに変身する。

 

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同じく現実世界で、アンデット封印専門会社BOARD(ボード)では警報が鳴り響いていた。

『アンデット出現!アンデット出現!Aチーム出動です!』

駐車場では大急ぎでグリンクローバーに乗り込むこの青年は、システム開発担当係である社員の河城一樹(かわしろ いつき)だ。直ちに出動準備が整うとエンジンを掛けて発進する。

司令室でも社員がてんてこ舞いになるほどに行動を起こしている。

社員1「レンゲルが出動を開始しました」

社員2「社長にアンデット封印の承認をしてくれ!」

社員は承認証を手に、これもまた急いで社長室へと走っていく。

その一方で一樹は目的地である広場にやってくると、そこではバッファローアンデットが唸りを上げながら人を襲っており、一樹はグリンクローバーを巧みに操りながらバッファローアンデットを跳ね飛ばす。

バッファロー「ヴォォォォッ!?」

一樹「そらっ!もう一丁!」

アクセルを入れてまた突進。タイヤを拳のようにバッファローアンデットに叩きつけてそのまま右側にある階段に転がり落ちると、一旦降りて近寄る。その時に封印許可の合図となるポケベルが鳴り出した。直ちにチェンジスパイダーのカードとレンゲルバックルを取り出し、トレイに入れて腰に当てるとシャッフルラップが腰を囲んでベルトが作られる。

一樹「変身!」

 

≪OPEN UP≫

 

ミスリルゲートを開くとクラブのマークが現れてスピリチアエレメントが放出し、一樹に通過した直後に仮面ライダーレンゲルに変身した。

起き上がって突進を行うバッファローアンデットに対し、一樹はすかさずと2枚のカードを左腰から取り出してレンゲルラウザーに通す。

 

≪BITE≫≪BLIZZARD≫

≪BLIZZARD CRASH≫

 

一樹がラウズしたカードの紋章が後ろに出現して胸部に吸収される。そのままジャンプした。

一樹「ウェェェェェェェイ!!」

掛け声をあげた瞬間、避けれるわけがないバッファローアンデットが冷気で凍り、そこをクロスキックで挟み砕いた。レンゲルの必殺技、ブリザードクラッシュが決まりバッファローアンデットが爆発を起こした。

するとバッファローアンデットのバックルが割れて?の8のしるしが出現。そこへブランクを投げ込むと、バッファローアンデットは光に包まれながらカードに吸い込まれていく。封印に成功したのである。

「よしっ!」とガッツポーズをとる一樹はすぐにグリンクローバーに乗り込もうとした直後、足元に火花が走り出す。

一樹は辺りを見回すと、後ろ側から不適な笑い声が聞こえてくるのに気づいて振り向く。そこには顔がテレビの形をしながら背中に虫の羽を生やす怪人、テレビバエがいるではないか。

一樹「新しいアンデット・・・?」

テレビバエ「イーッヒッヒッヒッヒッ・・・お前が外の世界に住む仮面ライダーだな?行け、ショッカー共!」

戦闘員「イーッ!!」

配下である戦闘員が一斉に飛び掛った。中には銃を持つものもいるが気にせずにラウズカードをレンゲルラウザーに通す。

 

≪MACH≫

 

通した直後に一樹は音速で戦闘員をメッタ斬り。一瞬で大勢いた戦闘員がゼロとなる。

一樹「俺のライダーシステムをなめては困るぜ。しかしお前達は何者だ?それに外の世界って一体・・・!」

テレビバエ「教えてやろう。我々は各世界の組織が集まった巨大秘密結社、その名もスーパーショッカーだ!」

一樹「スーパー・・・ショッカー・・・?」

テレビバエ「我々は現在、ある世界で起きているライダー達のエネルギーを糧にしようとの計画を実行している。しかし外の世界から来たライダーのエネルギーはそっちよりも実に価値のあるもの、よって我々は外の世界のライダーからのエネルギーを糧にすることを提案し、各世界のライダーを捜し求めた。そして貴様に宿るエネルギーも実に凄まじい・・・我々の戦力追加に相応しいくらいのエネルギーを手に入れれば、全ての世界は我々のものとなる!」

一樹「なるほどな、じゃあ俺が止めてやる!」

レンゲルラウザーを構えて怪人を睨むが、逆に怪人に余裕ある様子だった。

テレビバエ「ありがたく思うがいい。我々が新に開発したこのガイアメモリの力を見せてやろう!!」

 

≪ANOMALOCARIS≫

 

メモリを取り出すと音声が鳴り、それをテレビバエの左手に接触するとエビに疑似するような怪人に変身する。地球の記憶が記されたガイアメモリにより、汚染された物質が怪人化した化け物、その名もアノマロカリス・ドーパントである。

一樹「な、なんだ!?」

アノマロ「食らうがいい!!」

アノマロカリスの口元にある牙が弾丸のように飛び交う。レンゲルラウザーを振り回すが防ぎきれない数にダメージを負ってしまう。

一樹「くぅ・・・なんて攻撃・・・だが!」

まだ打つ手があるかのようにラウズカードを取り出してラウズする。

 

≪GEL≫

 

一樹「これなら攻撃は当たらないぜ!」

一樹の体はゼリーのように溶け、アノマロカリスに接近しながら反撃する。急所を上手く突いたのでバランスを崩すかのように地面に転がった。

アノマロ「なるほど、そのカードが力となるわけか・・・実にいい奴だ!」

一樹「!?」

その時に一樹は後ろに下がってしまった。アノマロカリスは巨大な怪物へと変貌し、牙を飛ばしてきたのである。ヤバいと思ってゲルジェリーフィッシュを発動してかわすものの、このでかさでは対応できるのが難しい。ならば背中を狙おうと思って3枚のカードを取り出す。

 

≪KICK≫

 

最初にローカストキックをラウズ。イナゴのアンデットが飛び蹴りをする絵が浮かび上がる。

 

≪THUNDER≫

 

続いてサンダーディアーをラウズ。ヘラジカのアンデットが放電する絵が浮かび上がる。

 

≪MACH≫

 

そしてマッハジャガーをラウズ。ジャガーのアンデットが高速で走る絵が浮かび上がる。

ラウズした3枚の紋章が一樹の後ろに映り、胸部に吸収された。

 

≪LIGHTNING SONIC≫

 

一樹「いくぜ!」

一樹は猛スピードでアノマロカリスの後ろへ移動しそのままとび蹴りをする。超高速を加えたスペードスートの必殺キック、ライトニングソニックをかまそうとしているのだ。

一樹「ウェェェェェェイ!!」

これが決まればダメージは大きいだろうと思いきや、アノマロカリスは尾を振り回して一樹を地面に叩き落してしまう。

一樹「ガハッ、そんな・・・!」

アノマロカリスは押しつぶそうと顔を一樹に向ける。レンゲルラウザーは衝撃によって遠くに飛ばされてしまい、ラウズする手段が失ってしまう。絶体絶命だ。

アノマロ「グォォォォォォォッ!!」

一樹(くっ、このままじゃ・・・!)

 

≪EXCEED CHARGE≫

 

アノマロカリスが吼えたその時、頭部に赤い円錐の光が出現してその方向に振り向くと、何者かが飛び蹴りをしてくる様子があった。その直後に光はドリルのごとくにアノマロカリスを貫き、その者が地に着地して右手をブルッと振った直後に爆発が起きる。

テレビバエ「どわああああああ!?」

元の姿に戻って怯むテレビバエを後にして、一樹は助けてくれたその者の姿を目で見る。黒や鋼のボディに赤のラインが入った謎の者だった。

一樹「お前は一体・・・?」

その者は一樹に顔を向けて答える。

?「・・・仮面ライダー、ファイズ」

仮面ライダーファイズ。それはスマートブレインが開発したファイズギアを装着して変身する仮面ライダーの1人だ。

ファイズは一樹に手を差し出して起き上がらせようとし、一樹も彼の手を掴んで起き上がる。

テレビバエ「くぅぅ〜・・・おのれ、仮面ライダーめ・・・!」

ファイズ「テレビ野郎、俺にやられる覚悟は出来てるな!?」

ファイズには指を差して言いつけると、テレビバエは負け惜しみでもするかのように笑い出した。

テレビバエ「フッ、お前達には我々の計画を止められまい・・・しかし止めたいというのなら幻想郷に来ることだ。俺はいつでも待っているぞ・・・!」

そういい残してテレビバエは後ろに出た鏡のオーラに入って消え去った。辺りはアノマロカリスによって破壊された広場だけとなり、怪物化した奴の足跡が残されている。

互いに変身を解く2人はその素顔を見合わせると、ファイズの変身する者は爽やかな顔と青い半袖の服装をした青年なのだが、一樹は妙にも暗い顔でいる。

青年「どうかしたか?」

一樹「あ、うん・・・。幻想郷って聞いて俺は少し驚いたんだけど、このことを誰にも言わないでくれるか?」

青年「まぁ、な・・・」

一樹「実は俺・・・この世界の者じゃないし、人間でもないんだ・・・」

 

一樹「俺は幻想郷に住む、河童の妖怪さ」

 

青年「か、かっ・・・!?」

あまりにも衝撃過ぎるので大声を出しそうになっていたが、それだと誰かに聞き取られてしまうと感じたのでなんとか堪える。

青年「お前、本当に河童なのか!?」

一樹「ただの河童じゃないさ。俺は発明家で、修行のために幻想郷を出てライダーシステムを開発した。BOARDからは縁の下の力持ち的な存在で、俺にとっていい場所だと思っていたんだが・・・故郷が荒らされているのだとしたらあいつも危ないはず・・・」

青年「そりゃ大変だな・・・そうだ!」

青年はなにか閃いて一樹に言う。

青年「俺と一緒に、博士のところへ来てくれないか?」

一樹「博士?」

青年「白鳥博士(しらとりはかせ)のとこへ行くんだ。俺は今からそちらに向かう予定でいるんだけど、ついでとしてお前も来てくれ!」

一樹「いいけど・・・その代わり、博士からこの事情を社長に伝えてくれますか?」

青年「勿論だ。それじゃあ、ついてきてくれ」

一樹はグリンクローバーに乗り込み、青年はその隣にあるバイク、オートバシンに乗り込んで発進した。

 

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青年「そういえば俺の名前をまだ言ってなかったよな?」

一樹「うん・・・俺は河城一樹。一樹でいいよ」

青年「おう、俺は草鳩御月(くさばと みつき)だからよろしくな」

研究所へとついた2人は自己紹介をして互いの名を覚えると中に入り、その奥にある扉の前で御月がカードキーを読み込ませる。

確認をした音声が鳴ると扉が開いて入ると、奥には40歳くらいの男性が待っていた。この人が御月の言っていた白鳥博士なのだろうと一樹は確信する。

白鳥「おおっ、待っていたよ御月君。それに客とは珍しい・・・」

一樹はお辞儀をしながら名刺を渡した。名刺を見る博士も納得の顔でいる。

白鳥「君が噂に聞くBOARDの社員だね?もう知っているだと思うけど、私が白鳥博士だ。御月君は私の助手で、今回は伝えるために彼を呼んでおいたのさ」

一樹「それで急いでいたわけですか・・・」

御月「それで博士、伝えたいことって何ですか?」

白鳥「うむ、実はだ・・・」

博士が手元にあるキーを押すと、ある映像が映し出される。それを見た一樹は容赦ないように驚く。

一樹「これは・・・幻想郷!?」

白鳥「知っているのかね?」

御月「こいつは幻想郷出身なんだ。大抵の面識がある」

白鳥「なるほど、では話が早い。君達には、今からこの世界に行ってスーパーショッカーの悪事を阻止してほしい」

御月「さっき襲っていた奴か」

白鳥「スーパーショッカーはあくまでも、その前に結成していた大ショッカーの残党に新たな戦力を加えた組織だが以前、ある仮面ライダーが滅ぼしたらしい。しかしここにいるスーパーショッカーはその残党で、現在は幻想郷に警告のメールを送っているのだよ。確か、一樹君と同じ苗字の河城・・・」

一樹「河城にとり。俺の妹だ」

2人「!?」

聞いている中で、博士は一樹の実の妹であるにとりにメールを送っていたらしい。余談だが、あいつとは誰なのかもすぐに分かった御月も納得する。

一樹「すぐに行きたいのですが、その前にBOARDへ通信をお願いできますか?」

白鳥「分かった」

一樹はキーを借りてBOARDへ通信を接続。スピーカーに声が出た。

社員『はい、BOARDです』

一樹「一樹です。社長に繋げてくれませんか?」

社員『少々お待ちください』

数秒間待つと、社長の声が出る。

一樹「社長、一樹です」

社長『一樹君か、何かあったのかね?』

一樹「今は研究所にいます。ぜひ聞いて欲しいことがありますので、今から博士に変わります」

一樹はマイクから離れて博士に変わる。

白鳥「BOARDの社長ですね?私は白鳥博士です。今から一樹君に依頼を要求したいのですが・・・」

社長『いいでしょう。その依頼とは?』

 

博士説明中・・・

 

社長『分かりました。一樹君に特別任務を与えることを許可しよう』

白鳥「暫くの間、彼を借りますのでよろしくお願いします。それでは」

通信は切断され、博士は2人に顔を向ける。

白鳥「2人共、行ってくれるね?」

2人「はい・・・!」

同時に頷き、良い返事をした。

白鳥「よし、ではそこの扉の奥にある転送装置に乗ってくれ。バイクもそこに乗せている」

早速隣の部屋に入ってバイクに乗り込む。すると周りに光だし、転送が始まった。

白鳥『いいかい?生きて戻ってくるんだぞ?』

御月「当然だ」

一樹「頼まれたことは、絶対に果たします!」

白鳥『よし・・・それじゃあいってらっしゃい!』

部屋全体に眩い光が2人を包みこむ。

一樹(今助けに行くから待っててくれ、にとり!)

そして光が止んだときには2人の姿がなかった。

 

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翌朝の永遠亭では、星司が目を覚ますと腹の上にてゐが乗っかっていた。

星司(この子ってたしか、隣に寝ていたはずじゃ・・・)

そう思いながらも星司はてゐを布団に寝かせ、部屋から出た瞬間に永琳と鉢合わせする。

永琳「おはよう、星司。けど今は患者がいて急いでいるから後にしてちょうだい」

星司「患者?」

去っていく永琳を見て気になった星司はそのあとを追ってみると、救護室に永琳を含めて見慣れない男性と黒い服を着ている少女がいた。

少女「この人の具合どうなのー?」

永琳「一命は取り留めたわ。けど疲れがたまりすぎて栄養不足ね」

少女「そーなのかー」

星司はその様子を覗きながら見ている途中、男性に目を向けた瞬間にピクッと感じた。

星司(あの人から・・・なにか凄まじい気が流れている・・・)

すぐに覗くのをやめて去ろうとすると、ブザーの音が聞こえた。なんだと目を疑うように驚いていると、永琳は「変わりに面に出てちょうだい」と鈴仙に伝えた。どうやら呼び出しのブザーらしい・・・。

 

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鈴仙「はーい、どちら様ですか〜?」

門を開けて外に出ると、そこには宅配の服を着て男性がいた。

男性「八意様宛てのお届け物です。こちらにサインを」

鈴仙は男性から貰ったペンでサッとサインを描いて届け物を受け取ると、男性は潔く去っていった。救護室まで戻る鈴仙の前に星司が話しかけてくる。

星司「その箱・・・宅配か?」

鈴仙「師匠宛みたいです」

すぐに救護室に入る鈴仙のあとを続いて星司も入る。鈴仙は届け物を永琳に渡した。

鈴仙「宛先は不明みたいですけど、師匠にお届け物と」

永琳「あら、何かしら?」

開けてみる永琳の目に映ったものは、水色のトンボとグリップだ。それを見た星司は思わずビックリする。

星司「これはゼクター!?ZECTが開発した昆虫メカだ!」

永琳「ゼクターって・・・貴方が持つクワガタと関係するわけ?」

星司「はい。俺が持つのはガタックゼクター、クワガタの昆虫メカです。これの詳しいことは知りませんが、このグリップに描かれているマークは間違いなくZECTです」

ZECTの内容も話すと、永琳はそのグリップを試しに握りながら付属の説明書を読んだ。読むに連れて変身、キャストオフ、クロックアップ、必殺技の操作を覚え、試しに変身をしてみる。

永琳「変身」

前に突き出して叫んだ瞬間にゼクターが羽ばたいて宙を舞い、尻尾をグリップに接続する。

 

≪HENSHIN≫

 

永林の体はマスクドアーマーに覆われ仮面ライダードレイクに変身。見ていた星司も声が出ないほどだった。

ゼクターは人を選らぶ存在、それをドレイクゼクターは彼女を選んで変身させたのである。

永琳「矢を射るよりも速くて強いなんて素敵ね、気に入ったわ」

切断すると元の姿に戻った。

鈴仙「これがZECTの開発したメカ・・・ということなのね」

星司「そりゃZECTは凄いさ、強い武器なら何でも作れるからな」

次々と現れる仮面ライダーの前に、悪魔の芽は着実に育っていた。スーパーショッカーのアジトでは、首領のブラック将軍は膝を突ついている男性から報告を受けているところだった・・・

ブラック「キングストーンは見つかったか?」

男性「それが、くまなく探しても発見されたとの情報が無いままです。我々も全力で調査しております」

ブラック「そうか・・・」

ブラック将軍は残念そうに思っていると、テレビバエが慌てながら駆けつけてくる。

テレビバエ「大変です!外の世界から新たなライダーが助っ人にやって来たとの情報が先程入りました!」

ブラック「何!?本当か!?」

テレビバエ「こちらをご覧ください!」

テレビバエは顔のテレビに映像を映し出した。一樹と御月が来日した様子が映っている。

ブラック「これでは邪魔となるな・・・ティターンを送り込め!」

テレビバエ「ハハッ!ブラック将軍様!」

テレビバエはすぐにその場を後にし、残っている男性はブラック将軍に問いを申した。

男性「将軍様、ティターンとはあの合成アンデットのですか?」

ブラック「そうだ。カメレオンアンデッドの変身能力と、スコーピオンアンデッドの毒性を持つ合成アンデット、それがティターンだ」

男性「たったそれだけで行くということですか?」

その時に男性の肩にブラック将軍の持つムチが入れられる。

ブラック「君は勘違いしているのか?ティターンは透明になる他、人間にだって化けることが出来るのだぞ?そんな隙の無い合成アンデットが負けるわけがなかろう!」

男性「しかし、あの男に太刀打ちできないのだとしたら「黙れ!!!」」

ブラック将軍はまたムチを入れた。

ブラック「我々の存在にいち早く気づいたあの男に、計画の遅れは取らせん!」

ブラック将軍は顔を上げて執念深く行った。

ブラック「仮面ライダー、カブト・・・!」

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長く待たせました第3話です。今回は外の世界からのライダーも幻想入りということで3人のライダーが参戦します。

冒頭に出てきた男は誰なのかも楽しみにしていただけば嬉しいかと思います。

今更なんですがライダーの詳しいデータの紹介を教えておけば楽しみが照るかもしれないと思いますので今回または前話よりライダーのデータを紹介させていただきます。各ライダーは初登場した話に掲載していますので以降の話もチェックしておいてください。

 

 

【ライダーデータ】

◇仮面ライダーキバ

登場作品:仮面ライダーキバ

備考:ファイガイアのキング、琴芭英次の体内にキバットの魔皇力を注入することによって変身するライダー。キックバックが得意なだけでなく、吸血鬼のように蝙蝠立ちから飛びつく奇襲攻撃も可能である。

また、フェッスルを使うことにより武装することも出来て、ソードのガルル、銃のバッシャー、ハンマーのドッガの3つの他にキャッスルドランの召還も出来る。

必殺技は封印を解いた右足で急降下キックをかます「ダークネスムーンブレイク」。

 

◇仮面ライダーケタロス

登場作品:仮面ライダーカブト

備考:紅魔館のメイド長、十六夜咲夜の変身するライダー。特徴はゼクトクナイガンのクナイモードによるスピード戦法が有名。

彼女の時を操る能力でクロックアップよりも倍速のスピードにしたり、時間を止めて回避したりすることも可能である。

必殺技はタキオン粒子をクナイに蓄えて超速で斬る「ライダービート」。

 

◇仮面ライダーレンゲル

登場作品:仮面ライダーブレイド

備考:BOARD社員、河城一樹が変身するライダー。ラウズカードの効果を使って戦い、空飛ぶ敵にはサンダーとブリザードで対抗、攻撃が激しい敵はゲルで攻撃をすり抜けたりと万能能力を持つ。

バイクにもかなりの腕があり、モビルラウザーにラウズすれば「ブリザードクローバー」と「マッハクローバー」が発動可能。

必殺技は様々だが、キック、サンダー、マッハのカードコンボで飛び蹴りをする「ライトニングソニック」。

 

◇仮面ライダーファイズ

登場作品:仮面ライダーファイズ

備考:白鳥博士の助手である草鳩御月が変身するライダー。本来ファイズギアはオルフェノクと呼ばれる怪人で無ければ変身できないが、彼は人間でありなおかつ、オルフェノクと同じエネルギーを持つために変身が可能。

愛用のオートバジンはバトルモードにすることでサポーターロボットに変形する。

必殺技もレンゲル同様に多数あるが、ファイズポインターをエクシードチャージすることにより繰り出される「クリムゾンスマッシュ」。

 

◇仮面ライダードレイク

登場作品:仮面ライダーカブト

備考:月の頭脳、八意永琳の変身するライダー。弓矢の経験から狙撃も得意で、狙う者に逃すとの文字は無い。

ドレイクゼクターは光弾をマシンガンのように高速連射したり、レーザービームを放ったりするだけでなく、羽にタキオン粒子を蓄えれば近距離でも対応可能である。

必殺技はタキオン粒子を弾に変えて放つ「ライダーシューティング」。

 

 

先の話でもまだまだ外来人ならぬ外来ライダーが登場しますのでご期待ください。では・・・

説明
こちらは東方Projectと仮面ライダーシリーズのクロスオーバー作品です。あまりなれない方は戻るボタンを押してください。
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仮面ライダー ガタック 十六夜咲夜 八意永琳 東方PROJECT 

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