期間限定・極上男の娘!!(おとめ)2
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「期間限定・極上男の娘!!(おとめ)」

 

 

 

突然父親の口から飛び出した女の子宣言。

 

当然ボクは父親に詰め寄った。

 

「どういう事なんだよーー!!何でボクが女の子として生活しなけりゃならないのさ!!」

「言っただろう。これは桜咲家の家訓なのだ」

「何でそんな家訓があるのさ?」

「…男としてだけではなく女としても生活する事でファッションデザイナーとしての幅を広げる為だという事だ」

「嫌だよ。ただでさえ女の子っぽいって言われてるのに……」

「いいじゃないか、きっと似合うぞ。何しろこの制服はお父さんの自信作だからな」

 

お父さんはそう言いながらクローゼットから取り出した制服をボクの体に合わせてみる。

そう、この制服はお父さんのデザインでありこれ以外にも服やスカート、バッグや靴など

お父さんのデザインは女の子達に大人気なのだ。

そこに、一人の女の子が部屋に入って来る。

 

「わーー♪聖ちゃん似合ってる。可愛いーー♪」

「おお、命(みこと)お前もそう思うかい?」

「もっちろん!!」

 

この子は桜咲 命(さくらざきみこと)ボクの一つ下の妹だ。

肩までの髪はツインテールにしていて、髪と目の色はボクと違い黒一色。

可愛い物好きでしょっちゅうボクに女装を迫って来る。今回の件は渡りに船なのだろう、スッゴクいい笑顔だ。

 

「今日からは同じ制服で姉妹一緒に登校できるのね。嬉しいーー♪」

「姉妹って何だよ。ボクは嫌だからね」

「嫌といってもこれは決定事項だ。我儘は許されない」

「でもでもーー!」

「贅沢言うな!!聖はそんなに可愛いのに何が不満だ!!…お父さんなんか…お父さんなんかなぁ…」

「お父さん?……そ、そう言えば家訓って事はお父さんも…?」

 

四つん這いになって項垂れているお父さんに尋ねてみる。…あまり聞きたくないが……

 

「ああ、お父さんも高校二年生から卒業まで女生徒として過ごしたんだよ…」

「卒業まで!?じゃあボクも?」

「うむ、卒業するまでは女生徒だ」

「いーーやーーだーー!!」

「ねえお父さん。拒否した場合はどうなるの?」

「……一族追放だ…」

「そんな!!」

「聖ちゃん、仕方ないよ。私、聖ちゃんが家から追い出されるなんて嫌だよ」

「何とかならないの?」

「何とかなるならお父さんだって何とかしていたさ。何ともならないからお父さんだって泣く泣く女生徒として過ごしていたんだぞ」

 

お父さんは辛い過去を思い出しているのか目尻に涙を浮かべていた。

 

「お、お父さんの女生徒姿…うわぁ…可愛くなさそ…」

 

命、何気に酷いよそれは…

 

「可愛くないか…それはそうだろう。何しろそんな家訓があるなんて知らなかったお父さんはな…お父さんはな……『高校デビュー』しちゃったんだぞーー!!」

ぞおー、ぞぉー、ぞぉー……

 

お父さんの魂からの叫びを聞いたボクと命は数秒間固まっていた。

 

 

 

説明
短めだけどとりあえず二話目うp
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コメント
伏宮真華さん・抹茶さん>自分で設定しておいて何ですが、可哀そうすぎます。(乱)
影亜さん>パネエッス。(乱)
お父さんの高校時代気になる(抹茶)
お父さん……貴方は神か!? ごめん、お父さんのその後の人間関係の方が気になって仕方ない。(伏宮真華)
お父さんマジパネェ(影亜)
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