真・恋姫無双二次創作 〜盲目の御遣い〜 第肆話 『家族』
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『孤児院』という施設を、皆さんはご存じですか?

 

―――――いや、知らないな。

 

早い話が、身寄りのない子供を一時的に預かって、引き取り手が見つかるまで面倒をみる施設の事です。

私自身覚えていないので詳しくは解りませんが、とある孤児院の玄関口に、籠の中で布に包まれた、未だ乳飲み子だった私が無造作に置かれていたそうです。

育てる余裕が無かったのか、それとも要らなくなったのか、理由は解りませんが、捨てられたんでしょうね、私は。

名前は、『白夜』と書かれた紙が籠の中にあった事から『白夜』なのだろう、と判断されたそうです。

 

―――――ちょっと待って、じゃあ貴方の親は・・・・

 

ええ、本当の親の事は、声も、顔も、名前も、何一つ知りません。

唯一親から貰った物は、『白夜』という名前だけです。

まぁ、これも本当に親から貰った物かどうか疑わしいですけどね。

 

―――――・・・・・・・・。

 

話を戻しますね?

その後、その施設の方が私を保護してくれたまでは良かったんですが、私には他の子供とは決定的に違う点が一つありました。

 

―――――もしかして・・・・

 

ええ、この『目』です。

『先天性』というものでしてね、私は生まれながらにしてこの病にかかっていたんですよ。

それでもちゃんとした手術と術後治療を受ければ失明を免れる事は出来たんですが、そのためには結構な額の治療費を長期間に渡って払い続けなければならなかったんです。

そして、その孤児院にはそのような金額を払える余裕は無かった。

必然、物心ついた頃には、既に私の瞳は完全に光を通さなくなっていました。

 

―――――なっ・・・・それでは北条、お前は一度も光を見た事すら無いと言うのか?

 

ええ、『知識』として知ってはいますけどね。

例えば・・・・赤や青という色の存在は知っていますが、それがどういう色なのかを、私は知りません。

私が本当の意味で『知っている』色は『黒』、ただこれ一色だけなんですよ。

 

―――――・・・・辛くはないのか?

 

今でこそこうして笑って話せますが、昔はこの目が本当に嫌いでしたね。

それこそ、『生まれて来なけりゃ良かった』と思うくらいに。

 

―――――・・・・どういう事ですか〜?

 

 

 

 

『いじめ』、ですよ。

 

 

 

 

―――――っ!!!!

 

子供は、本当に正直な生き物です。

好きな物には『好き』と言い、嫌いな物には『嫌い』と言う。

そして、孤児院の他の子供たちにとって、私の白く濁りきった目は『畏怖の対象』でしかなかったんですよ。

『こっちに来るな』『気持ち悪い』『呪われる』『化け物』

そんな類の言葉が、まるで激流のように、毎日耳に流れ込んで来るんです。

殴られたり蹴られたり、持ち物が無くなっていたり壊されているのも日常茶飯事でした。

目が見えないから、誰が犯人なのかも解らなかったですしね。

 

―――――そんな目に合ってるのに、周りの人は何もしてくれなかったんですかっ!?!?

 

大人達も頑張ってくれたんですよ?

誰がやったのか確定できない以上どうしようも無かったんでしょうね。

子供達の中には私の味方についてくれた子もいましたが、その子もまた標的にされました。

そして、私に言うんですよ。

『あいつがいじめられるのはお前のせいだ』って。

 

―――――・・・・下種共が。胸糞悪くなる話じゃのぅ。

 

そんな事があってから、私は積極的に自分の殻にこもり、他人から距離をとるようになりました。

『自分と関わる事で誰かが辛い目に合うのなら、誰とも関わらなければいい』とね。

 

―――――何でなのよっ!?貴方は何も悪くないじゃないっ!!

 

当時の私はそう思えなかったんですよ。

そうして時間が経つに連れて、私は言葉を発する事すら殆ど無くなり、一人で部屋の隅で座っている事の方が多くなっていました。

放っておくと食事もまともに摂らず、トイレ・・・・厠にも行こうとしない。

『まるで人形のようだった』と、当時私の世話を担当してくれた方が仰ってましたね。

 

―――――ひどすぎます・・・・そんなの、白夜さんが可哀そうですよぅ・・・・

 

有難う御座います。その言葉だけで嬉しいですよ。

兎に角、そんな日々が続いていた、ある日の事でした。

『私を引き取りたい』と言ってきた方々がいたんです。

 

―――――もしや、それがこの絵の老夫婦か?

 

はい、北条秀雄さんと、奥さんの幸子さんです。

お二人は、私に本当に優しくしてくれました。それこそ、本当の息子や孫のように。

 

―――――はぁ〜、本当によかったですぅ〜。

 

しかし、それでも私は心の何処かで、お二人を信用出来ずにいたんです。

一人で用意された部屋に閉じこもっている事が多かったですし、病気でもないのに一日中布団から動かない日もありました。

 

―――――それほどまでにお前の『心の傷』が深かったという訳か・・・・

 

 

 

 

 

そして、私が北条家に引き取られてから一週間程経った、ある日の事でした。

 

 

 

 

 

部屋に閉じこもっていた私の耳に流れ込む音の中に、

 

 

 

 

 

いつもと違う音が混じっている事に気が付いたんです。

 

 

 

 

 

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「・・・・・・・・何だろう、この音?」

 

呟いて、僕は顔を上げた。

 

久しぶりに動かした足はとても重くて感じてまともに歩けそうにないから、四つん這いで壁に近づいて、

 

壁を支えに何とか立ち上がった。

 

殆どこの部屋から出た事がないから、この家の仕組みは全然知らない。

 

だから、取り敢えず音のする方へと、僕はゆっくり歩きだした。

 

近づいてくると、その音の正体に気がついた。

 

(これ、バイオリンの音だ・・・・)

 

やがて気がつくと、僕は一枚の扉の前に立っていた。

 

 

 

取っ手に手を掛けて、

 

 

 

ゆっくりと扉を開けてみると、

 

 

 

急にフワッと風が吹いたのを感じた。

 

 

 

何かが、心に吹き込んできた。

 

 

 

あんなに重かった筈の身体が、嘘みたいに軽くなったみたいに感じた。

 

 

 

こんなに綺麗な音楽は聞いた事がなかった。

 

 

 

とっても丸くて柔らかい音が、辺りにたくさんフワフワと浮かんでいて、

 

 

 

『もう何も聴きたくない』って、ずっと思ってたのに、

 

 

 

『もっと聴きたい』って、

 

 

 

『ずっと聴いていたい』って、

 

 

 

初めて思った。

 

 

 

でも、音楽は終わっちゃって、

 

 

 

そしたら、しわくちゃの手が僕の頭を撫でてくれてるのに気がついて、

 

 

 

「泣きたい時は、思いっきり泣いていいんだよ」って、言ってくれた。

 

 

 

それで初めて、僕は僕が泣いてるって事に気がついて、

 

 

 

本当に久し振りに、僕は声を出して一杯泣いたんだ。

 

 

 

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弾いていたのは、幸子さんでした。

 

幸子さんは元々バイオリンの演奏者で、

 

引退した後も懐かしさからたまに弾きたくなる事があったらしく、

 

偶々その場に私が出くわした、って訳です。

 

幸子さんは、私が泣き止むまでずっと頭を撫でてくれて、

 

私が泣き止んだら、

 

 

 

『弾いてみるかい?』

 

 

 

そう言って私にバイオリンを貸してくれました。

 

当然、弾いた経験なんて当時の私には無くて、

 

お世辞にも演奏なんて呼べるようなものじゃなかったんですけど、

 

幸子さんは『上手だよ』って言ってくれました。

 

その言葉が嬉しくて、

 

また涙が止まらなくなって、

 

私は泣きながら、滅茶苦茶にバイオリンを弾き続けて、

 

気が付いたら、泣き疲れてそのまま眠ってしまいました。

 

そしてその夜、私は初めてお二人と食卓を共にしました。

 

秀雄さんも幸子さんも、本当に嬉しそうで、

 

私は真っ赤に縮こまって何も言えなくて、

 

初めてまともに口にした幸子さんの料理はとても美味しくて、

 

『明日は儂の仕事場に連れて行ってやろう!!』と秀雄さんはとても張り切っていて、

 

それまでただの『白夜』だった私は、

 

あの日を境に『北条白夜』になりました。

 

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その時のバイオリンが、このバイオリンなんです。

あの日の音色が忘れなれなくて、私は幸子さんにバイオリンを習い始めたんです。

最初は弦を抑えるだけでも苦労しましたけど、徐々に弾けるようになるのが嬉しくて仕方なかったのを、今でも覚えています。

そして私が初めて一人で曲を弾き切れた日、幸子さんはこれを私に譲ってくれたんです。

 

―――――そっか・・・・この楽器にそんな思い出があったのね。

 

ええ。何物にも代えがたい、私の大切な宝物です。

話を続けますね。

 

―――――うむ、聞かせて貰おう。

 

その日の翌日、私は秀雄さんの仕事場へと連れて行って貰いました。

 

―――――どんなお仕事をなさっていたんですか〜?

 

時計職人です。この時計も、秀雄さんが作られたものなんですよ。

 

―――――なんと!!これはこのご老人の作品であったか!!

 

ええ、凄いでしょう?

私もあの時は驚きの連続でして・・・・

 

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連れて行かれた場所は、時計がたくさんある場所だった。

 

右からも、

 

左からも、

 

上からも、

 

下からも、

 

カチコチカチコチ、時間を刻む音がする。

 

「すごい・・・・こんなにたくさん時計がある・・・・」

 

「ここにあるのはな、全部儂が作った物なんじゃよ」

 

「本当っ!?秀雄さんってすごい人だったんだ!!」

 

「白夜、儂の事は『お爺ちゃん』と呼びなさい」

 

「えっ?・・・・・・えと、その、お、おじい、ちゃ、ん・・・・」(真っ赤な顔で人差し指をちょんちょんと付き合わせながら)

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぶほぁ!!」

 

「えぇっ!?大丈夫、おじいちゃん!?おじいちゃん!?」

 

「何と言う甘美なる響き・・・・・・・これで後十年は生きられるのぉ・・・・」

 

「何を言ってるの!?それより大丈夫なの!?何か血の匂いがするんだけど!?何処かにぶつけて怪我でもしちゃったんじゃないの!?」

 

「気にせんでよい、ちと興奮しすぎて鼻血が出ただけじゃよ。こうして『てっしゅ』でも詰めておけば――――」

 

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・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

―――――・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。×4(+兵士の皆さん)

 

・・・・・・・・・続きを話してもいいですか?

 

―――――・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(首肯)。×4(+兵士のry)

 

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「ふむ、済まんかったの。予想外に嬉しかったもんでつい、な」

 

「もう、あんまり心配掛けさせないでよぅ・・・・」

 

「済まん済まん。代わりと言っては何じゃが、これをお前さんにやろう」

 

そう言って、秀雄さんは僕の手に何か丸い物を乗せた。

 

何だろう・・・・冷たくて、丸くて、鎖みたいなのが付いてる。

 

「懐中時計という『たいぷ』の時計じゃ。蓋を開けて、触ってみなさい」

 

「え?・・・・あ。この時計、針に触れるようになってる」

 

「それなら、お前さんでも読めるじゃろ?お前さんに似合うように、爺ちゃん頑張ったんじゃぞ?」

 

「え・・・・こんなにすごいの、僕の為に?」

 

「何じゃ、いらんのか?いらんのなら別に返してくれても構わんのじゃぞ?爺ちゃん、すっごく落ち込むけど」

 

「違うよっ!!要らない訳ないよ!!すっごく嬉しい!!嬉しい、けど・・・・・・」

 

「嬉しいけど、何じゃ?」

 

「僕が、こんなにすごい物、貰う訳には―――――」

 

 

 

「ぶわっかもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!!!!!!!」

 

 

 

「・・・・・・・・え?」

 

何で、僕は怒られたの?

 

「儂等は『家族』じゃぞ!!『家族』の間に遠慮など無用、『なっしんぐ』、一切必要無しじゃっ!!!!!!!!」

 

「え、でも―――――」

 

「『でも』も『すとらいき』も無いわい!!そんな事よりも、先に言う事があるじゃろうが!!」

 

「・・・・・・え?」

 

そうだ、言わなきゃ。

 

こういう時は、

 

 

 

 

 

 

―――――ナニヲイウンダッケ?

 

 

 

 

 

―――――アレ、オカシイナ。

 

 

 

 

―――――ナンニモデテコナイヤ。

 

 

 

 

―――――ドウシヨウ?

 

 

 

 

―――――ハヤクシナイト

 

 

 

 

―――――ハヤクシナイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マタキラワレ―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽふっ

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・え?」

 

何で、僕は抱きしめられてるの?

 

「全く、何と言う顔をしとるんじゃお前さんは」

 

僕は、嫌われてないの?

 

「のう、白夜」

 

いいの?

 

「お前さんに何があったのか、儂等は何も知らんし、聞くつもりも無い」

 

いいのかな?

 

「お前が笑っておれば、儂等も笑おう」

 

いいんだよね?

 

「お前が泣いておれば、儂等も泣こう」

 

言っても、いいんだよね?

 

「じゃからの、言うてくれ」

 

信じて、いいんだよね?

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・あ”りがどう、お”じいぢゃん」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・うむ、よく言えたな」

 

 

 

 

抱きしめ返したら、とても暖かかった。

 

 

 

 

抱きしめ返したら、怖くなくなった。

 

 

 

 

抱きしめ返したら、泣きたくなった。

 

 

 

 

だから、思いっきり泣いた。

 

 

 

 

抱きしめるって、凄いって思った。

 

 

 

 

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ただただ泣き続ける私を、秀雄さんはずっと抱きしめて背中や頭を撫でてくれました。

 

その後、泣き腫らした顔で秀雄さんに手を引かれて帰った私は、家の前で三人で写真を撮りました。

 

そして写真を撮った後、私は秀雄さんに訊いたんです。

 

『どうして、こんなに凄い時計を僕にくれたの?』と。

 

そしたら、あの人はこう言ってくれたんです。

 

『時計が、時間を刻むものだからじゃよ』

 

『・・・・?どういう事?』

 

『服や靴は、お前さんが大きくなると新しいものに変えなければならん。それに目の見えないお前さんの事じゃ、お洒落なんぞに興味は無いんじゃろ?』

 

『うん、全然』

 

『じゃが、時計なら大きくなっても変えたりする必要もないし、あっても困る物でもない。それにの?』

 

『それに?』

 

 

 

『儂の作った時計をお前さんが持っている。それはつまり、儂がお前さんの時間を刻んでいる、という意味にもなるじゃろ?』

 

 

 

『・・・・・・・・え?』

 

 

 

『そうすれば、例えどんなに離れておっても、儂等はずっと一緒にいられる。そう思ったからじゃよ』

 

 

 

『!!』

 

 

 

『白夜、これで儂等はずっと一緒じゃ!!』

 

 

 

その言葉は、今でもはっきりと覚えています。

 

家族の証にする為と、今までずっとそう思っていました。

 

それだけでも、私は十分に嬉しかったのに。

 

『それだけじゃなかったのか』って、さっき解って、つい感極まってしまいましてね・・・・

 

本当に・・・・何時の間に入れたんでしょうね、この写真。

 

あの日から肌身離さず持ち歩いていた筈なんですけどねぇ。

 

『絶対に無くすもんか!!』って、

 

毎日ポケットに突っ込んで、

 

落とさないようにベルトに繋いで、

 

何時だって、どんな時だって、手放した事なんて無かったのに。

 

・・・・まぁ、水周りには流石に持っていきませんでしたけどね。

 

 

 

兎に角、このバイオリンと時計は私にとってどんな金玉(きんぎょく)にも劣らない、

 

 

 

たくさんの思い出が詰まった、何物にも代えがたい大切な宝物なんです。

 

 

 

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白夜が話を終えると、室内にはとても暖かな空気が満ち溢れていた。

 

雪蓮「・・・・本当に素晴らしい人達だったのね、貴方の『家族』は」

 

白夜「ええ。私の自慢の『家族』ですから」

 

 祭「ふむ、良い話を聞かせてもろうたわ。話してくれて感謝するぞ、北条よ」

 

白夜「いいえ、こちらこそ。長話に付き合って頂いて有難う御座います」

 

冥琳「お二人は、今もご健在なのか?」

 

白夜「いいえ、四年前に二人とも・・・・天寿を全うして、満足そうに眠りました」

 

冥琳「っ!!・・・・そうだったか、すまん」

 

白夜「いいんですよ。そりゃあ辛く無かったと言えば嘘になりますけど、私ももう受け入れてますし。何より、いつまでもくよくよしてたら、また秀雄さんに怒られてしまいますから」

 

冥琳「そうか・・・・そうだな、その通りだ」

 

 穏「ぐすっ・・・・ひっく・・・・」

 

白夜「・・・・?穏さん、どうしました?」

 

 穏「私、大変感激致しましたっ!!」

 

白夜「は、はぁ」

 

 穏「『家族』という物の大切さ、有難さを改めて教えられました!!本当に有難う御座います!!」

 

白夜「・・・・そうですか。そう思って頂けただけでも、本当に嬉しいです」

 

兵士「俺・・・・何か母ちゃんに会いたくなってきたなぁ」

 

兵士「俺もだ・・・・ぐすっ、どうしてっかなぁ・・・・?」

 

兵士「元気にしてっかなぁ・・・・?」

 

白夜「是非、手紙でも書いてあげて下さい。会えなくても、それだけできっと喜んでくれると思いますよ」

 

兵士「あ、はいっ!!なぁ、お前明日は非番だったよな?買い出しに行こうぜ?」

 

兵士「ああ、そうしよう。お前の分も買ってきてやろうか?」

 

兵士「おう!!頼む!!」

 

冥琳「やれやれ。お前達、意気込むのはいいが、字が解るのか?」

 

兵士達「「「・・・・・・・・あ」」」

 

冥琳「まったく・・・・明日が休みの文官に見てやってくれる奴がいないか訊いておいてやろう」

 

兵士達「「「あ、有難う御座いますっ!!!」」」

 

冥琳「やれやれだな・・・・北条」

 

白夜「はい、何でしょうか?」

 

冥琳「今日はもう遅い。明日、今後について話し合う。昼ごろ中庭に来てくれ」

 

白夜「解りました。昼に中庭ですね」

 

冥琳「うむ、ではな。・・・・話してくれて感謝する。今晩はゆっくり休んでくれ」

 

雪蓮「お休み、白夜♪また『ばいおりん』の演奏、聞かせてね♪」

 

 穏「お休みなさいです〜」

 

 祭「ではの、北条。また、明日の昼にな」

 

白夜「ええ。では、お休みなさい」

 

そして皆が出ていくと、部屋の中が途端に静寂に包まれる。

 

白夜(・・・・・・さて、寝ましょうか。今日は色々あって疲れましたしね)

 

話続きで乾いた喉を水差しの水で潤すと、ベッドの上に横になる。

 

 

 

 

 

白夜「・・・・・・お休みなさい、お爺ちゃん。お婆ちゃん」

 

 

 

 

 

その懐かしい呼び名を口にして、白夜は深い眠りへと落ちて行った。

 

 

 

 

 

(続)

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後書きです、ハイ。

 

TINAMIよ、俺は帰ってきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

今回は最後のページ以外の文体をちょっと変えてみました。

 

どれが誰のセリフか解りましたか?

 

会話っぽい雰囲気を出したいな〜、何て思ってこのような書き方を選んでみたんですが、いかがでしたでしょうか?

 

『これはこの人だろうな〜』なんて妄想して頂ければ、と思います。

 

では、以前宣告した通り、↓に白夜の設定資料をば。

 

 

主人公:北条 白夜(ほうじょう びゃくや)

 年齢:20代前半

 詳細:身長は180センチ以上。一人称は『私』。

    容姿のモデルは『Darker than BLACK』の黒(ヘイ)。

    第二期の時の長髪を軽く束ねていた時のイメージ。髭はちゃんと剃っている。

    性格は温厚。人柄も良く、言葉づかいも優しい。が、一度キレると非常に危険。(色んな意味で)

    他人からの恋愛感情に疎いのは一刀と同じ。

    孤児であったため、本名は不詳。本当の親も行方知れず。

    先天性の白内障で幼少の頃から盲目に。なので自分の育ての親の顔すら見た事がない。

    しかしそれ故に視覚以外の感覚が非常に優れており、気配探知に関しては思春や明命ですら逃れるのは困難。

    合気道の使い手であり、その腕前はかなりのもの。

    戦闘スタイルが基本受け身であるため、武将として戦場に出る事は殆ど無い。

    『気』を体に巡らせることで身体能力の上昇、感覚の更なる鋭敏化が可能。(本人はこれを『気』だとは思っていない)

    だが、長時間はもたない。(体力の関係 or 気の容量がそれほど多く無い)

    体格は細身、しかしそれなりに筋肉は付いている。

    知識はかなりのもので、主に内政面において力を発揮する。

    また、趣味でバイオリンを嗜んでおり、その腕前はかなりのもの。

 

 武器:基本無手。

    白杖を鉤棍として使うことも。← 採用 or 不採用?

 

 服装:白のYシャツに青いジーンズ。

    靴の色は黒。結構ごついタイプ。

    基本服飾には無頓着。→着飾っても自分の姿が解らないので。

 

所持品:携帯電話(視覚障害者用の音声ガイド付き。ソーラー電池)

    触読式の懐中時計(育ての親からの贈り物。蓋の裏面には『家族』で撮った写真が嵌めこまれている)

    バイオリン(時計と同じく、育ての親からの贈り物。かなりの年代品だが、結構丈夫)

    白杖(金属製でそう簡単には壊れない。腕に固定出来るタイプ。トンファーを腕に取り付けた、みたいなイメージ)

    財布(お札が数枚と小銭が多数)

 

 

武器ですが、最初は刀の予定でした。

 

しかし、『盲目の人が刃物振り回したら危なくね?』と思い至り、急遽思いついた合気道にしたのですが、これが意外と『いいんじゃね?』って事に。

 

『DTB』は俺の一番好きなアニメです。一期はマジで神。きよぴー最高。

 

二期の評判があまり良くないようですが、『短すぎて色々と詰め込み過ぎたのが原因なのでは?』と俺は思います。

 

俺はあれはあれで好きです、ハイ。『お前はインナーマッスルが――――』の下りは最高だと思うんだ。

 

さて、白夜の過去でしたが、いかがでしたでしょうか?気に入って頂けたでしょうか?

 

この話を読んでみて、ちょっとでも自分の家族の事を思い浮かべて頂けたらなぁ、なんて思います。

 

ちなみにこの話、実家にいる間に執筆しました。

 

正直読まれてたら赤面ものですwwwww

 

さて、長かったプロローグもここでやっと終了となりました。

 

次回から本編スタート・・・・なのかな?

 

近々『オリキャラ出そうかなぁ?』なんて血迷った考えが頭にちらついていたりもしています。

 

・・・・・・・・どうしようかなぁ?

 

ところで非常に申し上げにくいんですが、また暫く更新は止まりそうです。

 

というのも俺のPCを修理に出さなければならなくなってしまいまして、

 

暫く執筆自体出来そうにないのです・・・・

 

長らくお待たせしてしまっておいて申し訳ないんですが(待ってないか?)

 

また暫く更新は止まってしまいます。

 

本当に御免なさい。

 

実家にいる間に執筆できたのはこの回だけでして、

 

この先の話はまだ俺の脳内なので、

 

返ってきてから執筆となると最低でも1週間はかかるかと。

 

待っていて頂けますでしょうか・・・・?

 

よろしくお願いします。

 

閑話休題

 

遅ればせながら『AVATAR』を見てきました。

 

あれは本当に一見の価値有です。

 

俺の地元は3D未対応だったので2次元でしたけど、それでも十分な迫力でした。

 

是非、見に行ってみて下さい!!

 

それでは、次の更新でお会いしましょう。

 

でわでわノシ

 

 

 

 

 

・・・・・・・・『時のオカリナ』超面白ぇ。

 

説明
投稿6作品目になりました。
色々と意見や感想や質問、
『ここはこうしたらいいんじゃねえの?』的な事がありましたらコメントして頂けると嬉しいです。
では、どうぞ。
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コメント
おじいちゃん郭嘉説。盲者にとって現実にあるような話ですよね…お互い支え合う社会、関係になれたらいいなぁ…と思いました(話が大分逸れる)(はこざき(仮))
とても感動しました!でも兵士の人が手紙を書くと行っていたときその家族が字を読めるのかなと思いました(スー)
O-kawaさん、コメント有難う御座います。彼らもまた、この外史に生きる人間の一人ですからね。彼らにもスポットは当たりますよ・・・・多分www(峠崎丈二)
一般兵との会話って凄く重要だと思うし好きです(O-kawa)
btbamさん、コメント有難う御座います。兵士達にも、家族はいる。そんな当たり前の事を、当たり前に気遣えるのが白夜なのです。(峠崎丈二)
いい話だ・・・あと兵士がよかったです。ノリが(btbam)
タタリさん、コメント有難う御座います。是非、会いに行ってあげて下さい。それは無理でも、電話の一本でもしてあげて下さい。きっと、喜んでくれますよ。(峠崎丈二)
うたまるさん、コメント有難う御座います。恋姫で鼻血といったら彼女ですもんねwwwww(峠崎丈二)
家族の想いがとても悲しく綺麗でした。 しかし鼻血を吹きだすお祖父さんのところで稟を想像したのは私だけではないはず(w(うたまる)
自由人さん、コメント有難う御座います。色々と思案中ですのでお楽しみに♪ やっとパソコン返ってきたのでこれより執筆に入ります!!(峠崎丈二)
hallさん、二度もコメント有難う御座います。本当に嬉しいです!!(峠崎丈二)
神龍白夜さん、コメント有難う御座います。おお、白夜がここにもwwwww どうやら『採用』の声が多いようなので『採用』の方向で検討してみますね♪(峠崎丈二)
お帰りなさいませ。感動的で思わずホロリと…凄く良かったです。人柄の良い北条夫妻が白夜君を癒して優しく育てただろう事は今の彼を見ていてよく分かります。優しい人が怒ると…なんて言いますがキレた白夜君も大変気になります。白杖は非常時の護身用程度なら構わないと思いますね。気長に待ってますのでお気になさらないで下さい。(自由人)
読み返し4回目にして、4人の兵士がいい味出している事に気が付きました。作者さんの表現力に脱帽です。(hall)
武器は採用で!!(リンドウ)
ベレーボーさん、コメント有難う御座います。色々と考えておりますのでどうぞお楽しみに♪(峠崎丈二)
田仁志さん、コメント有難う御座います。まだまだ素人ですが、今後ともよろしくお願いします!!(峠崎丈二)
Raftclansさん、コメント有難う御座います。実を言うと、この話は最初魏√の予定だったのですね。凪との絡みか・・・・考えてみましょうかね・・・・(峠崎丈二)
更新お疲れ様です。今後、他の呉の将との接触が楽しみです!武器は採用でいいと思います。続きを楽しみに待っています!!(ベレーボー)
ここまで一気にきましたよ。うぅ〜感動です、ちょっとうるっときちゃいました(ノω・。) これから応援してきます。執筆がんばってください楽しみにしてます(ペンギン)
今回初めて見つけたんですが、涙腺が緩くなって困りますね。特に兵士の皆さんのやり取りがよかったです。本来の呉ルートだとあまり大局に影響することは無いわけですが、ぜひ白夜の影響を三国に広めてほしいものです。欲を言えば魏の面々の新しい顔が見たいですね。凪なんかは傷のことがあって容姿に対して思うところがあるわけですしね。(Raftclans)
hallさん、コメント有難う御座います。出会いに恵まれていなければ、今の白夜はいなかったでしょうね。(峠崎丈二)
TAKAさん、コメント有難う御座います。ええ、とうとう修理ですよ・・・・まるでチェーンソーのような音が鳴るんだもの・・・・(峠崎丈二)
紫皇院さん、コメント有難う御座います。今後ともよろしくお願いします!!(峠崎丈二)
先天性の白内障でこれほどの知識を会得しているとはどれだけ勉強熱心なんでしょうね。それと白夜の祖父母はとてもよい方だったんですね。白夜の性格の良さはこの方々の影響ですね。(hall)
この外史は他のとは類を見ないものがあります!すっごくいい味が出てます!!これからも更新がんばってください♪(紫皇院)
睦月 ひとしさん、コメント有難う御座います。白夜君が思っていた以上に皆さんに受け入れられていて自分でもちょっと吃驚しております。今後ともお付き合い下さいね♪(峠崎丈二)
MiTiさん、コメント有難う御座います。ですね、白夜の戦闘は感覚メインの予定です。問題は『何処で』『誰と』なんですよねぇ・・・・(峠崎丈二)
NEKOさん、コメント有難う御座います。秀雄爺ちゃんは最初は穏やかなゆったり爺ちゃんの予定だったのにいつの間にかこんな事にwwww (峠崎丈二)
BookWarmさん、コメント有難う御座います。ゆっくりどころかやる事無さ過ぎてグータラしまくってました。やっていた事と言えば筋トレくらいで・・・・北条夫妻は俺のリアル祖父母がモデルだったりしますwwww(峠崎丈二)
カズトさん、コメント有難う御座います。『一刀』さんと順番間違えてしまいました、御免なさいm(._.)m ちょっとでもじわっと涙腺にきてくれたら嬉しいです。(峠崎丈二)
kyowaさん、コメント有難う御座います。期待してて下さいねwwwww(峠崎丈二)
クォーツさん、コメント有難う御座います。色々とご提案、感謝です!!確かにリーチの長い武器相手に素手は厳しそうですね・・・・オリキャラですが、大分固まってきたので近々出してみようと思ってます。話の進行上、その方がよさそうなので。(峠崎丈二)
鐵 恭哉さん、コメント有難う御座います。そう言って頂けて何よりです。もっともっと勉強せねば!! (峠崎丈二)
カピバラさん、コメント有難う御座います。皆さんも身体にはくれぐれも気をつけてくださいね・・・・俺は新型インフルも最近流行りのウイルス性胃腸炎もやっちゃいましたからねぇ・・・・(峠崎丈二)
Rocketさん、コメント有難う御座います。その一言が俺のガソリンです!!(峠崎丈二)
Nightさん、コメント有難う御座います。そうですね、積極的に振り回すのは違和感ですねぇ・・・・ 『良い話でした』その一言だけで活力が漲ってきます!!(峠崎丈二)
シャドウさん、コメント有難う御座います。なるだけ早くうp出来るよう頑張ります!!(峠崎丈二)
ブックマンさん、コメント有難う御座います。そう言って頂けると感無量であります(TAT)(峠崎丈二)
Zweiさん、コメント有難う御座います。・・・・・・・・・・・・・・・・あ”。(@△@)(峠崎丈二)
一刀さん、コメント有難う御座います。自分でも書きながら涙腺崩壊しておりましたwwww(峠崎丈二)
Oceanさん、コメント有難う御座います。一期のショートヘアもいいんですが、ここはやはりロン毛だろう、という事でこうなりました。(峠崎丈二)
いや〜、良い話でした。盲目の剣士はいろいろな小説や漫画でいくつか見かけますが、私としてはこの作品のままで話を進めていってほしいです。では、次回も楽しみにしています。(睦月 ひとし)
笑いを取りつつも、なんとも感動的な話…涙なしには読めませんね。 武器に関しては…賛否五分五分と言ったところでしょうか。受身メインで無手で戦うのもいいし、愛用の白杖で戦うもいいし。ま、彼の一番の武器は視覚以外の感覚でしょうけど(MiTi)
白夜の過去話に思わず泣きそうに・・・しかし、じいちゃんあんた最高だよGJ!!(乾坤一擲)
うぅ・・あれおかしいななんか、目から汗がでてきた・・・ToT(空良)
イメージは黒ですか…。これはこれからどれだけの人を虜にするのか…必見(笑)ですね。(kyowa)
執筆お疲れ様です。家族の意義についての話は感動しました。氣の持続時間短は体力の関係、杖を武器にするのは採用(春蘭&秋蘭、愛紗&鈴々辺りと戦になった時白兵だけでは心許ないため)オリキャラはもう少しこの作品が自分に浸透してからの方が良いと思います。 次作期待(クォーツ)
やべ、眼から何か滲んできた。 それと、間の取り方と文章がお上手ですね。(鐵 恭哉)
更新待ってましたー!!過去話に素直に感動を覚え親を大切にしたくなりました(^^)次回の投稿をお待ちしています。お体などにはお気をつけ下さい。では失礼します(カピパラ)
今、一話からガッと読ませてもらいました!すごくおもしろいです。更新を楽しみに待っていますね。(Rocket)
お疲れ様です。良いお話でした、目の見えない方は触覚や聴覚が鋭く、また経絡などを感じ取れる方が多いかもしれませんね。白夜君にとっては命綱である杖は咄嗟の対応では武器になるかと思いますが、積極的に振り回すのは、個人的に余りお勧めは出来ないかなと。更新を楽しみにして待ってます(Night)
更新待ってました!!白夜の過去話で目から汗が・・・(TT)投稿してくれるのなら、気長に待ってます。(シャドウ)
ジョージさん、おかえりなさい。武器は採用でいいと思いますよ。この更新をずっと待ってました。心が暖かくなるいい作品だと思います。次回更新がいまから楽しみです。(ブックマン)
盲目の人が刃物を振り回す・・・ビートたけしが座頭市でやってましたよー(Zwei)
武器のほうは採用でもいいんではないでしょうか・・・。それと白夜の過去にちょっとウルっときちゃいました;; 更新まってます。(スーシャン)
イイ家族ですね〜。 白夜の姿ははDTB(二期)の黒兄さんですか、それならタラシになっても可笑しくない。(Ocean)
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