真恋姫無双〜風の行くまま雲は流れて〜第14話
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はじめに

 

この作品は恋姫無双とか題材にしてますけど

 

オリジナル要素ふんだんな為

 

すでに原作の欠片もございません

 

ご注意下さい

 

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公孫?(こうそんさん)

 

幽州遼西郡令支県(現遼寧省朝陽市令支県)の人

 

先祖代々二千石(郡太守クラス)であった有力豪族の子として生まれたが、生母の身分が低かったので、あまり厚遇されなかった。若い頃に、遼西郡の門下書佐を勤めていた時に、聡明で、声が大きく、容姿が優れていたので、太守の侯氏から惚れ込まれ、侯氏の娘婿となる。そして侯氏の援助で盧植の下で劉備と共に兵学を学んだ。孝廉に推挙されて遼東属国長史となった。鮮卑族を撃退し、?郡の令となった

 

191年、黄巾賊の残党30万が渤海郡の郡境付近から侵入した。公孫?は2万の兵を率いてこれを迎撃。東光の南において包囲してくる敵軍をことごとく撃破すると、黄巾賊は輜重車を捨てて敗走、清河を渡り逃げようとする黄巾賊に猛烈な追撃をかけ、数万の兵と将を討ち取ると共に大量の捕虜と軍需物資を手に入れた。 これらの功績もあり、董卓の推挙によって奮武将軍・薊侯に封ぜられた

 

 

以上、 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋

 

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今尚崩れつつある城内に立ち尽くす四人

 

「…で、あんた今度はあれを持ち帰るの?」

 

雪蓮が指差す先には先程の崩壊により押し潰された元人間の首

 

「嫌あぁ〜っ!無理だよぉ〜!」

 

白蓮は涙ながらに叫ぶ

そうだろう、誰だってそうだ

近くにいる春蘭でさえ目の当たりにしてしまった光景の残骸に思わず目を背けている

 

「…しばらくお肉食べられないかも」

 

雪蓮も同じく見てしまった物に胃がムカムカして来るのを感じていた

 

「…俺もだ」

 

雪蓮の背中を擦りながら比呂、この際雪蓮が吐瀉しても構わないと思っていた

 

「何にせよ白連殿、後は何進将軍が証明して下さるのを祈るしかないだろう」

「皆に聞こえる声で啖呵切ってたものね…」

「…私も力及ばずながら助言しよう」

「ずずっ…うん」

 

三人の慰めにようやく立ち上がる白蓮

 

「行こう、出口はもうすぐだ」

 

外から流れ込む光は四人の進むべき路を照らしていた

 

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ガラガラ…ズゥン!

 

間一髪で外に躍り出た四人の目の前には

 

 

「白蓮ちゃんっ!!!」

 

その姿に飛びつく桃香

 

「桃香…ただいま」

「心配したんだよぉ…えっ…ぐす」

 

優しく肩を擦る白蓮

 

その光景に二人の義妹も、軍師達も、義勇軍の兵達も、星でさえも目尻に水を浮かべていた

 

「公孫?よ…」

「かかかっ何進将軍!?」

 

そんな二人に声を掛けたのは黄巾党討伐軍が総大将

 

「そなたの武勇…見事であった、どうやら張角の首は持ち帰れなかったようだが…この何進、今回の一番の功績はそなたにあると、帝にそう御報告するつもりだ」

「…っ!?ありがとうございます!」

 

ようやく彼女に笑顔が戻った瞬間であった

 

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「…で、何がどうなってそんな格好なのかしら?」

「あはっ…あははははは」

 

袁家の将軍に抱えられて出て来た親友の姿を見て、冥琳のこめかみに青筋が浮かぶ

しかも聞けば雪蓮が巻かれている布の下は素っ裸だという

 

「あはは…冥琳、ゴメンして〜」

 

比呂の首にしがみ付きながら笑ってくる雪蓮に冥琳は力が抜けていくのを感じた

 

「もう…どうするのよ?何の手柄も無しにこの状況…張角の首はあっちで証明されちゃったし」

 

ずれ落ちてくる眼鏡を直しながら冥琳

 

「まあ〜そう気を落とすな冥琳よ!策殿が無事に帰ってきたのだ、それで良いではないか」

 

すっかり出来上った祭はカッカと笑う

 

「…いや、そうでもないぞ」

「「「???」」」

 

比呂の声に三人は顔を見合わせる

 

「…どういう意味でしょう?」

 

肩眉を吊り上げながら冥琳、祭もまた怪訝な顔付になっていた

孫呉二人の視線に抱き上げていた雪蓮をストンと立たせ、雪蓮の背中の方を向ける

 

「「こっ…!?」」

 

 

蒼天已死 黄天當立 歳在甲子 天下大吉

 

 

雪蓮の身体が露わにならない程度に拡げたそこには黄巾党が掲げる思想

 

「唯の旗ではない…この上質の布、奴等の御旗だ」

 

雪蓮だけが比呂の顔を見て取れる…その視線に比呂は起用に片目を瞑って見せた

 

「比呂〜っ!!」

 

両手を広げ抱きつく雪蓮

 

バサリと音を立てて落ちる布…

 

「「あぁ!?」」

 

回りの兵達も孫呉二人の声に何事かと彼女達を見やる

 

「大好きっ!」

 

 

 

ちゅううううぅぅ

 

 

 

「「「「「「「「「ああああああああああああああああああああああああ」」」」」」」」」

 

 

バタンっ!

 

ブクブクと口から泡を噴きながら倒れる冥琳

 

 

「「冥琳っ!?」」

 

 

薄れ行く意識の中で冥琳は怨み節を描いていた

 

 

 

…こんのぉ…孫呉の恥さらしぃ!!

 

 

 

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「あら春蘭?いつの間に麗羽の懐刀と仲良くなっちゃったのかしら?」

「…っ!?」

「おおそうだ!我が袁家の陣営はあちらだったか!?それでは失礼する…曹操…殿?」

 

華琳に一礼しポンと春蘭の肩を叩いて去っていく比呂

 

「…春蘭〜?」

 

意味有り気に笑って去っていく比呂の背中に何が在ったかを瞬時に理解する華琳

 

orz

春蘭

 

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袁家の兵達が屯する方向へ歩いていく比呂とそこに

 

「比呂さん…」

「よくまあ無事だったわね…」

 

パカパカと馬に跨り近付いてくる月と詠

 

「御二人とも!?…良くぞ御無事で」

 

二人の姿に比呂も破顔する

 

「この子の御蔭よ…」

 

馬の首をポンポンと詠

 

「凄かったです、黄巾党の人達がこの子の前で二手に別れていって…」

 

月もまた馬の首を優しく擦る

美少女二人に誉められ、馬は得意げに鳴いてみせた

 

はて…こんなにあからさまな馬だったか?

 

首を傾げる比呂だったがそこに

 

「三人とも御苦労であった」

 

再び何進将軍

 

討伐軍総代の登場に二人は馬上から降りて臣下の礼をとる

 

「何進将軍も御無事で何よりです」

 

比呂も片手をついて礼を示した

 

「構わん、しかし大分やられてしまったな…」

 

辺りの惨状と崩壊した城を見て呟く何進

 

「御身が御無事であればこそです」

「うむ」

 

立ち上がりながらの比呂の言葉に何進が頷く

 

「…ところで何進将軍、ご自身の馬は?」

「あの騒ぎの中で何処かへ行ってしまった」

 

苦笑する何進

 

「それでは都入りの時に格好が付きませんな」

「まったくだ」

 

はははと苦笑する二人

 

と意味深な比呂の視線に詠が気づく

 

「ならば何進様、どうぞこの馬を御使い下さい」

「っ!?」

 

詠の発言に月は驚いて彼女に振り向く

そして比呂を見やれば…何進の後ろで両手を翳して首を振っている

 

「この馬はさるお方より受け賜りしました稀代の名馬…一度走り出せば一日にて千里を駆け、万の兵をその咆哮で退ける、此度の戦においても傷一つ負わずに戦場を駆け抜けて見せたものです」

「ほう…確かに見事な毛並み、この馬…名はなんと言う?」

 

何進の質問に詠はうーんと思案する

 

名前ねぇ…確か比呂はまだ名前を付けていないって言ってたわよね、名前…なまえ…七子(ななし)じゃ…駄目か、うーん

 

「…赤兎馬です」

 

 月!?

 

「赤毛の毛色に真紅の瞳…そう名づけておりました」

 

やさしく赤兎を擦る月

 

 

 

比呂さん…ありがとうございます

 

 

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「変わってない…ねえ」

「まあ女性にモテるのは今に始まったことではないでしょう?」

 

桂花の発言に悠は額の汗を拭う

 

「…次こそは」

「桂花?」

 

背を向け歩き出す桂花

 

「次こそは負けないわ…悠にも…あいつにも」

 

そうよ次こそは…

 

 

見てなさい

 

 

比呂

 

 

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オマケ…というか今回のオチ

 

 

 

「此処まで来れば…安全だろ…うっぷ」

 

走るに走った役満姉妹親衛隊は皆座り込んでいた

 

「ありがとう…」

「そんな…勿体無きお言葉」

 

そんな彼等一人一人に三人が声を掛けて廻る

 

 

「ありがとう…貴方達の声、確かに届いたわ」

 

ある青年の前に彼女はしゃがみこんで話しかける

 

青年は声も出さず…疲労の色を浮かべながらも

 

笑ってみせた

 

「っ!?……貴方」

 

話しかけても返事が無いことを不思議に思った彼女だが

 

目の前の青年は自分の耳を指差し…やはり静かに笑ってみせる

 

「…そう…耳が」

 

青年の手を取り…

 

「出来れば…貴方の名前を知りたいのだけれども」

 

 

 

 

 

 

生まれながらに耳が聞こえない青年だったが彼女が何を言っているかは理解できる

 

 

 

 

 

背負っていた袋から紙を取り出し…なにやら書き込む青年

 

それは彼が、商談の際にいつも使う手法

 

「〜さん…ね?人和の名前はね」

 

そういって青年のもつ紙に自分の名を書き込む三姉妹

 

「貴方にいつまでも」

「ちぃ達の歌が」

「届きますように」

 

それは

 

 

史上初

 

 

歴史上初めてのアイドルが

 

 

一介のファンに

 

 

サインを贈った

 

 

歴史上初めての出来事

 

 

このサインを青年は

 

 

生涯大事にしてたという…

 

 

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黄巾の乱編

 

 

完結

 

 

 

 

 

 

 

-11ページ-

 

いつもより長めのあとがき&黄巾の乱について補足

 

…シュボッ

 

あれ?

 

煙草逆じゃん

 

 

ねこじゃらしです

 

この度は此処まで読んでいただきありがとうございます

ようやく一区切りつきました

以上が黄巾の乱編です

正直こんな完結の仕方をした黄巾の乱は誰も書いていない(というかアホ過ぎて書かない)と自負しております

何か色々すみませんでした

まあ、こんな外史も有りかなと思っていただければ幸いです

それではこんな事に至ってしまった経緯について説明をば…

 

〜耳が聞こえない青年とサインの件について〜

最初からオチはこれで行こうと考えてました、耳が聞こえない→サインもらう

まあ一応彼には当初、張角陣営の名前が付いていたのですが辞めました、名無しでいいやと思って

 

〜ハムについて〜

これも当初から考えてました

三姉妹を殺さずに丸く治めるためには雪蓮陣営or桃香陣営では後に続かないし原作通り華琳陣営では面白みが無い…そこで白羽の矢が起ったのがハムでした

因みに城に連れて行かれるところは戦国無双2の朝〇ワッショイが元ネタです…ワッショイ→御輿と掛けたわけですが…

気づいた人いるかな…?

まあ今回の功績が後に麗羽の恨みを買うわけです

 

〜月と詠について〜

11話を書いてる途中で思いつきました

まだ詳しくは明かせませんが董卓の乱編に向けてその前に比呂と面識を持たせる必要があると思い、

急遽出陣…ちなみにどうやって生き延びたのかは…まあ、赤兎のお陰だということで…

ちなみに董卓は黄巾の乱にてやはり失態を犯し一度罷免されてます…どうでもいいけど

 

〜二百万人という数について〜

え〜…すみません…実は誤植です

ねこじゃらしは数字+万と変換したわけですが派手にやってしまいました

100+万→変換のつもりが200+万…なぜ1と2は隣り合うのだぜ

9話での田仁志様への自身のコメントが全てです

 

〜赤兎について〜

なんかノリで…すみません

 

〜春蘭について〜

ファンの方すみませんでした

 

〜雪蓮について〜

ファンの方すみませんでした

 

董卓の乱の前に閑話休題でも入れようかと思っているんですが何かリクとかありますかね?

…無いか(涙)

 

 

それでは次の講釈で

 

長文失礼しました

 

 

 

説明
第14話です

2P目について修正入れた方がいいか
どなたか詳しい方、教えて下さい
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コメント
PON様、コメント頂き有難う御座います。うーん、難しいですな。(ねこじゃらし)
この張コウには魏よりも呉に行ってもらいたいなぁ(PON)
吹風様、コメントいただきありがとうございます、ハム救済のためにちょいとイジったらこんな感じに…(ねこじゃらし)
田仁志様、コメントいただきありがとうございます、そういう事だったんです、どっちを先にデレさせるか…(ねこじゃらし)
何進さんが普通だ…アニメや史実じゃかなりアレな人なのにw(吹風)
あぁそういう事だったんですね。更新お疲れ様ですヽ(○´w`)ノ まずはひとだんらくですね。比呂と桂花の今後がどうなっていくのかワクワクしてます。執筆がんばってください(*>ω<*)(ペンギン)
アカスズ様、コメントいただきありがとうございます、基本シリアスなんですよこの恋姫もどきは…たぶん(ねこじゃらし)
早い更新お疲れ様です。最後のオチでほろりと来ました。(アカスズ)
Night様、コメントいただきありがとうございます、この青年がいなければ此処まで書けなかったような気がします(ねこじゃらし)
aoirann様、コメントいただきありがとうございます、この際だから冥琳にもバカ話に付き合ってもらおうと思いまして…(ねこじゃらし)
お疲れ様です。冥琳の心の叫びで笑い、名も無きファンの笑顔でほろりとさせられました。そして月・・・みごとなハッタリ(Night)
冥淋の気絶がよいですな(aoirann)
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