真恋姫無双〜ありえたかもしれない外史〜 第14話 援軍×反撃 
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この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。

なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください

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前回のあらすじ

一刀は少女の願いを叶えるため立ち向かう。孫策軍の前にひたすら耐える一刀。そして、時は来た…。己の全てを懸けて一刀が動く。

真恋姫無双〜ありえたかもしれない外史〜始まります。

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苦戦する袁術軍の前に現れたのは深紅の呂旗。かつて一刀と刃を交えた呂布がこの戦いに加勢にやってきた。全てのパズルが揃った。ついに一刀の反撃が始まる。

 

兵士「前方に孫の旗を発見!!いかがいたしますか?」

音々音「そのままぶつかるです!!袁術軍には詠がいるのです!!こちらにきっと合わせるです!!」

そう指示をだす音々音。呂布の軍師である。

音々音「全くなんで袁術軍の援軍なんかしないといけないのですか」

そう言う音々音。その顔は怒っていた。理由は一刀にある。反董卓連合で恋を傷つけたのである。

音々音「月殿のお願いでなければ絶対に断るのです」

 

恋達の前にいきなり現れたのは死んだと思われていた月であった。驚きと同時に生きていたことに喜ぶ音々音。月も二人の無事を喜んでいた。しかし、そこで月は現在の自分達の状況を教えた。袁術軍にいること、そして、孫策達との戦いが近いこと。勝つためには恋達の力が必要なこと。

月 「だから恋さんとねねちゃんの力が必要なんです。」

頭を下げる月。突然のことに驚いたが音々音は断ろうと思った。しかし、恋が答えた。

恋 「……わかった……」

音々音「恋殿!?」

恋の発言に驚く音々音。そして、反論する。

音々音「どうしてです!北郷は恋殿を傷つけたのですぞ!!」

敬愛する恋の発言は信じられなかった。そこで恋は音々音を見る。

恋 「……一刀は月達を助けてくれた………。それに…一刀は悪い奴じゃない……直接戦ったからわかる……」

じっと音々音を見つめる恋。その様子を不安そうに見つめる月。

音々音「……わかったのです」

恋の発言に折れた音々音。

音々音「でも勘違いしないでもらいたいです。援軍に行くのは月殿に頼まれたからです。他の人間だったらとっくに追い返していたです。」

そう言った音々音。自分の役目が果たせたことに安堵の息をつく月。すると音々音はすぐさま指示をだす。

音々音「今すぐに準備するです!!相手は待ってはくれません!!」

 

音々音「恋殿はそのまま突撃です!!そして、そのまま袁術軍とともに孫策軍を挟み撃ちにするのです!!」

音々音の言葉に頷く恋。そして、方天画戟を構える。

恋 「………行く……」

そして、恋は孫策軍を蹴散らしていく。

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突然の呂布の援軍に混乱する孫策軍。

兵士「呂布の出現により我が軍の被害がひろがっています!!現在周泰様が迎撃に向かっております!!」

兵士の言葉に周瑜は顔をゆがめる。

周瑜「まさか呂布と組むとわ…可能性としては考えていたが…相手の軍師の陳宮が断ると思っていた。完全に相手にやられた。」

呂布を敬愛する陳宮が自分の主を傷つけた袁術軍に援軍を送るとは考えていなかった。もちろん袁術軍が使者を送らないように警戒はしていた。相手はその網をくくりぬけたのである。

孫策「それよりもまずいわね……」

そう呟く孫策。相手の軍には天下の飛将軍・呂布とその呂布を圧倒した一刀がいるのである。いわば大陸の一、二の武が揃ったのである。

周瑜「うむ。早急に策を…」

兵士「報告です!!城門が開きました!!旗は十文字!!北郷です!!どうやら相手は野戦を挑んでくるようです!!」

孫策「ついに本命のおでましか……」

周瑜「ここが正念場だ。ここを乗り切れば我らの勝利は確実だ。」

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  「みんな、よく今まで耐えた!!時は来た!!今こそ…反撃の時だ!!!」

  (ここが勝負どころだ。これを逃せば間違いなく負ける……)

一刀は仲間を、そして自らを鼓舞するように続ける。

  「何も恐れるな!!俺がついている!!この『天の御使い』が!!」

そう言うと一刀は城壁から飛び降りた。その瞬間一刀めがけてたくさんの矢が飛んでくる。それを双剣で弾いていく一刀。そのまま地面に降りた一刀。そして、双剣を構える。

  「行くぞ!!孫呉の兵よ……その身に我が名を刻め!!」

一刀は駆け出した。

 

黄蓋「何と単身一騎で前線にきたじゃと!!」

一刀が単身こちらに向かっているとの報告を聞いて黄蓋は驚いていた。

甘寧「あまりに我らを舐めている!!」

いくら武があろうと単身でこちらにむかうのは自殺行為に等しいものであった。

黄蓋「思春よ。お主は一旦下がり蓮華様のもとに行け。」

甘寧「黄蓋殿!!」

黄蓋「敵はたった一人じゃ。それなら儂の隊で足止めをしてみせる。お主は蓮華様についておれ。」

甘寧「わかりました……黄蓋殿」

そう言って孫権のもとにむかう甘寧。そこに、一つの影が現れた。

  「いいのかい?行かせて。あなた一人じゃきついだろう。」

黄蓋の前に現れたのは一刀であった。黄蓋は驚いた。

黄蓋「お主、あれだけの兵をどうやって……!!」

  「単純だ……俺はただまっすぐにあなたの所にむかっただけだ。まあその道にあったものはすべて薙ぎ払ったけど……」

つまり、一刀は最初から黄蓋だけを狙っていたのである。

  「はじめまして。呉の宿将・黄蓋さん。俺は北郷一刀だ」

そう言って挨拶する。一刀の挨拶に笑う。

黄蓋「貴様の先ほどの弓使い見させてもらった。まさかあれほどの腕前持っているとわな」

  「それはどうも……」

多弦双弓を構える黄蓋。対する一刀は双剣を構えない。しばらく睨みあう二人。そこで、黄蓋が矢を放つ。

黄蓋「はっ!!」

それを交わす一刀。続けざまに矢を放つ黄蓋。しかし、それも全てかわす一刀。

  「さすがだな……」

黄蓋「お主こそ、噂に違わぬ身のこなしかたじゃ!!この歳になってお主みたいな奴に出会えるとは武人として嬉しいぞ!!」

  「別に……あなたは十分若いだろう?」

黄蓋「ほぉ〜戦場で女を口説くとはとんだ男じゃな」

そう言って笑う黄蓋。黄蓋の言葉にため息をつく一刀。

  「………言ってろ………」

そう言った瞬間、一気に黄蓋の懐に入る一刀。

黄蓋「なっ!!はやっ……」

  「………終わりだ」

そう呟き黄蓋の腹に拳を叩き込む一刀。黄蓋はそのまま一刀にもたれるように倒れる。

そのまま黄蓋を地面に寝かせると周りの兵士を見渡した。

  「………俺と戦いたい奴だけかかってこい……」

一刀からあふれる殺気で兵達から戦意を奪っていく。そして、城門が開いた。

詠 「一刀が活路を開いたわ!!今こそ全軍突撃!!」

詠の号令に城門から次々と袁術軍が出てくる。袁術軍が次々と孫策軍を倒していく。

一刀は目の前の光景を見る。そして、呟く。

  「……あと約十万か……」

軽く頭の中で計算する一刀。そして、苦笑する。

  「上等だ!!」

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むかってくる兵士を次々と討っていく一刀。そして、歩き出そうとした一刀は不意に足を掴まれた。

  「おっと……」

ほんの少し体制を崩す一刀。足元を見ると一刀に斬られた兵士が掴んでいた。

兵士「例え…ここで命つきようとも貴様は止める!!」

一刀はその兵士の手を振り切ろうとしたとき次々に兵士が一刀に襲ってくる。それらの兵士を倒す一刀。しかし、それらの兵も次々に一刀の足元で一刀に縋りつく。これ以上一刀を進めないように文字通り体を張る孫策軍。

兵士「北郷!!覚悟!!」

兵士たちにより体を拘束される一刀。そこに一人の兵士が槍で一刀を突こうとする。しかし、その槍は届くことはなかった。

  「………吹き飛べ」

そう言って双剣から二刀流にした一刀は二つの剣を地面に刺した。次の瞬間、周りにいた兵士たちが吹き飛んだ。一刀の体は青白く光っていた。氣により周囲の敵を吹き飛ばした一刀。一刀は兵士たちを見て呟いた。

  「……体を張って主のために戦うか……見事だ」

孫策軍の兵士たちに賞賛の声をかけた。

 

 

周瑜は現在の状況を考えていた。状況は非常におもわしくなかった。

周瑜「祭殿は北郷にとられ、明命も呂布にやられた……か」

呉の主要な将を二人もやられたのである。兵も倍以上あった兵力差も今や同じ数ぐらいまで減ってしまった。士気なども考えると圧倒的にこちらが不利であった。その報告を聞いた孫策は南海覇王を強く握る。

孫策「……冥琳……今から兵をまとめて袁術に一矢報いるわ……」

孫策の言葉の意味に気づく周瑜。

周瑜「……雪蓮……あなた…」

孫策「このまま何もせずに終わるのは嫌よ。母様に顔を合わせることもできないわ。」

そう言って周瑜に笑顔をむける孫策。

孫策「例え私が死んでも蓮華やシャオがいる限り孫呉は続くわ。冥琳は……後を頼むわ。私の最後の我侭よ……」

孫策の覚悟を聞く周瑜。そして、頷く。

周瑜「わかった……」

孫策「ありがとう」

周瑜の答えに笑顔をむける孫策。しかし、そこに……

  「悪いけど…孫呉の命運はここで完全に断つ。孫策」

突然の言葉に驚く孫策と周瑜。そこには一刀がいた。

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  「悪いけど…孫呉の命運はここで完全に断つ。孫策」

一刀の言葉に振り向く孫策達。

周瑜「あれだけの兵をたった一人で!!」

一番守りが堅いであろう自分達の所に一刀は単身一騎できたのである。

  「まあ…さすがに無傷というわけにはいかなかったけどな」

肩をすくめる一刀。一刀を見ると所々傷を負っていた。

  「兵達が孫策を守るためにかなりの抵抗をうけたよ……さすがだ」

孫策「……兵達の犠牲は無駄にしないわ……北郷、あなたを倒す。」

剣を向ける孫策。それに対して一刀も剣を構える。

  「俺を倒しても恋がいるかぎりこの戦いはひっくり返せないぞ?」

孫策「それはわからないわ。袁術軍にあなたがいなくなるだけでかなりの影響を与えることができるわ。」

  「へぇ〜……俺に勝てると思っているのか……」

孫策「この命に代えても倒す!!」

そう言って孫策から殺気が溢れる。その目には覚悟が宿っていた。しばらく睨みあう二人。そこで一刀が動いた。

  「はっ!!」

一刀が双剣で孫策に斬りかかる。それを受け止める孫策。

孫策「くっ!!」

かろうじて受け止める孫策。しかし、その顔は苦痛に歪められていた。さらに一刀は続ける。一刀の連続攻撃に吹き飛ぶ孫策。

孫策「きゃ!!」

剣を杖代わりにしてかろうじて立ち上がる孫策。そんな孫策を一刀はジッと見る。

  「……まだ立つか…」

孫策「……ぐっ………当たり前よ……私は孫呉の王よ!!」

一刀を睨む孫策。そして、叫ぶ。

孫策「北郷!!どうしてそれだけの力があるのに袁術に力を貸すの?どうして!!」

孫策の質問に黙る一刀。さらに続ける孫策。

孫策「あなたが……いなければ……!!」

  「………誓ったから……美羽を守ると……」

一刀はそう言った。

孫策「あなたにとって袁術にそれだけの価値があるとでも言うの!!」

  「……ある。彼女を守ることが今の俺にとっての全てだ……だから美羽の敵になる奴は全て薙ぎ払う!!」

そして、一刀から莫大な氣が発せられる。一刀の体が青白く光っていた。しかし、それは呂布と戦ったときよりも凄まじいものであった。

  「孫策……お前に敬意を表して俺の全力でお前を討つ。」

そうして『白夜』と『月詠』を構える一刀。対する孫策も南海覇王を構えて集中する。

一瞬の沈黙。そして、両者が動いた……

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後書き

孫策軍との戦いも次回で終わります。今回は描写があまりありませんが何気に一刀無双です。本当はもっといろんな描写を書きたかったのですが文才により断念しました。本当にすみません。一応作者の頭の中では孫策にたどりつくまでに3〜5万人は倒していると思っていてください。ちなみに恋は一万ほどです。恋も描写をもっと書きたかった……。この二人で孫策軍の半分近く倒している計算で、これでやっと兵力が互角になったと思ってください。ではみなさんまた

 

 

設定

北郷一刀の追加設定  弓術は呉の黄蓋・魏の夏侯淵・蜀の黄忠を凌ぐ腕前。

           馬術も張遼や馬超達とタメをはる。

           多分でることはないかもしれないが料理の腕前もある。

 

説明
投稿です。生暖かく見守ってください。
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コメント
リアルG様 その通りです。武器のイメージは三國無双4の曹丕がモデルです。(ちいた)
三國無双の曹丕がモデルなのかな(リアルG)
個人としては呉の皆さんを生かせてほしい!!(リンドウ)
孫呉の兵は立派だったが、孫策は見苦しいな。(tokitoki)
料理は恋のために必要なスキルです(neko)
孫呉の兵男だぜ!(かもくん)
御疲れ様です。凄い!凄すぎますぞ一刀無双!!弓術も馬術も、それに料理までとは…もはや無敵ではないですか?!しかも孫策をここまで圧倒して決着は次回とは…くぅ〜、焦らしますね。これで孫呉がどうなるのか、次回更新が待ち遠しいです!(自由人)
一刀強しw 孫呉の兵たち・・かっこいいぜww(PETIT)
一刀無双すごすぎます。一刀くん対雪蓮の結末はどうなるのでしょうか、孫呉は滅ぶのか、それとも共存するのか次回も楽しみにしています。(tomasu)
更新お疲れ様です。一刀無双がでましたね。しかし、料理も腕前が凄いとは・・・大食い達を餌付けできそうですな。この次も楽しみにしています。(アカスズ)
すごいスペックだ・・・袁術軍最強ではなく大陸最強では?(狩人)
一刀完全に完璧超人だな 孫策との激戦(?)はどうなるのかな楽しみです(スターダスト)
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真恋姫無双 美羽 七乃 

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