真・恋姫呉√アナザー〜戦場に響く二つの鈴の音〜第三話前編
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〜呉の王座の間〜

 

呉の将や兵たちはこの日理由を聞かされずその場に集まっていた。

 

「これから王座の間にて孫策様が重大な発表をするということだ!なので全員集まるのこと!以上!」

 

たったこれだけだった。もともと孫策様の行動は読めないことが多かったが、それでもこれだけ集めることはそうはなかった。なので将たちは何かあったのではないかと騒ぎ立てるものまでいた。

 

その中でも一番落ち着かないのは孫策の妹であった。

彼女は姓は孫、名は権、字は仲謀、真名は蓮華と言った。その名の通り呉の美しい華そのもので、その姿はとても美しく、時より見せる笑顔は多くのものを魅了していた。

 

蓮華「はぁいったいどういう事なのかしらお姉様。まさかその身に何か…」

 

穏「あは〜♪蓮華様大丈夫ですよ〜」

 

何処か抜けているような声を出すのは姓は陸、名は遜、字は伯言、真名を穏といった。

普段は頼りなさそうだがその智は素晴らしく、冥琳に才を見出され弟子として呉の臣下となっていた。ちなみに、凶器ともいえる胸と倉庫から何故か聞こえる妖艶な声に兵士たちは次々と犠牲になっているのは穏には内緒である。

 

蓮華「穏!それはどういうことだ?」

 

穏「だってぇ〜もし何かあったらこんなのんびりなんて出来ないですよ〜」

 

蓮華「たしかにそうだが…穏?何か心当たりでもあるのか?」

 

穏「そうですね〜もしかしたらと言うものはあるんですが…まぁもしそうだとしても呉にとって良いことなので大丈夫ですよ〜」

 

蓮華「はぁ…その気の抜ける返事はどうにかならんのか?」

 

穏「あはは〜♪」

 

そう二人で話し合っていると、雪蓮たちが現れ皆の前に立った。

その姿を見て一斉に静かになる。

 

雪蓮「皆良く集まってくれた。実は今日この日より我らの仲間となったものを紹介する。…ってことで一刀後はよろしく〜♪」

 

一刀「ちょっとこれ大袈裟すぎないか?」

 

雪蓮「だって嬉しかったんだもん♪」

 

冥琳「一刀あきらめろ…」

 

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一刀「はぁ…」

 

周りには聞こえないような声で何かを喋っていたかと思うと、一人の男が前にでた。

 

一刀「私は姓は北、名は郷、字は江清といいます。今日より皆様と一緒に働くこととなりました。よろしくお願いします」

 

凛とした顔をして皆に自己紹介をすると、その姿と目の輝きに、関心する者もいた。

だが何より驚いたのはその後である。

 

一刀「私はまだまだ未熟です。なので皆様の力をかりてはやく一人前になりたいと思いますので、改めてお願いしますね(ニコ」

 

全員「///////////////////////」

 

その笑顔は一瞬にして全員を虜にしたのだった。

 

雪蓮「あいかわらずあの笑顔は反則よね////」

 

冥琳「たしかに…一瞬にして全員を虜にしてしまったようだ////」

 

祭「あはっはは…これから楽しくなりそうじゃ」

 

少しは耐性のある三人は皆が呆けているのを見ながら笑いあっていた。

 

 

穏「あ〜やっぱり江清さんでしたか〜それにしてもあの笑顔は反則ですね〜/////」

 

蓮華「な!…なんなんだあいつは…/////」

 

一刀「あれ?俺何かやったか?」

 

すべてはその笑顔のせいだという事に一刀は気付いていなかった。

 

その後雪蓮の声で呆けていたものは、意識を取り戻し皆で宴を始めるのであった。

 

雪蓮「なんか一刀を手に入れただけで天下が取れるような気がする…」

 

と雪蓮がつぶやいていたとか何とか…

 

 

そして宴が終わってしばらくたったある日のこと。雪蓮の前に袁術の使いが来て、雪蓮はめんどくさそうに袁術の城に向かうのであった。

 

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〜袁術・居城・王座の間〜

 

雪蓮がそこに入ると、馬鹿そう…能天気な顔をした二人がいた。

 

雪蓮「それで?急に私を呼び出して、いったい何の様なの?」

 

七乃「は〜い実はですね、最近長江で錦帆賊とか言う賊がですね暴れまわっているらしいんですよ〜」

 

美羽「うむ。それでじゃ、お主達にはそのもの達を退治してもらいたいのじゃ」

 

七乃「ということなので、ぱぱ〜と行ってササっと片付けてきてください」

 

雪蓮(あ〜むかつくなぁ。今この場で殺してあげようかしら…)

 

七乃「どうしました?」

 

雪蓮「なんでもないわ…わかったわよ。」

 

美羽「うむ頼むぞ」

 

一言そう言うと王座の間から出て行くのだった。

 

雪蓮(こんなところにいたら馬鹿がうつるかもしれないじゃない…はやく帰って一刀でも見て癒してもらおう♪)

 

そんなことを考えながら自分がいるべき場所へと戻っていくのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・

 

その日一刀は少しの休みをもらい町へと出て子供たちと遊んでいた。

 

子供「お兄ちゃんまたお歌歌って〜」

 

一刀「ええ!それは…こまったなぁ」

 

そんな感じで遊んでいるといつの間にか戻ってきた雪蓮の姿があった。

 

雪蓮(////はぁ〜やっぱり一刀の笑顔はいいわ〜癒されるぅ♪)

 

そう思いながら眺めていると、一刀もこちらに気がついたのか近くに寄ってくる。

 

一刀「あれ?雪蓮おかえり。なにかあったのか?」

 

そう言いながら心配そうに顔を覗き込んでくる。

 

雪蓮(//////////こ、これは…計算なの…いや…多分違うわよね…でもそれでもいい!!今すぐ部屋にお持ち帰りしたい!!)

 

一刀「雪蓮?」

 

雪蓮「は!?…大丈夫よ。それよりも一緒に城に戻りましょ。皆に話さないといけないことが出来たから…」

 

そう言って城へと向かっていく。

 

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一刀「?わかった…そういうことだからまた今度ね。」

 

そう子供達に言うと走って雪蓮を追いかけるのであった。

 

雪蓮(いけない、いけない。もう少しで…/////一刀の馬鹿)

 

 

しばらくして中庭には呉の主要の人たちが集まっていた。

 

冥琳「それで?袁術はなにを言ってきたのだ?」

 

雪蓮「それがね〜なんでも長江で暴れている錦帆賊?っていうのを退治して欲しいんだって。」

 

冥琳「錦帆賊?…ああ、あの義賊とかいって民からは何も奪わず、悪名高い者ばかりを狙っている賊たちのことか…」

 

一刀「へ〜そんな賊がいるんだ。でもなんでまたそいつ等を倒さなくてはいけないんだ?」

 

穏「たぶん〜袁術ちゃんに貢がれるはずだったものを奪われちゃったからじゃないですか〜?」

 

一刀「え!?そんな迷惑な…」

 

祭「そういうやつなんじゃよあの餓鬼は」

 

蓮華「そうね。そういう馬鹿なのよ」

 

雪蓮「だよね」

 

一刀「はぁ〜そんな馬鹿のためにやらなくちゃいけないのか…」

 

全員でため息をつく

 

冥琳「袁術の馬鹿さ加減は今に始まったことじゃないとして…少々厄介な敵だな」

 

一刀「そうなの?」

 

穏「そうなんですよ〜。そこら辺の賊よりもかなり強いですし、中でも棟梁はそこら辺の武人じゃあ太刀打ちできないと噂されているのですよ〜」

 

一刀「うげ…」

 

祭「ほう…そんなにか…血が騒ぐのう」

 

冥琳「祭殿そんな嬉しそうな顔をしないでください…にしても困ったな…」

 

そう言って皆で頭を抱えていると雪蓮がぼそりと喋り始めた。

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雪蓮「…その賊ごと私達の下につけることは出来ないかしら…」

 

蓮華「な!…お姉様!何を言っているんです。相手は義賊とは言っていますがただの賊ですよ?」

 

雪蓮「そんなことわかっているわよ。…でもその賊は民には被害を与えていないのでしょ?たしかにやり方は間違っていると思うけど、根本は私達と同じ思いなはずだし…」

 

蓮華「しかし!」

 

穏「蓮華さま〜雪蓮さまがそう考えたら仕方がないかと〜」

 

冥琳「ふむ…たしかにそれが出来れば、兵の増強にもなるし、良い将を手に入れることが出来る。だがしかし…穏。敵の棟梁の名前はわかっているのか?」

 

穏「え〜とたしか…甘寧さんって言ったと思います。何でも”鈴の甘寧”って言われてたと…」

 

そう穏が喋っているのを聞いて思わず大声を出してしまった。

 

一刀「え!!甘寧だって!!」

 

雪蓮「わぁ!!びっくりした〜いきなり大声を出さないでよ」

 

一刀「あ、ごめん」

 

祭「いったいどうしたというのじゃ?甘寧のことでも知っておるとでもいうのか?」

 

一刀「…ああ、知っている…と思う」

 

冥琳「いったいどういうことなのだ?」

 

一刀「…雪蓮、祭さん、冥琳は知っていると思うけど、その甘寧って子は多分昔同じ誓いを交わした子だと思う。」

 

雪蓮「え!それって…その鈴と一緒に誓ったって言うあの子の事?」

 

蓮華「ん?…それは何の話なの?」

 

一刀の話を聞いて驚いている三人をよそに、話を知らない蓮華と穏は首を傾げていた。

そして一刀といえば信じられないと言った感じで地面を眺めていた。

 

冥琳「それは…一刀話してもいいな?」

 

一刀(コクン)

 

冥琳「わかった。実はですね…」

 

そう言って詳しい事情を知らない二人に話し始めた。

 

雪蓮「詳しくry」

 

祭「策殿空気を読んでください」

 

雪蓮「・・・・・ごめん」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・

 

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蓮華「そうなのか…しかしその者がそのお前が言っていた者とは限らないであろう?」

 

一刀「そうだと俺も信じたいんだけど、多分本物だと思う。あいつは自分達の村が賊に襲われたときに自分の無力さに気がついたんだ。それで賊にまで身を落として、その時助けてくれなかった人たちにある意味の意趣返しをしているんじゃないかな。あいつは気持ちを切り替えるのがうまくないから…でも鈴を持っているということは俺との約束は忘れていないんだと思う。だから義賊を名乗って民には手を出していないんじゃないかな。」

 

蓮華「そうか…」

 

そう一刀が応えると皆何処かやりきれないような顔をして下を向く。

しばらくの沈黙があった後一刀は決意をしたような目をして雪蓮を見た。

 

一刀「雪蓮…お願いがある。」

 

雪蓮「何かしら?」

 

一刀「思春を…甘寧を助けたい。」

 

雪蓮「……」

 

一刀「あいつは多分今苦しんでる。でも何で苦しんでいるのか良く分かっていないだと思う。甘寧も本当はこんな形で誓いを守りたくないはずだ。けど自分にはそれしか出来ないと思って今も続けているんだと思う。だから気付かせてあげたいんだ。甘寧が目指したいものはここにあるんだってことを…だからお願いだ。力を貸して欲しい。わがまま言っているのもわかっている。甘い考えだというのもわかっている。でも…それでも俺はあいつを助けたいんだ」

 

そう雪蓮に言った。

その目は悲しそうな目をしながらも、助けたいという意思が宿っていた。

その目を見た雪蓮は目を閉じて何かを考えた後、一刀の肩に手を置いた。

 

雪蓮「なにいってるのよ。当たり前でしょ?それに最初から私は甘寧を仲間にしたいっていってたでしょ♪」

そう言って笑いながら応えてくれた。その言葉をかわきりに次々と賛成の言葉を述べてくれた。

 

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冥琳「ふ…前々からお前が信を置いている人物を呉に迎えるという話はしていたのだ。それにここまで噂される武まで持っているのならば、是非とも手に入れたい。」

 

祭「そんな顔せんでも手伝ってやるわい。なに一度はあってみたいと思っていた者じゃ、それに仲間になるのなら強いやつのほうが良いしの」

 

穏「そうですよ〜一刀さんがそこまで信をおいている方一度あってみたいです〜」

 

蓮華「そうだぞ。それに子供の頃の約束を覚えていて今もやり方は間違っていても守っているのは素直に素晴らしいと思うぞ?だから心配するな。」

 

一刀「みんな…ありがとう!!」

 

そう言ってとてもいい笑顔を皆に向けた。

 

 

皆『///////////////////////////////////////』

 

その笑顔に皆顔が赤く、熱くなるのを感じた。

 

冥琳「////////////・・・コホン、では説得する方向で話を進めようか」

 

雪蓮「////////は!そ、そうね。そうしましょ。それと一刀!甘寧の説得は任せたわよ?」

 

一刀「ああ、絶対説得してみせる」

 

一刀(思春待っててくれ。かならずお前を助けてみせる。そして改めてただいまを言い合おう)

 

そう心に誓うのであった。

 

 

 

 

 

ある鈴は綺麗な音が出せず鈍い音をだしていた

 

その鈴を戻そうとまた鈴がやってくる

 

二つの鈴

 

二つの音は一つにならない

 

だがそれもあと少し

 

今はただ時をまつ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮華「////////は!…あ、あの江清?」

 

一刀「ん?」

 

蓮華「わ、私の真名は蓮華という。受け取ってもらえるか?」

 

一刀「ええ!!いきなりですか…それなら俺の一刀も受け取ってくれ」

 

蓮華「わかったわ…これからもよろしくね一刀/////////」

 

他の人『ニヤニヤ』

 

蓮華「!!//////////////////////////////////」

 

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はい!ということでこんにちは秋ハヴァハ…

 

思春「…………」

 

いきなり何をするんですか、まだ何もry

 

思春「何も…だと?…ふざけるな!何故私が出てない!!」

 

いや名前は出てたじゃないですか

 

思春「そうか…最後の言葉にしては馬鹿な言葉だったな…」

 

イヤーーー剣を構えないでこれには少し分けがあるんですよ。

今回は前編、後編、その後と分かれて書くのでまだこれからなんですよ。

 

思春「つまり…キリのいいところで切ったということか?」

 

そういうことです。心配しなくても今もう構成とかは出来ているので、あとは書くだけだからすぐにでも出番があります。

 

思春「なるほど…その言葉信じるぞ」

 

どうぞ信じてください。なので皆さんあと少しお待ちを…

 

思春「ふん…これだけ待たせたんだ…よほどいいものが出来るんだろうな?」

 

ハードルをあげないでください。お願いします。

 

では次回ですが、とうとう再会を果たした二人。

一刀を見たとき思春は何を思うのか?

そしてその二人を見て他の人は何を思い、そして誓うのか…

次回をお待ちください。

 

それでは恒例のヤツですが…実は昨日寝る前にですね、神様から啓示を受けたんですよ。

なのでそれで行きます。お題は…

 

 

 

 

 

彼女な思春

 

 

じゃあでゅー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思春「////////彼女といわれてもどうすれば…ん?なんだこれ?」

 

これを読めば大丈夫!

 

思春「わかった………コホン…つ…次も読んでくれたらギュってしてあ・げ・る♪」

 

イッヤフゥーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

思春「……そんなに嬉しかったのか/////////」

 

説明
とりあえず今日はここまで。

思春再開編前編です。
後編も結構すぐUPできると思いますので、楽しみにして下さいね。

誤字脱字がございましたら教えていただけると嬉しいです。
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コメント
何の様→何の用かも(12)
かわええなぁ〜(VVV計画の被験者)
ロンロンさん_ありがとうございます。直しました(秋華)
「再開」ではなく「再会」。(龍々)
天ぷらさん_ありがとうございます。直しました(秋華)
2828気に入ってもらって嬉しいです。次回はまじめになりますので〜(秋華)
によによ2424・・・今日はいい夢が見れそうです(よーぜふ)
282828282828(おやっと?)
一刀を手にすれば天下も取ったも同然が冗談に聞こえない。(poyy)
ギュってされるなら穏のほうが・・・・・チリーン(ギュッ・・・・首シマルシマル(トウガ・S・ローゼン)
あとがきの思春が楽しみになりつつある(gmail)
あくまで、あとがきはおまけで、こんなのがいいなっていう私の妄想なのですが、思いのほか好評で嬉しい限りです(秋華)
ニヤニヤニヤニヤ(2828)
闇羽 さんと同じく。(さとッチ)
↓俺もそれも楽しみにしてる(笑(samidare)
次回予告の数行が毎回楽しみな俺がいる(ぉ(闇羽)
ニヤニヤ、思春かわえーなぁ(出雲猫)
嬉しいに決まってます。思春かわいいなぁ。(南華老仙「再生(リボーン)」)
次回予告時思春の台詞が毎回楽しみだw(村主7)
うん。確かにこの一刀君がいれば大陸に住む半数以上の人間(主に女性)を全員味方に出来そうw天下は意外と近い!(Sirius)
今回はニヤニヤが多かったですね〜(sink6)
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真・恋姫無双 蓮華  まだでない思春 雪蓮 冥琳  一刀 

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