真・恋姫?無双 仙人で御遣い 36話 |
〜天幕前〜
豪臣と共に戻って来た愛紗は、桃香たちの前まで来ると『白虎』は無実である、と訴えた。
「桃香様、「あなたという人は!」我々の抱いていたモノは、「ちょっ!いきなグハッ!」誤解でありました」
頭を下げながら愛紗。
「グヘッ!ゴッ!ブバビベバブボォッ!!」
それに桃香が笑顔で答える。
「大丈夫だよ、愛紗ちゃん。「グガッ!た、頼ブッ!勘べnグッ!」趙雲さんに事情を聞いたから「煩いですね。さっさと眠りなさい」心配しなくて良いよ」
愛紗が気を失ったときに、すぐに駆け寄ろうとした桃香たち。しかし、それを星が止めて、今回の原因となった黄巾賊が幽州に移って来た顛末を説明したのだった。
「そうでしたか・・・「ゴォッ!・・・」勝手な行動をして申し訳ありませんでした」
「ううん。私も、疑ってたから愛紗ちゃんを止められなかったんだもん。だから、愛紗ちゃんだけで責任を感じないでね?」
桃香は、苦笑して愛紗の謝罪に答える。
何となく場の雰囲気が穏やかなものになった。
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
・・・・・・が
「で、誰も“アレ”を指摘しないのですかな?」
「「「「「うっ!」」」」」
星の言葉に劉備軍の面々が、ばつの悪い顔をする。
全員の視線が、愛紗の後方に向かう。
そこには
「全く、このすけこましは」
そう言い放つ金髪美少女と
「ゴベンババビ(ごめんなさい)」
全身真っ赤の土下座青年が居る。
この場に居る者たちは
「ハァ。・・・・・・次したら酷いですよ」
金髪美少女の言葉に
(((((えっ!これは酷くないの!?)))))
戦慄を覚えるのだった。
〜三十分後〜
ボロボロになっていた豪臣が回復(朔夜が『癒(ゆ)』で治した)し、劉備軍の天幕を借りて着替えを終えたところで再度自己紹介をすることになった。
「じゃあ、最初から。俺が『白虎』を率いている紫堂豪臣だ」
初対面のときの様に、敬語ではなくなっている。
「後ろに控えているのが、騎馬部隊長の趙雲と工作部隊長の朔夜だ」
豪臣の紹介を受け、星と朔夜がそれぞれ挨拶をする。
もちろん、朔夜の「敬称を忘れずに」発言がなされたのは言うまでもない。
「え〜っと。それでは、こちらも改めまして、私が、劉備玄徳です。
で、こっちが私の妹の・・・」
「関羽雲長と申す。先程は失礼しました」
「鈴々は、張飛なのだ!」
桃香の言葉に愛紗は改めて頭を下げ、鈴々は、その小さな胸を反らして元気よく名乗った。
続いて桃香は、後ろで寄り添っている二人を前に来るように促す。
「それから、この二人が私たちの軍師をしてくれている・・・」
「しょ、諸葛亮孔明でしゅっ!」
「ほ、鳳統士元でしっ!」
「「か、噛んじゃった・・・」」
((・・・可愛い///))
噛み噛みの二人に萌える豪臣と朔夜。
この二人は、月(ゆえ)を“へぅへぅ”言わせてから、小動物(カワイイ娘)を弄り倒すことが趣味になってしまっていた。
ススッ
音も無く雛里の前に立つ豪臣。
「へぅっ!」
いきなり目の前に立たれた雛里は、驚きに目を見開く。
そして
なでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなで
「あわわわわわわわわわわわわわ///」
豪臣は雛里を撫でまくった。
「ちょっ!し、紫堂殿!?」
いきなりの奇行に、愛紗がどもりながら声を掛けてくる。
(・・・イイ///)
愛紗の言葉を無視して、ニヤ、と笑った豪臣は桃香に声を掛ける。
「劉備殿」
「は、はい!」
「・・・この娘、貰っても良い?」
「「「「は?(はぁ?)(あわわ///)(はわわ///)」」」」
豪臣の引き抜き宣言に驚く劉備軍。
因みに、朔夜は豪臣の後ろで、うんうん、と首を縦に振っている。
「だ、駄目です!雛里ちゃんは、私たちの大事な仲間です!」
戸惑いながらも、桃香は絞り出す拒否の言葉を紡いだ。
「そうか・・・」
(ケチだなぁ・・・)
豪臣は内心でそうゴチりながら、今度は朱里の前に立つ。
「はわっ!」
(ま、まさか・・・っ!)
なでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなで
「はわわわわわわわわわわわわわ///」
豪臣は、雛里同様に朱里を撫でまくる。
真っ赤、という言葉がピッタリなくらいに赤面する朱里。
(・・・この娘もイイ)
「劉備殿」
そう言って、桃香を見る豪臣。
「駄目です!」
豪臣に言われる前に、却下する桃香。
「残念だ・・・」
(いいじゃないか、一人くらい・・・)
ガックリと項垂れる豪臣。
そこで、ふと視線を感じ、そちらを見る。
そこには
じぃ〜〜〜〜
と、見詰めてくる鈴々が居た。
「「・・・・・・・・・」」
見詰め合う二人。
豪臣は、無言のまま撫でてみた。
なでなで
「にゃはは」
「・・・ふむ」
豪臣は、何と無く納得して
なでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなで
「にゃはははははははははははは!」
撫でまくった。
大喜びの鈴々。
(よし!)
「にゃはっ!」
豪臣は、鈴々の両脇に手を入れて抱えあげ
「劉b「ゼッ・タ・イ・に、駄目です!!」・・・残念だ」
桃香を振り向き見た瞬間に却下された。
「・・・・・・・・・残念だ」
鈴々を下ろした後、また呟く。
一部始終を後ろで見ていた星は
「ハハハ・・・・・・」
呆れて、乾いた笑いしか出なかった。
あれから、豪臣は自身の暴走を詫び、八人は幽州での現状や今後の行動について話し合った。
話し合いの結果、両軍は行動を共にしないことに決まった。
理由は単純である。この黄巾の乱はまもなく終息に向かうという両軍の軍師の見解からだ。これは、現在、各地で討伐が行われているが、その討伐数を収束数が大きく上回っている。本拠地を持たない黄巾賊は、このまま行けば糧食などの物資不足に陥り自壊してしまうだろう。これを早めるために、各自小さな徒党を潰して集結させていくべき、となったのだ。
話し合いを終えた豪臣は
「じゃ、俺たちは行かせてもらうな」
そう言って立ち上がる。
しかし、それを桃香が止める。
「あ、あの!豪臣さん!」
「ん?どうした、桃香?」
先程預けられた真名で訊き返す豪臣。
「訊き忘れていたんですけど、豪臣さんは何で義勇軍を作ったのですか?」
ピクッ、と愛紗はその言葉に反応する。
(・・・愛紗も訊きたかったのか?)
「簡単だ。賊に民が苦しめられている。それを救いたかっただけだ」
豪臣は、最初は自身を御輿として旗揚げされた経緯を話すことなく簡潔に告げた。
その言葉を聞いた桃香は、満面の笑みを浮かべた。
「本当ですか!?私たちもなんです!皆が平和で安心して暮らせる世の中にしたくて立ち上がったんです!それが、私たちの目標なんです!」
桃香は、同士でも見つけたかのように告げてくる。
豪臣は、この発言を心の底から言っているとすぐに理解できた。
隣に座る愛紗は、桃香を眩しそうに見て、鈴々はニコニコしている。朱里・雛里も同様だ。
(やはり・・・暗部の情報通りか)
(甘ちゃんですね・・・まぁ、自滅するのは勝手ですし構いませんが)
(桃香殿か・・・甘い。が、だからこそ・・・)
豪臣たちは、それぞれの感想を思い浮かべた。
そして、豪臣が口を開く。
「皆、なんだな?」
「はい!」
元気よく答えるその姿を見て
「凄く素敵な“夢”だな。それが実現出来ると良いな」
(無理だろうがな)
同意した様に見せて、内心で彼女の目標を否定した。
「ありがとうございます!私、諦めずに頑張って行きます!だから、豪臣さんもみんなのために頑張って下さいね!」
豪臣は、桃香の言葉に笑顔で答えた。首を振る訳でもなく、ただの笑顔で。
その豪臣に桃香や愛紗たちは満足した様に笑みを深めた。
しかしただ一人、豪臣を訝しげに見る者が居たのだった。
あとがき
どうも、虎子です。
没ネタは、劉備軍編終了後にチロっとお見せしますね。
では、作品の話です・・・
今回の話は、ただの閑話休題ですね。雛里たちの撫で撫でが書きたかっただけです。
因みに、私は“雛里”萌えです!
次回で、劉備軍編は終了です。
その次からは、2回に渡り『白虎』の拠点を予定しています。
拠点は、部隊長(朔夜たち)全員+αが出演予定。
次回投稿なのですが、今週は忙しいので来週中に次話を。9日(日)か10日(月)に次々話を投稿する予定です。
作品への要望・指摘・質問と共に、誤字脱字等ありましたら、どんどんコメント下さい。
最後に、ご支援、コメントを下さった皆様。お気に入りにご登録して下さった皆様。
本当にありがとうございました。
ではでは、虎子でした。
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閑話休題・・・かな? | ||
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コメント | ||
自分はやっぱり月派ですねぇ。。(韻) 頭を撫でるなら妹達が……(akieco) 俺も雛里大好きですw(リンドウ) gmailさん>雛里のセリフの件ですが・・・実は、確認作業中に雛里が「へぅ〜」て言う場面があったんですよ。一度使ってみたくなったので言わせましたwww(虎子) 私も雛里派ですね。(ブックマン) gmailさん。ご指摘ありがとうございます。添削しました。(虎子) 朱里よりは雛里ですね(ロリコンではありませんが)微妙に雛里のセリフに月がまじっているのがwww(gmail) 4pの朔夜の心内文の勝っては勝手では(gmail) ちょっと待ちな!! 雛里をもらっていくのは俺d・・・??客人かな「は〜い、今行きますよ〜…ザシュッ!」・・・返事がないただの屍のようだ・・・(ワカンタンカ) 一人か、てことは軍師二人ではないのか(ヒトヤ) |
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