真・恋姫†無双 星と共に 第14章 |
真・恋姫†無双 星と共に 第14章(華琳拠点3)
ある日のこと。
一刀は華琳を探していたが、見つからない。そんな時、桂花と会うが……。
「げ」
「げ、じゃないだろ」
「近寄らないでっ! 感染るからっ!」
「何がだ?」
「何もへったくれもあるもんですか! 感染るって言ったら感染るに決まってるでしょう!」
「だから何がだ?」
「私の口からとても言えない何かよ!」
「……まあいいさ。桂花、華琳を知らないか?」
「ふんっ。たとえ知っててもあんたなんかに教えるもんですか! 地の底を這いずり回ってお探しなさい」
「その言い方、知ってるな。どこだ?」
「ふん。華琳様は、あんたなんかにお会いにならないわよ」
「どういうことだ?」
「教える気はないって言ったでしょ。胸に手を当てて、過去の悪行でも思い出してみたらどうなの?」
そうは言われても過去の悪行と言ったら前の世界でのことしか思い出せないのだ。(特に前の世界の愛紗関連)
「華琳様がお会いにならない理由の一つも見つかるんじゃないかしら」
「そうか、なら胸に手を当てて聞いてみるとしよう」
一刀は何と桂花の胸に向かって、手を伸ばそうとしたのだ!
「あ、あんた何する気なのよ!? 近寄らないで!」
「胸に手を当てろと言ったのはそっちだぞ」
「誰が私の胸と言ったのよ! 自分の胸よ!」
「とはいっても思いつかないから、桂花の胸に聞くことにしようと思ってな」
「やめて! 近寄らないで!」
そんな時……。
「どうした、北郷」
永琳と秋蘭がやって来た。
もっとも一刀の手を伸ばす先を見て、二人は何をしようとしたのかなんとなくだが分かった。
「女好きなのは結構だが、もう少し弁えたらどうだ?」
「何、ちょっと桂花の態度がな……。少し灸を据えてやろうと思って悪ふざけしただけだ」
「あれが悪ふざけですって!」
怒る桂花を無視する一刀。
「永琳に秋蘭、華琳を知らないか? 玉座の間にもいないんだが……」
「華琳様なら、今日は一日お休みだぞ?」
「そうなのか」
「聞いていなかったのか?」
「効率的な連絡手段についての案を出すようにと言われてな、今日までにまとめて報告に来るようにと言われてたんだが、華琳が休みの日を忘れるなんてこと……ないよな?」
「それは、あんたの仕事が遅いのが悪いでしょ。今日までの仕事なら、昨日のうちに終わらせて報告すれば済む事じゃない」
「そうだな…。しかし、今日だと聞いたんだが……」
すると永琳は頭をかく。
「……やれやれ。また姉上の悪い癖だな」
「悪い癖?」
「北郷は華琳様が一日仕事を休んでいるところ……見たことがあるか?」
「ないな(俺とは正反対だな)」
「ご自身の休息と公務を比べれば、必ず公務を優先させるお方だからな……。今日の休みも、私と光琳、それに春蘭と秋蘭で無理やり休ませたからな」
「じゃあ、春蘭と光琳は?」
「姉上の代理で、季衣と一緒に視察に出かけている」
「あの三人で大丈夫か?」
「軍関係の視察だったからな。まあ、色々あったのだよ。こちらも」
「そのようだな。だったら今日はやめた方がいいな」
「何だったら預かってあげましょうか?」
桂花がとても小悪魔的な笑いをしながら言う。
「(オリジナルスマイルするなよ)ごみ焼き場に持って行くのは無しだぞ」
「……ちっ」
「急ぎでないものなら、明日の朝にしてくれると嬉しいが、姉上に何か言われているのなら、私の名を出して構わんぞ」
「いや、やめとく。怒られるなら俺一人でいい」
「そうか。気を使わせて悪いな」
「いいさ。それじゃあ、警備の仕事にでも行くか……」
「ああ。……そうだ。城を出るなら、向こうの庭を通った方が近道だぞ」
「ちょっと、秋蘭!?」
桂花はとても驚くが、永琳は陰で笑う。
「(何かあるな…。まあここはお言葉に甘えるとして……)分かった」
そして一刀は秋蘭に教えられた道を歩いていると……。
「あ」
茂みの中にハンモックのようなものの上で寝ている華琳の姿を見た。
(秋蘭のやつ、味なことを……)
恐らくは永琳もそれに乗ったのだと思う一刀。
「(少し声をかけてみるか……)華琳さーん」
「………」
返事が返ってこない。
「寝てるな。起こすのは野暮だな」
「……んぅぅ……」
「本当によく寝て……」
一刀は華琳のいる場所などを見て考える。
「もう少し気を休めてもいいと思うけどな……。こんなに可愛いのに……」
華琳の顔がわずかに赤くなったことに一刀は気づく。
「仕方ない……」
一刀はその場を走り去る。
そしてその走り去った場では……。
「……ぷはぁっ!」
華琳が起きた。いや、正確には起きていたのだ。
「……まったく、人が寝ていると思って好き勝手に言ってくれるじゃない。一刀のやつ……どうしてくれようかしら」
そのころ、一刀は……。
「ええーと……」
「一刀殿、どうしたのだ?」
部屋を漁っていると星が部屋に入ってくる。
「ああ、星か」
一刀は物入れから扇子を取りだしたところであった。
「扇子……それで何をするつもりなのだ?」
「いや、華琳がそこで寝ているのを見てな。日差しが暑そうだから、何か仰ぐものとか日差しを防ぐものとか探しててな……」
「なるほど……。そしてあわよくば華琳を襲おうと……」
「あのな……。俺の予想だけど、華琳は起きてただろうな」
「ほぅ? その根拠は?」
「星にさんざんやられたからな。狸寝入りかどうかは見破れるようになったつもりだ」
一刀が星と共に元の世界に戻ってから、星はたまに昼寝をして、一刀がその様子を見ると星が起きて驚かすという悪戯を何度もしたのだ。
そんなことがあったので、一刀は本当に寝ているかどうかを見抜ける力を手に入れているのだ。
「とりあえず、星も見るか? 華琳が寝ているかどうか」
「面白そうですな」
「まあ、起きてようが寝てようが関係なく、確認したいことがあるけどな……」
「それは?」
「行ってからのお楽しみだ」
そして一刀と星は華琳のいるところに向かった。
華琳はそうこうしていると一刀が戻ってくる足音が聞こえたので、思わず狸寝入りをした。
(な、なんでまた……私……どうして、狸寝入りなんか……)
狸寝入りをする華琳。華琳は目を閉じているため分からないが、星もいる。
(星、どうだ?)
(一刀殿の予想通り、起きております。それも狸寝入り)
(だろ)
(本当に観察眼が鋭くなったようですな)
「さてと……」
一刀はシーツのようなものを華琳の上にある枝と枝に括りつけて影を作り、扇子を取り出して華琳を仰ぐ。
(あら、扇を取りに行ってくれていたのね。なかなか気が利くところもあるじゃない)
「涼しいですかー。華琳様ー」
(ええ、なかなかよ。悪くないわ。……そうか、一刀が私のことを影でどう評価しているか、知りたかったのね。私は)
「涼しそうだな。良かった」
(まあ、私の眠っている間でも気が利くところを見せてくれたことだし、私のことを嫌っている……というわけでは無さそうね)
「………」
一刀は星を呼ぶように手招きをする。
(何か?)
(これ頼む)
一刀が星に扇子の仰ぎを頼む。
(何をするつもりで?)
(これ……)
一刀が華琳の下の方を指す。
(相変わらずですな。まあほどほどにしなされ……)
(生きるも死ぬもその時の運だな)
一刀は何と華琳のパンツを見たのだ!
そして思わず小さな声だがつぶやいてしまった。
「………白か」
その声は華琳に聞こえてしまった!
(死なす! 後で必ず死なす!)
「しかし、これは前に俺に選ばせたやつだな」
(……あら、ちゃんと覚えていてくれたのね。見る目はあるじゃない)
「後は胸だな。発展途上とは言え、もう少し大きくてもいいと思うが……。これくらいがいいのだろう。いやこれくらいが一番なんだ。華琳はこれが一番なんだ」
華琳の顔はまた少し赤くなる。
(あ、また赤くなった)
(もしや一刀殿)
(わざと口に出してみた。やっぱり華琳は起きてるな)
(しかし聞かれたとなると一刀殿はまずいのでは……)
(まずいかもな。まあその時はその時だ。とりあえずわざと調子に乗ってみるとするか……)
しばらく一刀が扇子を扇ぐ。
「ほんとに天使の寝顔だな……」
そして一刀は華琳の顔に自分の顔を近づけると……。
「おはよう」
華琳がようやく起きた。
「やっと、起きたか」
「何だが、随分と顔が近いようだけれど、理由を説明してもらえるかしら?」
「調子に乗ったと言っておこう」
「そうそう。何が白だったのか、私の何が発展途上なのかも説明してくれると嬉しいのだけれど」
「おいおい、最初っから起きてたのに言う台詞か?」
「あなた、気付いていたのね」
「ああ、星のお陰でな……」
一刀が星の方を見る。
「星、……なるほどね。一刀が下を見ている間扇いでいたのは星なのね」
「まあ一刀殿は華琳に何かをされるのを覚悟の上でやっていたのだがな……」
「さてと、華琳。俺にはどんなお仕置きが待っているんだ?」
「そうね。さしあたりの罰として、この場で放り投げられるのと、悲鳴の一つも上げて誰か呼ばれるの、どっちがいいかしら?」
「(……叫べば必ず秋蘭や永琳に桂花が来る。下手をすれば春蘭に光琳が来るな)放り投げるでお願いしよう」
「なら、ちゃんと受け身は取りなさいな。首の骨が折れるわよ?」
「ああ」
華琳は一刀の返事よりも早く、一刀の手首を取り上げようとするが……。
(今だ!)
一刀は取り上げられる瞬間に華琳の胸を触る。
「!」
(もらった……)
「この、エロバカーーーーーーーーーーッ!」
華琳は一刀の手首を持って、一刀を投げ飛ばす!
「……………」
しかし一刀は北郷流だけでなく、様々な格闘技の特訓をしたので、受け身は出来た。
と言うより、投げられ地面に到達する時、見事に受け身着地し、地面に立つことはできる。
しかしそれでは華琳の怒りの炎に油をそそぐ行為なので、立たずに地面に倒れる。
「少し……痛いな……」
華琳はその姿を見て、その場を去り、星が倒れる一刀に駆け寄る。
「大丈夫か、一刀殿」
「大丈夫だ」
すると星は一刀の手を自分の胸に当てる。
「なんのつもりだ?」
「いや、華琳の胸を触ったのなら私の胸もと思いまして……。後ろからの鷲掴みでも構いませぬよ」
「それはまた今度な……」
一刀と星は笑うのであった。
おまけ
作者「第14章だ」
一刀「俺、めっちゃ変態だな」
作者「何年か経ったとはいえ、一刀は一刀だ」
一刀「ひどいなこれ…」
作者「それに星ならああするかなと思った」
一刀「星の性格少し意地悪みたいだな」
作者「まあ星だもんな。それとな、星はどうなるのかという意見が多いけど、はっきり言おう。
星はかなり余裕だ。なんたって前の世界からの付き合いだもんな。
正直な話、浮気もOKタイプだ」
一刀「いやいや…」
作者「愛紗と差別化するにはそれが一番かなと思った。だが私は謝らない!
それでは!」
説明 | ||
この作品は真・恋姫†無双が前作(PS2)の続編だったらという過程で作られた作品です。 | ||
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コメント | ||
星は愛紗と違って浮気を許すタイプか(VVV計画の被験者) いや、この北郷は色々な意味で星に鍛えられたっぽいからこんな性格でもいいか。。。(根黒宅) PS2版の一刀は変態だから仕方が無いなw(moki68k) 星らしいやきもちと取っておきましょうww(GLIDE) ん〜オープンエロは一刀らしくもない気はしますが・・・ あと華琳女の子すぎw 星よ、らしすぎるw(よーぜふ) |
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