anther world |
絶チル×GSってのがありまして。
次のページからはソレです。とはいえ本当にOPだけなんだけど。
以下はネタバレというか、構想
まぁチルドレンたちのところにパイロキネシスを持ったヒメと名乗る少女と蛍と呼ばれる少女が現れて、んでその子たちは「別の世界」からきたと主張していて、実際ESP反応はあるけど未知の物で、特に蛍に関しては複合能力のようなのだけれどまた違う「ちから」を持っている。彼女たちは時間移動能力という究極の超能力を遺伝的に持っていて、それを試したところで事故のように異界である「この世界」に来てしまった、らしい。
因みにヒメも蛍も蛍の父親にぞっこん(笑
世界設定が全く違うからそんな形で。
ちょぉ原作がらみテイストに行く予定。
「特殊能力」がある意味普通に国を動かすくらいのレベルで認められている世界って、チルドレンたちの世界から観ると奇跡に近い。
その「理想」の為に「戦争」を始めようとするパンドラの「意図」。
でもそれは、神と魔の最高権力者・・・あの光の存在たちからみたら、「バランスの悪い失敗した世界」かもしれない。
それを変えていくのは、力を翼に変え、力を持つ者たちを統べる「女王」の存在か、それとも未来をどうにでも変える事が出来るという、最高の超能力を持つ「こどもたち」という存在か。
でもふと思い出したのが。
皆本と横島って実は似てるよね?夢のとことか。
(ヒロインとなぜか新婚生活→オチ的にバッド展開
補足注意
※横島が某未来仕様
※ルシオラがようじょ仕様
※チルドレン面子は小学生仕様
※過去にmixiで上げたことがある
超設定御容赦・・・ッ
あめの匂いがした。
空気の振動も感じる。
もうすぐ。もうすぐ。
それを肌で感じて、彼女はかねてからの約束の通り、携帯をとりだし、連絡を取る。
約束だから。
ふたりできめたことだから。
「いこう。蛍」
電話越しに、うん、と幼い声が明るく響いた。
彼女は電話を受けて、意を決したように飛び出す。
お気に入りのコートとヘアバンド。
大切な「おまもり」と大好きなお菓子を、大好きなパパから貰ったバックにつめこんで、準備はOK。
文字通り階段を飛び段して、あ、おうちの鍵を
「ただ・・蛍?雨ふるぞ、どこに・・」
「遊びいってくる!」
「えー、おとーさん折角仕事速く終ったから帰ってきたのに」
「うん。でもね、わたしたち、おとーさんに逢いに行くんだよっ」
「は?」
いってきます、とぽかんとなった父親のほっぺたにおかえりなさいのちゅーをひとつ。
綺麗に揃えられた黒髪がサラリ、と頬をなででいく。
はたと気がついたときには、灰色の空の下を掛けていく小さな後姿は手に届かないほど遠くに。
anther world :01
雨のにおいがする。
放課後の窓越しの光景に薫は眉を潜めた。
今日は珍しく早く起きて、皆本に髪を整えてもらった。
濡れるのも拭いてばさばさになるのももっと後がいい。
「あおいー。テレポートでかえろーぜ」
「また皆本はんに怒られるで?そんなん」
だから仲間に頼んだのに、京都弁の仲間はそっけない。
その気になれば一人で帰ることができるくせに。
「でも雨って私も嫌いよ」
正論を口にしたはずなのに、畳み掛けるように紫穂も自分の希望を遠まわしに主張した。
彼女の髪はふわふわとした天然パーマだ。雨は敵である。
「まぁほらバレなきゃいいんだしっ」
「・・・・・・・知らんで、もぅ」
リミッターをつけている彼女たちが能力を使うことを「ばれない」はずがないのだが、やってしまえば勝ちであることもわかっている。
3人の目がかち合う。
やっちゃおうか?やっちゃおう。
この場合、やったもん勝ち、というよりばっくれたもの勝ち。
まだちらほらと残っているクラスメイトたちに帰宅を告げて、この時間は人目の無い、体育館の裏側の職員駐車場に駆けて行って、いつものようにチャンネルを開くように目的地をイメージする。
雷の音がする。
雨が近い。
歩いて帰っていては、確かに濡れてしまうだろう。
彼女たちは置き傘という意識が薄い。
一回使ってしまうと、中々持ってこないのだ。
いつも「保護者」に、忠告はされるのだが、楽な移動手段があるとついつい怠けがちになってしまう。
いつものそれであったはず。
なのに、ふいに。
「あれ?」
「葵?」
「なにか・・・、くる?」
能力の発動をキャンセルしてまで呟いた葵に惹かれるように、次に感応力を持つ紫穂がなにかを悟る。
「薫ちゃん!」
咄嗟に彼女が叫ぶのと、薫がほとんど本能のように3人の体を宙に浮かべたのは同時。
それから多分咄嗟に、彼女はPKでゴム風船の部分だけの真空で3人を包んだ。
雷が、その場に落ちた。
爆発的な音が、遮断されたはずの彼女たちにびりびりとぶつかってくる。
雲はまだ遠いところにあるのに、すごい衝撃だった。
「間一髪」
「ありがとう、薫ちゃん」
「どーいたしまし・・・え?」
だが結果として、彼女たちを驚かせたのはそれだけではない。
そこには、雷が運んできたとしか思えないがありえない光景がひろがっていた。
「テレポート?葵」
「ん、多分ウチが感じたのはそれや。
けど微妙にちゃう・・・
テレポートやけど、もうちょぉ複雑やねん」
「よくわかんなーい」
危険が無いと確認したか、薫から3人がそっと地面に戻りながら、彼女は首をかしげる。
んー、ウチもよぉわからん、という仲間の返答。
紫穂がそこに残ったもの・・・雷の名残にはとても見えない、その二つの姿に近寄った。
危ないかもしれないが、彼女はなにかあったときに仲間が助けてくれることを知っている。
だから自分の能力でその・・・おそらくはテレポーターとでも言うべき存在であろう、二人の少女に率先して触れ、情報を得ようとする。
「・・・・・・・」
だが彼女は直に眉を潜めた。
リミッターをかけた「レベル」では、触れた彼女たち・・・中学生と、小学生の低学年程度の二人の少女・・の全てを「読む」ことは叶わなかったのだ。
「私に挑戦するとはいい度胸じゃない・・・」
「別に挑戦しとるわけと違うんやない?」
うふふふふふ、と黒い部分を見せて呟く紫穂に葵がつっこむ。
だが大きな爆音がして放っておける人間はいない。
そして彼女たちも目の前に「おちてきた」彼女たちをむざむざ教師に引き取らせる必要はない。
なんだなんだとざわついてきた気配を汲み取り、なんの言葉も交わさず、葵は一直線に「家」をめざして皆まとめて「跳んだ」。
慌てて部屋に戻った皆本だったが、例によって葵のテレポートをたしなめようと声を荒げようとした。
だが飛び込んだ途端に三人娘にしぃ、と揃って黙らせられてしまう。
視線の向こう、幸せそうに寝入っている二人の少女が映り、彼が思い至ったことを、いつの間にか接近した紫穂が代弁する。
「別に薫ちゃんがPKで気絶させたわけでもないわよ?皆本さん」
「う」
「みなもとぉ!てめぇ私がそんなことをする子だとでも?!」
思わなわなへんことないやろ、と葵が思った顔もてないかは分からないが、サイキッカーレベル7が自分の上司に力を向けるのと同時、悲鳴が上がる。
だが唐突の来客はまだ幸せそうに夢の中だ。
「こっちも相当根性すわっとるわぁ」
「それはともかく、誰だ?」
最近は幸いコントロールがうまくなっている。
気を取り直したように問いかけた皆本に、チルドレンたちは顔を見合わせた
えー、と。
「だれだろ?」
「誰かしら?」
「だれやろな」
「パンドラの連中じゃないだろうな」
皆本の懸念は最もだったが、紫穂がちょっと首をかしげて否定した。
「それだったら皆本さんが戻る前に中佐が回収に来ていると思うわ」
それくらいの時間はあったし。
「回収て」
その表現はどうだろう?
「つまり大丈夫ってことだろ?」
薫がまとめるようにきっぱり告げる。
なんの根拠だ、という話だが、妙な確信が逆に明瞭に響く。
「エスパーではあるみたいなの。
テレポーターだと思うんだけど、はっきりしなくて」
「お前がか?紫穂」
それはとても不思議そうな口調で、彼女は少しだけ表情を曇らせた。
「悪意もない人を、勝手に必要以上覗いたりしないわ」
「わるかった」
謝罪と共に、男は紫穂の柔らかな髪を緩くすいた。
その気になれば観ることが出来るとわかっていて、やらなかった彼女に対するそれは「感謝」にも近く。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
薫と葵の表情がかすかに鋭さを増す。
ふ、と皆本の死角で性悪(公式)な笑みを浮かべる。
(・・・・っ、この女っ)
(計算っ)
しかして不意に、うにゅー、と寝ぼけた声が場違いにその場に響いた。
不意に愚図った大きい方の少女がむくりと起き上がり、周囲を見渡す。
寝ぼけて解けた瞳はおそらく現を理解しようと動いているのだろうか、と注目していた部屋主たちだったが、彼女は目的の存在・・・同行してきた少女を確認するなり、心底嬉しそうに微笑み、そのままふぅ、っと力を抜き・・・再びソファに倒れこんだ。
「・・・・・・・・・・」
ぱふん、と可愛らしい音を立てて、彼女は再び眠り姫。
緊張感の無さに、めずらしくチルドレンたちもとまどう。
「ってなんじゃそりゃぁ」
思わず突込みが声だけではなく「力」をも伴う。
超能力と己という存在がそのままイコールである薫という存在だからこそというのは暢気な発想で、勿論意識の無い人間相手には脅威以外のなにものでもない。
「ばっ、おまっ・・」
皆本が絶叫するが、あくまでノーマルである男に対処できるはずもない。
葵が力を使って二人を避難させようとするが・・・
「だめっ!薫ちゃんっ」
「うぁ?!」
咄嗟なにかを感じた紫穂の声直後、危険の悲鳴を上げたのは薫の方だった。
事態を把握するまもなく、レベル7テレポーターの力は仲間の方に跳んだ。
ばしゃんっ
直後に響いた音が姿を消した少女の居場所を雄弁に伝えてくる。
「薫ちゃんっ!」
「薫っ」
「服こげたーっ」
大丈夫かという台詞を聞く前に、状況説明も兼ねたびしょぬれの少女の絶叫が響く。
あっという間のコトだ。
力に反発するように起きたスパーク。
それを火種に・・・・・・炎は上がった。
風呂場に(ある意味文字通り)投げ込まれてぬれねずみとなった一連を、本人も、そして周囲の人間も目の当たりにしていた。
だが・・・"できるはずがない"。
「発火超能力(パイロキネシス)・・・
しかも薫のPKを押し返してまでの・・・?」
本当にパンドラの連中ではないのか。
皆本の懸念は膨らんでいく。だが。
「彼女は自己防衛の本能に従っただけよ。
その証拠に迎撃以外に攻撃は・・・」
「へくちっ」
ぼぁぅんっ
軽いくしゃみと妙に派手な音。
アンバランスなそれらは、今背を向けたばかりのリビングから。
「葵っ」
「あいなっ」
皆本の声に歩いたって数秒なのに、ほとんど咄嗟にテレポート。
しかして目にしたのは。
「私のお気に入りのクッション〜!!」
紫穂が絶叫する。
彼女の視線の目の前にある白いファーのそれは、無残にこげていた。
もっとも、被害がそれだけですんだだけなら、十分良しと考えるべきなのかもしれないが・・・
「悪気はなかったんじゃねぇの?」
ぬれねずみの薫がいうとリアルだが、やはり当人らしき少女はぐーすか寝ている。
「皆本さん」
「・・・あぁ」
ゆらり、と立ち上がった紫穂が何を言いたいのか、悲しいかな分からない上司ではなかった。
むしろ加害者(自覚は無いだろうが)たちのために、彼女の力を解禁させざるを得なかった。
その宣言をする直前、皮肉にもその時の彼女の表情は、"禁断の女帝"の名に相応しかったが・・・
勿論、誰がつっこめるはずもなく。
説明 | ||
過去書こうかして挫折した?絶チル×GS(ほぼオリキャ)というアレです ・・・・・・・・多分、書かなくなったのはチルドレンが成長(進級)したからかな(待て |
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