外史伝外伝 第五話『ホンゴウカズト』
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真・恋姫†無双 魏ルートアフター 

 

 

 

 

 

 

 

外史伝外伝

 

 

 

 

 

 

 

『外史伝エピソード零:鏡花水月編』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第五話『ホンゴウカズト』

 

 

 

 

 

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三国会談のお祭りが始まった

 

モテモテの一刀は、毎日大忙し。

 

 

初日は華琳と丸一日のデート(護衛付き)

 

 

次の日の午前は、愛紗と桃香と鈴々

 

午後からは、雪蓮と冥琳、蓮華、思春、明命と町を見て回り、全員と仲直りできた

 

夜は、霞と星と桔梗たちに捕まり思いっきり飲まされてしまった

 

 

そのまた次の日

 

午前は二日酔いのため、ダウン!していたが、焔耶がセキトに追いかけられているところを偶然にも目撃

 

午後からは、蒲公英と真桜と沙和に連れられ翠の服選び

 

哀れな翠は無理やり連れてこられたらしい

 

夜は、またあの三人+紫苑たちに捕まり永遠と飲まされた

 

 

そして、今日は最終日

 

一刀は恋とねねと共に町を見て回っていた

 

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「モグモグモグモグ…」

 

恋はその両頬に大量の食べ物を詰め込み租借していく

 

「恋殿!こちらの肉饅もどうぞなのです!」

 

「ん…」

 

恋に肉饅を幸せそうに渡すねね

 

本当に仲がいい

 

まるで、姉妹のようだ

 

そう思いながら一刀は隣を歩いていた

 

「二人は本当に、仲が良いんだなぁ」

 

「当たり前なのです!恋殿は、天下の飛将軍!!

 

お前なんかと格が違うのです!バカの御遣い!!」

 

ねねは、ぎゃんぎゃんと騒ぎながら恋の自慢をする

 

「そうかそうか…。

 

いい仲間を持ったね、恋。」

 

一刀は恋の頭を撫でてやりながらいう

 

「ん…?ねね、恋の大切…。」

 

「恋殿ぉ〜!!!」

 

ねねは泣きながら恋にしがみつく

 

恋もねねを抱きしめながら、一刀の手を握る

 

「大切……一刀も…恋の大切////」

 

多少顔を赤らめながらいう

 

「ん?そうかい?

 

俺なんて、恋に比べれば何の役にも立たないよ。」

 

一刀はそういうが、恋は頭を横に振る

 

「ん〜ん…一刀…すごい人。

 

桃香…いつも一刀を…ほめてた。

 

恋も…一刀、すごい思う。乱世を…終わらせてくれた

 

だから、…一刀、恋の…大切…」

 

対して、一刀は照れくさそうに笑う

 

「ありがとう」

 

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同時刻

 

 

???

 

男が一人その様子を見つめる

 

「そろそろ、パスも安定してきたな。

 

では、計画を第二・第三段階に移行させるとしよう。」

 

そう呟くと、

 

「もう直ぐ…だ

 

もう直ぐ終わる。

 

この下らん悲しみが…この地獄からようやく開放されるんだ」

 

何処へとも姿をけした

 

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三人はいつの間にか裏山の方にきていた

 

恋が疲れたっと駄々をこねたので休憩をしているようだ

 

得物は、木に立てかけている

 

恋はねねと水遊びに興じていたが、ねねを連れてあがってきた

 

ねねにまっててと、声をかけると

 

一刀の元に駆け寄る

 

「…一刀。一緒にやる」

 

「ん?あぁ、あそうぼうか」

 

一刀は立ち上がる

 

恋はうれしそうにねねのほうへ走っていった

 

「早く来るのです!恋殿が退屈されています!」

 

ねねは、一刀に向かって叫ぶ

 

一刀は、本当に嬉しそうに微笑むと、二人に向かって歩き始めた

 

だが、そのとき!

 

 

 

「下がれ!

 

恋!ねね!!」

 

一刀は叫ぶと、二人の元に駆け寄り担ぎ上げ、思いっきり跳躍する

 

「は、放すのです!」

 

「……一刀。なんで?」

 

 

すると

 

 

ドガガガガッガァアア!!!!!!!!!!

 

 

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剣の雨が先ほどまで彼女達がいた場所に突き刺さる

 

「……恋、危なかった。」

 

「……ひえぇぇぇ!!!!!」

 

二人が恐怖を覚える中、一刀は宙を睨みつける

 

「……一刀?」

 

「何をみているのですかぁ!?

 

敵は目の前に……」

 

二人は、攻撃してこられた位置から前方に敵がいるだろうと推測する

 

しかし、一刀は何も言わない

 

ただ、宙を睨みつづける

 

「何者だ…?出てきやがれ」

 

ドスを利かせた声で威嚇する

 

「ふん…。アレを避けるとは、少々貴様を育てすぎたようだな」

 

空が歪んだと思ったら、そこから時空を裂くように一人の男が現れた

 

「…お前が…一刀の…敵?」

 

「なぁ〜…宙に浮かんでるでるですぅ〜!!!

 

れ、恋殿ぉ〜!怖いですぅ〜!!!」

 

ねねは恋に抱きつきぶるぶると震えだした

 

恋は木に立て掛けていた奉天画戟を男に向けた

 

「…一刀の敵は…恋の敵。

 

お前…倒す…。」

 

そして、さっきまで自分がいた場所を見つめ、顔を歪めた

 

「でも、なんで…外した?」

 

「えっ!?どういうことなのです?恋殿」

 

ねねは恋に聞く

 

「あいつ…恋達の周りだけ…攻撃した…

 

恋達…グルって…囲む…みたい…。」

 

恋は剣の突き刺さった地面を指差す

 

確かに人一人分のスペースを剣が囲むように刺さっていた

 

男は恋を見つめ、

 

「ご名答。

 

流石は呂布ちゃんだ。

 

オレは無関係のヤツを巻き込む気は無い。

 

オレの狙いは、その男只一人。

 

今から立ち去ってくれれば、傷つけはしない。」

 

そう答えた

 

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「できない……。一刀は…恋の…大切。」

 

恋は戟を握り締めなおす

 

「一刀…言ってた。

 

お前……一刀…殺そうと…してる…一味。

 

恋…許せない…」

 

静かに闘志を燃やし、一刀を守るように立ちはだかる

 

互いに睨み合ったまま動かない

 

恋は殺気を込めた眼差しを、男は憂いを帯びた眼差しを…

 

「やるつもりかい?

 

止した方がいい。

 

オレは、無関係なものを巻き込む気はないし…キミではオレには勝てはしない」

 

「…うるさい」

 

恋は駆け出し

 

「黙る…!」

 

激流のごとき一撃で、韓湘子を襲う

 

のだが…

 

その攻撃は虚しく宙を切る

 

「!?…!?」

 

恋はキョトンとした瞳で男を見る

 

韓湘子は恋の攻撃をただの幼児の悪戯のように簡単に飛んで避け、奉天画戟の上に立っていた

 

常人では反応しきれないほどの速度であるにもかかわらず…

 

「流石に速いな。

 

如何せん、オレは弱いからな。

 

逃げることしか能が無いのだよ。」

 

韓湘子はそういいながら人差し指を無防備な恋に向ける

 

「ごめんな…、痛くは無いからね。」

 

そう呟くと、指先から気を放ち

 

「あぅ!!」

 

恋を弾き飛ばした

 

数メートル飛んだかと思うと急に止まり、静かに地上に下りてきた

 

「恋殿ぉ〜!!!」

 

ねねが大泣きしながら恋に駆け寄る。

 

「恋!」

 

一刀も駆け寄ると、彼女の生死を確認した

 

「!?

 

大丈夫だ!ねね。恋は生きている。」

 

「本当!?」

 

「あぁ・・・」

 

「Zzzzzz……」

 

恋はぐっすりと寝て、いや眠らされていた

 

「恋殿ぉ〜〜!」

 

ねねは盛大にずっこけてしまう

 

が、すぐに起き上がり

 

「恋殿〜!!目をお開けくだされぇ〜!!」

 

再び恋にすがり付いた。

 

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一刀はねねと恋を抱きかかえると男から離れる

 

男は動かない

 

「……」

 

ただ、黙ったまま恋を見ていた

 

「攻撃しないのか?」

 

「言ったはずだ、北郷一刀。

 

オレの目的はお前だけだ。

 

彼女達を巻き込むのは、オレも本意ではない」

 

「そうかよ…」

 

一刀は二人を少し離れた場所に下ろす

 

「か、一刀!?」

 

「ねね。恋を頼む。

 

それと、皆をここに呼んできてくれ。」

 

「わ、わかったのです!

 

チョウチョウ!!!「わんわん」」

 

ねねは愛犬の背中に恋を乗せると、自分もその背に乗り走り去っていった

 

「(直ぐに戻るのです!絶対に死ぬんじゃないのです!!ヘボの遣い!!!!)」

 

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二人を送り出した一刀は男に向き合う

 

「本当に、見逃してくれるなんてな…」

 

男は腕組みをしながら答える

 

「ふっ…。オレは貴様さへ消せればそれでいい。

 

その邪魔をするものは許さんが、オレに彼女達は殺せんのだ。」

 

一刀は、更に時間を稼ごうとさらに近づいていく

 

しかし、

 

瞬間…一刀達の周りが黒い幕に覆われるように、外界と遮断された。

 

「こ、これは!?」

 

一刀は自分が結界の中に閉じ込められたことに気が付き、目の前の敵を睨みながら言う

 

「安心しろ。こいつ自体に害はない。

 

ただの人払いと、空間隔離とを融合した結界だ

 

これで、オレが暴れても誰にも迷惑はかからん。」

 

「お前は、そこまで人を気遣う心があるのに…

 

なぜ、俺を殺そうとするんだ!?

 

お前は、いったい…何者なんだ!?」

 

「ふん…まだ、分からないか?」

 

男はゆっくりと歩を進めながら、右手を空間に差し出す

 

「(ハッ!)お前は…あの時の!?」

 

一刀は思い出す

 

あの時、自分を殺しかけた男

 

頬の入墨からも間違いなかった

 

「我が名は…韓湘子。

 

貴様を殺すため…やってきた。」

 

「俺を…だと!?」

 

「そうだ…。」

 

一刀は睨みながら言う

 

「なんで?」

 

「ふん。いうなれば…自爆行為さ。

 

オレ自身の…な。

 

つまり……」

 

自爆?

 

何をいっている

 

しかし、次の一言が一刀を震撼させた

 

「オレは………………

 

 

…………………お前だ。

 

 

北郷一刀よ。」

 

「なぁ!?」

 

一刀は信じられなかった

 

「(こいつは俺自身だと名乗った

 

そんな馬鹿な話が…あるものか?)

 

うそだ!俺が、お前だと…!?」

 

一刀は剣を抜き構えた

 

韓湘子は歩みを止め、呟いた

 

「そう、我が名は韓湘子。真名を一刀。

 

本来の名は…ホンゴウ カズト。

 

絶望のうちに捻じれ曲がった、北郷一刀の成れの果てだ…」

 

その手には純白の長刀が握られていた

 

刃渡り約2メートルの両刃の剣

 

 

「我が黄泉への道を切開け…『白帝剣』」

 

つづく

 

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あとがき

 

はい。韓湘子の正体がついに明らかになりました!

 

彼は、神仙:ホンゴウカズト。

 

北郷一刀を誰よりも憎む神仙となった北郷一刀です。

 

元ネタはF○TEの英霊EMIYAです^^

 

彼が、どの北郷なのかは…次回、明らかになる予定です。

 

お楽しみに!

 

それでは、また次回のあとがきでお会いしましょう。

 

今回も読んでくださりありがとうございました。

 

(今日の一言:もう、実習が…始まってしまう。小説、書けるかなぁ?)

 

説明
投稿が遅くなってごめんなさい。第五話です
この外伝はあくまでも短編なので、話の展開が急かもしれません。もし、『分かりずらいんじゃい!』っということがあった折には、ぜひご遠慮なくお申し付けください。
それでは、急展開の第五話始まります。
ごゆっくりとお楽しみください。
(ご感想を心よりお待ちしております)
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コメント
なん…だと!?(koitaku)
白帝剣・・・ブ○ーチか?(スターダスト)
そうなちゃいます?! 続きがめっちゃたのしみです!(スーシャン)
えええええええ、最初左慈かと思ってたらまさかの一刀!!!???(sink6)
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