手紙 |
『貴方がこの手紙を読んでる頃にはもう私はこの世に居ないと思います
この手紙はあなたと出逢った頃からの思い出を思い返しながら書いています
最初に出逢ったのって確かネットゲームのオフ会だったよね
あの時の貴方は初めてのオフ会で緊張してあまり話さなかったね
あの時はちょっといらいらしたんだ
でも何回かオフ会を重ねるうちにだんだん話してくれるようになったね
アドレスを交換したのは確か五回目の時だったかな
以外に住んでるところが近くてびっくりしたんだよね
それからオフ会以外でも会うようになっていろんな話をしたね
そうやって会ってるうちに私は貴方の事が気になってきちゃったんだよね
気になっちゃうとどうしても貴方のことが頭から離れなくて
気付いたら好きになっちゃってた
貴方が告白してくれたのはちょうどそんな時だったんだよ
貴方は気付いてなかったと思うけど私涙堪えるのに必死だったんだよ
そうして付き合うようになってから始めていったオフ会で
皆に冷やかされるのを照れながら聞いてた貴方をずっと見つめてた
それからすぐだったよね
私が白血病で入院したのって
貴方は泣いてくれたね
私のために泣いてくれたね
私はそれが嬉しくて涙が出ちゃいそうだったんだよ
貴方は毎日お見舞いに来てくれたね
私がありがとうって言ったら
貴方は君の顔が見たくってって照れながら言ってくれたね
その時私は初めて涙をこぼしちゃったんだよ
病室で迎えた貴方の誕生日も
私の誕生日も
初めてもらったプレゼントも
クリスマスも大晦日もお正月もバレンタインも
みんな忘れないよ
でも昨日お医者さんに治る見込みはないって言われちゃった
貴方にはまだ言ってないけど
もう貴方の泣き顔を見たくないから
たぶんねこれが私が貴方に伝えられる最後の本当の気持ちだと思う
愛しています
世界中の誰よりもあなたを愛しています
もう涙で前が見えないからそろそろ筆を置くね
最後にこの手紙を読んだら細かく千切って海に撒いてください
そして私のことを忘れてください
私のことを忘れて新しい幸せを見つけてください
私は世界中の誰よりもあなたの幸せを願っています
だめ
やっぱりだめ
わすれないで
わたしのことをわすれないで
しにたくないよ
まだあなたといきてたいよ』
僕は何度も読み返したその手紙を丁寧に四つ折りにすると懐に仕舞った
僕は静かに海を眺めている
「もう!!その手紙は捨ててって何度も言ってるじゃない!!」
私の隣にはいつものように彼女がいる
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