真・恋姫†無双 頑張れ一刀 その5
[全5ページ]
-1ページ-

 

 

 

黄巾党を倒した桃香たちのもとに一人の兵士が駆け込んできた。

 

 

「申し上げます!」

 

「はいはーい。どうかしたの?」

 

 

慌てた様子の兵士に桃香がのほほんと聞く。

 

 

「可愛い…………じゃなくて! 陣地の南方に官軍らしき軍団が現れ、我らの部隊の指揮官にお会いしたいと……」

 

 

 

一瞬桃香に見とれた兵士は慌てて内容を伝える。

 

 

「官軍らしき、とはどういうことだ?」

 

 

兵が言うには、本来官軍が用いる旗を使用せずに『曹』と書かれた旗を掲げているとの事らしい。

 

 

「曹と言えば……許昌を中心に勢力を伸ばしている、曹操たんかと」

 

 

雛里があわあわと答える。

 

 

「そ、曹操?」

 

 

三国志の主人公格である曹操と聞いて一刀は驚いた。そして次はどんな幼女になっているのかと思考をはりめぐらせた。

 

 

-2ページ-

 

 

「どうする、桃香」

 

「曹操さんって味方でしょ? じゃあ挨拶はしておいた方が良いと思う」

 

 

桃香はお友達に会うかの様にニコニコしている。

 

 

「そうですね。上手くいけば共同戦線を張れる可能性もありますし」

 

 

朱里もその事に賛成した。

 

 

そしてしばらく話し合い曹操に会うことにするのだった。

 

 

「じゃあ曹操さんに、歓迎しますって伝えて来てくれるかな?」

 

「はっ。あの、こちらでお会いされるのですか?」

 

 

やや戸惑う兵士に愛紗が答える。

 

 

「ああ。向こうが声をかけて来たのだから、こちらから出向かなければならない道理はない。相手が諸侯と言えども、我らは堂々、ここで迎える」

 

「ちょっと待ったー!」

 

 

愛紗が言い終えると一刀が待ったをかけた。

 

 

「ど、どうかしたのですかご主人様?」

 

 

愛紗が怒られたのかと思いビクッとする。

 

 

「あのね、いくら相手から会いたいって言って来たからってそんな高飛車なことしたらダメだよ? 良い関係を築くには対等な立場から始めないとね」

 

 

何か間違っているぞ一刀。

 

 

「は〜い、ごめんなさい」

 

「申し訳ありません……」

 

 

シュンとなる二人の頭に一刀の手が乗せられた。

 

 

「怒ってないから次からはちゃんとしようね」

 

 

そしてワシャワシャと頭を撫でた。

 

 

「うんっ!」

 

「はいっ!」

 

 

嬉しそうに二人は微笑みあった。

 

 

-3ページ-

 

 

「それじゃあこっちから会いに行けばいいの?」

 

「そうだね。そしたら相手も桃香のことを良い子だ、って気にいってくれると思うよ」

 

「わーい♪ それじゃあしゅっぱーつ!」

 

『オー!』

 

 

一刀は幼女たちを引き連れ曹操の陣に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「いったいどんにゃ者たちが率いているのかちらね?」

 

「劉の牙門旗を掲げているそうです」

 

「誰だろうと倒ーーす!」

 

 

そんな幼女三人組とすれ違ったとは気付かなかった。

 

 

 

 

 

 

「ええっ!? 曹操さんいないのー?」

 

 

いざ曹操軍の陣に来てみれば曹操はいなかった。

 

 

「は、はい。義勇軍の指揮官に会いに行くと仰ってたのですが……」

 

 

行き違いになってしまったようだった。

 

 

「どうしよ〜ご主人様?」

 

「そうだね〜…………戻ろっか」

 

 

結局戻ることにするのだった。

 

 

一刀は幼女たちを引き連れ自陣へと戻るのだった。

 

 

 

-4ページ-

 

 

帰る途中に一刀たちは幼女三人組に出会った。二回目なのだが。

 

 

「我がにゃは曹操。官軍に請われ、黄巾党をせいばちゅするために軍を率いててんしぇんしている人間よ」

 

 

一刀はところどころ聞き取りづらかったが目の前にいる金髪ドリル幼女が曹操だと言うことが分かった。

 

 

しかし幼女ながらも全身から覇気が満ち溢れておりさすがは曹操と言ったところだ。

 

 

「ほら桃香、降りて挨拶しなさい」

 

「は〜い」

 

 

一刀に抱っこされていた桃香は一刀から降りて曹操に向き直った。

 

 

「こんにちは。私は劉備って言います」

 

「劉備。……良いにゃね。あなたがこの軍を率いてたにょ?」

 

「それは私じゃなくてご主人様だよ〜」

 

 

軽い感じで言う桃香。そこで一刀が名乗り出た。

 

 

「俺がそれ。……北郷一刀。よろしくね」

 

 

曹操は一刀をチラッと見て、若干顔を赤らめて桃香を睨んだ。

 

 

「べ、べちゅに羨ましくなんかないんだかりゃにぇっ!」

 

 

一刀が気にいったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

そしてなんやかんやで曹操軍と協力して黄巾党を討伐するのだった。

 

 

 

 

 

-5ページ-

 

 

<おまけ>

 

 

曹操軍から戻る時。

 

 

「ご主人様〜」

 

「どうしたの桃香?」

 

「抱っこして〜」

 

「ん、いいよ」

 

「いけません桃香様! ご主人様に迷惑ばかりかけてはいけません!」

 

「大丈夫だよ愛紗。これくらいなんてことないから」

 

「で、ですが……」

 

「愛紗ちゃんも抱っこして欲しいんだよね〜♪」

 

「なっ!」

 

「そうなの愛紗?」

 

「……………………はい」

 

「鈴々もしてほしいのだー!」

 

「はわ!」

 

「あわ!」

 

「んー困ったな。それじゃあじゃんけんだ」

 

「絶対に」

 

「負けられない」

 

「はわっ、た、戦いが」

 

「ここにはあるのだ!」

 

「あわ!」

 

 

 

こうして今回は桃香が勝利したのである。

 

 

完。

 

 

すすまねーw

説明
にゅーん
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
11409 8557 115
コメント
熟jy(ハッ!サッキ・・・お姉さまがたはそのままですかね。そして、両属性の戦争がおこるんですね(BX2)
この破壊力・・・尋常ではない・・・ 確かに、紫苑さん達が気になりますね・・・(ワカンタンカ)
幼女・・・・ねぇ・・・・紫苑達どうなるんだ?(2828)
なんか 一刀によじ登る幼女達の姿が頭に浮かびます(うたまる)
ロリコンじゃロリコンないのに華琳が可愛い過ぎるだろjk(機構の拳を突き上げる)
華琳様が舌っ足らず…だと?(保護欲で)胸が熱くなるなw(BAPS)
曹操が幼女でもあまり違和感が無いのはなぜだろう?・・・ああそうか、胸の大きさが変わらな・・・(ドス!)返事が無い、ただのしかばねのようだ。(天神 流)
……(クラッ)はっ!?な、何があった?俺また新しい属性をできてしまったのか!(JIN)
(〜ω〜)・・・・・・=====_____(つ )つズザwwwwww(スターダスト)
幼女を落とす一刀・・・その速さ。まさに神速!!パネェwwwへぅ・・・(びっくり)
兵士よノリノリだなww(流星群)
この定義で行くとロリで無いのはハムさんと・・・いや考えるのよそうw(村主7)
舌足らず?な華琳・・・www 幼女の愛紗は結構素直・・・かわいいw(スーシャン)
どんだけ幼女出てくるんだwww そして、兵士!! いいぞ、もっとやれw(相駿)
やっぱりお前も幼女だったのか、曹操!!この様子じゃ、まさか孫策も!?by一刀の気持ちを代弁した人です。(ほわちゃーなマリア)
兵卒の本音駄々漏れがwww(gmail)
曹操もかなりの幼女だなww(みっちー)
たん、だと?兵士本音駄々漏れw  あいもかわらず愛紗はかわいいなぁ (よーぜふ)
タグ
真・恋姫†無双  絶対に負けられない戦い 即陥落 すれ違い通信 危ない兵士 あわっ! 

モンキー・D・ゼニガメさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com