マジ恋†無双 2
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桃香たちの真名を預かったあと、俺たちは近くの街へと移動していた。

 

「やっぱりここは日本じゃないんだな…」

 

そう声を漏らしてしまうほど現代の日本では見たこともない光景があたり一面に広がっていた。周りを歩く人々も日本の街では見かけない格好をしている。

 

「しかし腹減ったな〜そういえば朝から何も食べてないな…」

屋台からのにおいで今まで忘れていた空腹が蘇る。

 

「ん〜なんだ?腹が減ったのか弟?ならこの肉まんでも食え!」

 

「あぁ。ありがとう…ってなんでいつのまに肉まんなんてもってるのさ!?」

 

後ろを振り返ると肉まんがどっさり入った紙袋を持った姉さんがいた。

 

「いや、あそこの肉まん屋のお姉さんがエライ美人だからついつい話しかけたんだが、みなさんとお食べくださいってくれたんだ。いやーこの町の人はいい人だな!」

 

さいですか…そういえば姉さんはそんなスキル持ってましたね…何気に鈴々ちゃんも貰ってるし…

 

「鈴々よりも強いし、タダで肉まんをこんなにたくさんもらえるなんて、やっぱり百代おねぇちゃんはすごいのだ!!」

 

「そうだぞ〜鈴々。なんたってわたしは美少女だからな!!」ハッハッハー!ハッハッハーなのだ♪

 

なんだかあの二人は気が合うみたいでよかったな…

 

「丁度いいですし、何処かでお茶でも飲んで休憩にしませんか?」

 

と隣にいる肉まんを口いっぱいに含みながら歩いている桃香に話しかけた。

 

「ふぁい。ひょうですね。」う…なんかリスみたいでちょっとかわいいな…

 

ギロッ

 

そう思った瞬間。京からの冷たい目線が刺さってくるのがわかったが、気にしない。だって俺たちただの友達だもの…

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ということで近くの茶屋にきた一行。

 

「ところでさっきから気になってたんだけど、大和さんと百代さんは兄弟なの?大和さんが百代さんのこと姉さんって言ってるし。」

 

まぁそう考えるかもな…と思いながら幼いころの契約により姉さんの舎弟になったことや、風間ファミリーという仲間がいることについて話した。

 

「私にはカワイイ妹がいるんだ。」

 

と姉さんがワン子のことを話し始めているときに気付いた。

 

「あ!そういえばまだ犬笛使ってなかったな…」

 

「そうだね。すっかり忘れてた。近くにワン子がいるなら来るかも。わたし吹いてみるよ。」

 

そう言い残し京は店の外に出て行き犬笛を吹いた。

 

ピーーーーーッ…………

 

遠くまで響くその音だっだが、どうやらワン子は近くにいないらしく現れる様子は無かった。

 

「ダメみたい。近くにはいないみたいだよ。」

 

と残念そうな顔をした京が戻ってきた。

 

「本当にワン子たちもこの世界に飛ばされたか?大和?」

と姉さんが疑問を投げかけてきた。

 

「あの蔵にいた人は多分この世界のどこかにいるはずだと思う。さすがに俺たち三人だけって可能性は低いと思うよ。」

 

一体みんなどこに行ったのやら…無事でいてくれるといいけど…

 

「さっきから何をしていたのだ?笛らしきものを吹いていたみたいだが…」

と黙って成り行きを見ていた愛紗に尋ねられた。

 

「あぁ。この笛を吹くとね、姉さんの妹である川神一子通称ワン子が来るようになってるんだ。」

 

「???そんなことできるのか??」

 

「私と大和がしつけたからね。間違いないよ。今回は遠くにいるのか、音が聞こえなかったみたいだけど。」

 

「失礼だが、川k「百代でいいぞ愛紗。」百代の妹君は人間なのか?」

 

「なんだか聞いてると犬っころみたいなのだ」

 

「そうだよね〜」

 

三姉妹がワン子のことを犬だと思ってらっしゃる。

 

「確かにうちの妹は少々犬っぽい所もあるが、正真正銘の人間だ。それにその犬っぽいところがまたカワユイんだ。」

 

ワン子よ早く姿を現してこの三姉妹にちゃんとした人間だってことを証明しろ…

 

そんなことを話しつつ話は本題へ。

 

「そういえばこれからどうするの?桃香たちにはどこか行くあてがあるの?」

 

「そうなんだよね…実はさっきも言った通り私たちは弱い人々を守るために、少しでも力になれるならって思って旅を続けてきたの。でも三人だけじゃどうしようもないくらいにひどい世の中になってきているの。」

 

「でもそんなことで諦めたくない!だから私たちは占いで噂されていた天の御遣いの力をかりようと思ってたの。」

 

なるほど。乱を鎮めるという天の御遣いの肩書があれば名声や風評がつき、多くの人々を集められるというわけか…

 

「でもそれには問題がある。さっきも言ったように、俺たち3人のほかに、この世界じゃない人たちが7人もこの世界の何処かにいる可能性が高い。だから今ここで天の御遣いが現れたと辺りに知らしめたら、俺たちの他の仲間たちが偽物扱いにされて危険が及ぶかもしれない。俺はそれだけは避けたい。」

 

「そっか〜じゃどうすれば…」

 

御遣いの力を希望としていた三人はうなだれてしまう。

 

「だから俺たちの仲間をできるだけ早く集めよう。この世界に散らばった天の御遣いたちが一堂に集まり一つの勢力につけば、大きな名声が手に入れられるはずだ。」

 

「でも大和さんたちは、みんなが集まったら元の世界へと帰ってしまうじゃないの??」

 

「それはまだわからないが、天の御遣いの役割が乱を鎮めることだとすれば俺たちはこの世界を平和にしなければ帰れないのかもしれない。それにせっかく知り合えたんだ。俺たちの仲間集めにだけ協力してもらって、用がすんだらハイさよなら。なんて薄情な連中じゃないよ。俺たちは。」

 

「大和の言うとおりだ。この川神百代がいれば世の中の乱れなど打ち滅ぼしてくれる!!」

 

「大和がそう言うならわたしはいつでも一緒だよ♪」

 

そう言い終わると。三人姉妹たちは新たな希望を見つけたかのように目が輝いていた。

「ありがとうございます。私たちでこの世の中を変えていきましょう!!」

 

 

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新たな決意と目標を得た俺たちは、桃香と学友だったという公孫賛さんが近くの城で義勇兵を募っている情報をつかみ公孫賛の城へとやってきた。

 

天の御遣いという肩書をまだ使えない以上他の手段で名声を手に入れるしかないと考え、義勇兵の中からでも大きい活躍を得れば風評や名声を勝ち取ることもできると判断したからだ。

 

「桃香!!」

「白蓮ちゃん!!久しぶり〜」

 

「ごめんね。白蓮ちゃん。白蓮ちゃんが義勇兵を集めてるって聞いてたんだけど兵隊さん一人も連れてこれなくて…」

 

「別にいいんだ桃香。お前たちが来てくれただけでうれしい。」

 

友達だからといってズカズカ行ったら足元をみられてヤバいんじゃないかと思っていたが、その心配は杞憂に終わりそうだ。

 

「こちらが白蓮殿のご友人ですか?」

スルッと柱の陰から出てきた人物がいた。

 

「星!あぁ。紹介しよう。私のもとで客将をしてくれている。趙雲だ。」

 

「趙雲子龍だ。よろしくたのむ。」

 

「んじゃこっちも自己紹介するね。私の義姉妹の関羽と張飛。それに天の御遣いの直江大和さんに川神百代さん、椎名京ちゃんだよ。」

 

「天の御遣い!?あの管輅の占いにでたっていう天の御遣いか?」

 

…あの桃香さん…先ほど天の御遣いは秘密にするとお願いしたじゃないですか…

 

ということで他にも天の御遣いがいる可能性があること、できればこのことは秘密にしてほしいことを公孫賛さんにたのんだ。

 

「ごめんね。大和さん。白蓮ちゃんに久しぶりに会ったからうれしくてつい喋っちゃった…」

 

「別にいいよ。公孫賛さんも悪い人ではなさそうだし、なにより桃香の友達なら信頼はできるさ。」

 

「なるほど。事情は把握したが桃香たちは私の賊討伐に参加してくれるというわけでいいんだな?」

 

「うん。もちろんだよ。」

 

「それはありがたい。実は我が家では主だった将が私と星ぐらいしかいなくてな。助かる。」

 

こうして俺たちは公孫賛とともに賊退治へと出発した。

 

 

 

 

「すごーいこれみんな白蓮ちゃんの兵隊さんなの??」

 

出陣前に城壁の上にたった俺たちの目の前には多くの兵がいた。

 

「コレは壮観だな…」

 

「だね。こんなの映画でしか見たことないよ。」

 

思わず口にした言葉に京も同意した。

 

「桃香たちには我が軍の左翼を任せる。頼んだぞ。」

 

「「「「「おう!!」」」」」

 

 

「諸君!!ついに出陣の時が来た!」

 

公孫賛の演説が始まった。

 

「京、大和!これから始まるのは本物の戦だ。人が大勢死ぬ。覚悟しておけ。」

 

と姉さんが真面目な表情で話しかけてきた。

 

「わかってるよ。姉さん。でも一つだけ。一つだけ無茶なお願いを聞いてもらってもいいかな?」

 

「なんだ??」

 

「できるなら人殺しはやめてほしい。風間ファミリーから例え別の世界においても、人殺しは出したくない。」

 

「あぁ。わかった。私も可憐な美少女という肩書を汚したくはないからな。」

 

「わかったよ大和。大和の言う通りにする。」

 

正直これが不安だった。戦争が当たり前な世の中であっても姉さんが殺しを覚えてしまったら、例え元の世界へ帰れたとしても以前の姉さんに戻れない気がしたからだ。

 

「…では者ども出陣!!!!」

 

オー!!!!!!

 

各地で関の声が上がる。

 

俺たちの初陣の幕開けだった。

 

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あとがき

前回の作品たくさん読んでいただいたようでとてもうれしかったです。それに多くのコメントありがとうございました。やっぱ反応が帰ってくると嬉しいですね。

 

嬉しかったので書留め分を放出しちゃいました。あと見習いを卒業したいですしね。

 

 

 

今後の予定

 

黄巾の乱ぐらいまでは大和たちを中心に書いていく予定ですが、反董卓連合の前に二つぐらいですけど、他の風間ファミリーの様子を書きたいと考えております。

 

他の風間ファミリーの面々が何処にいるのか、誰とどう絡んでいるか楽しみにしていただけたら幸いです。

 

なおこの二つの拠点の決め方は、他の作家さんの真似をしてアンケートでもとろうかと思います。

これについては時期が来たらまたお知らせいたします。

 

まぁそこまで読んでくれている人がいればの話ですが…

 

 

では次回。大和たちの初陣編にご期待ください。

 

 

 

説明
本日2回目。書きとめ分放出。
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コメント
>GLIDEさん ユートさん 宗茂さん 正直私も書きたい組み合わせが多くて、考えるだけでも楽しいです。(lolo)
田仁志さん ご指摘ありがとうございます。注意して書いてみます。(lolo)
>よーぜふさん かわかみ波はね…ほんと色々とヒドイですからねwww(lolo)
まゆっちも欲しがられそうだな(宗茂)
華琳はクリスじゃね?(ユート)
予想だが華琳は京を欲しがる気がするww(GLIDE)
他の国などに分かれてたら盛り上がってくるでしょうね♪♪ 大和さん百代さんも京さんも近くにいるんだからフラグ立てまくったらやばいんじゃwww あと大和君の喋り方もう少しだけ男らしい喋り方のほうがいいんじゃないですか?……すいません私の趣味です(´・ω・)(ペンギン)
とりあえず、百代姉さんにはやたらめったら必殺技使わないよう願っておきましょうかw反董卓連合時の砦とか一発でしょうからね…某作品の暗殺拳長男みたいにw(よーぜふ)
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