飛天の御使い 〜風〜
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はじめに

 

この作品の一刀はチート性能です。

 

キャラ崩壊、セリフ崩壊の部分があることも

 

あるとは思いますが、ご了承ください。

 

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???side

 

「さっさと歩け!村まであと少しだ。」

 

そんな怒声が飛び交う中、村へ向かって進む商隊に僕はいた。

 

傍には昨日知り合った三人の女性が一緒に荷馬車を押すようにして歩いていた。

 

僕たちは何処に連れて行かれるんだろう?

 

この商隊は「人買い」の人たちだ。僕らは皆、身寄りをなくして彼らに引き取られた。

 

これから待ち受けるのがどんな運命なのか、分からない恐怖を抱えて

 

抗うことの出来ない運命を受け入れながら進んでいく。

 

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カサカサ・・・・

 

何かが聞こえたような気がして平野のほうに目をやると、そこには卑下た笑いを浮かべながら剣をもつ20数人の賊が商隊を囲むように存在していた。商隊の長が顔色を変え逃げ出していく。賊たちは問答無用に彼らを斬り捨てていく。何かを奪うでもなく、ただただ殺戮を楽しむかのように。

 

気が付けば僕ら4人以外は皆物言わぬ屍と化していた。ここに男は僕しかいない。僕が彼女たちを守らなければ、そう奮い立ち落ちていた剣を拾い、構え、賊たちを見据える。幼い自分には不釣合いなくらい大きな剣は重く、まともに構えることも出来ずふらつきながらも賊にむかって駆け出そうとする。

 

その時、後ろからギュッと抱きしめられ、目の前に2人の女性が駆けていく。

 

「お願い、この子だけは助け・・・・。」

 

言葉の最後をつむぐことなく女性たちは斬り殺されていく。そんな様子を見ることしか出来ずかぶさるように抱きしめてくれた女性が

 

「あなたはまだ小さいから私たちみたいに自分で生き方を選ぶことは出来ないの。だから今はまだ死んじゃだめ。あなたは生きて、生きて自分の人生を選んで。死んでいった人たちのためにも。」

 

小声で語りかける彼女を嘲笑うかのように、賊が髪をひっぱりあげ喉元に剣を突き刺す。吹き上がる赤い血が顔面を赤く染めてゆく。力の抜けた彼女を塵でも放るかのように投げ飛ばす。彼女は虫の息ながら僕に向かって

 

「生きて・・・・・私の・・・・分・・ま・・・・で」

 

懇願するように小さな声で僕に言葉を託した。まだ息があるのを確認したのか賊の非情な刃が彼女の胸を貫き、彼女は動くことはなくなった。僕は動くことが出来なかった。動けなかった。叫び声をあげることも、亡くなっていった彼女たちを偲んで泣くことも。賊の一人が近づいてきて剣を振り上げる。

 

(あぁ、ここで殺されるんだ。ごめんなさい。みんなで守ってくれたのに生きることが出来なくて)

 

そう思い目を瞑った。

 

 

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一刀side

 

ふぅ〜、とため息をつきながら酒を煽る。

 

「今日は旨い酒いは飲めそうに無いな」

 

そういうと徳利に蓋をし立ち上がる。

 

空には相変わらず冷たい色の月が辺りを照らしていた。

 

 

 

この世界にやってきて1年。その間各地を流浪のように回ってきたが、この世界での『北郷一刀』は見つけられないままだった。

 

「どこにいるのかくらい聞いておくべきだったな」

 

そう呟き自嘲気味に笑う。その笑みには翳りがあった。

 

この世界に来てからというもの、一刀は数多くの賊を斬った。殺めた命の重さに押しつぶされそうになったこともあったが、そんな一刀の気持ちを奮い立たせていたのは祖父の教えてくれた剣術の理。

 

「御剣の剣、即ち、時代時代の苦難から弱き人々を守ること」

 

その理の元、弱きもののため多くの剣を振るった。

 

「嘆いていても仕方ないか。」

 

そう呟き宿を取るため村へ向かう。

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その時、微かにだが悲鳴が聞こえるのを感じた。

 

「賊か?」

 

一刀はその声のするほうへ駆け出す。

 

たどり着いた場所で見たものは、無残にも斬り殺されていった者たちの屍。そして視線の先には斬られてゆく女性が見える。

 

「下種が。」

 

短く小さく呟くと一刀は猛烈な勢いで近付き賊を斬り倒してゆく。

 

「誰だ貴様ぁ?」

 

頭領らしき賊が睨みつけてくる。その者の目を殺気混じりの視線で睨みつつ襲い掛かってくる賊を一閃のうちに斬り飛ばす。

 

「これから死んでゆくものに名乗っても意味が無いな。」

 

そう言い捨てると賊は剣を振り上げ向かってきた。その賊の頸を一閃して跳ね飛ばす。惨劇の跡に残っていたのは三人の女性の亡骸の前で呆然とする一人の少年の姿だった。

 

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???side

 

いつまでたっても剣戟がこないので恐る恐る目を開けてみるとさっきまでいた賊は物言わぬ屍になっており、一人の男の人が立っていた。男の人は刀に付いた血を拭き取りながら近付いてきて

 

「通り合わせたのも何かの縁、仇は討った。恨んでも悔やんでも死んだ人間は蘇らない。己が生き延びれただけでも由と思うことだ。こんなところに一人で居たらまた賊に襲われるとも限らんし、村まで連れて行ってあげよう。」

 

そう言うと優しく手を差し出してくれた。その顔は優しげだけど、どこか悲しげな表情も伺えた。

 

三人の亡骸に手を合わせ、村へ向かう彼の後をついていくことにした。

 

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あとがき

 

相変わらず分かりづらい文章です。

 

ここまで文章表現力が乏しいと泣けてきます。

 

まぁ、こんな拙い文章でも面白いと感じてくれる人がいてくれるなら

 

幸いです。

説明
恋姫†無双の二次創作です。
今回はいたるところに「るろ剣」要素満載になっております。
展開が拙い未熟な文章ではありますが、
面白いと思っていただければ幸いです。
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コメント
ブックマンさん  それは次回をお楽しみに(eni_meel)
ヒトヤさん  残念ながらBLの路線にはいかないつもりです。(eni_meel)
一刀か?(ブックマン)
少年か・・・そうか、今度はBLか(ヒトヤ)
gmailさん  はい追憶編仕様です。(eni_meel)
追憶編(OVA)ですか。もしや(gmail)
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恋姫 無印 アフター るろうに剣心 オマージュ 

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