I know... 2
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『或る仕組まれた、四人の子供の最後の話』

Ion

 

 

 

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七番目の少年は、生かされていた。

 

 

息をしているけど生きをしていない少年だった。

 

 

世界の全てを知っている筈なのに、生きたいと願っていることすら知らず、

怯えていた紛い物の子供(にんぎょう)。

 

 

 

 

彼は唯一じゃなかった。唯一だと偽られ、生まれた。定められたことをこなすだけの、機械として。

 

 

 

 

彼を求めている人は多かった。けど、彼を必要としている人はいなかった。

 

 

彼を気遣ってくれたのは、哀れな監視役だけだった。少し前までは。

 

 

 

 

 

本当に、本当に最後の瞬間。彼は笑った。自分を唯一だと言ってくれえる人がいたから。

 

 

自分を必要としている人がいる事が判ったから。だから、最後は精一杯の慈愛に満ちた笑顔だったのだと思う。

 

 

 

 

紛い物だった命。それでも最後に自分の気持ちに気付き、大切な人を守った彼は、幸せだったのだろうか。

 

 

 

説明
前回の続き
今回はイオンの事について。
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TOA アビス 導師 イオン 

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