真恋姫無双 美陽攻略戦 第二十四ターン
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美陽攻略戦

 

 

 

 

 

 

 

           (はじめに)

            読者に優しくない文章とのご指摘から、自然に優しい

            エコな文章にしましたら枚数が激減しました……

 

 

 

 

          

 

 

 

                  

 

                  

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第二十四ターン

 

 

 

 

 

「やはり秋蘭のように上手くはいかないな……」

 

 

そう言って遠方の霞の得物に当てた大弩を

近くにいた黒衣兵に渡し春蘭は全兵に号令をかけた。

 

                全兵 抜刀! 目標 敵奇襲部隊

 

春蘭の号令により黒衣兵は軍鼓を鳴らし敵奇襲部隊に突撃を開始した。

 

            先陣に高々と揚げられている

                     『夏候』

                          の一字が描かれた牙門旗

 

鋼の鎧を身につけ、大剣を高々と掲げる一人の将の誘導により

黒い疾風は敵騎兵の側面に衝突した。

馬に乗った黒衣の乙女達は感情を顕わにすることなく淡々と敵兵を始末していった。

 

 

「チッ!反転や、反転。新しい敵に応戦せいや」

突然の敵兵の出現により一時混乱した霞の兵達は霞の命令により馬をきびす返し、

体勢を立て直し一群の紺の塊となり新たに出現した敵兵に応戦を開始した。

 

紺と黒の色は入り混じり、いたるところで怒号と金属音が鳴り響いた。

 

 

                    くそったれめ!

 

霞はあともう一歩で敵総大将の頸を取ることができたが、

今の混戦状態では総大将の頸にこだわっていたら少数精鋭で

突撃した旗下の兵は新たに出現した敵にたちまち包囲殲滅させられる。

 

あと一歩のところをその出鼻っぱしをくじかれた

苛立ちを顕わに向かってくる敵兵を両断していた。

 

霞は周囲を見渡したが官軍の総大将張温は

もはやこの場を離れ安全な場所に身を隠してしまった。

 

 

                    大魚を逃がした。

 

 

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                もうこの戦場から離脱する頃合だ。

 

 

そう判断した霞はせめて、

新たに出現した敵将の首級でも取らなければ気が晴れなかった。

 

「この軍の将出て来いや。ウチが相手したるさかい!」

霞が叫びながら詰め寄る敵兵を切り倒すしていると

黒馬に乗った一人の将らしきものが現れた。

 

艶のある美しい黒髪を束ね、赤い布地に鋼を打ち付けた部分鎧、

そして幾多の戦場駆け巡った証である

無数の細かい傷が見られる斬馬刀のような大剣を片手に持ち

こちらを飢狼のような目で睨みつけたいた。

 

   

                 それを見た瞬間、霞は武者震いをした。

 

己の本能が余りにも危険だと告げた。

通常の人ならこの睨みで萎縮してしまうだろう。

しかし、霞はこのような猛者と戦いたい衝動に駆られた。

霞はまだこれほどの気骨のある将いたことを天に感謝した。

 

 

「わたしは曹騎都尉の裨将(副将)、夏侯元譲 朝廷に刃向かう逆臣、名を名乗れ」

 

「ウチは雁門郡の張文遠や

      ……其の細政は苛惨にして、科防互いに設け、

       ??蹊に充ち、?穽路を塞ぎ、手を挙ぐれば網羅に挂り、

         足を動かせば機?を踏む。帝都に呼嗟の怨み有り。

       何は豺狼の野心あり、潜かに禍謀を包み、乃ち棟梁を橈折し、

          漢室を孤弱にせんと欲して、忠を除き善を害し、専ら梟雄を為す……」

 

 

 

                  春蘭はクビを傾げて聞いた。

 

 

 

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「あー、オホン。お前、その口上の意味わかって話しているのか」

 

逆切れしたように霞は胸を張り断言した。

「こなもん、ウチかてわかるかい! 

 チウチウが『……敵将から聞かれたらコレをいうのです〜♪』

              と言っていたから言っているだけや」

 

「奇遇だな。わたしにもゼンゼンわからん」

「そやろ♪ こんな小難しいことグダグダいわずさっさとやればいいんや」

 

「コホン、では簡単に、 

          お前  漢人が何故異民族や逆臣どもに加担するんだ」

 

 

霞は偃月刀を握りなおし、刃を春蘭に向けた言った。

 

「それはウチが客将として一宿一飯、酒・オンナ・昼寝つきの多恩のほか

         ……それと、アンタのようなヤツとやり合いたいからや!!」

 

 

霞の言葉と同時に春蘭に偃月刀を横殴りで切りかかった。

攻撃の間合いは霞の範囲内、この攻撃に凡将なら即座に対応できる速度ではなかった。

 

 

                    タマ取ったか。

 

 

霞は会心の一撃を相手に与えたと思った。

だが予想とは裏腹に硬い衝撃と反動が霞の手に響いた。

 

 

 

 

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                       遅い……

 

 

春蘭の低い声から繰り出された一言に霞は驚愕した。

大剣を盾に霞の偃月刀の猛攻を防いだのであった。

 

霞は上上下下左右と偃月刀による連撃を繰り出したが、

それら全て春蘭の大剣により弾かれた。

 

 

「今度はこちらからいくぞ」

そう言って男ですら振り回すのが難しい大剣を遠心力を利かせて霞に一撃を与えた。

偃月刀と大剣では攻撃の間合いが異なるため、その威力は半減させるとたかをくくっていた。

しかし、霞が偃月刀で受けた大剣の威力は重く両手を痺れさせる程であった。

春蘭は霞に攻撃を与えそれに応戦する霞との間合いを段々とつめてきた。

 

「はっはははは、どうした。どうした。受けるだけではなく攻撃してみろ」

 

春蘭の挑発に応える隙もない春蘭の猛攻に霞は苦戦していた。

 

 

春蘭と霞の一対一の戦い。

その一騎討ちを傍観するように次第に

円を描くようにその周りには人だかりができていた。

十数合にも及ぶ攻防に周囲は息を呑んでいた。

 

              春蘭の大剣から繰り出される重い猛攻

              常に防衛に有利な位置を占める霞の操馬術

 

周囲の兵達は大将同士の一騎打ちに釘付けにされていた。

 

 

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そのような神聖な戦いに水を差すものおらず戦いは更に十数合にも及んだ。

両者の決着はつかず、霞は額から流れる汗を拭い、

春蘭は大剣を両手に握りなおし肩で息をしていた。

 

                  次の一撃で勝負がつく。

 

誰もがそう思った瞬間、戦場を霞を探す声が鳴り響いた。

 

 

                  霞様〜 どこですか〜

 

 

「はぁ!? ここや! チウチウ ここやで!」

霞の声の聞こえた方に子馬を駆けさせて智羽が寄って来た。

「霞様、もう時間です。本隊の主力が引き返してきました」

霞は智羽に一瞥しただけで、手に持った偃月刀を握りなおした。

 

「チウチウは兵を引き連れて撤退せいねん。ウチはコイツと殺り合うさかい」

「霞様!!!」

 

「はぁあ― 往生せいや!!」

「……御免!!」

そういって智羽は霞より早くつぶてを春蘭の馬の眉間に当てた。

 

                     ヒッヒ――ン!!

 

春蘭の黒馬は大きく前立ちとなり霞の攻撃は大きくそれた。

春蘭は落馬しないようにたずなを引き、

暴れる馬から振り落とされないように操馬していた。

 

 

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「霞様、ゴメンなさい!」

「なっ!? チョッ 智羽!! ハァウ〜」

 

そう言って智羽は霞にとび蹴りを食らわして前倒しにすると霞の馬に飛び乗った。

智羽は馬一族の秘伝の操馬術 立ち乗馬で気を失っている霞と共に戦場を抜け出した。

 

やっと黒馬を大人しくさせた春蘭が智羽達が逃走していった方向を見る

ともう周囲の闇と同化していた。

 

 

                    「夏候様」

 

 

黒衣兵の一人が追撃するか命令をまった。

春蘭は手を振り

    捨て置け、それより負傷者の治療を優先しろ

                       と命令を出した。

 

 

              春蘭は再度、霞達の逃走した方を見た。

 

 

「華琳様が知ったら面白がるようなヤツラだったな」

そう言って春蘭は高々と笑いながら、

どこかに隠れ震えているであろう総大将 張温に会見すべく探した。

 

 

 

 

 

 

 

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(あとがき)

 

 

 

 

 

 

 

       はじめまして、この度は 真恋姫無双 美陽攻略戦 第二十四ターン

       をご覧になって頂きましてありがとうございました。

 

 

        う〜まとまった時間が欲しい!この方向性でいいのかと苦悩しております。

        本編で霞が小難しいことを言っていますが原文は曹操を批判した檄文をア

        レンジしたものです。

 

        一応好事家の方にこれを現代口語訳をしますと

 

       「その細かい政治は、天下万民のためのいたれりつくせりの細かさではなく、

        過酷にして悲惨な細かい禁令に満ちたもので、 科防(刑罰と禁令)が歩調を

        あわせてお互いに協力しあって万民を痛めつけるように仕組まれている。

        そうした科防が四つ手網やいぐるみのように谷あいの道にまで張り巡らされ

        いる。 うっかり手を挙げようものなら網にひっかかり、足を動かせば仕掛け

        の罠を踏んでしまう。全く緊張をとく瞬間を与えられない人間ばっかりであり、

        帝都には、嘆きの声があがっている。 何進は山犬や狼のような野心を持ってお

        り、ひそかに漢室を覆さんとの謀略を胸中に抱え、国家を支える棟や梁にあたる

        重臣を 次々に曲げ、あるいは折り、徐々に漢室を孤立させ弱体化させるように

        事を運び、忠臣は排除し、善臣は殺害し、ひたすら 梟雄となす」

 

        とまあこのようなことを言っています。春蘭でなくても訳ワカランですね〜

     

        

        面白いのかどうかわかりませんので何か感想等のコメントを頂けたら

        大変ありがたいです。

 

       最後まで、本編を読んで頂きまして大変ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第24回目の投稿です。
読みにくい点やあやしいニホン語があるかもしれませんが、宜しくお願い致します。

今後の参考に致しますので感想・コメントを宜しくお願い致します。
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コメント
>jackry様コメントありがとうございます。この檄文は書いている本人もこれで合っているかなと首を傾げましたww春蘭は武芸百般なのですよ(`・∞・´)(thule)
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