真・恋姫†無双 〜魏〜 終焉後物語14
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現在、親衛隊率いる一刀・恋一向は雲ひとつない空の下を移動していた。洛陽を出てから数日が経過しており、目的地の洛峰はもうすぐといったところまで来ている。

 

一刀「いやぁ、ここまでの道のり意外と険しかったなぁ」

 

路宝「そうですね、途中から山を移動してきていますからね。もし、平坦な道を進んでいれば半分の日にちで同じ距離を移動できていたでしょう」

 

一刀「そうだろうな、でも、急ぐことでこいつらに無理をさせたくはないからね」

 

騎乗している馬の首をさすりながら馬を労った。

 

路宝「・・・・それもそうですね」

 

その様子を見ながら路宝は笑みを浮かべた。

 

路宝「しかし、ここまで日数がかかったのは道のりのほとんどが山だったから・・・・というわけではない気がしますが」

 

と後ろに続いている親衛隊が運ぶ兵糧を見た。そこには今回の調査にかかるであろう日数分の兵糧があった。どういうわけか普通ならば洛陽を出発するときにあるはずの量の兵糧が、この数日間、兵量を消費してきたにもかかわらずまだそれだけの量が残っていたのだ。

 

一刀「こら、それは皆思ってはいるが言わない約束だぞ」

 

路宝「も、申し訳ありません」

 

一刀「まっ、謝るほどのことではないけどな。たしかに、兵糧を運ぶことは苦労したがその分、頼もしい方が一緒にいてくださっているのだから」

 

と横に視線を向けた。その向けた視線の先には馬を撫でている恋の姿があった。

 

恋「・・・・・・・・?」

 

一刀の視線に気づいた恋は、見られていることの意味がわからず首をかしげていた。

 

一刀「あぁ、申し訳ありません。気になさらないでください」

 

恋「・・・・・・・・・うん、わかった」

 

そういうと再び馬にかまい始めた。

 

路宝「・・しかし、曹操様のおっしゃられたとおりになりましたな」

 

一刀「・・・そうだな」

 

と洛陽出発当日のことを思い出していた。

 

 

<出発当日、街入口にて>

 

 

季衣「華琳様、全部運び終わりましたよ」

 

とても普通の人間では持つことができそうにもない量の物資を一人で運んできた季衣は何事もなかったように涼しげな顔をしていた。

 

華琳「ご苦労様、季衣」

 

と華琳がそんな季衣を労っていたが、一刀はそれどころではなかった。

 

一刀「・・・・・・・・」

 

目の前に詰まれた物資の中にひと際目立つほどの兵糧の山を見て一刀は言葉を失っていた。

 

華琳「どうしたの、魏光?今からそんな顔になっていては先が思いやられるというものよ」

 

一刀が目を丸くしている理由を理解しているにもかかわらず、楽しそうに笑みを浮かべながらそう言った。

 

一刀「い、いえ、今回の調査事態が不安なのではなく・・・・その・・・むしろ、出発することに不安を覚えてしまっているのですが」

 

春蘭「なんだなんだ、魏の武将ともあろうものが何をそんなに不安がっている!何も心配することなどないではないか」

 

秋蘭「ふっ、全くだな」

 

秋蘭は春蘭の言葉に笑みを浮かべながら同意した。そして、その傍らでは華琳も楽しそうに笑っていた。

 

一刀「(・・・・絶対こいつらわかっていて言ってるだろ)」

 

とそんなことを華琳たちに言えるわけもなく、ただ心の中で呆れることしかできなかった。

 

風「ではお兄さんはなぜ、そんな馬鹿面をしていたのですか」

 

稟「こら風、馬鹿面とは・・・ふふっ、ひどいではないか」

 

一刀「なっ!?馬鹿面って、しかも、郭嘉様も微妙に笑わないでください」

 

稟「ふふっ、それは失礼した」

 

一刀「・・・・・・どう見てもこの兵糧の量は今回の調査に必要な量とは思えなかったのでおかしいと思ったのです」

 

風「はて?何がおかしいのですか?」

 

風は少しだけ笑いながら聞き返してきた。

 

一刀「えっ?いやどうみても今回の調査で必要になるであろう量の倍以上はありますが?」

 

その言葉に親衛隊は一同、同意した表情を浮かべた。

 

風「そうですかね。風にはどう見ても必要最低限の量にしか見えないのですが」

 

一刀「こ、これがですか?」

 

風「ぐぅ・・・」

 

一刀「って寝っ!?・・・・寝ないでください!」

 

風「おぉ!これは失礼。急激に襲い掛かってきた睡魔に勝てず、つい」

 

と本当に眠たそうな顔をしているのを見て一刀は少し呆れていた。

 

稟「(しかし、風を起こすのに慣れを感じるな魏光殿には・・・)」

 

とどうでもいいことを凛は一刀の様子を見ながら考えていた。

 

一刀「・・・・・曹操様も程c様と同じ考えなのでしょうか」

 

風に話を振るのをやめて、話が脱線しそうにない華琳に質問をした。

 

華琳「では何故兵糧が多いと思うのかしら」

 

一刀「・・・・・・我々が今回の調査にかかるであろう日数を最長の場合で考えたとしてもこの量はおかしいと思ったまでです」

 

馬鹿にされているように感じてきた一刀は少しふてくされそうになりながら答えた。

 

華琳「えぇ、そうね。あなたたちだけならこの量は許容を超えているはね」

 

笑みを浮かべながら華琳は一刀の言葉を肯定した。

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一刀「・・・・・ならば何故・・」

 

華琳「ふふ、あなたともあろう者がこんな簡単なこともわからないなんて」

 

いまだに皆の考えがわからない一刀に思わず、華琳は笑ってしまった。

 

一刀「わ、わからないからこそ理由を聞いているのです」

 

華琳「ふふっ、全く・・・ん?ほら、あなたの知りたがっている答えが来たわよ」

 

そういうと見つけた何かを指差した。

 

一刀「えっ?」

 

と華琳が指差した方向を一刀も見る。

 

恋「・・・・・・・・・・?」

 

そこには集合時間に遅刻をしてきた恋がたっていた。

 

一刀「・・・・呂布様?」

 

華琳「えぇ」

 

一刀には一層意味がわからなくなり、頭を抱え込んだ。

 

春蘭「おぉ、恋。ようやく来たか」

 

恋「・・・・・・(コクッ)」

 

風「しっかりと起きてきたのですね、風はてっきり冬眠して一ヵ月後ぐらいに目を覚ますのではないかと思っていましたよ」

 

恋「・・・・・・・・?」

 

マイペースながら皆とコミュニケーションを取っている恋、その反面、一刀は華琳の言葉の意味を考え込んでいた。

 

一刀「・・・・・・・・んっ?」

 

そして、ようやく恋との昨日の出来事を思い出した。

 

一刀「そ、曹操様」

 

華琳「なに?」

 

一刀「・・・・・私たち親衛隊が必要とする兵糧の量が・・・・・・一人分なのですか」

 

華琳「そうよ」

 

と笑いかけた。

 

一刀「・・・・・・・・・ははっ・・・」

 

状況をようやく理解した一刀は笑うしかなかった。

 

路宝「た、隊長。どうなさるのですか」

 

一刀のやり取りを心配そうに見つめていた路宝が口を開いた。

 

一刀「あ、大丈夫だよ・・・・・今は納得いかないかもしれないがすぐに理由はわかるさ、そう、理由がわかるさ・・・・」

 

路宝「?・・隊長がそう・・・おっしゃるのなら・・・・」

 

一刀は失笑しながら恋を見つめていた。

 

恋「・・・・・・・?」

 

 

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出発する前の出来事を二人は思い出していた。

 

路宝「私はあの時、今回の調査はどうなることやら、と思っていましたが、今はあそこで曹操様たちの指示通りにしていてよかったと思うばかりです」

 

一刀「ははは、そうだな。曹操様の指示を聞かずに出発していたら、今頃俺たちは食料難にあっていたところだよ」

 

路宝「・・・・しかし、あの方が最強と謳われている鬼神、呂布将軍だとはいつになっても信じがたいものです」

 

一刀「そうだな、鬼神のような雰囲気は全く出ていないからね。それに加えて、俺は呂布様の戦っている姿を目の前で見たことはないしな」

 

遠目からなら見たことはあるんだけどね、と心の中で思いながらそう言った。

 

路宝「・・・・・隊長・・・・」

 

といきなり路宝がほうけた顔をして何かを見ている。

 

一刀「んっ?どうした」

 

路宝「い、いや・・・・・横」

 

一刀の後ろを指差した。

 

一刀「ん?・・・うぇ!?」

 

恋「・・・・・・・・(じ〜っ)」

 

振り向いた先には不満そうな顔をした恋がいた。

 

一刀「ど、どうされたんですか」

 

恋「・・・・・恋・・・さっきからずっと横にいた・・・・・・なのに魏光こっちむかない・・・」

 

一刀「そ、それは申し訳ないことをしました」

 

恋「・・・・・・・(コクッ)」

 

一刀の言葉に恋は首を縦に振った。

 

一刀「(うっ・・・・そんなに悪いことしちゃったのかな・・・まさか肯定されるとは・・・・・・ていうかいつから横にいたんだろう?)」

 

恋の不満そうな顔を見つつ、そんなことを思いながら歩を進めていた時だった。

 

???「きゃぁぁぁぁ〜!!」

 

一刀「!!」

 

恋「・・・・?」

 

路宝「ひ、悲鳴!?」

 

尋常ではないその声に、親衛隊はどよめいた。

 

路宝「た、隊長!今のは―――」

 

ザッ!

 

路宝の問いかけを聞くことなく、一刀は馬から飛び降りその声の聞こえてきた森の中へと向かった。

 

恋「・・・・・」

 

その後を追うように恋も馬を下り、走っていた。

 

 

 

 

 

???「はぁはぁはぁ」

 

森の中をがむしゃらに走る少女。そして、その後を数人の男が追いかけていた。

 

その男たちは黒い服に身をまとい、少女のことを表情も変えずに追いかけ、少しずつ距離を縮めていた。

 

???「はぁはぁはぁ・・・・きゃっ!?」

 

必死に逃げていた少女だったが、後ろから迫る男たちに気をとられすぎて木の根に足を引っ掛けてしまった。

 

???「(い、痛い・・・・は、早く逃げないと)痛っ!?」

 

転んだ痛みを堪え、すぐさま走り始めようとしたがその瞬間右足に激痛が走り、立ち上がることが出来ずにうずくまってしまった。

 

???「うぅ・・・!?」

 

そして、そうしている間に男たちに追いつかれてしまった。

 

黒装束の男「・・・・・・・・」

 

数人いる男の中の一人が無表情のまま、持っていた剣を構えた。

 

???「はぁはぁ・・・」

 

少女は激痛が足に走る中、男たちを見上げると、男が構えた剣を振り下ろそうとしていた。

 

???「(だ、誰かぁ!?)」

 

少女が身体をこわばらせ、目を瞑った瞬間だった、

 

一刀「まてぇぇ!!!」

 

黒装束の男「!?」

 

振り下ろそうとした剣を止め、声のした方向に男たちは振り向いた。そこには生い茂る木々を綺麗に縫うようにこちらに走ってくる二人の姿があった。

 

恋「・・・・・・・」

 

戦闘体勢に入った恋は戟を強く握り締める。一刀も刀を抜き、相手との距離を詰めるために足をいっそう速めた。

 

しかし、黒装束たちの男たちの行動は全く予期せぬものだった。

 

一刀「なっ?!」

 

黒装束の男たちは一刀たちを確認するや否や背中を向け、森の奥へと逃げていった。

 

恋「・・・?」

 

さすがの恋も少しだけではあるが、驚いた表情をしていた。

 

一刀「・・・・なんだ?」

 

あの男たちの行動が気になりはしたものの、倒れている少女に駆け寄った。

 

一刀「大丈夫かい?」

 

恋「・・・・・怪我・・・してる・・」

 

地面に座り込んでいる少女に二人は心配そうに声をかけた。

 

???「・・・・・・・・」

 

いきなり現れた二人を見つめる少女。見知らぬ人間ではあったが、目の前の二人からは優しい雰囲気が感じられ、口を開いた。

 

???「・・・・は、はい・・・・大・・丈夫・・・で・・す」

 

とそう言い残すと少女はその場に倒れこんでしまった。

 

一刀「お、おい!?」

 

と倒れこんだ少女を心配する一刀を横目に。恋が冷静にその様子を確認する。

 

恋「・・・・・大丈夫・・・気を失っているだけ」

 

一刀「えっ?」

 

その言葉を聞いて、少女の顔を覗き込む。顔からは疲れが見えるも安堵した表情が見て取れた。先ほどまでの緊張が解け、堪えていた痛みと疲れから気絶してしまったのだろう。

 

一刀「ふぅ・・・よかった」

 

少女が気絶しているだけということがわかった一刀の顔から険しさが消えた・・・・

 

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???「・・で・・ではない・・・うか」

 

???「そう・・・・じゃ・・かな」

 

誰かの話す声が少女の耳には聞こえてきていた。

 

???「・・・・うっ」

 

心地よい振動を感じながら、ゆっくりと目を開ける。

 

???「・・・あれ・・・・ここどこ?」

 

先ほどまで森の中にいたかと思えば、目の前には見慣れた山道の景色が飛び込んできた。

 

路宝「隊長」

 

と路宝は少女が起きたことに気づいた。

 

一刀「おっ!ようやく目を開けた」

 

???「えっ?」

 

と声の聞こえた頭上を確認する少女。そこには、笑顔でこちらを見ている見知らぬ男がいた。

 

???「・・・・・・」

 

ゆっくりと意識が覚醒していく。そして、自分が半分抱かれているような形で、馬に乗っていることに気がついた。

 

???「え、えぇぇぇ!?」

 

一刀「ど、どうしたのいきなり!?」

 

???「いや!だ、だって・・その/////」

 

少女の反応を見て、首をかしげる一刀。

 

一刀「?・・・あっそうか。ごめんごめん悪かったね」

 

と少し考えた後、一刀が何かに気づいた。

 

???「い、いえ・・・」

 

ようやく気がついてくれたと安堵したが・・・

 

一刀「自己紹介がまだでしたね。俺の名前は魏光です、よろしく」

 

と笑顔を向ける。

 

???「・・・・・・」

 

一刀「あれ?どうしました」

 

???「い、いえ(そういうことを言いたかったのではないのに・・・・)」

 

お年頃の女の子としてはこの状況をどうにかして欲しかったのだが、この男の人は言葉にしなければ気がついてくれなさそうだということを感じ、半ば諦めた。

 

???「はじめまして、私は小喬と申します。さきほどは助けていただきありがとうございました」

 

その場で頭だけ下げた。

 

一刀「へぇ、小喬ちゃんか・・・・・・・・」

 

と一刀が笑顔のまま止まった。

 

小喬「・・・?」

 

無言になってしまった一刀に小喬は首をかしげる。

 

一刀「えぇぇぇぇぇぇ!?」

 

小喬「きゃっ!?」

 

いきなり血相を変えて覗き込んできた一刀に驚き、少しばかり恐怖を感じてしまった。

 

一刀「ご、ごめん。ちょ、ちょっと驚いちゃって」

 

小喬「は、はぁ・・・」

 

そういうと一刀は正面を向いたまま平静を装う。

 

一刀「(小喬って行ったら江東の二喬って呼ばれている美女じゃないか!?たしか、周瑜の妻だったはずだけど・・・何でこんなところにいるんだ?歴史じゃ、呉の孫策が死んでからは大喬・小喬ともに消息が不明って聞いたことがあったけど、この世界じゃ孫策は死んでいないはずだぞ!?・・・ていうかまず、孫策も周瑜も男じゃないし)」

 

目の前にいる歴史上の人物に驚きを隠せない一刀、あれやこれやと考え込んでいたが、ふと心配そうに見つめている小喬の視線に気づく。

 

小喬「・・・・・」

 

一刀「(あっ・・・)」

 

とそこでようやく自分の犯した間違いに気づいた。

 

一刀「(そうだよな、こっちの世界じゃ俺の知っていることなんてあんまり通用しないんだし、ましてや、そんなことを気にするより、目の前のこの子のことを考えてあげないと・・・)」

 

無意識に険しくなっていた顔から普段の笑顔に戻った。

 

一刀「ごめんね、いきなり大声出して」

 

そういうと小喬の頭に手を置いた。

 

小喬「・・・はい」

 

雰囲気が表情からもやさしくなったことを感じられ、小喬も安堵した。

 

恋「(じーっ)・・・・」

 

一刀への警戒心が解けたとき、突き刺さるような視線を感じた。

 

小喬「・・・あ、あの・・・・後ろから視線を感じるのですが・・・」

 

一刀「んっ?」

 

そういわれ、一刀は振り向くと後方にいた恋と目が合った。

 

一刀「あぁ、たぶんさっきまで気を失っていたから心配しているんだよ」

 

大丈夫と一刀は笑いかけた。そういわれ、再度確認するように小喬は恋の顔色を伺った。

 

小喬「(・・・いえ、あの方、どうみても目が怖いのですが・・・)」

 

女の勘も含み、心配をされているような表情ではないと小喬は思っていたが、実際はその通りだった。

 

恋「・・・・・恋も頑張ったのに・・・」

 

すでに恋の中では小喬が気絶していたことなど過去のことになっていた。

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小喬「・・・そ、そういえば魏光さんたちは何故、この付近にいらっしゃったのですか?」

 

無理やり、恋のことを考えないようにと話題を変えた。というのも、もともと一刀に聞いておきたいことがあったのも事実だったからだ。

 

一刀「んっ?あぁ、俺たちはここ付近にある村に用事があって来たんだよ」

 

小喬「村・・・ですか・・・」

 

村という言葉を聞いて、小喬の声のトーンが少し下がった。

 

一刀「うん」

 

小喬「もしかして・・・洛峰に行こうとしているのですか?」

 

一刀「よくわかったね、その通りだよ」

 

その言葉を聞くと、小喬の表情は険しくなった。

 

一刀「ん?どうしたの」

 

小喬「・・・洛峰は私の村なんです・・・」

 

と表情が一気に暗くなった。

 

一刀「そうだったんだ、だったら調度良かったよ。小喬ちゃんを送っていけるし」

 

小喬「・・・・・」

 

しかし、小喬は一刀の話を聞きながら後ろについてきている親衛隊に目を移していた。

 

小喬「(・・・・装備も充実しているし単なる旅をしている一行って言うふうには見えない、それにあの兵糧の量はかなりの量がある。洛峰へ行くためにこの山を移動してきたと考えてもそれでも相当量を残しているわ・・・・・それは、かなりの距離を移動してきている証拠・・・・)」

 

一見しただけ普通の集まりではないことを把握、そして一刀に問いかけた。

 

小喬「魏光さん、助けていただいた身としてこのような聞き方はかなり失礼なのかもしれませんが・・・・あなた方はどこのどういった人たちなのですか?」

 

一刀「・・・・・・」

 

小喬の先ほどまでとは打って変わった真剣な表情、その様子を見て一刀は言葉を選んでから口を開いた。

 

一刀「・・俺は魏の親衛隊隊長、そして、後ろにいるみんなは親衛隊の面子だよ」

 

小喬「!?」

 

一刀の答えに一層表情が険しくなる。

 

路宝「・・・・・・」

 

路宝はその二人のやり取りを、息を呑んで見守っていた

 

小喬「・・・・・・」

 

黙り込んでしまった小喬を気にしつつも、一刀は話を続けた。

 

一刀「・・・・それで洛峰への用というのは―――」

 

路宝「た、隊長!」

 

路宝が一刀の発言に割って入った。それは、極秘である今回の調査の情報を洛峰の人間に話そうとしていた一刀を静止しなければならないと考えたからだ。

 

一刀「路宝・・・伝えなければ相手が誤解を招くことだってある。だから今回は、俺の行動を黙認してくれ」

 

路宝「・・・・しかし・・・」

 

一刀「何かあったら、俺が責任を取る・・・・頼む」

 

真剣な表情を見せる一刀、路宝は一刀がこの顔をするときは絶対に自分の考えを曲げないときだとわかってしまっていた。

 

路宝「・・・・わかりました」

 

一刀「ありがとう」

 

ため息交じりに笑いながら承諾した路宝。そして再度、小喬に話し始めた。

 

一刀「俺たちは今回、洛峰に南陽周辺で起きた襲撃のことについて調査に来たんだ」

 

小喬「南陽で・・襲撃?」

 

一刀「うん。二ヶ月ほど前に南陽の近くで魏の武将が何者かに襲撃されたんだ」

 

小喬「二ヶ月前・・・ですか」

 

二ヶ月という言葉に何か反応を見せた小喬。

 

一刀「その襲撃についていろいろなところで話を聞いたんだけど、洛峰では話を全く聞けてないんだよ。だから、その襲撃についての有力な情報を洛峰で得られればということで今向かっている途中なんだ」

 

小喬「・・・・・」

 

一刀「これが俺たちの今回の洛峰へ向かう理由だよ、わかってもらえたかな?」

 

少し話していない内容もあったが、今回の調査の意味と理由を小喬に告げた。

 

そして、話を聞き終わった小喬は何かを考えてから口を開いた。

 

小喬「・・本当に・・洛峰へ行く気なのですか?」

 

一刀「?そうだよ」

 

小喬「・・・・・・」

 

小喬のいっている言葉の意図が掴めない一刀は顔をしかめた。小喬は一刀と違って迷っているような表情だった。しかし、少し考えた後に覚悟を決めたように一刀の顔を見た。

 

小喬「・・・わかりました。私がご案内いたします洛峰に・・・・・いえ、洛峰“だった”場所へ」

 

一刀「?・・・・」

 

一刀にはその言葉の意味がわからなかった。

 

小喬「・・・ですがご案内するには条件があります」

 

一刀「条件?」

 

小喬「はい・・・それは―――」

 

 

 

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・ ・ ・ 雑 談 ・ ・ ・

 

みなさん、本当にお久しぶりです。大変、お待たせしました。

 

かなりの月日が立ってしまって申し訳ないです。コメントまでいただいていたのに・・・

 

というわけで、今回、14をあげさせていただきました。本当は、今回の一連の話を一回でまとめてあげるつもりでしたが、そんなことをするとあげるのがまたまた遅れてしまいそうだったので少し短めになってしまいました、でも区切りのいいところで終わらせました。あと、かなり、急いであげたので文章に間違いやへんな文章になっているかもしれません(いつものことかもしれませんがww)そのときはいっそのこと

『この文章・・・異議あり!!』とでもいってください(笑

 

ということで内容のお話をしていきましょう!

(皆さんに謝っていたら、言い訳やら見苦しい内容をだらだらと書いていきそうなので謝罪はここまでにします;;)

 

無印からやられている方ならわかると思いますが、小喬を半オリジナルキャラとして登場させました。まず、私の話では、小喬さんは完全に普通な女の子です!無印のときはかなり強気でアブノーマルでしたが・・・

 

ですので、完全にキャラのイメージだけをお借りしたオリキャラみたいなもんです!無印小喬ファンの方がいられたらいけないので、先に謝っておきます。ごめんん!なさいい!

 

てなわけで、今回は小喬さんを出したということで次回は・・・・が登場するのはもうお分かりですね。

二人で一人みたいなもんですしね。

 

そういえば、8月だったかな?萌将伝が発売されますね。いやはや、どうしようか悩んでいますよ。買ってもすぐに出来そうにないし、やるときは一気にすすめたいし、という理由で買うのを悩んでいます。

 

しかし、スーパーでメンマを見た瞬間に「このメンマ、星さんならおいしいって言うのかな・・・」なんて考えてしまった私はたぶん末期症状ではないでしょう!うん!

 

だからこそ、買うかどうかを検討しているのですなハハハ。

 

まぁ、それはさておき今回はお話があまり進んでいませんが、そこはご愛嬌で!

 

それでは、いつも、支援、コメント、閲覧してくださってる方ありがとうございます!!

 

それではまた次のお話でお会いしましょう (・ω・)ノシ

 

<余談>

 

どうでもいいことなのですが・・・・

 

 

 

たしか、ここの項目って使用頻度の高いものが並ぶんでしたよね・・・・

自分が真・恋姫を起動していたのって半年以上前なのに・・・ハハハハ

 

 

説明
harutoです。

おっしゃりたいことは多々あると思われますが、
熱読してもらえれば光栄です^^
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
9462 6321 81
コメント
更新楽しみにしています^^(太公望)
まあメンマにしても項目の使用頻度にしても当然だから良いとして(言い切る)、なにやら不穏な雰囲気ですが次回も期待です。(深緑)
まさか小喬が仲間になるのか?なってくれたらいいな〜(VVV計画の被験者)
続き待っています!(きの)
一風変わった魏アフターで面白いです。続きがきになりますw(HIMMEL)
自分もいまだに表示されたままだぜっ!(ぬこ)
執筆お疲れ様です。新たな投稿嬉しく思います。また新に問題事ですね。小喬の活躍と大喬の安否に 次作期待(クォーツ)
問題なし! 気にするな〜(AI)
僕なんか1年以上真・恋姫が出っ放しですので無問題〜です。(mokiti1976-2010)
皆さん本当に申し訳ありませんでした;;小喬の夫は周瑜なのに孫策と書いてしまって・・・間違いがないように調べたのに間違えてたら意味ないですよね(T△T)訂正をしました、皆さんご指摘ありがとうございました。(haruto)
jackryさん:そうです小喬さんです(`・ω・´)キリッ誰の妻だったかを間違えましたけど・・・(´;ω;`)ぶわっ (haruto)
moki68kさん:萌将伝なんて0.05割方買わないに決まってるじゃないですか。  恋さんはブラックホールですからww(haruto)
田仁志さん:ありがとうございます!!恋姫onlyの面子は懐かしく感じてどんな性格だったかうる覚えですww(haruto)
達さん:そうですよね;;小喬さんが孫策さんの妻じゃないっすよね;;(haruto)
紫電さん:いえ;;失礼も何も間違っている私がむしろ失礼です;;(haruto)
よーぜふさん:メンマ=星さんの方程式は常識ということですか・・・・なんだそうだったのかww(haruto)
北斗七星さん:おっしゃるとおりです;;(haruto)
ラピスさん:申し訳ありません、そのとおりです(haruto)
クロスさん:そこまで言っていただけるとは・・・・もう私もなんだかかつる気がします!(haruto)
poyyさん:そうですか・・・・これは普通なわけですな(`・ω・´)キリッ(haruto)
じきに萌将伝が並ぶわけですねw にしても恋、食いすぎだろうw(moki68k)
おっっ久しぶりです♪♪ またharutoさんの作品がまた読めて私歓喜ですよ♪♪       大喬小喬か…何もかも皆懐かしい…………( ´ー`)y-~~(ペンギン)
おかえりなさいまし。 それはharuto様の愛ゆえのことです。  ん、スーパーでそう思うのは普通のことでしょう?(よーぜふ)
孫策の妻は「大橋」です。(北斗七星)
素朴な疑問だけど小喬って周瑜の嫁さんじゃなかったっけ?(ラピス)
続き来た! これで勝つる!(クロス)
自分もその項目はおんなじ感じですよ。恋姫を愛する者なら当然では?(poyy)
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