異世界の天の御遣い物語18
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長板橋の戦い

 

 

 

 

 

 

 

 

絡新は前線で戦っている夏侯惇たちの少し後ろに馬をつけ、そこから今の状況を観察する。

 

「足止めはしといてくれたみたいね。・・・北郷、張飛のみか。・・・関羽、趙雲はこの橋の先にいるようだし、まずはあの二人に復讐しようか」

 

絡新は馬から降り、軍師三人を呼ぼうとするが、その時、

 

「(今しかない!)」

 

曹操は絡新とは別の方向に馬から降り、走り出す。

 

「なっ!?あの女!気づいていたのかっ!・・・くそっ!」

 

「(上半身が縄で縛られていて走りづらいわね・・・!)」

 

それでも懸命に前線へと走る曹操。だが、どんどんと追いかけてくる絡新との差は縮まってくる。

 

「追いつかれる!」

 

そう思ったとき、周りに居た兵士達が曹操が動いたことを知り動き始める。

 

「曹操様を助けるぞ!絡新を倒せーーーーーっ!!」

 

「うおおおおおおっ!!」

 

一人から二人。二人から三人へと、曹操の逃げる姿を見て、好機だと感じた兵士たちはどんどんと絡新に向かっていき、足止めをしようとする。

 

「ええい!!邪魔だ貴様らーーーーーーっ!!」

 

前方に現れる人間の壁を両腕を大きく振り上げ殴り飛ばしていく。しかし、変化していない状態では時間が掛かりすぎると判断した絡新は

 

「はあああああああっ!!」

 

一気に腕を12本に増やし、追撃を開始する。12本・・・それは捕食した茅需の腕が合わさった数。

 

「っ!?・・・こいつ、腕が―――――うあああああああああっ!!??」

 

「どけどけどけーーーーーーっ!!」

 

絡新はその腕をフルに使いながら曹操を捕まえようとどんどんと人間の壁をぶち壊していく。時には殴り、時には掴み、時には両腕に持った人間を地面に叩き付けたりと、それはまるでブルドーザのように進撃してきていた。

 

「あなたたちっ!?」

 

「曹操様はこのまま夏侯惇将軍たちのところまでお逃げください。ここは我々食い止めます!」

 

「・・・・ありがとう」

 

その一言をいい曹操は前線へと走り始める。

 

「私が逃げたことを知ればこの戦いを止めることができる。・・・あと少し!」

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀

 

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・?。後ろが妙に騒がしくないか?」

 

「何?・・・!?。・・・おい!一体どうしたというのだ!?」

 

「はっ!それが後方から何者かが凄い勢いで我々を押し退けて――――のわあああっ!!」

 

「おいっ!?―――――なっ!?お前は!?」

 

春蘭は後ろから兵士を吹っ飛ばして現れた人影に驚く。それは俺も同じだった。

 

「絡新・・・!?生きていたのか!」

 

それは腕を1・・・2・・・3・・・ってどんだけあんだよって思わせる数の腕を持った絡新だった。しかもその一つの手の中には華琳の頭が捕まれていた。

 

「華琳さまーーーーっ!?・・・貴様、華琳さまに何をしている!我々はお前の言うとおりにしているではないか!」

 

・・・なるほど。そういうことだったのか。これで納得した、なんでこんなに攻めてくるのが早いと思ったら・・・・こいつのせいだったのか。

 

「ふん!こいつが悪いのだ!勝手に逃げ出しおって。・・・・このまま頭を握りつぶしてやろうか」

 

絡新はそう言うと手に力を込める。すると、華琳が

 

「・・・・ああ・・・ああっ!!」

 

「《ブチッ!!》貴様ーーーーーーーーーっ!!!!」

 

春蘭が憤怒の怒りで一気に駆け抜けて、絡新に一太刀浴びせようとする。

 

「待て、姉者!それ以上近づけば奴は本当に華琳様を殺しかねん!」

 

秋蘭が春蘭の前に立ちふさがり抱きしめるように止める。

 

「離せーーーっ!離さないかっ!!あいつは華琳さまの頭を―――――」

 

「姉者ーーーーーっ!!!!」

 

「っ!?」

 

「・・・・・頼む、止まってくれ」

 

秋蘭の手から血が垂れていることに俺は気づく。それは春蘭も気づいていた。・・・今、秋蘭の大声がなければ俺も駆け出していた。

 

 

「・・・恋、この戦いしばらく預けるで」

 

「《コクッ》・・・あいつ、倒す」

 

 

 

「春蘭さま・・・」

 

「・・・秋蘭さま」

 

「にゃ!?あいつは、この間、鈴々たちがやっつけた奴・・・?でも、あんなに腕、あったかな?」

 

 

 

 

俺は血が昇っていた頭を落ち着けるように深呼吸したあと、周りを見る。周りで戦っていた他の人たちもこっちに気づいてくれたみたいだ。

 

すると、凪、真桜、沙和が絡新に気づかれないように近づいてくる。

 

「隊長、あいつしってんの?」

 

「ああ、前に俺たちのところに攻めてきた奴だ。・・・あの時死んだと思ってたんだけど」

 

「あいつ、復讐するって、ずーっと言ってました〜」

 

「・・・すいません、隊長。さっきはいきなり攻撃しまして」

 

「気にすんな、凪。華琳を助けるためにしょうがなくやったことだ。王を助けるのは、当然だろ。・・・凪たちにとって良い王様ならなおさらだ」

 

華琳は部下・・・いや、仲間か。まぁどっちでも呼び方はいいけど。すごく信頼されてるからな。

 

「おい!そこの三人、北郷と何を話している?」

 

凪たちと話していたことでこっちに絡新が気づく。

 

「隊長・・・確かにそう聞こえたぞ。・・・そうか、お前たちは北郷の部下だったのか」

 

「・・・だったらどうした?」

 

「・・・・殺せ」

 

「「「なっ!?」」」

 

「元部下の手で殺されるんだ。・・・本当なら私が殺してやりたいところだが、そっちの方がおもしろそうなのでな」

 

「なにを馬鹿なっ・・・!そんなこと出来るわけ・・・」

 

「なら、こいつがどうなっても――――――」

 

「やめなさい!今すぐこんな誇りも何もない戦いはやめなさい!私は―――――」

 

「黙っていろ・・・!!」

 

また手に力を込める絡新。

 

「ああっ・・・・・!?」

 

「「「「華琳様ーーっ!!??」」」

 

その悲鳴が聞こえたのか、桂花とあと・・・だれか知らない二人がやってくる。見たところ軍師のようだった。

 

「ふん、これで全員そろったのか。まぁいい。今から面白いことが見られるぞ」

 

「絡新・・・!あなた、何を言って・・・!」

 

桂花が何を言っているかわからないように、絡新を見ていた。

 

 

「・・・・・・」

 

俺は無言のまま手に持っていた抜き身の和道を地面に放る。その後、鞘に収まっていた二本の刀も鞘ごとベルトから抜き、地面へと放る。

 

「隊長・・・!?・・・まさか」

 

「ああ・・・。どうやら華琳を助けるにはこうするしかなさそうだ。このままごねていたらあいつが華琳を殺すかもしれないからな」

 

「北郷・・・!お前・・・」

 

「おい!絡新!俺が死んだら華琳を離せ。・・・・復讐は俺一人でいいだろう」

 

不利の立場からのお願いを聞くかどうかはわからないが、言わないよりマシだろう。

 

「・・・・・・いいだろう。武器も捨てた覚悟を免じてお前だけにしてやる」

 

「それはどうも」

 

俺はいつでもいいように無防備で立つ。

 

「待ってください・・・!?私たちはまだ隊長を殺すなんて認めていませんっ!?」

 

「そうだー!沙和、隊長を殺したくない!」

 

「そないに簡単に決めるなんて隊長らしくないで!ほかに方法があるかもしれんのに!?」

 

「なら、私がやろう」

 

「秋蘭様・・・!?」

 

秋蘭が俺の少し離れたところに立ち、弓を構えて俺の心臓に狙いを付けている。

 

 

 

 

 

 

張飛・呂布

 

 

 

「お兄ちゃんーーーっ!?そんなこと鈴々たちは絶対に許さないのだっ!!」

 

「・・・・ご主人様・・・!」

 

二人は一刀のところに近づこうと駆け出す・・・がその先に、張遼が立ちふさがる。

 

「恋・・・!男の覚悟を無駄にするもんやないで」

 

「霞・・・・・どけ!」

 

「退く訳にはいかん。大将を助けるためにあいつは覚悟を決めて、あそこに立ってくれている。だから・・・」

 

「・・・・・・恋。一刀、好き・・・・だから、死なせたくない」

 

「ああ、そっちの都合もある。だから力づくでとおりぃや!」

 

「・・・・・鈴々!!」

 

「分かっているのだ!」

 

「季衣、流流!!張飛はまかせたで!」

 

「はい!」

 

張遼を二人に張飛の相手を頼むが聞こえてきた返事は一つだけだった。

 

「季衣?・・・どうしたの?」

 

「流流・・・ボク、どうしたらいいの?華琳様は助かって欲しいけど・・・でも、兄ちゃんに死んでもらいたくないよ・・・」

 

「季衣・・・」

 

「流流、季衣はまよっとる!ここは、一人で張飛の相手してくれへんか?・・・・すまんけど、できるか?」

 

「・・・・はい」

 

「一人で鈴々の相手をするなんて、無謀だということを教えてやるのだー!にゃーーーーっ!!」

 

「・・・・・行く!」

 

「悪いが簡単には行かせられんで!うらぁあああああっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀

 

 

 

 

「秋蘭!?本当に殺るのか!?お前、北郷のこと――――」

 

「いいんだ!華琳さまを助けるためには・・・・これしかないっ!」

 

「秋蘭様、待ってくださいーーーっ!?」

 

「隊長ーーーーっ!?」

 

「くく・・・!まずは一人目だ」

 

―――――――ヒュッ!!

 

雨が降る中でその音ははっきりと聞こえていた。

 

「今だ!時雨蒼燕流″U式・三の型遣らずの雨=I!」

 

俺は矢が放たれると同時に地面に落ちていた和道の柄頭(つかがしら)を蹴り、秋蘭の斜め後ろに立っていた絡新めがけて刀を飛ばす。

 

遣らずの雨・・・刀を手以外で操る奇襲技。

 

「っ!?」

 

俺の眼には絡新の驚いた顔が映っていた。

 

「(これで決まってくれれば・・・あとはみんなに任せられ・・・・・!?)」

 

「―――――な・・・なめるなぁーーーーっ!!」

 

だが、俺の飛ばした刀は絡新は間一髪のところで避けていた。

 

――――――――グサッ!!

 

「・・・・・・・・・・」

 

技を繰り出していた俺は矢を避けることができずに、心臓に突き刺さる。

 

「最後の技は驚いたが・・・・これで一人目完了」

 

「がっ・・・・・」

 

「「「隊長ーーーーーっ!?」」」

 

「な、なんで・・・・?こんな・・・・」

 

倒れそうになる中で俺は華琳のなきそうな顔が目に焼きついていた。

 

 

 

 

 

 

 

呂布・張飛

 

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

呂布はしっかりと見ていた。一刀に矢が刺さるところが。そして、間に合わなかったことから、

 

「《カラン・・・バシャ》・・・・・・・」

 

手から戟を離し、空を仰ぎ見る。瞳からは雨がこぼれていた。

 

「・・・・・桃香お姉ちゃんとの約束、守れなかったのだ」

 

張飛も同じく、武器を離し、ペタンと座り込んでいる。

 

「・・・・・・・・・」

 

張遼は誰にもそんな姿を見せまいと二人の前に立ち、絡新の方を見る。

 

「・・・・・・・!?お、おい!恋、あれ!あれ!見ぃ!」

 

呂布は仰ぎ見ていた顔をゆっくりと戻し、そしてゆっくりと張遼の指差す方向を見る。

 

 

「・・・・・・・・・あ、ご主人様」

 

「え!?お兄ちゃん!?・・・・どこ!?どこなのだ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀

 

 

 

 

倒れていく、それが地面に当たったとき。――――――バシャ!

 

「なっ!?・・・・偽者っ!?」

 

キョロキョロと周りを探している絡新の後ろから俺はさっき飛ばして地面に刺さっていた和道を抜き、

 

「時雨蒼燕流″U式・九の型うつし雨=I!」

 

華琳の頭を掴んでいる腕を一刀両断する。

 

「《ザシュ・・・!》ぎゃああああああっ!!」

 

血がそこから噴出し、雨のように地面へと落ちていった。

 

「・・・一刀?」

 

「ごめんな、華琳。大丈夫か?」

 

「貴様ーーーーーっ!!」

 

腕を切られた怒りか、すぐに絡新は反撃してきた。

 

「時雨蒼燕流℃邇ョ・七の型繁吹き雨=v

 

華琳を抱えながら、和道で水溜り水を回転するように巻き上げ攻撃を防ぐ。その後すぐに後ろへと飛び退き、秋蘭たちのところまで行く。

 

「北郷・・・!お前、どうやって」

 

「まぁいろいろと。・・・みんなをだますようにして悪かったけど、これしか華琳を助けられなかったんだ」

 

「・・・いや。華琳様をよく助けてくれた。・・・ありがとう、北郷。弓を放った私が言うことじゃないかもしれんが」

 

「秋蘭は華琳が大事。あの場合じゃどのみち誰かがやらなくちゃいけなかったんだ。俺も秋蘭には嫌な役やらせちゃったな」

 

「・・・北郷」

 

「・・・秋蘭」

 

「隊長・・・今は見詰め合ってる場合じゃないやろ!かっこいいって思ったのが無駄になったわ!」

 

「そ、そうだったな。・・・華琳を頼む」

 

腕に抱いてあった華琳を春蘭に渡す。

 

「ああ、華琳さま・・・!ご無事で何よりです!」

 

春蘭は抱きしめるようにして、華琳の無事を確かめていた。その後、桂花や俺の知らない軍師二人組み。恋や鈴々、張遼や季衣、典韋がやってくる。

 

 

「今度はこっちがお前を追い詰める番だ!・・・・絡新!」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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絡新暴走

 

 

 

 

 

 

絡新から華琳を救い出した俺たちは、反撃をするために武器を構える。

 

「華琳、本当に戦うのか?」

 

「ええ。このままやられっぱなしじゃ、私の気がおさまらないの・・・!」

 

「ですが・・・華琳さまは先ほどまで」

 

「この程度の疲れならどうと言うことはないわ。・・・そんなことより、来るわよ」

 

絶を構え絡新の方向に向け視線を絡新から外さずに華琳は言う。俺も戦いに集中しようと和道を強く握り締め構える。

 

「(他の刀を取っている暇はないな。・・・この一本で戦うしかないか)」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・?隊長、絡新の様子がおかしくありませんか?」

 

「え?」

 

凪が無言で立ち尽くしている絡新を見て言ってくる。・・・確かに全然動かないな。それに体が小刻みに震えているようにも見える?

 

「気ぃつけえや。あいつ、何するかわからんへんぞ」

 

「・・・・・・《コクッ》」

 

そんな時、華琳が小声で、

 

「桂花、稟、風、季衣、流流は兵士たちをうまくまとめ下がらせなさい。絡新がなにするかわからないけど、ここに居ては巻き添えを食らうことになるわ。それと凪、真桜、沙和は三人の護衛ね。絡新がもし襲ってきたら守ってあげてちょうだい」

 

「しかし・・・!・・・・・・いえ、わかりました」

 

桂花が反論しようと口にするが、華琳の命令しているときにも外さぬ視線にしぶしぶだが納得するように頷く。

 

「華琳さまもお気をつけて〜。それと、お兄さん」

 

「ん?なんだ?」

 

「華琳さまを助けてくださってありがとうございました〜。後でお礼がしたいので、無事で居てくださいね〜」

 

「あ、ああ。わかった」

 

これから戦うって時なのにこの独特の雰囲気を持つ少女は口元に手を当てながら不敵に笑っていた。それと気になるんだがこの頭の上の変なの何?って考えている間にも、命令を受けた八人は軍を纏めるために移動していった。

 

「秋蘭、春蘭、霞は私と共にあいつを倒すわよ。一人相手に大人数で戦うのは嫌かもしれないけれど、お願いね?」

 

「はっ!おまかせを!あいつは華琳様を人質にして我々をコケにした奴です。ですから・・・・・!?」

 

春蘭が最後まで喋る前に驚く。それはそうだろう、なんせ、

 

「・・・おい、華琳」

 

「何も言わなくていいわ。目の前の状況に本当に頭が痛くなるわね」

 

華琳は目元に手を当てながら、嘆息を少しはく。絡新は口から糸を吐き出し、それを何重にも自分の体を覆うように巻いていく。すると絡新の体は大の大人三人分くらいの大きさになって、こちらをめちゃくちゃ睨んでいた。

 

「・・・・・大きい」

 

「大きいのだー!何を食べたらあんなになれるのだ?」

 

「ガアアアアアアアァァァァァァッ!!」

 

絡新が盛大に雄たけびを上げている。その声だけで大気が振るえ、その振動が体を伝ってビリビリとくる。

 

「くっ!うるさいやっちゃなぁ!耳が痛くなるわ!」

 

 

 

 

 

 

 

荀イク・許チョ・典韋・郭嘉・程イク・楽進・李典・于禁

 

 

 

「な、なによ・・・!今の・・・!」

 

「どうやら声のようですね。ここまで聞こえてくる声なんて常識では考えられませんが」

 

「でも、あれだけの巨体なら」

 

「華琳さまたちは大丈夫でしょうか?」

 

「・・・風たちは自分達の王を信じて言われた命令を今はこなすしかないです〜。王も大切ですが兵達も大事なのですから〜」

 

程イクはそう言うと曹操たちのほうを見ないように素早く仕事をこなすために移動する。なにせ大規模の進軍をここまでしてきたため、いくら動きがいい軍だろうと命令が行き渡るのに時間が掛かるためである。

 

「風ばかりにいい格好させませんよ。私もしっかりと仕事をこなして華琳さまに褒められ・・・・褒め・・・・ブーッ!」

 

郭嘉はなにを想像したのか、いきなり鼻血を噴出してしまう。

 

「ああ!こんな時に何やってるのよっ!?」

 

「さすがは稟ちゃん。こんなときなのに鼻血を噴出す余裕があるなんて〜。でも、今は急いでトントンしますから、すぐに止まってくださいね〜」

 

「・・・ずまない」

 

程イクが鼻血を止めるために介抱している間にも、許チョや典韋、楽進、李典、于禁はセッセッと動き回り兵士たちに命令を出し、纏め始め、長板橋から離れるようにする。

 

「・・・華琳さま。・・・隊長」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀・曹操・張遼・呂布・夏侯惇・夏侯淵・張飛

 

 

 

「ガアッ!!」

 

―――――――ブォォフゥゥ!!

 

絡新が腕の一つを力いっぱいにこちらに向かって振り下ろしてくる。その腕は大木並みの太さがあり、見ただけで受け止められるものではないとわかるほどだった。

 

「っ!?」

 

その攻撃を俺は地面を蹴り、飛び退くように避ける。その後は当然の如く、振り下ろしてきた腕がそのまま地面にぶち当たるはず・・・だったのだが。

 

「いっ!?」

 

腕は地面にぶち当たることなく、地面すれすれで止まりそのままこっちに軌道を修正してきて、向かってきた。

 

「(空中じゃ避けられないっ!?)」

 

俺はなんとか受けるダメージを減らそうと、和道で守るために峰のところに腕で支えをし受け止める。

 

―――――――メキメキメキメキ!!

 

だが、受け止めた腕からは嫌な音が聞こえてきて、激痛が走る。

 

「(重い・・・なんて言葉で片付けられるような攻撃じゃないぞ、これはっ!?)」

 

「バアッ!」

 

絡新はさらに力を込めて俺を吹き飛ばそうと、腕を振りぬく。俺はそれにただただぶっ飛ばされるだけだった。

 

「がはっ・・・・!?」

 

ぶっ飛ばされた俺はでかい岩にぶつかり、めり込むような衝撃を体に受け、吐血する。その後は地面に倒れ、雨でグョチグチョな地面に

 

「・・・冷たい」

 

そんなどうでもいいことを呟きながら、体中に走る痛みを味わっていた。

 

「一刀っ!?」

 

少し遠くから華琳の声が聞こえる。どうやら意識はまだあるようだ。その後に聞こえていたのは、水溜りを弾きながら走る足音だった。

 

「バアアアアアァァロォォォォォォ!!」

 

それと同時に聞こえてきたのは絡新の雄たけび。どうやら追撃をしようと俺に向かって走ってきているようだ。だが、

 

「(ダメだ。うまく力が入らない・・・!)」

 

動こうと力を入れても、体は動いてくれなかった。だから、どんどんと近づいてくる足音に俺は焦りを感じながら必死に体を動かそうともがいていた。

 

「北郷っ!?」

 

「お兄ちゃんっ!」

 

「ご主人様!」

 

倒れながらみんなの声がするほうに顔を上げ見てみると、絡新を止めようと走ってくる恋、鈴々、春蘭の姿が見えた。さらにその後ろには弓を射ろうとしている秋蘭の姿も見えた。

 

「・・・・っ!《シュッ!シュッ!シュッ!》」

 

ほぼ同時に三本の矢が放たれる。矢は雨の中でもその速さは衰えず、むしろ俺に攻撃したときよりも速い速度で絡新の体に当たろうとしていた。だが、その当たろうとしていた矢は絡新の腕を振り回したときの風圧により簡単に弾き飛ばされる。

 

「くそっ!・・・姉者っ!」

 

「わかっている!絡新、私が相手だーーーーっ!」

 

叫ぶと同じに飛び上がる春蘭。七星餓狼を上段に構え、頭を斬るために振り下ろす。

 

―――――ガキィィィン!!

 

「なっ・・・・!?」

 

斬ったと思っていた春蘭の表情が変わる。渾身の力で振り下ろした攻撃が通じなかったのだから頷ける。って、俺はなに冷静に見ているんだっ!?早く動かないと・・・!

 

「っ!?・・・離せっ!」

 

動こうと集中していた俺の耳に春蘭の焦るような声が聞こえてきた。俺はもう一度視線を向けると、絡新が春蘭の七星餓狼を取り上げ、春蘭を掌に握っていた。

 

「ロアアアアアアァァァァァ!!」

 

絡新は春蘭を握っている腕をおおきく振りかぶって投げつける。春蘭はそのまま投げ飛ばされ、地面に激突すると背中にくる衝撃をモロに食らいながら、咳き込んでいた。

 

「がはっ・・・!げほっ・・・!げほっ・・・・!」

 

地面が雨でぬかるんでいたのが幸いしたのか、ここから見た感じではそれほどのダメージはなさそうに見える。それを見ていた絡新は手に持っていた七星餓狼を春蘭めがけて投げつけて・・・・って、

 

「春蘭っ!?危ないっ!?」

 

「・・・・・・え?」

 

俺は声を張り上げる。剣が届くよりも早く・・・!そう願いながら。けど、その声よりもさきに剣はどんどんと春蘭に近づいていき、

 

「《ガキィィン!》ウチが居る事を忘れてもらっちゃ困るで!」

 

「霞!」

 

「ほら、手を貸したるから、はよ立て。そんな地面に伏せている姿なんて春蘭には似合わへんぞ」

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん!」

 

「ご主人様!」

 

「一刀!」

 

俺が春蘭と絡新の攻防に気を取られている間に、三人が俺の傍までいつの間にかやってきていた。

 

「・・・・ご主人様、立てる?」

 

「あ、ああ。なんとか。春蘭が戦っていてくれたから、動けるまでには痛みが引いた」

 

立ち上がりながら、心配かけないようになるべく平然と言おうとするが、立ち上がった瞬間に左腕に激痛が走り、すこし唸ってしまう。さっき腕で峰を支えたときに痛めたようだ。

 

「・・・一刀」

 

「すまん。でも、動けるのは本当だから勘弁してくれ。それよりも、その華琳の腕の中にあるのって・・・」

 

「ええ。さっき取ってきたのよ。春蘭の行動を無駄にしないためにもね」

 

華琳の腕の中には俺の二本の刀がしっかりと抱きしめられている。それを渡してくる華琳に感謝の言葉を言い、春蘭にも後でお礼を言おうと心に決め、鞘をベルトに差し、深呼吸をする。

 

「すぅー・・・はぁー・・・」

 

「お兄ちゃん、本当に大丈夫なの?」

 

「・・・正直に言うと、片腕はほとんど動かないけどみんなの足手まといにはならないから、だから・・・」

 

「・・・・・ご主人様、ここは恋にまかせる」

 

だから、一緒に戦うよって言う前に恋が戟を肩に担ぎながら言ってきた。

 

「まかせるって・・・一人で戦うって事?」

 

「《コクッ》・・・恋、一人で充分」

 

「いくら呂布でもそれは・・・」

 

「・・・いや、華琳。ここは恋にまかせよう。・・・恋、気をつけてな」

 

「《コクッ》・・・ご主人様を傷つけた。・・・あいつは恋が倒す」

 

「本気・・・のようね。・・・好きにしなさい」

 

俺と華琳と鈴々は俺たちと春蘭たちの間に居る絡新に向かっていく恋の後姿を見ていた。

 

 

 

 

 

 

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恋の本気

 

 

 

 

 

 

「呂布一人で戦うだとっ!?無茶だ!あんな巨体の上、体が鉄のように硬いのだぞ!」

 

俺と華琳と鈴々は春蘭の具合が気になるために、合流する。さっきのことを春蘭に話すと↑のような声が飛んできた。

 

「あまり大声を出して動くな。治せないだろ」

 

氣を用いて治療を行う内養功の術=B以前、華雄にも使った術で治しているのだが、なにぶん片腕しか使えないので時間が掛かる。

 

本当なら先に自分の腕を治せばいいのだろうが、自分自身にはこの術は使えない。

 

それに治療系のこの術は集中しなくちゃいけないのに、春蘭が動いたり叫んだりするものだから余計に掛かってしまう。

 

「春蘭、おとなしくしなさい。・・・それともこの私が後ろから動けないように抱きしめてあげようかしら?」

 

「えっ!?ぜ、ぜひ、それで、お願いします!」

 

春蘭が興奮気味にまた動き回る。って、あー!もうっ!

 

「華琳、やってくれ」

 

「北郷っ!・・・いいんだな?」

 

俺を見る春蘭の目が感謝すると言っているように俺を見つめてくる。

 

「・・・冗談よ。戦いの最中にそんなことやってられるはずないでしょ」

 

「・・・・・・・」

 

あ、大人しくなった。いや、大人しくなったけどさっきよりも元気がなくなっているっ!?

 

「この戦いが終わったらたっぷり可愛がってあげるから、そんなに落ち込まないの。だから今は、大人しくしてしっかりと治しなさい」

 

「・・・・・・・《キラキラキラっ!》」

 

うおっ!?元気が戻っている上に目が純粋な子供みたいな目をしている!どんだけ華琳の言葉に反応しているんだよ。ホント、華琳が大好きなんだな春蘭は。

 

「それにしても、あないな恋は黄巾党と戦った時以来やな。こっちにまでビリビリ闘気を感じるで」

 

「・・・・恋の本気が見られるのだな。すこしワクワクするのだ!」

 

鈴々と張遼が俺たちの前にたち、守るように立っている。俺が治すのに集中するために、だそうだ。

 

「・・・・はぁー」

 

だから、恋のことも気になるが今は早く春蘭の体の痛みを治すように内養功の術≠ノ集中する。

 

「北郷、姉者のことを頼む」

 

「ああ。まかせとけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

呂布・絡新

 

 

 

 

「・・・・・行く」

 

「アアアアアァァァァァァ!」

 

呂布は戟を肩に担ぎ歩きながら絡新との距離をうめていく。そこに絡新からの攻撃がくる。十一本の中の四本の腕から繰り出す拳で呂布に連続正拳突きを繰り出す。

 

「・・・・・」

 

呂布はその攻撃をものともせずに最小限にかわしながらどんどんと歩いていき、目の前に現れた腕の一本を

 

「フッ!!」

 

「ギャアアアアア!!」

 

戟を横一閃になぎ払い敲き斬る。鉄の硬度の大木並みの太さである腕を敲き斬る姿を見て、張遼は

 

「(三万の兵士と戦ったときも、思っとったけどやっぱり恋の武は飛びぬけとるで、ほんま)」

 

人間の本能からくる恐怖心と武人として呂布に勝ちたい心がぶつかり合い、体を少し震わせながら、戦いを見守る張遼。

 

「・・・・もう二つ」

 

今度は両側から潰すように手の平をひろげ攻撃してくる腕を、両腕とも三分割するように一瞬で斬り飛ばす。分割して飛ばされた腕は崖のほうに落ちていき、下の川に落ち、その辺りだけ真っ赤に染まっていた。

 

「ゴノォオオォォォオォオッ!!」

 

痛みで暴れまわる絡新の腕は最初十二本から、すでに八本になっていた。斬られた部分からは血が垂れており、雨がなければこの辺りは血の海と化していたに違いない。

 

「お前の攻撃単調。・・・・・だから、読みやすい」

 

「ナメルナァァァァァァ!!」

 

「・・・・遅い」

 

呂布は絡新の足元までもぐりこみ、両足の足首を思いっきり切断する。すると、当然立っていられなくなり絡新はあえなく倒れてしまう。

 

「クソ!クソ、クソクソクソクソ!コンナ・・・・!ニンゲンナンカニ・・・・!」

 

「お前はご主人様を傷つけた。・・・・だから、容赦しない」

 

「アノオトコトイッショニイタラ、キサマハマチガイナクフコウニナルゾ・・・・!ナンセ、アノオトコハ・・・!」

 

「・・・・・うるさい」

 

倒れている絡新にもう一撃。今度は仰向けになっている腹部めがけて思いっきり渾身の力で、戟を横薙ぎし、持ち手のところで殴り飛ばす。

 

「《バキィィィン!!》がはっ・・・・!?」

 

鉄が砕けるような音が雨の中に響き渡る。絡新はゴロゴロと巨体で地面を転がりながら、崖ギリギリで止まり、力が尽きようとしているのか、体についていた糸が解けていき元のサイズに戻っていく。

 

「・・・・・それは恋が決めること」

 

そういい残したあと呂布はみんなのいるところまで歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

一刀

 

 

 

 

「ふぅ・・・こんなところかな」

 

なんとか不慣れな治療系の術を片手で済まし、嘆息を吐きながら、振り返る。そこには恋が戦い終わったかのようにこちらに向かって歩いてきていた。

 

「あ、あれ?・・・戦いは?」

 

「もう終わったわよ。さっきまで叫んでいたあいつの声が聞こえなかったの?」

 

「・・・全然」

 

集中していたせいなのか。叫び声など全く聞こえなかった。あ、そういえば雨音も聞こえていなかったな・・・。

 

「見た感じだと恋が勝ったみたいだけど、なんでそんな唖然としているんだ?」

 

「北郷、お前本当に呂布に勝ったのか?・・・今の呂布の戦いを見た限りでは信じられんぞ」

 

秋蘭が驚き顔で聞いてくる。

 

「・・・・そんなにすごかったのか?」

 

「うん!お兄ちゃんも見たら絶対に驚いていたに違いないのだ!」

 

少し興奮気味に話してくる鈴々に落ち着くように言っていると恋が帰ってきた。

 

「・・・・ご主人様、勝った」

 

「ああ。・・・おつかれさま」

 

労いの言葉をかけながら恋の頭に手を伸ばし撫でる。すると、恋は少し赤くなりながら俯いてしまう。

 

「どうした?あ、濡れた手じゃ嫌だったか?」

 

「《フルフルッ》・・・・・やっぱり暖かい」

 

恋が小さい声で何か言ったみたいだがよく聞こえなかった。何を言ったのか聞こうと思ったが、なんとなくやめておいた。

 

「お楽しみのところ悪いんだけど」

 

「おわっ!?な、なんだ華琳?」

 

華琳が腕を組みながらズイッと前に出て来た事に少し驚き、恋の頭から手を離す。

 

「呂布、絡新を殺したの?」

 

「《フルフル》・・・・・死んでない」

 

「そう。なら、提案なんだけどあいつの身柄私達に預けてもらっていいかしら?」

 

「どうするんだ?」

 

「尋問するのよ。まだ他にも仲間が居たらまた攻めてくるかもしれないでしょ。だから、あいつを尋問してさっき捕まっていた復讐を・・・・もとい、情報を聞き出すのよ」

 

情報半分、仕返し半分ってとこかな、今の華琳は。

 

「尋問するのはいいけど。・・・あいつを生かしておくのは危険なんじゃないのか?また隙を突かれたりしたら」

 

「今度は捕まらないわよ。同じ過ちはしないわ」

 

「んー、なら華琳を信じるよ。あいつのことは好きにしてくれ」

 

話が纏まった俺たちは橋の近くに倒れている絡新の近くまで歩いていく。春蘭も動けるまで回復できてるみたいで一緒についてくる。

 

そして橋手前、絡新をどうやって動かそうか考えていると、橋の向こうからねねがこちらに向かって走ってくる。さっき様子を見に来た兵士に今の状況をねねに伝えてくれって頼んでおいたから、うまく知って来たのだろう。

 

「恋殿ーーっ!ちびっこーーーっ!・・・おまけーーっ!」

 

完全におまけって俺だよね・・・。ここは誰がおまけだ!って叫びたいところだが、うれしそうに走ってくるねねの顔を見ていたら言う気にはなれなかった。

 

だから―――――気がつかなかったんだ。絡新が気を失っていないことに。

 

「(体は傷だらけで動けないが・・・!一人でも殺す!)」

 

「・・・・ん?」

 

それはかすかな殺気だった。どこから殺気が出ているのかと思い、回りを見ていると、

 

「(な・・・・っ!?絡新の口から矢が・・・・!)」

 

方向はねねの方を向いており、ねねはまったく気づいてなかった。

 

「《クチャクチャ》――――――――死ねっ!)」

 

俺は咄嗟に動き、ねねの方に向かって走っていた。間に合ってくれと願いながら。

 

「ご主人様・・・?・・・・・!?」

 

恋もどうやら気がついた様だが、さすがの恋でも絡新が矢を放つ前に止めるのは距離があり無理なようだがそれでも絡新のほうにむかって駆けている。

 

恋が駆けたことによりみんなも気がつき、鈴々は俺を追いかけるようにしてこっちに向かってきてくれた。

 

華琳、春蘭、秋蘭、張遼も恋の後を追い絡新を止めに行く。が、

 

―――――――シュッッ!!!

 

矢は放たれその軌道上にはねねの姿があり、当たるのは時間の問題。だから俺はさらに脚に力を込めて駆けて―――――そして、ねねを突き飛ばす。

 

突き飛ばしたことにより、俺の左腕が矢の軌道上に出ることになり、突き刺さる。

 

「ぐっ・・・!?」

 

ただでさえ左腕はさっきのときに痛めていて、動かせなかったのだが、咄嗟のことについこちらの腕をだしてしまい、腕の骨が折れるような音が聞こえ激痛が走る。

 

「お前・・・!?ねねを庇って・・・!」

 

「今はそんなことはいいから!橋を走り向けるぞ!第弐撃めが来るかもしれないから!」

 

「大丈夫なのだ、お兄ちゃん。・・・ほら」

 

鈴々が指を差し方向には――――――。

 

 

「ちっ!外したか、なら今度は・・・・!」

 

「やらせると思っているの?」

 

「っ!?」

 

絡新は目の前に現れた人影に逃げようともがくが、うごけないことに焦りを感じながら周りを囲むような気配を感じていた。

 

「華琳さま。この者どうしますか?」

 

「そうね。情報も大切だけど、王の命を助けてくれた者を傷つけられて黙っているわけにはいかないわね」

 

「決まりやな。本当なら動けない相手に止めさすんわ、嫌ねんけどなぁ。今回はいろいろとやられたし、倍にして返させてもらうわ」

 

「・・・・・決まり」

 

「華琳さまを人質にとり、兵士たちを傷つけ、北郷までも傷つけた。・・・死をもって償えっ!」

 

囲んでいた武将たちは自分たちの武器を振り上げ、

 

「あ・・・・・あ・・・・ま・・・・待てっ!・・・・や、やめろ!―――――あああああああああああああああああああああああああ」

 

振り下ろした。

 

―――――止めをさされた絡新の体は白くなり砂のようにこなごなになり、雨の中に溶けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
萌将伝、発売まであと約一ヶ月。もうすぐですね。
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コメント
悪しき魂よ・・・塵と成りて土へとかえれ・・・(スターダスト)
やっと一つもやもやしていたものが消えました。後は翠ですね・・・・・。(mokiti1976-2010)
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真・恋姫†無双

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