生き神少娘(ガール)(プロローグ)
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それはおよそ半年前のことだった。

 

夏も終わりを告げようとしていたあの日の夜、とある病院に入院していた15〜16歳くらいの少女が墜落する事件があった。

 

その少女は不治に匹敵する重い病の為に生きる望みを失っており、襲いかかる病の苦しみから逃れようとニット帽と寝巻き姿で入院していた病院の屋上に向かい、そして転落した…。

 

 

“みんな……、堪忍……、な……”

 

 

地面に向かって加速しながらそう心の中でつぶやき、諦観したかのように瞳を閉じた。

 

 

そろそろ体が地面に激突する…。

 

そう直感した刹那、突如現れた何者かが無我夢中で少女の身体を掴み、そして腕の中に収めたのだった。

 

 

「痛(いと)う……、ない……?」

 

 

今の衝撃で意識は薄れつつあったものの、その何者かの行動により少女は激突を避けられたどころか奇跡的に無傷で済んだ。

 

思いもよらぬ結果にキョトンとしながらも、自分を抱いている目の前の人物に視線を移す。

 

容姿全体については分からなかったが、白いケープを羽織っていることと大きな鎌らしきものを背負っていること、そして女性であることだけは確認できた。

 

 

「だ……、誰……、や……?」

 

 

薄れ行く意識の中、やっとの思いで口にした少女の言葉に、何者かは微笑みながらこう答えた。

 

 

「私は…、生き神よ…」

 

“生き……、神……?”

 

その言葉と同時に、生き神と名乗る女に抱かれたまま意識を失った。

 

説明
今構想している、生き神少娘(ガール)という物語のプロローグの部分をSSで書いてみました。
本当はマンガで描きたかったのですが…(苦笑)。
とりあえずマンガ原作と言う感じで書いてみました。
これからは構想中の生き神少娘(ガール)のいくつか(Kanonとのクロス含む)を小説で発表していく予定です。
面白いと思ってもらえると良いな〜。
なお、小説を書くのは5年ぶりなので文章が拙い部分もあると思いますが、
そこは目をつぶってくだされば幸いです(笑)。

ちなみに助けられた方が主人公です。
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