悪ノ双子 2
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「リンー?どこ行ったの?」

僕達はどんな時も一緒で、仲の良い双子だった。

毎日いろいろなことをして遊び、家に帰ればご飯を食べて寝て・・・また次の日が来る。

こんな日々が日常になっていた。

今日はかくれんぼをしてる。

かくれんぼをしようと言い出したのは、リンだった。

だけどいつもと違うことが1つだけ。

 

リンが戻ってこないこと・・・

 

普段なら僕が降参と言えば、どこからともなくやってくるリン。

それなのに、何度呼びかけても何をしても、帰ってこない。

 

心配になった僕は、教会の側を離れて町を探す。

結構広い町の中を、走り続けた。

次に森の近くへ行った。この先は無断では行ってはいけないところだ。

きっとリンだって行くような馬鹿じゃない。

そんな時。

 

「離して!!!助けて、レン・・!」

 

聞き覚えのある声。

森の入り口より少し奥のほうで、争っているというかなんというか・・・的な

物音がしてた。ガサガサ、と草が揺れてる。

 

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「リン!?」

 

僕はすぐに町を飛び出して、大声で叫んだ。

「・・・・・れ、レン?」

「大丈夫?何があったの・・・」

リンの言葉なんてお構い無しに話を続ける。

「だ、大丈夫・・・多分。それよりっ、どうしてここに・・?」

戸惑うリン。

 

「リンに何かあった、って感じたから。」

 

ふと、リンの瞳から涙が零れたと思ったら、知らない男の影。

 

 

「やっ・・・離して!!!」

 

それはリンの腕を乱暴に掴むと、自分のところへ引き寄せた。

 

 

 

 

「リン。もうこんなやつとは話すなよ、お前は今日から――」

 

時間が、いや、地球が止まったかと思った。

 

「この国の王女になるんだから」

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