東方不敗×恋姫 |
東方不敗×恋姫
第八話「再び現れしキングオブハートの紋章!そして大陸に降り立ったかつてのシャッフル同盟と蘇りし闇!?後編2」
前回の続きより
麗羽と斗詩は自分が見ている光景を信じる事が出来なかった。
確かに猪々子は天下無双と云うほどの強さはない。
しかしあの一撃(斬山刀の極み)は数多の賊や敵兵を屠ってきた猪々子の最強の技。
それをたかが木の枝一本でいなしその上猪々子から一本取る等規格外にも程が在るという物だ!
そして斗詩と麗羽は見てしまった。猪々子の悔し涙を…。いつも明るくお調子者では在る猪々子が泣いている。その事が二人を突き動かした!
麗羽「ナシウスさんっ!私達にも一手御教授頂きたいですわっ!」
斗詩「すいません…。ナシウスさん、今は貴方からの勝利を受け取る訳に参りません!私達3人で今一度御教授して頂きます!文ちゃんっ!まだ立てるよね?今度は3人で行こう!きっと勝てるから!!」
猪々子は膝を付いた姿勢のまま信じられないと云った表情をして麗羽の言葉を聞いていたが続く斗詩の声を聞くや右手の斬山刀を握り締めながらしっかりと立ち上がった。
猪々子「すいません!麗羽様っ!あたいの為に手間を掛けさしてしまいました!…それと斗詩ありがとな!!ナシウスの兄貴本当悪いけどあたいにももう一手御教授頂きます!」
ナシウス「構いませんよ。貴方達くらいの年には私もがむしゃらになって剣を振るった物です。私で良ければお相手致しましょう。」
麗羽「私は名は袁紹、字は本初!真名はこの勝負の後にお預け致しますわ!斗詩さん貴方も名乗りを上げなさい!」
斗詩「はいっ!私の名は顔良!…って麗羽さまぁ私さっき自己紹介しましたよぅ?っ!?」
麗羽「あ、あら?そうでしたかしら?……そんな事は構いませんわ!行きますわよ!雄々しく、勇ましく、華麗に攻撃ですわっ!」
斗詩「は、はいっ!文ちゃんは右から麗羽様は中央を攻めてください!」
猪々子「応っ!喰らえっ!斬山刀の極みっ!」
麗羽「ナシウスさん行きますわよ!」
―――斬―――
―――突―――
猪々子の斬撃がナシウスの右手を狙う!それを捌こうとすると麗羽の袁家の宝刀の突きが身体の中心を目掛けて襲い掛かる!
……………しかし………
ナシウス「アン、ドゥ」
―――シャラン!―――
―――弾!―――
猪々子「なあっ!?」
麗羽「そんな!?」
斬山刀の刀身を枝の先で撫でるように逸らし、袁家の宝刀を左手で弾いた!
ナシウス「これで終わりです。トロ「いいえ!まだですっ!」っ!……ほぉ?」
―――頑!―――
ナシウスが二人に枝を振るった瞬間、麗羽の影に紛れていた斗詩が金光鉄槌で枝を防御した!
斗詩「まだです!突撃承認!!はぁ?っ!!」
―――弾!―――
斗詩の金光鉄槌が淡い金の光に包まれるとナシウスの持っている枝を弾いた!その為ナシウスの姿勢が少し崩されるその瞬間!!
斗詩「今です!麗羽様っ!文ちゃんっ!」
猪々子「行っけえぇ?っ!!」
麗羽「喰らいなさいっ!」
斗詩の声を合図に二人はナシウス目掛け再びそれぞれの得物を構え突進する!
―――斬!―――
―――突!―――
ナシウス「今のは良い攻撃です。少しヒヤッとしました。」
麗羽・斗詩・猪々子「「「なあっ!?」」」
二人の攻撃を避けたナシウスの身体はなんと斗詩の金光鉄槌の上に在った!
ナシウス「この勝負お嬢様方の勝ちですね。何せ私の得物はこのような有様ですし。」
そう言うとナシウスは自分の右手を軽く持ち上げた。するとその手に握られた枝は中程から断ち切られていた!
麗羽「私達三人が力を合わせたらこんな勝負チョチョイのチョイですわ!オーホッホッホッ!オーホッホッホッ!」
猪々子「なあ斗詩あたい達ほんとに勝ったのかな?」
斗詩「……文ちゃんこれはナシウスさんにとって軽い手合わせだったからあんまり勝ちにこだわってないだけだよ。もし此処が戦場でナシウスさんの得物が本当の剣なら…多分私達の負け。………ううん間違いなく死んでたよ。」
猪々子「だよなぁ!………よっしゃっ!!あたい決めたっ!」
斗詩「決めたって何を?」
猪々子「あたい!ナシウスの兄貴の弟子になるっ!それで今よりもっと強くなるっ!」
斗詩「もう文ちゃんったら勝手に決めちゃって良いの? 」
猪々子「斗詩だって強くなりたいって思わないか?あたいはあんまり頭が良くないからうまく言えないけどさ。ナシウスの兄貴と手合わせした時、ナシウスの兄貴がすっげー遠くに感じたんだ。あたいは兄貴の背中を見るだけなのは御免なんだ!必ず追い付いてそして隣に並んで最後は追い越したいんだ!!」
斗詩「文ちゃんったら一人で強くなる気?一人より二人の方が多分もっと早くそしてもっと強くなれると思うよ!だから二人「いいえ三人ですわ!」って麗羽様っ!?」
麗羽「貴方達何二人で勝手に盛り上がっているのかしら?まあ私は袁家の頭首ですから実際戦場で武を振るう機会等ほとんどないでしょう。ですけど私だってナシウ様と手合わせした時強くなりたい。そう思いましたのよ。だから二人ではなく三人でナシウス様に教えを受けてもっと強くなりましょう!」
猪々子・斗詩「「麗羽さまぁ!」」
ナシウス「袁紹さん、文醜さん、顔良さん貴女達の想い、このナシウス確かに受け取りました。私で良ければこの老骨の持てる力の全て、袁家のいや袁紹様の為お使い下さい。」
そう言うとナシウスは片膝を付き麗羽に頭を下げた。しかし麗羽はそれを片手で留めナシウスを立ち上がらせると彼に対し洪手の礼をとった。そして斗詩と猪々子の二人も麗羽に倣い同様に礼をとった。
麗羽「ナシウス様にはこれから私達三人の武術の師としてこちらに留まって頂くのですから礼を尽くさなければならないのはこちらの方ですわ。それと先程の無礼のお詫びと云ってはなんですけど私達の真名を受け取ってくださいな。先ずは私から私の真名は麗羽と申します。これからは麗羽とお呼びください。」
猪々子「あたいの真名は猪々子。猪々子って呼び捨てで構わないからさ。」
斗詩「私の真名は斗詩です。ナシウス様私も呼び捨てで結構ですから。これからよろしくお願いします!」
ナシウス「私は、貴女達に様付けされるような立派な人間ではありません。これから貴女達にお話する事は荒唐無稽な話に聞こえるかも知れません。その話を聞いて頂けますか?」
???「そのお話この老人にもお聞かせ頂けませんかな?ナシウス殿。」
いつの間にか麗羽達の後方に長い白髪を後ろに撫で付け首の後ろで縛り、麗羽や斗詩達と比べてかなり質素な服装をした中肉中背の老年の男性が長剣を二本手に携え微笑みを浮かべながら立っていた。
麗羽「貴方は田豊さんっ!な、なんですの!盗み聞きだなんて袁家に籍を置く者として恥ずべき行為ですわよ!お下がりなさい!」
麗羽は顔を真っ赤にしながら田豊と呼ばれる男性を怒鳴り付けた!しかし、麗羽の叱責を物ともせずニコニコと微笑みを浮かべながら田豊は言葉を返した。
田豊「いえいえ中庭であのような大きな音をさせて武器を振るわれていては気にするなと言われても無理がございます。僭越ではありますが私の命で中庭で麗羽様方は武術の鍛練中とさせて頂きました。それにそこのナシウス殿はこれから私と同輩となられる御仁。私のような古くから麗羽様にお仕えさせて頂いております者としましては、ナシウス殿の昔話はナシウス殿の人となりを知るのには持ってこいの話題でございます。ですので隠れて聞くのではなくこの身を晒し正々堂々とお聞かせ頂ければと思いまして……。よろしいですかな?ナシウス殿。」
涼しい表情でナシウスに問い掛ける田豊に対しナシウスは田豊の顔を真っ直ぐに見ながら静かに返した。
ナシウス「まあ私としましては麗羽様が許可をお出しになられれば何の問題もないかと……。よろしいでしょうか麗羽様?」
問い掛けられた麗羽は少し逡巡した後鷹揚に頷き、ナシウスに応えた。
麗羽「そうでしたの。…田豊さん先程は失礼しました。貴方の指示に間違いはないですわ。ナシウス様のお話は私達と一緒にお伺いさせてもらいましょう。」
田豊「それでは麗羽様方も久しぶりにお体を激しくお使いになられたので喉が乾かれた事でしょう。宜しければこちらにお茶の用意をさせておきましたのでどうぞ。」
ナシウス達五人は飲茶をしながらナシウスの昔話を聞いていた。しかし余りにも時代が違うので話は遅々として進まず初めの部分で夜になってしまった。
麗羽「ナシウス様私は貴方のお話を信じますわ。だから是非とも我が袁家にいらっしゃってください。」
猪々子「ナシウスの兄貴あたいに武術を教えてくれ!!あたいもっと強くなりたいんだ!」
斗詩「私達三人の武術の師匠になってください。お願いします。」
田豊「私は初めて聞いた話ばかりなのでなんとも判断致しかねますな。但しナシウス殿のお人柄は信頼できるかと思われます。」
ナシウス「私の持てる力全てを麗羽様達に伝えましょう。私の持てる知識全てを袁家の為に役立てましょう。これからよろしくお願い致します。」
第12代目ジャック・イン・ダイヤ=ナシウス・キルヒャ降臨!!
説明 | ||
さて皆様今回の東方不敗×恋姫は前回の続きになります。袁紹三人組はジャック・イン・ダイヤのナシウス・キルヒャにどのようにして闘いを挑むのかっ!それでは皆様恋姫ファイトッ!レディーッ!ゴーッ!! | ||
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