本・恋姫無双第八話 |
---長沙・穏の執務室---
いつものように政務に取り掛かっている、穏さん…何か悩んでるようです。
穏「うーーーん…、計算が合わないですね〜…」
『水あめ工場』は、働き手にとっては、【お給料が良く、水あめも割安で買える】ため、帳簿のごまかし等は無かったのである。
そして、計算が合わなかったため、再調査したが、働き手達は【白】だった。
穏「とゆうことは、【外】から誰かが盗んだのでしょうか?だとすると、大問題ですね〜」
なぜ、大問題かというと、計算が合わないのは一日や二日では無いからだ。
穏「二十回以上も侵入を許してるようでは、警備に問題有りですね〜。」
---翌日・会議室---
当然、議題に上がるわけで…
雪蓮「それにしても、よく気が付いたわね。計算が合わないといってもこれ一日当たりだと、瓶(かめ)一杯分にもならないわよ?」
冥琳「故に、もし外からの犯行だとすると、単独犯の可能性が高いですね。」
蓮華「どうゆうこと?」
冥琳「つまり、【片手に持てるだけを盗んでいく】。とゆうことです。」
雨蓮「そ奴が【忍び込むのが上手い】ともいえるぞ。現に、警備の者に発見されておらんのだからな。」
一刀「捕まえた後、一度話をしてみるのも、良いかもしれません。」
冥琳「部下になれば良し…といったところか」
穏「申し訳ありませんが、賊の捕縛に孫堅様たちにも協力していただきたいのですが。」
雨蓮「分かった」
この日から、代わる代わる、寝ずの番を将もすることになったのだが、初日に成果が現れる。
雪蓮「皆の者!追えー!逃がすなー!」
勘の良い雪蓮である。『ここに来るんじゃないかな〜』とやまをはったのが大当たり。
ただ、逃げ足がとても速く、捕縛には失敗した。
---翌日---
雪蓮「ごめん、逃げられたわ。」
会議室にて肩を落とす雪蓮。
冥琳「捕まえられたら、それが最善ですが、これで向こうも警戒し、しばらくは入って来ないでしょう。」
雨蓮「寝ずの番はとりあえず良いとして、次の手を考えなくてはな。頼んだぞ。」
冥琳「御意」
---次の日---
冥琳「こ、こうも手玉に取られるとは…」
来ないと思っていた賊は昨夜やって来た。そして、しっかり水あめを盗んでいった。
冥琳「ただ、罠をはっておいて正解でした。」
賊が持って行った、瓶の底には印がしてあり、それを探せば、おのずと犯人に近づくとゆう仕掛けである。
一刀「それじゃ一斉捜査と行きますか」
---長沙郊外---
賊が盗んでいった水あめは、意外な場所にあった。第一発見者は北郷夫妻。
一刀「孤児院?」
睡蓮「とゆうよりは、孤児たちが寄りあって住んでいる…とゆう方が近いわね。」
二十人程居るだろうか、子どもたちは、遠巻きにこっちを見ている。その眼は冷たい…
その中に一人、群を抜いて背の高い女の子が一人居た。
一刀「君がここの代表かな?」
?少女?「あなたは?」
一刀「俺は北郷守息、こっちは妻の北郷蓮華だ」
?少女?「どういった御用でしょう?」
一刀「この瓶(かめ)の件……、逃げない方がいいよ?でないとこの子たちの保証はできない。」
睡蓮(うわ、悪役〜)と心では思いながら、顔には出さない。
?少女?「クッ!」
一刀「とりあえず、名乗って欲しい。でなければ、話しづらい。」
?少女?「……周泰」
睡蓮「姓が周、名が泰…でいいのかしら?」
周泰「…(こくっ)」
一刀「これを、盗んだ訳を聞かせてほしい」
周泰「これが盗まれたものだとなぜわかるのです?」
一刀「ここ!」そう言って、瓶の底を指さす。そこには、カタカナで赤く『アメ』と書かれていた。
一刀「もう一度聞く。これを、盗んだ訳を聞かせてほしい」
周泰「その前に聞かせてください。なぜ、【水あめ】を専売にしたのですか?私、工場の中を見ました。使われている材料、麦と米じゃありませんか?なぜ、作り方を民に教えてくれないのですか?教えてください。」
一刀「ふぅ…、管輅の占い、聞いたことある?」
周泰「『黒点を切り裂いて、天より飛来する一筋の流星。その流星は天の御遣いを乗せ、乱世を鎮静す。』?それがどう関係あるんですか!?」
一刀「俺達はその天の御遣いだ。そして、占いが正しければ、近く漢は力を失う。そうなったときに【民】を守るための準備、その資金が欲しかったからね。これが理由。」
周泰は何も答えず黙って聞いていた。
一刀「これを、盗んだ訳は『ここの子どもたちに食べさせるため』でいいのかな。」
周泰「はい。」
一刀「ふぅ…、…不法侵入は罪だ。」
周泰が顔をこわばらせる。
一刀「だが、ここの孤児たちをないがしろにしていた我らにも責任はある。故に、ひとつ提案がある。」
周泰「な、何でしょう?」
一刀「うちの陣営に入らないか?警備の目をかいくぐる潜入の腕や、胆の据わったところは、高くかってるんだ。それに、見たところ、鍛えれば将になるかもしれんしな。報酬の一部として、ここにいるこの子たちの世話もこっちで引き受ける、少しなら【水あめ】も分けてあげられる。どうだろう?」
周泰「……………、解りました。孫呉に仕えさせていただきます。ですから、この子たちのこと、よろしくお願いします。」
一刀「解った。」
---翌日---
その後、図書館の【術】のことを伏せて、周泰を中に入らせたが、特に異常はなく…冥琳は少し凹んでたなぁ…
一刀「とゆうわけで、今日より、孫呉の陣営に加わる『周泰』だ。」
周泰「初めまして、私は周泰、字を幼平、真名を明命と言います。よろしくお願いします孫堅様。」
雨蓮「うむ、そちの真名、預かろう。わしの真名は雨蓮という。大事にせいよ。」
明命「ハッ!」
しばらくの後、実力をつけた明命に、一刀は【鬼畜大王】等の卑猥な落書きをされるのだが、それはまた別の話…
あとがき
nakatakです。どうでしたでしょう?アンケートAの結果、専売に憤る周泰を書いてみました。
ちにみに、@だった場合、『明命の孫呉観察日記』なるものを書こうと思ってました…
お気づきの方もおられるかもしれませんが、まだ『甘寧』・『思春』は一文字も登場してません。
合流も少し先の予定です。
とゆうか、そろそろ黄巾を出さないといけないんですけどね…
それでは、また。
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前回の予告通り、周泰の登場です。 いつも以上に駄文かも… 出来れば暖かい目で見てください。 では、どうぞ。 |
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コメント | ||
秘密文章…その手も有りますね。参考にさせていただきます。(nakatak) 水あめ泥棒追跡用の罠が、カタカナと言うのがポイントですね。これが漢字だったら対策を取られてしまいますが、カタカナだったら呉以外に大陸で読める者が居ないでしょうし。……例え存在が看破されようとも内容まではバレたくない秘密文書とかに、結構うって付けなんじゃないですかね?(クラスター・ジャドウ) きたさん、明命の猫好きは、同じです。私もセキトが犬だった時は驚きましたね。(nakatak) ここの明命もお猫さま大好き!なのかな? ネズミの対策にもなるし、猫は早い時期から家畜化されていたようですが。まあセキトがコーギーの世界ですからネ(笑)(きたさん) 砂のお城さん、祭とか穏とかには容赦ないみたいですよ?ww(nakatak) hokuhinさん、これがアンケートAの答えです。それに七乃(袁術陣営)なら金にものを言わすでしょうww(nakatak) 劉炎さん、鬼畜云々は、一刀が子どもを盾に脅しをかけたからです。それに、明命も純真ですよ(故に専売に対し憤慨したわけですが…)(nakatak) 最初水あめが減っていたと聞いて、七乃さんあたりがきたのかと思ったがまさか明命だったとは・・・(hokuhin) 図書館は、あっさりとですか・・・(一刀が鬼畜大王か〜(劉炎) よーぜふさん、明命の合流を前提に書きましたので、こんな感じになりました。(nakatak) 今回はあっさりですな でもたま?にはキリッとした明命もいいですなぁ(よーぜふ) ルーデルさん、リクが多ければ検討しようと思います。(nakatak) 明命の孫呉観察日記もちょっと見てみたかったですね(ルーデル) 紫電さん、ご指摘ありがとうございます、私のミスです。修正しました。(nakatak) |
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