沙耶さんと僕の日常 |
学校の帰り道、沙耶さんと僕のいつもの日常。
「沙耶さんってすぐに周りが見えなくなるよね。」
「はぁ?スパイであるこのあたしがいつ周りが見えな
くなったっていうのよ。バカ言わないでよ。」
「ゲーセンに行った時だね。すぐにのめりこんで全く
周り見えてなかったし。」
この間の出来事を思い出す。2人で遊びに行った時
のこと。ゲームにハマり、周りの事を気にせず大騒ぎ
った沙耶さん。
「うっ。それはあれよ。理樹くんに合わせてあげただ
けよ。このあたしが、そんなゲームごときで熱くなっ
たりなんかするわけないじゃない。」
ムキになる沙耶さんは可愛いなぁ。悪戯心が芽生え
てくるじゃないか。
「じゃあ、ゲーセンに行ってそれを確かめる?」
「上等よ。ゲーセンでも温泉でもどこでも行ってやろ
うじゃない!」
それからほどなくして僕らはいきつけのゲーセンにやってきた。
「ところで理樹くん。確かめるっていったけど具体的にどうするの?」
「ああ、それならゲーセンに行く道中で考え付いたんだけど、沙耶さんがゲームをしてる
間に僕は何かしらの行動をとる。ゲームが終わった後で沙耶さんが何をしてたか答える。
周りのことが見えていたら何をしていたかぐらいすぐわかるよね?正解したら沙耶さんの
勝ち。外したら僕の勝ちっていうのはどうかな?」
「そんなのでいいの?簡単すぎてアクビが出るわ。」
「強気だね、沙耶さん。そしたら負けた方が勝った方の言うことを1つ聞くっていうのは
どう?」
「理樹くんこそね、面白いじゃない。乗ったわ。」
「じゃあ、早速始めようか。何のゲームをやる?やっぱりシューティングゲーム?」
「そうねぇ……、あ。」
沙耶さんが何を見つけた。その視線を辿っていくと、そこにはとても愛らしい熊のぬい
ぐるみを発見。
「クレーンゲームで決まりかな?」
「そ、そ、そうね。あたしとしてはどうでもいいけど理樹君がそういうならクレーンゲー
ムにしてあげようじゃない。仕方なくね、仕方なく。」
「じゃあ、景品を取るまでの間。僕が何をしていたか答えてね。」
「フッ。あまりに景品を取るのが早すぎて何も出来ませんでした。何ていうのはナシにし
てよね。そうなったら理樹くんの負けだからね。」
「それはどうかな。とりあえず始めたら?」
「言われなくても!その熊のぬいぐるみはあたしのものよー!」
しかし願いも虚しくアームは熊を掴むことは敵わずすり抜けていく。
「キーッ!アームの力が弱いんじゃないの!?もう1回。」
「この分じゃまだまだかかりそうだね。」
「あーっ!今度は奥に行き過ぎた。欲しいのはあんたじゃないんだって!」
僕の声も届いてないみたいだ。そーっと、沙耶さんのスカートに手を伸ばしていく。大
胆にはやれないが迅速に行わないとバレてしまう。クレーンの操作時間は短いのだ。
「うーん。思ったより奥を狙ったほうがいいのかしら。」
沙耶さんは位置調整に集中している。今しかない!静かにそして大胆に僕は沙耶さんの
スカートをめくりあげた。いつもの薄いピンク色だ。いやらしい。
「でも、なんとなく手前な気がするのよね。」
アームの位置を手前にすべきか奥のすべきか、ガラス越しに前のめりになったり沙耶さ
んが世話しない。それにあわせてお尻も動く。その動きに吸い寄せられるように、僕の手
が沙耶さんのお尻に触れる。この餅のような弾力!たまらない。
「っしゃあ。やっぱ奥ね。奥!そのまま来い!来い!」
それにしても全く気づかれないのも傷つくなぁ。気づかれても困るけど。
「よっしゃ!取ったー!見た理樹くん?ねぇ見た?見た!?」
無邪気に沙耶さんが話しかけてきた。僕の手はすでにお尻から離れている。
「見てたよ。流石だね。」
「っしゃあ。次はあの獲物よ!」
もう当初の目的すら忘れてしまっているようだった。それもいいか。僕は再び沙耶さ
んのスカートに手を伸ばす。
いつもと変わらない沙耶さんと僕の日常。
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リトルバスターズ!シリーズ小説コンテストの2作目です。 |
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