真恋姫無双〜ありえたかもしれない外史AF〜 第6話 初戦×星 
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この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。

なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください

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それは少し前にさかのぼる。星は目の前にでかでかと書かれている対戦表を見る。

星 「ふむ……」

そして、自分の対戦相手の名前を見る。そこには北郷と書かれていた。

鈴々「星の対戦相手はあの兄ちゃんなのか〜」

翠 「いきなりの大物だな。星」

次々と星の周りに蜀の武将達が集まり始める。そこで星は対戦相手の一刀を見る。

雪蓮「ぶぅ〜…一刀〜どうして私が相手じゃないの〜」

  「……知るか。くじに聞いてくれ」

一刀は雪蓮に絡まれて鬱陶しそうな顔をしていた。

愛紗「どうした?星……ぼーっとして」

星 「ん?……ああ大したことではない。少し対戦相手の顔を見ていた」

愛紗「『天の御使い』……か」

蒲公英「星お姉様なら大丈夫だよ!!」

星 「ふふっ……ありがとう」

愛紗「だが……あの者の武はかなりのものだ……」

鈴々「愛紗は心配し過ぎなのだ〜」

翠 「そうだぜ」

愛紗「なっ!!私はだな……」

愛紗が仲間にからかわれているのを聞きながら星は再び一刀を見る。

星 「……実に楽しみであるな……北郷一刀殿」

そう言って星は笑うのであった

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闘技場の中央で一刀と星が現れて、観客の興奮が最高潮を迎える。本日最後の試合だけあって盛り上がりも凄かった。

美羽「凄い盛り上がりなのじゃ〜」

七乃「ええ〜本当ですね」

観客の盛り上がり具合に驚く美羽と七乃。

華琳「北郷対星の試合ね……楽しみね」

春蘭「ええ。」

桃香「星ちゃ〜ん頑張って!!」

関係者席には各国の王と武将達が勢ぞろいしており今から試合が始まるのを楽しみにしている。

翠 「しかし、星のやつ良いよな〜いきなり北郷と試合ができるから」

霞 「ほんまやで〜」

雪蓮「そうよね〜」

翠は羨ましそうに言い霞と雪蓮は酒を飲みながらそれに同意をして試合を観戦していた。

愛紗「さて……いよいよ試合が始まるな」

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審判「では、両者構え!!」

審判の声と共に一刀は白夜と月詠を抜き双剣の形にする。星も龍牙を構える。

審判「……始め!!」

審判の開始の合図と共に銅鑼の音が鳴り響く。

星 「はぁ!!」

合図と共に星が一気に一刀との距離を詰めて高速の突きを放つ。しかし、一刀はそれを左に体を動かして紙一重でかわす。

  「ふっ!!」

一刀は避けるのと同時に右手に持っていた双剣を振り落とす。

星 「よっと」

一刀の攻撃をバックステップしてかわす星。星は一刀の攻撃をかわした後に龍牙を横に振るう。一刀は星の攻撃を双剣で受け止めてそこから距離をとる。

星 「逃がしませんぞ!!」

距離を取ろうとした一刀に星はさらに追撃をかける。

星 「はい、はい、はい、はい、はいぃぃぃ!!!!」

星から繰り出されたのは高速の突きの五連撃である。しかし、一刀もその五連撃をかわしていく。そして、最後の突きをかわすと一刀は一気に星の懐に入る。

  「はぁぁぁ!!」

星の懐に入ると一刀は双剣を左から逆水平の一撃を繰り出す。

星 「くっ!!」

星は一刀の一撃をぎりぎり龍牙で受け止めるがそのまま吹き飛ばされてしまう。

星 「おっとっと」

吹き飛ばされた星であったが何とか空中でバランスを取り着地をする。

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星は一刀と距離を取りつつも両手を見つめる。

星 (いやはや……たったの一撃でこんなに手が痺れますか)

星 (相手は強い……しかもまだ実力の半分も出していないと見える)

首をコキコキと鳴らしている一刀を見て冷静に分析をしていく星。

星 (おもしろい……あなたの本気…見せてもらいますぞ!!)

 

 

星の様子を伺っていた一刀は星の様子が変化していくことに気づいた。星は呼吸を整えて、龍牙を握りなおす。しかし、星の雰囲気は先程までとは違っていた。

星 「では……いきますぞ……北郷殿」

  (………来る!!)

星の言葉を聞いた一刀は只ならぬ雰囲気を感じて双剣を構えなおす。次の瞬間、星の姿が消えた。

  「っ!!」

星 「いやぁぁぁぁ!!!」

一刀の目の前に星が現れて龍牙を振り落とす。一刀はそれを受け止めようとするが、その直前に星の姿が消える。

  「なっ!!」

星 「そこ!!」

一刀の後ろに現れた星は高速の突きを放つ。

  「くっ!!」

一刀はそれをジャンプして避けて上空に逃れる。そこで一刀は背後に気配を感じた。

星 「かかりましたな……北郷殿」

  (しまった!!)

上空に逃れた一刀であったがそれは星の罠であった。一刀が振り向くと星はニヤリと笑っていた。

  (間に合わ……)

星 「はぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!!」

星は裂帛の気合と共に神速の九連撃の突きをはなつ。一刀はそれをまともにくらうとそのまま地面に叩きつけられた。

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一刀が地面に叩きつけられると土煙があがった。そして、星も地面に着地する。その様子を見ていた武将たちも驚いていた。

桃香「星ちゃんすごいよ〜」

翠 「あの星の動き……」

鈴々「見たことないのだ〜」

愛紗「星はあれほどの実力を隠していたのか?」

蜀の面々は星の強さを見て感嘆の声をあげる。

雪蓮「あ〜。あれは星の実力もあるけど一刀にも原因あるかもね〜」

そう言って雪蓮は酒を飲む。その言葉に全員が興味を持ったように雪蓮を見た。

華琳「どういうことかしら?雪蓮?」

代表して華琳が質問をする。

雪蓮「一刀って戦うとわかるんだけど全く底が見えないのよ。そこで武人として思っちゃうわけよ」

そこで一旦言葉を区切る雪蓮。

雪蓮「この人の底が……本気が見たいってね」

華琳「なるほど……星は北郷によって力を引き出されたということかしら?」

雪蓮「そうね〜。あれが本来、星が持っている潜在能力なのよ」

華琳「それが……北郷一刀……」

そう呟く華琳を面白そうに見る雪蓮。

恋 「……まだ……終わってない」

恋がそう呟き土煙があがる闘技場の方を見る。やがて土煙が晴れるとそこには一刀が立っていた。

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星 (やったか?)

目の前の土煙を見ながらそう考えていた。最後の攻撃に手ごたえはあった。

星 (まさかこのまま終わりではあるまい…私はまだあなたの本気を見せてもらっていないぞ)

やがて土煙が晴れるとそこには一刀が立っていた。星は一刀の姿を見ると自然と笑みを浮かべるのであった。

 

 

  「……よっと」

一刀は立ち上がり身体の調子を確かめる。

  (よし……戦えないほどではないな)

一刀は目の前の星を見る。星は笑みを浮かべて一刀を見ており、一刀はそんな星を見て苦笑をする。

  (なんか…戦いの最中に強くなっているし……)

星 「どうしました…北郷殿。それが貴殿の実力ではあるまい」

そう言って龍牙を構える星。星の言葉を聞き一刀の様子が変わる。

  「……さてね」

一刀は双剣を分断して右手に白夜、左手に月詠を持ち二刀流になる。

  「……はぁぁぁ……」

息を吐き集中力を高める一刀。そして、一刀は視線をあげて星を見る

星 「……ふっ!!」

星は一気に一刀との距離を詰めて、龍牙を横に振るう。一刀はその場で微動だにせず白夜でその一撃を受け止める。

星 「くっ!!」

一旦距離を取るが再び星は連続で攻撃を繰り出す。しかし、その攻撃は全て一刀に届くことはなく全ての攻撃を白夜で受け止める。

  「はっ!!」

最後の一撃を受け止めた一刀はそのまま月詠を横に振るい反撃する。

星 (なっ!!迅い!!)

星はかろうじてしゃがみこんで避けるが、一刀はもう片方の白夜を下からすくい上げる。

星 「ぐっ!!」

星は何とか龍牙で受け止めるが、そのまま吹き飛ばされる。

星 「くっ……」

何とか立ち上がる星であったが、一刀は追撃の手を止めない。上下左右から繰り出される一刀の連撃に星は防戦一方になる。

星 「くぅ……」

  「終わりだ」

星にわずかながら隙ができる。一刀はそれを見逃すことなく白夜を横に薙ぎ星に叩き込む。

星 「ごふっ!!」

もろに胴体に一刀の一撃をくらい星は倒れこむ。それを確認した一刀は白夜と月詠を鞘になおすとそのまま審判を見る。

  「……審判」

審判「勝負有り!!勝者……」

星 「まだだ!!」

審判がジャッジをくだそうとした時、星がそれを遮って龍牙を支えにして立ち上がる

星 「まだ……終わってはいませんぞ」

星は服もボロボロになり、身体が満身創痍になっていてもその顔は笑っていた。

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星が立ち上がるのを見て、観客席から大歓声があがった。

星 「ごほっ…がはっ……はぁはぁ」

立ち上がった星であったが足は震えており身体は悲鳴をあげていた。

星 (もはや……あと一撃が限界か……)

星 (ならば次の一撃に全てをかける……)

 

 

  「まだ立ち上がるか……趙雲さん」

星 「ええ…まだ見ていないものがありますので」

そう言ってニヤリと笑う星。

  「何だ?それは」

星 「私は……あなたの本気を見ていない…あなたの底を見たいんですよ」

  「俺の……底……」

星の言葉に一刀を呟く。

星 「はぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!」

星は己を鼓舞するように掛け声をあげ龍牙を構える。一刀も星の気合を感じたのか白夜と月詠を鞘から抜き左足を前に出して構えを取る。そして、一刀は青白い光を纏い始める。

星 「いざ参る!!」

  「……来い」

星 「やぁぁぁぁぁぁ!!」

星 (獲った!!)

星は一刀に渾身の一撃を放ちそう確信していた。しかし、手ごたえを全く感じなかった。

星 (何だ……この感覚は……まるで包まれているような……)

その代わりに星は暖かなものに包まれる感覚を味わう。そんな星の後ろには剣をおさめている一刀がいた。

星 「えっ……」

  「…………」

星が見たのは剣を鞘に戻して空を見ている一刀の姿であった。そして、星はそのまま意識を失い崩れるように倒れた。

審判「勝負有り!!勝者…北郷一刀!!」

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後書き

星との戦いを書き終わりました。相変わらずバトルの執筆は難しい。あと……何か執筆してて星ってこんなキャラだったかなと疑問に思ってしまいました。もしも皆さんのイメージと違っても軽くスルーしてください。

何か書くたびに一刀の強さが底なしになっていってるような気がします……何故だ?

ではみなさんまた

説明
投稿です。生暖かく見守ってください。
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コメント
逆水平の一撃てなに?(魔乙)
星も強者との戦いを求める所はあるから負けず嫌いな性格と相まって、とてもらしくて良いシーンになってると思います。(深緑)
一刀伝説!またここに新たな一ページが生まれた。 最初は弱そうに思えたがやっぱり一刀強いな〜(スターダスト)
一刀は陸奥九十九ですかw(KU−)
ツヨッ!?なにもんだYO !(黄昏☆ハリマエ)
強い強すぎるぞ!一刀っ!武将が塵のようだ(ガブリエル三世)
一刀つぇー、いいぞもっとやれ、次回楽しみにしてます(赤字)
一刀の強さが計り知れない。(poyy)
タグ
真恋姫無双 美羽 七乃 一刀 

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