Khaos/apart/daily ー7ー |
「貴方の願いをかなえてあげる」
「へ?」
それはそれは胡散臭い一言だった。
だが、奇妙にもそれを信じさせるだけの力を持った目の女が放った言葉だった。
立ちすくんだ横島忠夫は、そんな声がかからなかったら多分全速力でルパ○ダイブをしていただろう「いい女」に目を投げた。
いや、それよりも。
(・・・・・彼女"いつから"・・・いた?!)
「いい女」についての横島忠夫は目がいい。
それは一種スキルと言っていいだろう。
っつーかそれしか視てないのが日常だ。
普段仕事柄あんまきれーでないものと戦ってるから、せめてそうじゃないときは目の保養、が基本だったのだ。
が。
声を掛けられるまで、彼女には気がつかなかった。
そのことがショックで、疑問だった。
っていうか。
「えーとおねーさま?」
「あらあいちゃん」
思考は、たまたまそこにさしかかった自分のアパートの随分若い管理人の少女の声に遮られる。
「えぇお久しぶりです、こんにちわ。
・・・・・・・・・・・なーにされてらっしゃるのかしら?」
「お仕事よ。みてわかるでしょ?」
やぁねー、と笑う美女に、直に怒るといえばそうである彼女が目くじらを立てる。文字通り。
「ミセでやってください!
うちの住人から直接仕事しよーとしないでって言ったでしょう!!」
「あら。そこに"オ客"がいるならお仕事をするのが普通でしょう?」
悪びれてない彼女の声は、妙な説得力を伴っているようで・・・・・・
「てか、あいちゃん。このおねーさま知り合い?」
「知り合いだけど・・・・・・・びみょーな人なのよね」
「を?」
少女の説明が曖昧なのも、意外で。
「ねぇ?」
「あら、こまっちゃうわねぇ・・・、そんな目で投げられちゃうと」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「もぅ。残念ね・・・私は願いをかなえるのが仕事の存在なのに」
「必要ならそちらにいくでしょ」
「・・・・・・・・そうね」
「じゃぁね、"横島忠夫くん"」
「へ?なんでオレ・・・」
名前を知っているんだ?と呆けている間に、せっかくの美女はそこから姿を消していた。
「まったく」
「あの、あいちゃんーよくわからんのやけど」
「わかんなくて、いい。
・・・・・・・・・あの人の暇つぶしにからかわれたのよ」
「暇つぶしって・・・
してくれるなら全然別口のあまーい暇つぶしのが」
「したい?」
「・・・・・・・美人さんなんやけどなー
ぶっちゃけ、手を出したらきっと死ねると」
理屈じゃないけどそんな気がする。
「流石GS。よくわかってるじゃない」
「なにもん?」
ていうか否定なしですか、そうですか。
「・・・・・・・・"まじょ"よ。
・・・・・かなえたい願いがあれば、ミセにいけるわ。
でもいけないってコトは、横にぃには必要ないってことだと思うし」
「・・・・・・願い、ねぇ。ハーレムとか?」
「・・・・・・」
「あいつを、いきかえらせたいとか?」
「本気で?」
「まさか。あいつの意志や行動を、今更否定できるかよ。
確かにタイミングで一にも二にも無く頷くこともあるかも知れないけど」
「今正にソレだったのよ・・・
まったく。戯れが過ぎるってーの」
・・・・・・
本来はそうじゃないんだろうけれど、
なにげにゆうこさん悪役風
説明 | ||
シリーズ的にはカオスアパート系 GS+HOLIC+うえき 管理人さんやっと登場。何故かうえきの法則森ちゃんという謎。 割にメインのキャラは全然違うっつーか これもうちょっと掘り下げて書いたら楽しそうだなぁとまったり はたと気づくんだけどこの人が同一世界だと="彼女"もおるのか・・・?(何を今更 |
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