華雄が消えた日「想いが集う場所へ」
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華雄が消えてから数日が立った・・・

 

 

 

あれから俺は、兵士や町の人などに覚えていないか聞いてまわったが、誰一人華雄を覚えている人は居なかった。

 

そんな俺の行動をみていた詠や月達からはとても心配をされたが、俺はどこかに華雄の居た証が残っていないか必死に探し回っていた。

 

でも、結局どこにも華雄が居たという痕跡を見つけることは出来ずに日々が過ぎていく・・・

 

そしてとうとう俺の記憶からも華雄の存在が消え始めた。

 

 

 

一刀「っ!!くそっ忘れるものか」

 

 

 

日々薄れていく記憶をつなぎとめる為に、覚えている限りの思い出を竹簡に書き記した。

 

そして毎朝毎晩、それ以外でも時間ができる度に竹簡を何度も何度も読み返すことで何とか忘れないようにしていた。

 

それでも・・・ついにその時が訪れた

 

 

 

一刀「ハハ、なんだよそれ・・・」

 

 

 

竹簡に記されている華雄との思い出が濃い霧にかかったように思い出せない。

 

いくら読み返してもまるで自分ではない誰かが体験した日記のようにしか感じられない。

 

唯一感じるのは、最後に書かれている

 

『俺だけでも絶対に忘れちゃ駄目だ!』

 

という焦る気持ちと、うっすらとぼやけた愛しい人の笑顔だけだった。

 

 

 

一刀「・・・んで・・・なんで、思い出せないんだよ・・・畜生め・・・」

 

 

 

声が震える

 

 

ガクガクガクガク

 

 

竹簡を持つ手が震え、膝が笑う。

 

このまま忘れてしまうという恐怖が・・・初めて戦場に出た時をも越える程の恐怖が全身に襲い掛かる。

 

 

ポツ

 

 

いつの間にか瞳から一滴の水滴が落ち、それを切欠に次から次へと水滴が落ちていった。

 

流れ落ちる水滴は墨で書かれた竹簡の文字をどんどん滲ませていった。

 

 

 

一刀「・・・のむよ・・・消えない・・・くれよ、華雄・・・」

 

 

 

頼む頼む頼む!忘れたくない!忘れたくないんだ!やめてくれ!俺の記憶を消さないでくれ!

 

必死に願う俺をあざ笑うかのように記憶が薄れていくのが分かる

 

残り少ない砂時計の砂が落ちるように

 

そして最後の一粒が・・・落ちた

 

 

 

一刀「うあああああああああああああ!!」

 

 

 

何か大切なものを失った喪失感に咆哮する。

 

 

バタン!

 

 

 

詠「ちょっと、どうしたのよ!一刀!」

 

月「ご主人様っ!」

 

霞「どうしたんや一刀!」

 

恋「っ!」

 

ねね「何事ですか!」

 

 

 

一刀らしからぬ咆哮に皆が慌てて集まってくるが今の一刀には反応する余裕がなかった。

 

 

 

一刀「あぁああ・・・あぁ」

 

 

 

膝をつき震えながら、竹簡を胸に抱きしめ涙を流す一刀の姿に誰一人として声を掛けることが出来なかった。

 

 

 

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どれくらいの時間がたったのか、一刀の声だけが響く部屋で最初に動いたのは月だった

 

 

 

月「ご主人様」

 

ぎゅっ

 

ただ優しく一刀を抱きしめる

 

 

 

詠「月・・・・・・はぁ、まったくしょうが無いわね」

 

ぎゅっ

 

月に続いて、月とは反対側から詠が抱きしめる

 

 

 

霞「ウチも居るで?一刀」

恋「・・・ご主人様、・・・元気出す」

 

ぎゅっ

ぎゅっ

 

続いて武将二人が月達ごと抱きしめ

 

 

 

ねね「恋殿まで!こ、こうなったらねねも参加するですよ!」

 

ぎゅぅ〜

 

最後にねねが抱きついた。

 

 

 

一刀「っくぅ・・・ひっく・・・っ」

 

泣いている青年を5人の少女が抱きしめるという異様な光景

 

その中でなぜか少女達は、青年が『何か大切なものを無くして泣いている』と直感で分かった

 

 

 

ドクンッ

 

 

 

そして『自分も何かを無くしてしまっている』事に気が付いた

 

 

 

青年は願う、少女達は想う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【  取 り 戻 し た い  】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、

 

その時、青年が抱きしめた竹簡から光が溢れ部屋全体を包み込んだのだった。

 

 

説明
1つ前の漫画の「華雄が消える日・・・」の続きです。

(初めて小説っぽいものを書いたけど難しいですorzこの文量を書くだけで3時間とかかかりました><やっぱり文章考えるの苦手だなぁ。今回は復活へのプロローグ的な感じです。TINAMIの皆と一刀達の想いが合わさって・・・)
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コメント
見知った顔が、知ってる人が、親しい友が、愛する者が居なくなる・・・そんな事は誰も想像できないししたくも無い・・・当たり前ですよね?誰かが決めたからではない、ただ貴方が居るのが当たり前だからこそ、何事もなく・・・ただ・・・目の前で微笑んで声をかけて欲しいです・・・。(深緑)
ちくわの神さん>その通りですね。誰一人として欠けては嫌だからもっともっと頑張って華雄や他の恋姫たちも盛り上げて生きましょう!(yagami)
関平さん>ありがとうございます!想いは確かに届くものです。これからの華雄にとってその想いは必ず力になっていくと思いますよw(yagami)
消えないでくれ華雄!!誰一人かけちゃダメなんだよっ!!(ちくわの神)
アカスズさん>その声はきっと華雄さんのところまで届いていますよwみんなの声が華雄さんに届いて必ず戻ってきてくれます!(yagami)
ht84さん>コンシューマーとかに移植される際に、もしかしたら活躍の場が出来るかもしれませんけど。私も自分で描く〜とか言いつつ諦めきれないので願っている一人ですよw(yagami)
はりまえさん>FF10-2はやったこと無いのですけどね^^;色々なゲームとかでも誰かが消えてしまう場合、奇跡は人の想いから起きる場合が殆どだと思うのですよ〜。皆で願えば通じるはずです!(yagami)
珠さんさん>覚えていてくれる人が居る限り不滅です。忘れられた時に人は死ぬのですからね〜^^(yagami)
aoirannさん>その言葉が世界にも打ち勝ち華雄さんを取り戻します!早く帰ってきて欲しいです!(yagami)
320iさん>寸止めというより技量不足によるものが大きく><ワクワクした文章書くのは難しいですよ〜。続きも書きましたが気に入ってもらえるか凄く不安です><小説を書いている人の気持が凄く分かりました!(yagami)
highstaさん>一刀君はやる時は必ずやってくれる男です!だから私たちは笑顔で迎える準備をしておけば大丈夫です^^(yagami)
バレルさん>わぁ、男らしい!一緒に光を浴びて輝かしい華雄を取り戻しましょう!(yagami)
シュレディンガーの猫さん>皆が待っているところに、少しばつが悪そうに照れながら帰ってきた華雄に皆から贈る言葉は立った一言ですよね。「おかえり」(yagami)
瓜月さん>皆さん暖かいなぁ〜。待っている人が居るって幸せです^^(yagami)
森番長さん>帰る場所っていうフレーズがさっきから琴線に触れでビンビンします。それに華雄は既にTINAMIの顔ですものね!(yagami)
宗茂さん>一刀君が私達の願いや想いを受け取って必ず連れ戻してくれます!そう信じております!(yagami)
リュウガさん>帰ってきたときに泣いて抱きついてしまいそうです。もはや帰ってこないという外史は存在しないのです!(yagami)
木原マサキさん>信じて待っていれば大丈夫です。だってコレだけ多くの人が待っているのですから^^(yagami)
月千一夜さん>忘れられるというのは辛いですから、ありがとうございます!私も絶対忘れません!そしてこれからも仲良くするんだー!(yagami)
悠なるかなさん>一人一人の想いでは勝てない相手も一致団結すれば勝てない相手ではないですから!そして、あなたはこんなにも多くの人に慕われているんですよ!ッて言うことを教えてあげたい・・・(yagami)
カロンさん>その台詞にとても感銘を受けちゃいました!華雄の居場所はここにある!と声高らかに言って最高の笑顔を魅せて欲しいです><(yagami)
仁さん>ありがとうございます。そうなのですよね。漠然とイメージはあってもそれが上手いこと文章にならなかったり、「しかし」「だから」「そして」とか接続語がいっぱい出てきちゃったり大変です^^;(yagami)
よーぜふさん>あいあい!承りました!公式の分まで頑張って華雄さんの活躍の場を増やして行きたいです><(yagami)
jackryさん>ありがとうございます^^でも、もし気に入ってもらえたのなら、偶々文が上手く言っただけの可能性が高いですw本当に文を考えるのが苦手で困ってるんですよ〜。同人誌がすらすら描けるようになりたい><ストーリ的な意味で(yagami)
出雲猫さん>その意気です!奇跡を起こし皆の目の前に華雄さんを取りもどしましょう!^^(yagami)
悪さする2号さん>僕は死にましぇえん!!!一緒に笑いあう明日を歩んで行きたいです><ですよね!悪さする2号 さん!(yagami)
samidareさん>ありがとうございます!公式の分まで私たちで盛り上げていきましょう^^(yagami)
kureiさん>奇跡は待つものではなく起こすものです!wさぁ、奇跡の始まりです!(yagami)
夢想さん>TINAMIの皆さんの想いが在れば世界なんて敵ではないですよね。華雄の手を引いている光景が目に浮かびます!(yagami)
ロンギヌスさん>忘れなければその人は行き続けますから!本当に死ぬのは誰からも忘れ去られた時だと誰かが言っていた気がします!(yagami)
紫電さん>ありがとうございます!とにかく描きたいことを詰め込んだらこのようになりました。計画性が無く書き連ねたので続きが凄く難しいです><でも頑張って書いてみました。華雄復活フラグー!(yagami)
poyyさん>私も華雄さんが居なくなったら耐えられません。だからいっぱい活躍して貰いたいと思います!華雄は皆の心にぃ〜!(yagami)
砂のお城さん>色々な苦難を皆で応援しながら乗り越えてきたり、色々な方がSSで活躍を書いてくれたりと、皆に愛されながら大きくなってきましたね〜(yagami)
華雄姐さーーーーーーーーーん!!!帰ってきてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!(アカスズ)
萌将伝が最終作だとわかってはいますが、いつか公式で華雄が帰ってきますように。 (ht84)
何この魏編の逆バージョン(IN華雄)絶対必要な要素みんなの記憶にある華雄さん(若干FFX−2!?)集めるみたいな・・・・・・・ごめんなさい言っててわけがわからなくなりました。m(U〜U)m(黄昏☆ハリマエ)
俺達は、いつまでも華雄を忘れないぜ!!(珠さん)
華雄、カンバァーク!!(aoirann)
俺にはここで、スイカに水をやることしかできない・・・・・・だから一刀、皆の為に華雄を頼んだ!(highsta)
華雄、さぁ帰っておいで 皆が君の事を想って待っている(シュレディンガーの猫)
華雄・・・・帰ってきても良いんだぜ?ここ(TINAMI)がお前の帰る場所だ!(森番長)
帰ってこい・・・・・華雄!!(宗茂)
華雄・・・待ってるからな・・・・・・(電撃お兄さん)
華雄!!絶対に忘れるもんかああぁぁぁぁぁ!!!!(月千一夜)
TINAMIユーザーのみんな!!今こそみんな想いを一つに!!華雄ーーーーーーーーーーーーーーー!!帰ってこーーーーーーーーーーーーーーい!!(悠なるかな)
戻ってくるんだ、華雄!お前の居場所はここにある!(カロン)
更新お疲れ様です。自分も頭の中では出てくるのですが、いざ書くとなると・・・(仁)
華雄姐さん・・・俺たちが居場所を取り戻す!  というわけでyagami様、よろしくおねがいします!(ぇ(よーぜふ)
さぁ、華雄を取り戻すぜ! 奇跡を起こすんだ!(出雲猫)
華雄姉さ〜ん!!あなたの事が好きだから!!(悪さする2号)
か・ゆ・う!!か・ゆ・う!!yagamiさん、やっぱりアンタは凄いよ!!(samidare)
ここでは奇跡は起こる!(kurei)
華雄・・・みんな待ってるぜ・・・・さぁ、帰ろう!みんなのところへ!!(ヤンキー執事)
俺たちも、絶対に忘れるものか!?(ロンギヌス)
華雄姉さん、あんたがいないとだめなんだ!!(poyy)
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