真・恋姫無双 〜古の存在〜 第十一話「軍略と智謀の天才」
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最初にご報告を。

 

前々回に取ったアンケートの結果、今後に関してはラブコメ&ギャグを織り交ぜて行きたいと思います。

 

新作はこの小説が終わってからということで。

 

あと読み切り版にてコメントをしてくれた方々、ありがとうございました!!

 

では、本編の始まり始まり〜♪

 

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老婆は夢を見ていた。

 

その老婆は優しそうな顔立ちをしていたが、どこか凛とした雰囲気を出していた。

 

花畑の向こう側には代々の皇帝陛下達が勢揃いしており、老婆を見ていた。

 

ふと気が付くと、老婆の横には琵琶を持った一人の女性が見つめていた。

 

顔は仮面で隠していて分からなかった。

 

「あなたは一体誰かしら?」

 

老婆は聞いてみた。

 

「私の名前は管路。貴女にお告げすることがあり、ここに参上しました。」

 

「私に何か用事かしら?・・・残念だけど、もう私は長くはないわ。下手な用事なら引き取ってもらえるかしら?」

 

老婆は寂しげな笑顔で管路に言った。

 

「いえ、そこまでの手間は要りません。しかし、貴女に一人の青年に会ってもらいたいのです。」

 

「青年?」

 

「はい、その名は『北郷一刀』。天から舞い降りし御使いです。」

 

老婆はその名を聞いて思い当たる節があった。

 

(確か幽州で県令をしていると聞いたことがあるわね。何でもその土地では争いも起きず、平和なところだとか・・・)

 

老婆は少し目を瞑って考えた後、管路に振り向き言った。

 

「分かったわ。こんな老婆に会いにきてくれるかは分からないけれど、誘ってみるわ。」

 

「そのお言葉、信じておりました。」

 

そういうと管路はそこからスッと消えていった。

 

後に残されたのは一人佇む老婆だけだった・・・

 

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「それじゃあ白蓮、またどこかで会おう。」

 

「ああ、今度は戦ではないところでな。」

 

俺達は白蓮に別れを告げると、城へと進路を取った。

 

「だけどいいのか星?白蓮について行かなくても・・・」

 

俺は後ろで隠れている星に向かって言った。

 

「シーッ!!声が大きいですぞ主!!」

 

見るとそこでは指を口に当てている星がいた。

 

あの後星は旅に出ると白蓮に嘘をついてこちらにこっそりとついて来たのだ。

 

理由は「こちらにいるほうが何かと面白くなるような気がしまして」

 

・・・面白くなりそうって何だよ!!

 

まぁ、こちらとしても星の力は頼りになるし、そこのところも桃香達にも了承済みだ。

 

愛紗は溜息をついていたが。

 

「前にも言いましたが、私は自分の力を最大限に使ってくれるお方を探していたのです。白蓮殿のところにいたのは、当時そこが一番私の力が発揮されるだろうと思ったからです。しかし、今は違う。今は主が私の事を上手く使ってくれると感じたのです。」

 

星は真面目に話していた。

 

「それに・・・」

 

「それに?」

 

「少し主にも興味が湧いたのでな。」

 

『ハイィ!?』

 

俺と星以外が口を揃えて言った。

 

「な、何を言っているのだ星!!」

 

「そ、そうだよ!!ご主人様は渡さないよ!!」

 

「そうなのだ!!お兄ちゃんは鈴々のなのだ!!」

 

三者それぞれ何か言っているようだが、何のことだかサッパリ分からん。

 

「だが、主はお主らに興味を抱いていないようだが?どうですかな、主?」

 

ちょ、そこで俺に振るのかよッ!?

 

後ろを振りかえると、凄い顔でこちらを見つめてくる三人がいた。

 

(ヒ、ヒィィィィィィィ!!!)

 

絶対美少女がしてはいけない顔になってるよ!!

 

星のほうを見ると笑いを堪えているようだった。

 

星、お前ワザとやってるだろう。

 

城に戻るまでそんな状況が続いた・・・

 

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城に着くと、なんだか慌てたように兵がこちらにやって来た。

 

「どうしたんだ?そんなに慌てて・・・」

 

「県令様!!先程皇帝陛下からの使いが参りまして、至急玉座の間にお越しください!!」

 

「・・・なんだって!?」

 

この時代の皇帝陛下といえば、あの『霊帝』じゃないかッッ!!

 

「分かった!!すぐに行こう!!・・・桃香達も急いでくれ!!」

 

「了解!!」

 

俺達は急いで兵達を城内に入れた後、すぐに着替えて玉座の間へと急いで行った・・・

 

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「お初にお目にかかります。天の御使い『北郷一刀』殿。」

 

「いえいえ、こちらこそどうも・・・」

 

俺は緊張のあまり変な喋り方になってしまった。

 

そんな俺の姿に苦笑しながら使いの人は用件を話し始めた。

 

「今回貴殿への申し渡しとは、帝都『洛陽』にて我らが皇帝陛下への謁見を申し渡すというものである。」

 

一瞬頭がフリーズしそうだった。

 

俺がこの時代の皇帝と謁見!?いくら天の御使いだからってぶっ飛びすぎだろうッ!?

 

「・・・どうされました?」

 

俺が無言でいることに疑問を抱いたのか、使いの人は首を傾げた。

 

「いや!!何でもありません!!・・・でも、なぜ俺なんかが?」

 

「それは私も存じ上げておりません。何しろ皇帝陛下が直接会いたいとのことで・・・」

 

周りに控えていた四人もポカーンと口を広げたまま俺と使いの人を交互に見ていた。

 

「して、返答はいかに?」

 

「もちろん行きます!!すぐに行きます!!・・・皆もいいかな?」

 

そこでようやく現実に戻ってきた四人も首を縦に振った。

 

「良き返答に感謝いたします。では、帝都にてお待ちしております。」

 

そういうや否や、使いの人はサッとその場から立ち去っていった。

 

「ご主人様!!凄いですよ!!」

 

「やはりここに来て良かった!!やはり主と共にいると面白いことが次々と起こるようだ!!」

 

「・・・なんだか実感沸かないなぁ・・・。」

 

帰ってきたところに急にこれだもんな・・・。

 

「ご主人様、早く準備しないと!!何しろ陛下から会いたいって言って来てるんだから!!」

 

分かったから桃香、少し落ち着いてくれ。

 

「にゃー!にゃー!!にゃー!!!」

 

鈴々、頼むから普通に喋ってくれ。

 

「それじゃあ準備が出来次第、出発するぞ!!」

 

「応ッ!!」

 

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俺達四人だけでも行けるには行けるが、一応格好だけでもということで馬車に乗って行く事にした。

 

俺が御者をして(くじ引きでこうなってしまった・・・)他の四人が中に乗った。

 

一度は俺も太公望と一緒に行ったことがあるから道はなんとか覚えている。

 

ちなみに馬車を引いているのは俺の愛馬、太公望と後馬飼いから借りた馬だ。

 

なんだか太公望は対抗意識を燃やしているらしく、やけに元気がいい。

 

(まぁ、可愛らしいと言えば可愛いのかもな)

 

俺が微笑んでいると、後ろから鈴々が話しかけてきた。

 

「お兄ちゃん、あそこで誰か倒れてない?」

 

「ん?どこにだ?」

 

そういうと鈴々は指を指した。

 

見ると確かに背中に荷物を背負ったまま倒れている二人組みがいた。

 

「遭難したのかな?とにかく助けに行くか。」

 

俺は皆に断ってから馬車を止めると、二人が倒れているところへと走っていった。

 

近寄ってみると、小さい女の子が寄り添っていた。

 

(見たところ外傷は無し・・・か。きっと迷ってここで寝てしまったんだろうな。)

 

幸いにも息はあるようだった。

 

俺は一人を背中に背負い、もう一人を抱っこするともと来た道を戻っていった。

 

馬車に着くと、丁度二人が目を覚ました。

 

「はうわ!!!」

 

「あうわ!!!」

 

俺の顔を見るなり、なんだか変な声を出しながら跳ね起きた。

 

・・・俺の顔って怖いのかな・・・?

 

俺が軽くショックを受けていると、桃香が二人に話しかけた。

 

「ねぇ二人とも。どうしてこんな山奥で倒れていたの?」

 

「そーなのだ!!鈴々が見つけなかったらまだあんなところで寝ていたのだ!!」

 

「あうぅ〜・・・ありがとうございました。」

 

「えぇ〜と、私達実は幽州のとある城を目指していたんです。」

 

「そこにいる『天の御使い』様に仕官しようと思っていたんです。」

 

・・・?それって俺の事?

 

「二人の名前は?」

 

「私の名は諸葛亮、字は孔明です。」

 

「私の名は鳳統、字は士元です。」

 

「・・・はい?」

 

今この子達はあの二大軍師だと言ったのか?

 

「それで、仕官して何をするつもりだったの?」

 

「私達は軍師としてです。」

 

「見た目通り武なんて持ってないですし。」

 

「・・・ご主人様、いかがなされますか?」

 

愛紗がこちらに話しかけてきた。

 

「え?ご主人様?」

 

「ってことはこの人が?」

 

急に愛紗が俺の事をご主人様って言うから、二人が混乱してるじゃないかッ!!

 

仕方なく俺は目の前の二人に話しかけた。

 

「俺がその天の御使い、北郷一刀だ。訳あってこれから帝都に向かってるんだけど、君たちも一緒にいくかい?話はそこでゆっくりと聞くからさ。」

 

俺の言葉に驚いたのか、首だけ縦に振って固まってしまった。

 

・・・この二人案外臆病なのかもしれないな・・・。

 

そうして俺達はあの臥龍と鳳雛と呼ばれる二人を連れてまた走り出した・・・

 

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星に御者を変わってもらい、俺は二人の話を聞いていた。

 

二人の話によれば、自分達は水鏡と呼ばれる人が開いている塾で勉学をしてきたそうだ。

 

その塾にいるとき二人は桃香と同じことを思い、自分達の力でこの世を何とかしたいと考えたという。

 

そこで、俺達の噂を聞きつけたという。

 

「前から聞いていた天の御使いがこの世を憂い、各地で暴れまわる黄巾党を成敗していると。」

 

「この人と行動すれば、きっと私達の願いも叶えられるはずと思いここまで来たんです。」

 

『だから、お願いします!!私達を戦列に加えてください!!』

 

二人は頭を下げてきた。

 

(史実では劉備が三顧の礼でようやく仲間にしたのに、こちらでは向こうから来るなんて・・・)

 

俺は皆の顔を見た。

 

三人はお互いの顔を見合わせた後、俺に頷いた。

 

「二人とも、顔を上げてくれ。」

 

二人が顔を上げると、その目は揺れていた。

 

きっと断られるのが怖いのだろう。

 

俺はその顔を見ながら笑顔で言った。

 

「二人の参入、歓迎するよ。あぁ、こんな場所ですまないけどね。」

 

俺の言葉に安心したのか、二人も笑顔で返してくれた。

 

「それではこれから私達の主人となる貴方に真名を預けます!!私の真名は朱里といいましゅ!!はわわ、噛んじゃった・・・」

 

「わ、私の真名は雛里でしゅ!!あわわ、噛んじゃった・・・」

 

二人が噛みながらも預けてくれたので、俺達も同様に真名を預けた。

 

といっても俺には真名なんてないんだけどね。

 

「それで、これからの事を説明したほうがいいみたいだね。」

 

俺は早速帝都に向かっている理由を二人に話した。

 

俺が話し終わる頃には、二人も唖然としているようだった。

 

「でも、なぜ皇帝陛下自らがそのようなことを仰ったのか不思議ですね。」

 

「そうだね。いくら天の御使いって言っても、他の地域ではあまり信じられていないみたいだし。」

 

朱里と雛里はそれぞれ何か考えているようだったがやがて止めてこちらに向き直った。

 

「ご主人様、今帝都からどれくらいのところですか?」

 

「たぶんここくらいだと思うけど。」

 

俺は地図を広げて指を指した。

 

「丁度この道の真ん中ぐらいだと思うから、この調子で行けば五日もあれば着くんじゃないかな?」

 

俺が前来た時は四日かかったからな。

 

「・・・ご主人様、私が知っている道なら三日か二日で着けますよ?」

 

「本当!?え、まだその道通り過ぎてないよね?」

 

「はい♪あとちょっとで見えてくると思います。二手に分かれた道があると思いますが、それを右に進んでください。」

 

「確か俺は左だったな・・・。でもまだそこは整備されてないんじゃ・・・?」

 

「確かにこの地図ではそう書かれてはいませんが、数年前に整備されて、こちらの方が早く着ける様になったんです。」

 

・・・二人がいて助かったな。危うく回り道をしそうだった・・・。

 

俺は星に呼びかけて御者を交代した。

 

・・・まだまだ帝都は先だけど、五日もかからずに済むみたいだから気分は前より軽くなった。

 

一体皇帝をやってる人はどんな人なのだろうか?

 

俺はそんなことを考えながら馬の手綱を握り締めた・・・

 

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あとがき

 

第十一話いかがでしたでしょうか?

 

来週はコミケですね!!都合があって自分は行けなくなりましたが、友人に頼んで東方関係と恋姫関係のお土産を頼んでおきました。

 

皆様はどうでしょうか?

 

さて、これからその友人と外食に行って来るので今日はここまでにしておきます。

 

ではまた会いましょう〜ノシ

 

 

説明
第十一話目です。
最近なんだか音楽聴いてないなぁ〜
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コメント
既に頂けれている可能性もwww(ぇ(東方武神)
行き倒れってお二人さん・・・慎重に往かないと食べられるぞ?w(ぇ(深緑)
リョウ流さんへ、心待ちにしていただけると幸いです♪(東方武神)
ヒトヤさんへ、何でしょうね?彼女達の何かに引っかかったんじゃないんでしょうかね?(東方武神)
何に対抗意識を持ってるのでしょうか(ヒトヤ)
砂のお城さんへ、他の小説では霊帝はすぐに死んでしまいますからね。こういう展開にしてみました♪(東方武神)
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真・恋姫 一刀 霊帝 朱里 雛里 

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