『舞い踊る季節の中で』 第72話
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真・恋姫無双 二次創作小説 明命√

『 舞い踊る季節の中で 』 -寿春城編-

   第72話 〜 美羽的結局難局大冒険 〜

 

 

(はじめに)

 キャラ崩壊や、セリフ間違いや、設定の違い、誤字脱字があると思いますが、温かい目で読んで下さると助

 かります。

 この話の一刀はチート性能です。 オリキャラがあります。 どうぞよろしくお願いします。

 

北郷一刀:

     姓 :北郷    名 :一刀   字 :なし    真名:なし(敢えて言うなら"一刀")

     武器:鉄扇(二つの鉄扇には、それぞれ"虚空"、"無風"と書かれている) & 普通の扇

       :鋼線(特殊繊維製)と対刃手袋

     得意:家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(本人は無自覚)

        気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)

        神の手のマッサージ(若い女性には危険です)、メイクアップアーティスト並みの化粧技術

  (今後順次公開)

 

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美羽視点:

 

怖い目をした子供達に毬を返して、戻ってみると、

そこには先程までいた七乃の姿は無く、呼んでみたのじゃが、一向に姿が見えぬのじゃ。

妾は、街の人間の怖い目と、蔑んだ目に、どんどん不安になって行くのじゃ。

不思議なのじゃ、母様と姉様の仇を討つために生きて居った頃には、耐えられたものが、あの日より、耐えられなくなったのじゃ、

主様に命を助けられ、主様の胸で泣いたあの日より、妾は仮面を被る事が出来なくなったのじゃ。

それも、そうかもしれぬ……妾が長年被り続けた仮面は、孫策の手で、孫策の放った言葉で、粉々に砕かれてしもうたのじゃ。

それに主様は言われたのじゃ、

 

『 もう演技をする必要はないんだよ。 心のままに振る舞えば良いんだ 』

 

そう言ってくれたのじゃ、そして七乃にも同じ事を言ったのじゃ。

だけど、仮面を被らぬ事が、心を殺さずむき出しのままでいる事が、これほど不安になるとは思わなんだのじゃ。

………いったい、どうしたら、良いのか分からぬ……、

 

「…妾は、…妾は、どうやって帰れば良いのじゃ……」

 

そんな言葉が、勝手に口から出てしもうたのじゃ。

いつもアレ等に言われて、視察に出る時は、馬車に乗っているだけじゃった。

実際に視察する事など、許されなんじゃったから、妾にはただ眠いだけの事で、何時も馬車の中で半分寝ていたので、道など分からぬのじゃ。

こうして自分の足で街に出るのは、母様達が生きていた時以来なのじゃ、

それも小さい頃なのでよく覚えていないのじゃ。

そう言えば、あの時母様達からこう言う時、どうすれば良いか聞いた気がするのじゃ。

たしか……、

 

『 美羽、もしはぐれたら、思いっきり奇声を上げながら踊ってみなさい。

  そうすれば、誰かが見つけてくれるわ 』

 

………母様、今の妾には、いくら何でも、それが違う事くらい分かるのじゃ

 

『 あなた鈍いいし、すぐはぐれそうだから、よく覚えておきなさい。

  そうなったら、こう、棒を見つけてね、倒れた方に進むのよ。

  此は袁家に伝わる由緒正しい対処の仕方よ 』

 

………姉様、それは何か違う気がするのじゃ。

 

『 もう、お二人とも、あまり美羽様をからかっては駄目ですよ。

  美羽様、そう言う時はですね、危険がない限り、とりあえずその場を動かない事です 』

 

うむ、やはり此処は、いつかの七乃の意見を採用する事にするのじゃ。

 

 

 

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雪蓮視点:

 

 

「……あれから、動かないわね」

 

袁術が、通りすがる街の住人に恨みに視線を受けるたびに、

 

びくっびくっ

 

と体を震わせながら、半刻が経つ。

確かに迷子になったら下手に動かない事が、もっとも賢い手段だけど、

 

「………あの娘、やばいわね」

 

民にとって袁術達は、長い間圧政や横暴で自分達を苦しめてきた恨むべき相手、

その恨みをぶつける先である相手が、無防備に街の真ん中で突っ立っている。

噂が噂を呼んで人を呼ぶし、また我慢していた者も、長く見ていれば、我慢している恨みや怒りが、我慢出来なくなってきくる。

現に、袁術を囲む視線の数も増え続け、中には、明らかに殺意の籠った視線も多く感じる。

 

「まったく、張勲はいったい何をやっているのよっ」

 

私は小さく口の中で、張勲に文句を言いながら、遠目に袁術を見続け、

頭の中で、張勲以外のこの状況を生み出した人物達に、文句の言葉を叩き付ける。

もっともその連中は、今頃街の外で、晒し首になっているんだけどね。

 

この状況は、あの腐った老人達が、袁術と張勲に全ての責任を押しつけるために、

視察と称して、馬車で二人の姿を見せつけていた結果が生み出した事。

 

『 民の状況を知っていてなお、圧政を引く君主 』

 

そう思わせるために……、

そして、その唾棄すべき汚い老人達の思惑通り、民の怒りと恨みは、二人に集中した。

もっとも、城に出入りしている商人や、関わった者達は、事実に気がついていたらしけど、

己の利潤のためや、言っても仕方ない状態だった事もあり、そして何よりあの老人達を敵に回しても何の得も無いどころか、危険でしかなかったため、老人達の思惑が、そのまま事実として広がってしまった。

まぁ、袁術達に王としての力が無い事が、そもそもの原因なのだから、二人に罪が無い訳じゃないわ。

そんな事を思い返していると、三人の中年の男達が、袁術の前に立ち止まる。

 

「……なに、あいつら、昼間っから酔っ払っているの? これは本気でやばいわね」

 

人の事言えないけど、少なくても私はあんな酔い方はしない。

あんな、腐った魚のような目をするような酔い方は、

 

 

 

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美羽視点:

 

 

「こいつだ。 この餓鬼のせいで」

「こ・こんなやつが…」

「のうのうと生きてるなど」

 

妾の前で立ち止まった男達に、妾は今まで以上に怖くなった。

この男達の目は暗く澱んでおるのじゃ、そして何より……、

 

「な・何なのじゃ? わ・わ・妾に用でもあるのかえ」

 

孫策の時は、上手く言えたと言うのに、言葉が震えて旨く言えぬのじゃ。

 

「妾に用だとさ、何時までも何様のつもりでいるのやら」

「やるか」

「ああ、天の御遣いの庇護だろうが何だろうが、構やしねぇ」

「ちげぇ、ねぇ。 おいっ、ちょっと来て貰おうか」

 

男達は、嫌な笑みを浮かべながら、妾に手を伸ばしてくるのじゃ。

こ・こ・怖いのじゃ、

 

「まてっ」

「この糞餓鬼っ」

「逃がずか」

 

とっさに後ろに向かって、走り出したのじゃ、

後ろから、そんな男達の声が聞こえてくるけど、妾は必死で足を動かすのじゃ。

あの者達は、妾を傷つけようとしているのじゃ。

妾達がしてきた事を思えば、それは仕方ない事、

だけど捕まる訳には行かぬのじゃ、

 

そうだ助けを……駄目じゃ、誰も妾を助けてはくれぬ。

妾を助けてくれる者など、七乃と主様ぐらいなのじゃ。

……あと翡翠と明命も助けてくれるかも知れぬが、どちらにしろ、今は側にいないのじゃ。

 

妾は、必死に逃げるのじゃ、

道を曲がり、

路地を抜け、

もはや、元いた場所が何処か分からぬ程、走り続けたのじゃ。

 

 

 

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だけど、妾の体は小さく、走る速さも遅いのじゃ。

そして、次第に男達は近づいてきて、

 

がらがららっ

 

男の一人に、突き飛ばされ、立てかけてある竹の棒の山に突っ込み、地面に転ぶのじゃ。

そこへ、

 

がしっ

 

「ちょこまかと逃げやがって」

 

男の一人が妾の襟元を掴み、妾を持ち上げるのじゃ。

妾の手には、先程倒れた時にとっさに掴んだ竹の棒があるのじゃが……駄目じゃ、そんな事は出来ぬ。

妾は、手に掴んだ竹の棒を手放すと、

 

「ふんっ、観念したか、貴様のせいで息子は、餓えで痩せ衰え、骨と皮になって餓死したんだっ」

「俺の所は、娘を城に連れて行かれて、一月して戻ってきたと思ったら、そのまま自分で命を絶った」

「息子が三人とも、戦で死んだんだ。 全部貴様のぜいだっ! 息子を返してくれっ!」

 

男達は、妾に吐き出すかのように、妾に言葉をぶつける。

妾達のおかげで、受けた苦しみを、

妾達のおかげで、受けた悲しみを、

妾達のおかげで、失った者を返してくれと、

 

………苦しいのじゃ、

この者達の悲痛の叫びは、聞くだけで辛いのじゃ。

だけど、この者達はもっと苦し筈なのじゃ。

 

「なのに、貴様はのうのうと生き残っていやがるっ」

「天の御遣いだか何だか知らないが、庇護されて安心しきっていやがる」

「俺等の苦じみなど、素知らぬ顔で生ぎていやがる。 それが何より許ぜねぇ」

 

これは、妾達の罪の証なのじゃ、

主様は、妾達のせいではないと言ってくれるが、

間違いなく、此は妾達の罪なのじゃ。

逃れる事など出来ぬのじゃ。

……だけど、

 

「わ・妾を殴るのは良い。 そ・それで、おぬし等の気が済むのならば、そ・それは仕方な・ない事じゃ、

 じ・じゃが、こ・殺すのは駄目じゃ、 わ・妾を殺せば、お主等が罪に問われるのじゃ」

 

そうじゃ、妾は死ぬ訳にはいかぬのじゃ、

そして、この者達をこれ以上苦しめる訳にも行かぬのじゃ、

そう覚悟を決めたのじゃが、

 

「そんな事知った事かっ」

「貴様を生かしてたら、あいつが浮かばれねぇっ。 同じ目に合わせてやる」

「だが楽には死なぜるも゛んか」

 

男達に妾の声が届く事はなく、

血走った目で、妾を睨み付けながら、その腕を上げるのじゃ。

妾は、それを見て目を瞑り、

 

 

 

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雪蓮視点:

 

 

「まったく、問題ばかり引き起こしてくれるわね」

 

私は苛立ちげに、吐き捨てながら、逃げる袁術を追う男達を追う。

遠く離れていた分、追いつくのには時間が掛かりそうだわ。

それに、まだこの街の地理には詳しくないのよね。

 

袁術達の本当の姿を知っている今、

一刀の笑顔を取り戻してくれた今、

事情を知っている以上、私人としては、二人を恨む気持ちは、もう無いわ。

でも、民が二人を恨む事は止められないし、その事を王として、声高に言う訳には行かない。

だから、二人が罪を償う気持ちがある言う以上、二人の事は一刀に預けた。

一刀なら上手くやると思ってね。

 

でも、こういった事態が起きた。

起きないわけは無いと思ってたけど、問題を引き起こすのが早すぎるわ。

そして、この事態を引き起こしたのは、間違いなく二人の迂闊な行動が原因。

張勲らしくない浅慮な行動が、原因よ。

 

二人が動かなければ、こういった事態は引き起こされなかった。

もう少し民が落ち着いてから動くべきだったはずよ。

だから、私は袁術に同情はしない。

むしろ、感情を爆発させられたあの男達を哀れと思う。

私がこうして男達を追っているのは、男達にこれ以上馬鹿な真似をさせない事と、

一刀を悲しませないため、………決して袁術のためではないわ。

 

そして、複雑な路地を抜けた先で見たのは、

袁術が、男達に捕まり、ぶら下げられており、

袁術は、手に持った竹の棒を地面に放り捨てた所だった。

どうやら、竹を干してある所に突っ込んだようね。

地面に竹の棒が、あちこちに散乱しているわ。

 

袁術は覚悟を決めたように泣き顔のまま、男達に向かい合っているわ。

そして男達の罵倒に、袁術は涙を浮かべ、みっともなく歪めるも、男達の嘆きと苦しみを黙って受け止めている。

 

「へぇ−、あの娘、あんな目と顔も出来るんだ。

 ……それに本気で、もう仮面を被るのは止めたようね」

 

私は、予想外の袁術の覚悟と想いに、素直に感心した。

正直、袁術達に期待はしていなかった。

一刀が二人を助ける事を望んだから、

一刀の心の負担が少しでも軽くなるのなら、

一刀の言う通り、二人を助ける利もあったから、助けたに過ぎない。

 

だから、この機会にもう少し袁術達を見極めるため、事態を見守る事にした。

そのためなら、一〜二発ぐらい袁術が殴られるのは、仕方ないと思っていた。

それに……、

 

 

 

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美羽視点:

 

 

がっ!

 

「やめなさいよ」

 

目を瞑った妾の目の前を何かが通り過ぎ、

何かがぶつかる音とともに、そんな声が聞こえたのじゃ。

目を開けると、妾とそう変わらぬ背の娘が、

物を投げた姿のまま、此方を睨んでいた。

 

「い・つっつ…てめぇっ」

「なんだっ、子供が邪魔をするんじゃねぇ」

「こいつが、誰だか分がんねぇのかっ」

 

男達の荒げる声に、

邪魔をされた事に対する怒りに、

その娘は、軽蔑したような顔で、男達を睨みながら此方に歩みながら、

 

「知っていますよ。 袁術でしょ。 私達を苦しめた」

 

当たり前の事を言うように、平然と良いながら、足下に転がっている竹の棒を

 

からっ

 

乾いた音を立てて、蹴り上げたと思ったら、

 

がっ!

 

「…い゛っ!」

 

どさっ

 

妾を掴み上げていた男の悲鳴と共に、妾わは地面に落とされ、そのまま尻餅をつくのじゃ。

 

「て・てめぇー」「なんのづもりだっ」

 

上えから、そんな声が聞こえてくるのじゃ。

 

「何のつもりも何も、馬鹿な事をしている大人を止めているんです。

 だいたい、さっきから聞いていたら何ですか?

 子供が餓えて、死んだ? じゃあ何で貴方は生きているんですか?

 私の両親は自分の分を私に与えて餓え死にました。 私を生かすためにね」

「そ・それは、俺が死んだら、誰が家族を守る」

 

最初の男は、娘の突き付けた子供が助かりえた手段に、たじろぐのじゃ

 

「息子さんが、三人とも戦で死んだ? 気の毒とは思いますが、戦で人が死ぬのは当たり前の事です。

 それに、死ぬ覚悟をして戦に出た息子さんが、今の飲んだくれた父親の姿を見たらどう思うでしょうね」

 

二人目の男は、戦の生む悲劇に、子供の想いに、自分の今の姿を突き付けられ、顔色が変わって行くのじゃ

 

「て・てめぇ見たいな餓鬼に何が分かるっ! 俺の娘は・」

「私はあの人達に犯されたわ。 私みたいな子供相手に、二人がかりでね」

「……だ・だったら」

 

三人目の言葉の訛った男は、自分の娘と同じ目に合った娘に、それでも強く生きている事を、娘を死から守れなかったのは誰なのかと、突き付けられ、己の非力さに手足を震わせるのじゃ

そんな娘の言葉に、男達は呻きながらも、自分達の気持ちが分かるはずだと、何故自分達の邪魔をするかを不思議がるのじゃ。……それは妾も同じ思いじゃ。

だけど、その娘は力強い眼差しで、

 

「でも、この人に直接何かされたわけじゃありません、この人が、直接に悪いわけではないと言うのは、

 街の外で晒された首を見れば、子供の私にだって分かる事ですよ。

 それに、父も母も、私に人を恨ませるために、私を生かしたわけではないはずです。

 だから私は、戦が終わってから誓いました。

 私を生かしてくれた父と母のために、恥ずかしくない人生を歩むと」

 

そう、誇らしく言ってのけたのじゃ。

こんな子供が、大人達に負けない強い意志を見せたのじゃ。

 

「……し・知ったような事を」

「それでもやると言うのでしたら、次は手加減しませんよ」

「くっ」「くそっ」「……」

 

 

 

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娘の言葉と、気迫に気押されたのか分からぬが、男達は妾から離れ、消えて行くのじゃ。

 

からんっ

 

竹の棒を放り捨てた娘が、妾に歩み寄ってくるのを見て、妾は、

 

「あ・ありがとうなの・」

 

「そんな言葉どうでも良いです」

 

びくっ

 

娘の冷たい眼差しに、

娘の何かに耐えるような言葉に、

妾の体は小さく震えるのじゃ。

……当然じゃ、この娘も、妾のせいで、あの者達に……、

 

「貴女は、何であの時、あの棒を捨てたのです?

 諦めたのですか? あれくらいの事で?」

 

そうじゃ、この娘は怒りを我慢しているのじゃ。

何故、この娘が怒りを我慢してまで、その様な事を聞いてくるか分からぬが、

妾は答えなばならぬのじゃ、例えこの娘が何を考えていようと、妾が助けられた事には違いないのじゃ。

 

「できぬのじゃ」

「なにがですか?」

「もう、民を傷つける事など出来ぬのじゃ」

「えっ?」

「妾は、妾達は、おぬし達民をたくさん傷つけてきたのじゃ。

 だから妾は、もうこれ以上傷つけたくないのじゃ」

「何を今更勝手な事・」

「そんな事分かっておるのじゃ

 本来そんな事許されない事じゃと言う事はの、

 これは妾の我儘じゃ。 例え死んでも守り通す我儘じゃ」

 

妾の言葉に、娘は顔をしかめ、そして、

 

「はぁぁぁ〜〜〜っ、あ・呆れました。 本当にそんな事考えてたのですか?」

「当たり前なのじゃ、 妾はそんな事で嘘など言わぬのじゃ」

 

盛大に、心底呆れた様に言う娘に、妾は大きな声で反論するのじゃ。

そして、娘は地面に落ちた何かを拾うと、中を確認する…雑納袋? 

先程妾の前を通り過ぎたのは、これじゃったのか。

 

「よかった。 義母様に貰ったばかりなのに、硯が割れたりしなくて」

 

そう先程とは違い、年相応の嬉しそうな表情で、安堵の息を吐くのじゃ、

そしてその後、険しい顔で妾を見るなり、

 

「諦めたとか、馬鹿な事言ったら、ぶん殴るつもりでしたけど、その必要はないようですね。

 でも、貴女何を考えてるんですか。 こんな時期に貴女一人で出歩いたら、ああなって当たり前です!

 貴女が馬鹿な事しなければ、あの人達だって、あんな事をしなかったし、傷口に塩を塗られるような事は

 ありませんでした。 私もあんな嫌な出来事を話さなくて済みました」

 

娘の捲し立てる様な言葉に、妾の過ちを告げる言葉に、妾は胸が抉られたのじゃ、

妾は、妾は、また民を傷付けてしまったのじゃ……、

 

「分かったら、同じ事が起きる前に、とっと家に帰ってください」

 

そう言って、此処から立ち去ろうとするのじゃが、妾はこの娘に言わねばならぬ事があるのじゃ。

じゃから、妾は、意を決して、

 

「此処は何処なのじゃ?」

「は?」

 

妾の言葉に、娘は振り向き、

先程と同じ様な子供らしい表情で、呆れたように聞き直してきたのじゃ

 

 

 

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「……もしかして、迷子なのですか?」

「ち、違うのじゃ、迷子ではないのじゃ、 ただ道が分からないだけなのじゃっ」

「それを迷子と言うんです。 本当に、私より年上ですか?」

「何を言うか、妾はどう見ても立派な大人の女じゃ」

「どう見ても私と変わらないか、それ以下にしか見えません」

「ぬぉぉぉぉーー、違うのじゃ、妾は、これでも成人の儀は済ませているのじゃっ」

 

妾の言葉を疑う娘に、妾を子供扱いする娘に、妾は全力で言うのじゃ。

そんな妾に、娘は

 

「はぁーー、義母様の言ってた通りの性格ですね」

「ほぇ? 妾の事知っておるのかえ?」

「ええ、普通の人達より詳しい話は聞いています。

 最初は信じられませんでしたが、義母様の言う事です、信じる事にしました。

 それに貴女を見ていたら、そんな利口な事出来るとは思えません」

「ぬぉー、妾を馬鹿にするでないのじゃ」

 

妾の怒る声に、娘は溜息を吐きながら、今度はまた真面目な顔に戻ると

 

「貴女達の目的は、義母様から聞いています。

 でも民の殆どは、いいえ、全員と言っても良いですね。

 誰一人、貴女達の償い等求めていません。 あるのは貴女達に抱く恨みや怒りだけです。

 先程の人達の様に」

「……分かっておるのじゃ」

「それでも、あんな目にあった今でも、貴方は民に償いたいと言うんですか?」

「もちろんじゃ、妾は民の笑顔のために尽くすのじゃ。

 それが母様と姉様が望んだ事じゃ。 そして、妾と七乃が望んだ事じゃ」

 

娘の問いに妾は、真っ直ぐに答えるのじゃ、

あの者達の怒りは、妾達がやってきた事を想えば当然なのじゃ。

だから、たとえ殴られていようとも、変える訳には行かないのじゃ。

 

今の妾に何が出来るか知らぬ。

じゃが主様は、見つけて行けば良いと言ってくれたのじゃ。 一緒に見つけてくれると言ったのじゃ。

主様は、自分の罪であれだけ苦しんでおると言うのに、妾達と一緒に償ってくれると言ってくれたのじゃ。

罪深い妾達を、家族だと言ってくれたのじゃ。

そんな主様の想いに応えるためにも、妾は逃げ出す訳には行かぬのじゃ。

 

「春霞(しゅんか)」

「ん?」

「私の真名です。 貴女に預けておきます」

 

娘の突然の言葉に、妾は驚くのじゃ、

恨みを持つ妾に、真名を預ける等、あり得ないのじゃ、

 

「おぬしこそ分かっているのかえ? 真名を預けると言う事は・」

「先程の貴女の想いと言葉、それに真名を預けたのです。

 貴女が大人だと言うのなら、この意味が分からないとは言わせませんよ」

 

つまり、この娘は、妾を試しているのじゃ、

妾の先程の言葉が本当なのか、その言葉を最後まで果たす覚悟があるのかを、

妾が、言葉を違えたり、諦めたりすれば、それはこの娘の真名を穢すと言う事、

そしてそれは………、分かっているのじゃ、答えなど最初から一つしかないのじゃ。

じゃから、何を言われようと妾の答えは、

 

「なら妾も、真名を春霞に預けるのじゃ。 妾の真名は美羽じゃ」

 

そう、はっきり答えるのじゃ、

春霞の言った事、それは裏を返せば、

妾が妾であり続ける限り、妾を信じると言う事、

妾の想いは、真名を預けるに値すると言う事、

 

そして、

 

妾の"友達"になってくれる、と言う事、

 

 

 

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妾の答えに満足したのか、春霞は一度目を瞑り、

目を開けると、一度だけ見せた年相応の子供らしい笑顔を浮かべ、

 

「真名を預けた以上、美羽は友達です。

 迷子の友達を放っておけませんから、家まで送ります」

「だから妾は、迷子ではないのじゃ」

「迷子ではないのなら、美羽を此処に置いて行きますよ」

「…うぅぅっ」

「どうします? 迷子と認めるなら、家まで送りますよ?」

「……うぅぅ、認めるのじゃ、じゃから案内してたもれ」

「やっぱり年上に見えませんね」

「うぅぅぅ、春霞は意地悪なのじゃっ」

 

春霞の楽しげな顔に、妾は呻きながら、春霞に喚くのじゃ。

じゃが、意地悪されておると言うのに、妾はそんなに腹がたたないのじゃ。

妾は、そんな妾を見て、楽しげに笑う春霞を、

先に歩いて行く春霞を、いつの間にか笑みを浮かべながら追いかけるのじゃ。

 

 

 

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「ふーん、初めて街に買い物に出て、一緒に居た人と逸れたんだ」

「妾が逸れたのではない。 七乃が勝手にどこか行ったのじゃ」

「はいはい」

 

道すがらの妾の言葉に、春霞は呆れたように、相槌を打つのじゃ。

うぅぅ、妾の言う事を信じておらんのじゃ。

 

「そう言えば、先程の棍捌きは、春霞の年にしては見事なのじゃ」

 

春霞は妾と大して見た目は変わらぬが、見た目通りの年なのじゃ。

じゃから、妾は素直に感心したのじゃが、春霞は照れた顔をしながら、

 

「実は、あれが今までで一番上手く扱えたんです。

 義母様に習い始めたばかりだから、正直、ひやひやしてたの」

「習い初めたばかりで、あれとは、春霞も春霞の母様と言うのは凄いのじゃな」

「うん、私はともかく、義母様は凄い人。 そして私の恩人で、憧れの人です」

 

春霞は、自分の母親の事を話しはじめるじゃ。

あの者達から助けられた時の事

春霞の事のために、本気で怒ってくれた事。

汚名をきても、自分の信念を貫く高潔な所。

戦が終わって、身寄りのない春霞を、養女として引き取ってくれた事。

そして、強く、己に恥じない生き方をする事。

だから、そんな母親の様になるために頑張るのだと、

 

「それで、私を義娘にして最初にした事が、お説教なんですよ。

 普通そんな事しないですよね。 ふふふっ、

 でも、私があの時、自分の事を諦めた事を本気で怒ってくれました。

 

 『 逃げるのも、相手に負けるのも仕方あらへん、でも自分を捨てるように諦めるのは、あかん。

   それでも、どうしようもなくなったんなら、その時は、笑って相手に自分と言うものを、全力で相手

   に見せつけてやるんや。 ウチの義娘なら、その事よう覚えときっ 』

 

 そう言ってから、私を一杯抱きしめてくれました。 もう息が苦しくて気が遠くなるくらいに」

 

そう本当に嬉しそうに話すのじゃ。

じゃから、妾も話すのじゃ。 主様の事を、 妾達を救ってくれた事、 妾達に生きる道を示してくれた事、

罪深い妾達に、母様と姉様が望んだように、民の笑顔を望んで良いと言ってくれた事。

とても優しい事けど、時折とても怖い事がある、新しい家族の事を話すのじゃ

そして、

 

「じゃあ、此処までくれば分かりますね」

「うむ、この塀の向こうがそうなのじゃ」

 

そうじゃ、ここまでなのじゃ。

せっかく知り合えたのに、もうお別れなのじゃ

 

「また、会えますよ」

 

妾の思うておった事が分かったのか、

春霞はそう言って、反対側へ駆けて行くのじゃ。

そんな春霞を見送りながら妾は、思い起こすのじゃ、

街であった子供達の事を

民達の視線を、

子供達を失くした者達の苦しみを、

そして、ああやって笑顔で在ろうと頑張る者の事を、

 

妾も、春霞に負けて居られぬのじゃ。

春霞は、ああ言ったが、もう、いつ会えるか分からぬ。

じゃからそれまでに、春霞に溜息疲れぬよう、妾に出来る事を増やして行くのじゃ、

今日は無理でも、明日には出来るかもしれないのじゃ、

そして、民達の笑顔のために出来る事を、探すのじゃ。

 

主様の側なら、

七乃がいるなら、

妾は何処までも、頑張る事が出来るのじゃ。

 

 

 

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雪蓮視点:

 

 

袁術を中にぶら下げ、その不満を爆発させる男達。

このままでは、袋叩き所か、殺しかねないわね。

でも私は、今彼女を助ける気はない。

男達を見つめる人影を、視界の隅に捕らえながら、

 

「手を出すのは止めなさい。 張勲」

「ほぇっ、……やはり、ばれてましたか」

 

私の忠告の言葉に、建物の上から顔を出し、私の後方へと飛び降りてくる。

その間に事態は急変し、先程の人影……霞の義娘が飛び出していた。

一度、霞が自慢するように城に連れて来た時に会ったけど、私の勘は当たっていたようね。

あの娘が、年齢に似合わない礼儀正しさと、仁愛を持っている事は、話してすぐ分かったわ。

きっと御両親が愛情ある教育をしたのでしょうね。

そして、人を思いやれるだけの、悲しい経験もしてきた事も、

そんな娘が霞の義娘になって、誰かの窮地を放っておく事等しないはず。

例え、それが袁術であってもね。

 

なら、あっちは、あの娘に任せましょう。

それに私の勘が、もうあっちは心配ないと言っているしね。

問題は……、

 

「どう言うつもり?」

「どう言うつもりも何も、分かってて聞くなんて、孫策さんらしくありませんよ」

 

いらっ

 

張勲の相変わらず人を喰ったような態度に、私は苛立つ。

たしかに、張勲の言うとおり、だいたいの事は想像ついているわ。

まぁいいわ、今は話を進める事が大事よ。

 

「私は貴女の口から、聞きたいと言ったつもりよ」

「もちろん、美羽様の焦ったり、困ったり、涙を浮かべたり、いろいろな表情を、たっぷり影ながら・

 って、あの孫策さん、どうしたんです? いきなり剣に手を掛けて、そういうのは嬉しくないかなぁ〜と」

「私は、真面目に聞いているんだけど」

「だから、私も大真面目に・って、嘘・嘘ですから、剣を抜かないで下さい。

 流石に、もう誤魔化されて下さいませんね。 まぁ誤魔化されてくれるとは思いませんでしたけど、

 でも半分は本当ですよ」

「……半分ね。 で?」

 

私は話しを進めるために抜きかけた剣を戻して、呆れながら話の続きを促す。

 

「まぁ簡単に言えば、美羽様に現状を知って貰うためです」

「袁術至上主義の貴女が、袁術を危険に晒してまで?」

 

やはり、そんな所だったのね、と思いつつ、一応疑問をぶつけてみる。

張勲は困ったような、それでいて悲しそうな顔をし、やがて笑顔に戻ると、

 

「もちろん私一人の苦労で済む話しなら、美羽様を危険に晒すなんて事しませんよ。

 でも、美羽様はあの人達のおかげで、心もあの時よりさして成長されていません。

 ですから、」

「今置かれている立場を、きちんと把握しきれていない袁術に、それを分からせるには、

 言葉より、身をもって体験させるのが一番と考えた訳ね。

 これで袁術が民の恨みを恐れて、約束を守らなくなったら、どうするつもりだったの?」

 

 

 

-13ページ-

 

私の問いに、張勲は驚いたような顔をした後、心底おかしそうに、

 

「いやですねぇ。 美羽様が民に脅されたくらいで、諦めるわけ無いじゃないですかぁ

 奴隷の身に墜ちとは言え、美羽様は袁公路、正当な袁家の血を引く方ですよ。

 ご自身の本当の我が儘のためには、何処までも突き進むのが、袁家の血です」

 

そんな呆れるばかりの事を、何時もの……いいえ、それ以上の笑顔で言ってくる。

一欠片の疑いも無く、袁術が諦める訳無いと言ってのける。

少なくとも、張勲の目からは、そう感じられたわ。

そして、

 

『 これは妾の我儘じゃ。 例え死んでも守り通す我儘じゃ 』

 

そんな袁術の声が、聞き耳を立てていた私の耳に、飛び込んでくる。

 

(くすっ、確かに我が儘で、呆れるくらい真っ直ぐな想いね)

 

そして、此が本来の袁家の血、

袁家を四公を配するまで大きくした、本当の力の源。

そしてそれ故に、くだらない者達に利用され、腐敗させられた。

 

「今、とても良い表情していますよ」

 

そんな張勲の私の心のを見透かしたような言葉に、張勲の嬉しそうな顔に、私は慌てて顔を引き締める。

……たくっ、油断も隙もないわね。 それに今本当に問題にしているのは、あの娘の事ではないわ。

 

 

 

-14ページ-

 

霞の娘と袁術の遣り取りをもう一度目にいれてから、

 

「此処でゆっくり話せないわね。

 あの二人の警護と男達の捕獲をお願いね」

 

私の何処ともなしに掛ける言葉の後、何処からか猫の鳴き声が聞こえて来たのを確認してから、私は張勲に目で促してから、一緒にその場を離れる。 これ以上ここに居れば、あの娘達の邪魔になりかねないわ。

 

「……あの〜、やっぱり、あの人達は」

「当たり前でしょっ。 街のあちこちを、あれだけ目立って袁術を追い掛け回したのよ」

 

張勲の言葉を、私は冷たい声で黙らせる。

天の御遣いのである一刀の所有物である二人に手を出すと言う事は、

一刀を保護していると言う形を取っている孫家に、喧嘩を売ると言う事だし、

他人の所有物を、危害を加える目的で追い廻したのは事実。

これは立派な犯罪行為で、信賞必罰を、民に示さなければいけないわ。

それに、私がそれを追いかけたのも見られている以上、ますます見逃すわけにはいけないわ。

見逃せば、王家である孫家が民に舐められる事になり、政に支障が出かねないわ。

 

「もっとも、相手が奴隷である袁術だし、実害が出た訳ではないから、軽い労役程度で済ますつもりよ」

 

たしか"ぼらんてぃあ"とか一刀は言ったかしら、民の為の奉仕活動で、鞭打ちや過料させるまでもない場合には有効な方法と、冥琳や翡翠が話していたわね。

まぁなんにしろ、体をきちんと動かして、その結果街が良くなって行くのが目で分かるようなら、あの男達も、まともに働く事を思い出す、きっかけになるかもしれないわね。

 

私達は表通りに出ると適当な茶館に入ると、店員に前もって多めの金と店を貸し切るようにお願いしてから、張勲に座るように促し、やがて運ばれてきた茶を喉に流し流し込む。

鼻腔を擽る様に、茶の香りが私の口と喉を満たし、私の頭の中を少しだけ風通しを良くしてくれた。

でも……、

 

「やっぱり、一刀の茶には程遠いわね」

 

私の漏らした言葉に、張勲は苦笑する。

自分で無茶を言っているのは分かっている。

それに、一刀から茶館を取り上げた私が言える事では無い事もね。

それでも、つい比べてしまうほど、一刀の淹れるお茶は、私にとって印象強く、心休まるものだった。

その事は、私の胸を痛めるけど、王としての判断は、今でも間違えているとは思っていないわ。

気分が重くなる事をつい考えてしまいながら、私は張勲がお茶を数口飲むのを見届けた後、

 

「私を利用したのは、百歩譲って許してあげるわ」

 

私の言葉に、張勲は笑みを崩さないでいる。

その笑みに、私は自分の考えが間違えていなかったことを確信した。

だいたい袁術至上主義の張勲が、袁術を実の妹のように可愛がっている張勲が、何も手を打たずに袁術を危険に晒す訳ないわ。

本来は街に出て、民の反応を見させるだけだったのでしょうけど、私の存在に気がついたため、計画を変更し、袁術に、民の怒りや恨みの強さを、直接教える事にした。 ………恐らく、想定の一つとしては、考えていたのでしょうけどね。

 

「でも、私が止めなかったら、貴女は何をしようとしていたの」

 

殺気を混ぜた冷たい言葉を張勲に叩きつける。

嘘や誤魔化そうとしたならば、どうなるか前もって警告を発しながら、

だけど、張勲は笑みを崩さず、腰の後ろから、数本の投適用の小さな短刀を机に置き、

(この手の物は全て取り上げたはずだけど、いったい何処から? 油断ならないわね)

そして、次にその口から紡いだ言葉に、私は絶句させられた。

 

「むろん、『 一〜二発は仕方ないかなぁ〜 』なんて思っていた、

 どっかの誰かさんの足元に、此れを投げてました。 てへっ」

 

少しも悪ぶれもせず、笑みを浮かべたまま、想像外の言葉に私は驚きつつも、私は、以前明命が報告してくれた張勲の言葉を思い出す。

 

『 孫家が民を裏切らない限り、北郷さんを裏切らない 』

 

張勲が己の真名を賭けてまでの約束。

そして、張勲はその約束を言葉にした時、

此処まで読んでいたのだと、私の勘が告げた。

自分達が、一刀に預けられる事も、

私達が一刀を大切にしている事も、

そして、それが何処まで影響するかを、

袁術の約束がどれだけ困難な道で、どんな問題があるかを、

張勲は冷静にあの時見極めていたから、あんな約束を自ら言い出したんだわ。

 

 

 

-15ページ-

 

そして張勲は、先程『 …あの〜、やっぱり、あの人達は 』と言ったわ。

あの時は、ただ自分達が引き起こした事で、民が罪に問われる事を悔いての言葉だと思ったけど、

今思えば、それだけでは無いって事が分かる。

あれは、私達の行動理念や思考の再確認と、その事を私に気が付かせるための一手、

それに、あの約束は見方を変えれば、袁術の約束に加え、

自分達は、孫家に従事する訳ではなく、一刀を信じ、民の笑顔の為に生きると言う事、

民に害する存在になるなら、敵に回ると言う宣言だわ。

 

そして、投擲用の短い短剣は、奴隷の身に落ちたとは言え、民の一人と言える袁術を、数発は仕方ないと思った私に対する警告と、私共々、あの男達の前に強引に出させるためでしょうね。

幾らあの男達でも、王である私の前で、無茶をやればどうなるか分かっているはず。

むろん私の考えや、私が張勲の言いたい事に気が付くと、と分かった上での過剰な警告。

 

私は張勲の能力や想いを、まだ見誤っていた事に、そんな甘い判断をしていた自分に舌打ちをする。

袁術や張勲の民を想う覚悟、それは奴隷の身に堕ちようと、その想いは薄れる事等無く、むしろあの腐った老人達から解放された今、強くなっているかもしれないわね。

………逝ってしまった人達の想いを無駄にしないためにも、

そう言えば、冥琳や翡翠、そして穏が驚いていたわね。

 

『 よく、今まで民が暴動を引き起こさなかったものだ 』

 

そう、冥琳達にそう言わせる程、この国の実状は疲弊していたわ。

高官である袁家の老人達が、ろくに仕事もせずに、やりたい放題に私腹を肥やしていては、それも当然の事、

でも、私達が事を起こすまで、黄巾の騒ぎに乗じた下種な連中や、賊に堕ちる連中は居ても、本格的な一揆は起きなかった。

あの腐った老人達のおかげで、あんな手段しかとれなかったとはいえ、もし、本格的な一揆が起きていれば、民はもっと酷い目に遭っていたはずよ。

一揆は民も国も疲弊させる。

私達の準備が整う前ならば、それこそ、その隙を乗じた他国に飲み込まれ、属国としてもっと酷い重税が課せられていた可能性が高かったでしょうね。

張勲は、それを理解した上で、内外の敵には嫌がらせのような手を打ち、目の前で数と言う誰にでも分かり易い兵力で示威行為をして見せ、戦を起こさず相手の兵力と反抗する意志を押さえていたのでしょうね。

 

そうやって、この広大の土地を幼い袁術の代わりに、事実上たった一人で統治していた。

 

 

 

-16ページ-

 

私は、今までの考えを纏めるように、茶を口に含み、

王として、私人として、熟慮した上で、

心を決めるように、茶を喉を通し飲み込んでゆく。

 

……二人を、認めるしかないわね。

 

此処まで、覚悟を示されては、

二人の想いを、分かってしまっては、

認めない訳には行かない。

一刀が二人を助けた思いも、翡翠と明命が、早々に二人に真名を許した理由も、今なら良く分かるわ。

この二人は、私達の想いと変わらないと言う事が、

 

『 民の笑顔を守りたい 』

 

多くの権力者から見たら、そんな馬鹿けた想い。

母さんが言い出した想い。

でも私も、そして冥琳達も、

そんな想いに心から賛同した。

だからこそ、今の孫家があるわ。

そしてこの二人の想いと覚悟は、そんな皆と何の遜色は無いわ。

 

惜しいわね。

今なら良く分かる。

張勲の能力は、方向性は違うけど、たぶん冥琳や翡翠達並みにあるわ。

彼女が、私達に協力してくれれば、どれだけ助かる事か……、

だけど、それは許されない事。

 

『 あの二人の名前を、この地を治めるために利用するだけ利用して、政治の世界から遠ざける 』

 

これは、二人の命を助ける上で、孫家を支える氏族や、孫家の老人達が求めてきた前提条件の一つ。

まぁ当たり前と言えば当たり前の事なんだけど、私としては、張勲の能力をこのまま埋もれさせるのは、もったいないと思った。

 

そう言えば、一刀が個人的な頼みとか言って、何か色々許可を貰いに来ていたわね。

あの時は、一刀に色々無茶させてしまった事と、今回の一番の戦功をたてたのに、大した内容でもない事もあって、詳しい説明も聞かずに許可したけど、もしかするとこの二人に関係しているのかもしれないわね。

 

 

 

-17ページ-

 

私は、此方の考えを見通していそうな、明るい笑顔を向けている張勲に、もう一度鋭い眼差しを送る。

二人を認めるのは良い、二人の想いも、覚悟も嘘は無いと私の勘が言っている。

だけど、もう一つだけ確認しておかなければいけない事がある。

それは……、

 

「貴女達が一刀を隠れ蓑に利用するのも、一刀も承知の上の事だから、やりすぎない限り構わないわ。

 でも、それがどう言う事なのか、分かっているの?」

 

民に対しては、もう聞かない。

理解してしまった以上、それを今更、口に出すのは彼女達の想いに対する侮辱でしかない。

だから私が張勲に問うのは一刀の事。

張勲は、孫家が民を裏切らない限り、一刀を裏切らないと己の真名に誓って約束した。

でも、それは一刀に尽くす事と同義ではないわ。

一刀のために貴女は何処まで出来るの?

一刀が傷つき苦しんでいる時、貴女は一刀の力になる気はあるの?

 

『 貴女は袁術に尽くすように、命を懸けて一刀に尽くす気はあるの? 』

 

私は張勲にそう聞いている。

二人の民への想いも覚悟も認めるわ。

でも、その為に一刀を利用するだけのような人間を、私は決して認めない。

家族を本当に悲しませるような人間を、一刀が何と言おうと私は許す気はないわ。

私は殺気混じりの覇気を、全力で張勲に叩きつける。

嘘も誤魔化し等、一片たりとも許さない。

そうと感じたならば、その時は………、私は南海覇王の鞘の感触を左手で確認する。

 

私の覇気の余波に、店の人間が腰を抜かしているけど、悪いけどその為に店を借り切ったのだから勘弁してほしいわ。

だと言うのに、張勲は何故か面白そうな、そして優しげな笑みを浮かべている。

張勲に一刀のような真似は出来ないはず。

だと言うのに、私の覇気を浴びて平気なのは何故?

あるとしたら、それは張勲にとって私の問いかけが、あまりにも当たり前の事なのか……

 

「ふふっ、本当に、ご主人様の事が大切なんですね」

「…なっ!」

 

楽しげに、私を眺めながら、張勲はそんな事を言って来た。

 

『 ご主人様が傷つく事が、そんなに心配なんですね 』

 

と、その思いもかけない張勲の言葉と態度に不意を突かれ、私は思考が中断され、顔が熱くなるのが分かる。

い・いけない、これは張勲が、話をはぐらかしているだけ、

此処で動揺しては、張勲に話しの主導権を握られかねない。

とにかく、話を戻さなければ、そう思った時

 

「まぁ、そんなどうでも良い事は置いておいて、私のご主人様への忠誠心でしたよね」

 

と、私の考えを読んでいるかのように、張勲は楽しげにしながら、自ら逸らした話を元に戻す。

………それにしても、どうでも良いとは、言ってくれるわね。 大体何でそんな楽しげなのよっ!

 

「私にとって、美羽様が一番なのはこれからも変わりません。

 でも、その美羽様があれだけ懐かれている以上、美羽様の次位の位置に居ますよ」

「……だったら最初からそう言いなさいよ」

 

張勲の言葉に、私は疲れた言葉を吐き出す。

そこへ、

 

「ご主人様に何処まで尽くすかと聞かれれば、美羽様と一緒なら肉奴隷になるのも、一向に構いませんよ」

「ちょっ!」

「美羽様がご主人様の物で貫かれた後で、そのまま美羽様と御主人様ので汚れたそれを私に、あぁ……」

「ちょちょっ、待ちなさいっ」

 

突然とんでもない事を言い出す張勲に、私は言葉を失う。

だいたい、何でそこで恍惚とした表情しているのよっ!

それに自分の本当の主である袁術を肉奴隷って、

………一刀、まさか二人に手を出していないわよねっ!?

 

 

 

-18ページ-

 

「な〜んて言ったらどうします?」

「へっ?」

「将来的には、それもありですけど、やっぱりここは、翡翠さんや明命さんの方が先ですよね」

 

楽しげに、それでいて悪戯っぽい笑みの彼女の表情に、私は、自分がからかわれている事に気が付く。

そして、それが彼女なりの答えなのだと言う事も……、この娘もいい加減屈折しているわね。

それにしても、冗談染みた口調なのに、今の言葉全部本気と感じるのは、気のせいかしら?

張勲の言葉と態度に、疲れがどっと押し寄せてきたため、私は苦笑を浮かべながら、

 

「……あのね・」

「そうそう、孫策さんに一つお聞きしたい事があるんですけど、

 ご主人様のあの無自覚さと鈍感さって、本気なんですか?

 最初は気が付かない振りをしているだけなのかなぁ〜、と思ったのですけど、どうも違うようですし……」

「……残念ながら、正真正銘、その方面に関してだけは、信じられない程朴念仁よ、あの馬鹿」

 

人の言葉を堂々と無視して聞いてくる彼女に、私は溜息交じりに応えてあげる。

まぁ、確かの張勲の疑問はもっともだと思うし、こんな事あの二人に直接聞けるわけないわよね。

 

「はぁ〜〜……、翡翠さんも明命さんも、大変だったんですねぇ〜……」

 

そう二人に同情するような面持で、彼女は茶を啜った後、何故かそのまま顔を上げ、

 

「……こんなに分かりやすいのに」(ぼそっ)

 

彼女が何を呟いたか、いまいち聞き取れなかったけど、何でそこで私を見るのよ……、何となく憐みの眼差しを向けられたようで面白くないわ。

 

でも、とりあえず、彼女が一刀のためにも、二人に協力してくれる気がある事は、今の言葉から分かったわ。

そして、何処まで本気なのか分からないけど、一刀に対してそれなりに尽くす気があると言う事もね。

多少引っ掛かる所はあるけど、そんな事は些事でしかないわ。

なんか掌で踊らされた気がしないまでもないけど、まぁ得られた答え事態に文句は無いから構わない。

私は追加の迷惑料を机上に置いて席を立ち、

 

「今回は、見逃してあげる。 でも、次同じ様な事をすれば、どうなるか分かっているわね」

 

もうそんな事は無いとは分かっている。

今回は、あくまで特別で、二人のこれからに必要な事だっただけ。

あの男達には気の毒だけど、見せしめも必要な事ではあったわ。

だけど、そうと分かっていても、国を治める者として言わなければいけない言葉、

張勲は、そんな私の意図全部を分かっているかのように、何時もの笑みを浮かべている。

まるで、『もちろん、分かってますよ〜』なんて、何時もの明るい口調が聞こえてきそうなくらいに。

 

……まったく、これで人をからかう癖さえなければ、本当に良い娘なのにね。

そう言えば、翡翠も時折とんでもない悪戯を仕掛けて来るし、穏は穏で妙な性癖を持っているわ。

亞莎に関しては分からないけど、普通とは言えない気がする。 冥琳に至っては……言うまでもないわね。

張勲は肩書は大将軍だったけど、実質は軍師と言える。

偏見かもしれないけど、軍師と言う人種に、まともな性格の人間って、いないのかもしれないわね。

でも、そう考えれば張勲の性格も納得いくのよね〜。

…と、そうそう忘れるところだったわ。

私は自分でも失礼だなぁ、と思うような事を、頭の中で浮かべていたのを止め、

 

「雪蓮、次からはそう呼びなさい七乃」

 

私の言葉に七乃は、今度こそ鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をする。

まぁそれも当然よね。 一緒に住んでいる翡翠達ならともかく、一国の王である私が、奴隷の身に堕ちた自分達に真名を許すなんて、考えもしていなかったでしょうね。

うん、なんか七乃のそんな顔を見たら、少し気がすっきりしたわ。

やっぱり、踊らされてばかりじゃ面白くないものね。

 

そんな呆然とする七乃に、袁術・美羽にも同じ事を伝えるよう言葉を残すと、店を後にする。

まだ、日は高いし、まだまだ廻りたい場所はあるけど、城に戻る事にした。

美羽と七乃にあったおかげで、やる事が出来てしまった。

むろん、あの男達への処遇もあるけど、そんなものは、伝令一つで済む事。

たしか、冥琳達の手伝いをさせるって言っていたから、ちょうど良いわね。

 

一刀、今度は前みたいに誤魔化されてあげないわ。

本当に、二人の身体が目的でなかったのか、

二人を差し置いて二人に手を出していないのか、

しっかり確認させてもらうわよ。

 

でなければ、あの二人の一刀への懐き様、説明がつかないわよ。

 

 

 

-19ページ-

某城内にて:

 

 

「何度も言うが、俺は無実だっ」

 

「だったら何で逃げるのよっ! 冥琳、そっちに行ったわ」

 

「お前達、捕まえようと思うな、ただ道を塞く事だけを考えろ」

 

「そもそも、何で冥琳まで孫策と一緒になって、兵まで駆り出して、俺を追いかけるんだよ」

 

「北郷、無実と言うのなら、抵抗等せずに縛に付くが良い。

 おいそこの侍女、外の警備の者も呼んで来い、あと非番の者もだ」

 

「さぁ一刀、これ以上騒ぎを大きくしたくなかったら、大人しく訊問されなさい」

 

「だあぁぁ、ひたすら同じ問答を繰り返すのは尋問とは言わん。 あれは拷問だっ」

 

「どっちでも良いわよ! とにかく大人しく捕まりなさいっ」

 

「そう言う事平気で言う奴に、誰が捕まるかーーーーっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

-20ページ-

あとがき みたいなもの

 

 

こんにちは、うたまるです。

 第72話 〜 美羽的結局難局大冒険 〜 を此処にお送りしました。

 

まぁタイトル的には、後悔しちゃっています。

幾つか候補はあったのですが、どれもこれも、これ以上にイメージに合わず。

親の所有するGAMEから持ってきました。

さて、それはさておき、今回は大きく分けて美羽編と七乃編に分かれています。

二話に分けても良かったのですが、まぁ一話でも問題ないしと言う軽いノリで、そのまま投稿しました。

皆様のご想像通り、美羽の迷子は七乃の思惑どおりで、美羽の困った姿を楽しんでいた事に間違いはありませんが、その真意は如何でしたでしょうか?

そして、再び登場してきたあの可哀想な娘事、春霞。

元ネタは、毎度おなじみの『龍狼伝』で、張遼に幼女もとい、養女が居たので、この外史の霞の性格的にも、いても問題ないだろうと判断し、美羽達に対する庶民の最初の理解者として登場させてみました。

性格は、前回のか弱さの中にも確りとした性格と優しさに加え、霞修正が入っています(w(今後出るかどうかは不明)

 

今回更新が遅れたのは、七乃編(と言うかむしろ雪蓮編?)が原因です。

何度書き直した事か……自分のプロット構成の甘さを痛感しつつも、懲りずに、妄想だけは膨らましてます。

とりあえず王として、私人として、色々複雑な立場と想いのある雪蓮でしたが、無事二人に真名を許すまでに信頼を受ける事になりました。

 

さて、次回は………貯まったプロットの中から、どれを書こうかまだ選出中です(汗

 

では、頑張って書きますので、どうか最期までお付き合いの程、お願いいたします。

説明
『真・恋姫無双』明命√の二次創作のSSです。

街で迷子になってしまった袁術。
袁術を恨む者達の視線に晒され続ける袁術に、危機が迫る。
そんな袁術を遠くで見守っていた孫策は……、

拙い文ですが、面白いと思ってくれた方、一言でもコメントをいただけたら僥倖です。
※登場人物の口調が可笑しい所が在る事を御了承ください。
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コメント
雪蓮が凄く可愛くて可哀想なんですが……本当に、分かり易いのに。雪蓮自身気付いていない、いや、気付こうとしていない、かな?一刀君、君はどこまで……そして、早く真名で呼んであげてくれ……そうすれば、嫌でも雪蓮も自覚しそうな予感が。(フェイト)
袁家の血たる我侭さをこういう方向で発揮する美羽は本当に今後が楽しみな娘ですね。霞に義娘ですか、霞なら良い肝っ玉母ちゃんになって良くも悪くも娘を導く親になりそう^^七乃の美羽至上主義は変わる事のない事実だから今回の行動も何かあるかと思ったけどそういうことだったんですね、まあ楽しむ気もあったにしろwやはりこの人色々凄い人物だよな^^;(深緑)
320i様、実年齢のかなり離れた友達ですが、原作では鈴々も街の子供たちと遊んでいるので問題ないかなぁと思っています(うたまる)
狼来様、 ぬぉぉぉぉ、まだ誤字がありましたか、 有難う御座います さっそく修正いたしました(うたまる)
砂のお城様、一刀が別に性に関して綺麗になったわけではなく、置かれた立場と、二人への感謝の気持ちが、一刀を抑えているだけのつもりです。 あっちに関しての性能は・・・・・秘密です♪(うたまる)
誤字報告 P2 あなた鈍いいし→あなた鈍いし かと(狼来)
15pあのやっぱり、あの人達は あのが多くないですか?(2828)
jackryさま、それが、一刀ですから(w 原作の魏√ の印象がどうにも強いです(w(うたまる)
紫電様、七乃は美味しいキャラだと思うんですよね。 萌将伝はまだやっていないので、どういった会話が繰り出されているかとても楽しみにしています(うたまる)
血染めの黒猫様、春霞は、霞と霞の部隊にとって、袁術に見切りをつけるきっかけとなった娘です。 きっと霞は義母として姉として、師として良い保護者になると思います。 (反面教師も含めて(w)(うたまる)
future様、まぁ、お約束ですから(w(うたまる)
瓜月様、間違いなく七乃は楽しんでいるでしょうね(w でも、それは七乃の強さであり、悲しさなんだと思います(うたまる)
ねねね様、七乃にとって、今回の出来事は多くの目的や意義があったと思います。 それを一つ一つ語る事は出来ませんが、美羽に理解させるだけでは無いと思いますよ。(うたまる)
samidare様、それが、うたまるワールドですから(w (うたまる)
更新お疲れ様でした。まさか霞の養子としてあの子が登場して美羽の友達というか理解者になるというのは予想外でした。この一件で雪蓮が二人のことを認めましたが、最後の鬼ごっこどうなったのか気になりますね。(血染めの黒猫)
一刀の死亡フラグが立ちました。・・・・・・・・あ、一刀がwww(future)
七乃も随分と大胆な方法をとりましたね、確かに理解が早いと思いますが…。 霞が親…?…霞が若いから違和感があるのかな? 次回「みうらんかー」(ぇ(ねねね)
いい話だな~、とか思っていたら、最後の最後で笑ってしまいましたよ(samidare)
nanashi様、それを言ったら、身も蓋もない気が(w でも、普通の人が人気でましたよね、白とか華とか(w(うたまる)
GLIDE様、あらら、違和感ありですか・・・・・いいおっかちゃんになりそうな雰囲気あると思うのは私だけでしょうか?(うたまる)
よーぜふ様、七乃の美羽至上主義は相変わらずですが、その優しさは確かに本物だと思います。 今回はその優しさが、ほんの少し美羽以外にも向いた御話でもあります(うたまる)
hokuhin様、美羽と春霞は実年齢で大分差はありますが、良い友達になってくれると思います。・・・・・・実年齢と精神年齢が、どう見ても逆ですけどね(汗(うたまる)
天魔様、確かそんな内容だったと思います。 子供の頃でしたが、すでにその時遺物とも言える筺体とソフトです。 残っているだけ思い入れのあるGAMEだったのだと勝手に判断しています(うたまる)
アボリア様、七乃は自分では卑下していますが、本当は他の軍師達に負けない凄い人だと思っています。 そんな七乃が美羽を無意味に危険にさらす訳ないと思いますよ。 そんな七乃が美羽と共にどんな償いをしてゆくのか見守りください(うたまる)
poyy様、復讐と言う鎖から解き放たれた美羽。 きっとその翼を広げ、空高く羽ばたく日が来ると思います。(うたまる)
軍師が普通ではないのは、普通だったらその分普通じゃないキャラに出番などが奪われるから、その分変わった個性を持って目立つよう策を弄しているんだろうな 武将の方も普通と呼ぶには疑問に思うような個性もっているけどね(nanashi)
霞が親・・・違和感!!!!www(GLIDE)
本来持つ七乃のダメな部分を前面に押し出しつつ、美羽に対する優しさが・・・いい。 一瞬霞の娘??ってなりましたが、あの子ですか(よーぜふ)
美羽様に初めてのお友達ができてよかったですね。そして雪蓮さん、軍師にまともな人間が居ないじゃなくて、まともな人間じゃないと軍師になれないかもしれませんよw最後に一刀は捕まってしまったのか気になる。(hokuhin)
・・・・・・親が所有するゲーム・・・・・・彼の有名な(?)ペンギンが母親に会いに行くゲームですね!?(天魔)
更新お疲れ様です 七乃さん、ただからかっているだけだと思ってましたが深い意味があったんですね それと、まさか霞さんが養女を貰っているとは驚きです(アボリア)
このことでさらに美羽は成長しますね。そしてあの子霞の娘になったのか。(poyy)
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