恋姫無双SS魏√ 真・恋MIX 12話
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一騎打ちから一ヶ月が経過した・・・・

俺はあの後、蜀併合の為の書類作りや通達の指示、そして法の草案作りにと忙しい日々を送っていた。

そんな俺を桂花が呼びに来る。

「一刀様、そろそろ顔見せの時間ですが・・・。」

都では大陸統一のお祝いのために祭りが開かれていた。

今日は司政部でパレードが開かれ、3国のトップが集まる予定と成っていた。

「あぁ、行くよ。ちょっと待ってて。」

俺は制服に着替えると、桂花と一緒に部屋を出た。

不思議なものでこの制服はなぜか全く汚れも傷みもすることはなかった。

別の次元のものだからなのか原因はわからないが、しかし、そのことが俺の天の御使いの信憑性を深めているのだから侮れない。

歩きながら俺は桂花に声を掛ける。

「やっと此処まで来たね・・・桂花達のお陰だよ。ありがとう。」

「そんな、もったいない。全ては一刀様が素晴らしいからです。私も丞相として一刀様に一生お仕えしていきます。」

「そうだね、これからもよろしく頼むよ。」

「・・・・はい。」

 

照れる桂花と話をしながら歩いて行くと、宮殿の入り口に付いた。

そこには席が設けられていて、そこからパレードを見学すると言う手筈になっている。

「遅いですよ、一刀さん。」

すでに座って待っていた桃香が声を掛ける。

「桃香はいつも可愛いね。今日は何時に来たの?」

「もう1刻も前ですよ。待ちくたびれちゃいました。」

そんな桃香に隣の愛紗が諫める。

「桃香様、北郷様に失礼ですよ。」

「もう、愛紗ちゃんったら相変わらず堅いんだから。一刀さんにも下の名前でよいって言われたのに・・・。」

頬をぷっくりと膨らませる桃香。

天真爛漫な彼女はそんな表情も可愛らしい。

そんな彼女に後ろから声が掛かった。

「桃香は相変わらずだわね。」

「雪蓮さん!」

桃香が声をする方を見ると、そこには冥琳を連れ添った雪蓮が立っていた。

「雪蓮と冥琳も良く来たね。今日は楽しんでいって。」

俺はそう話しかけると、自分の席に座る。

そうして祭りは始まった。

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祭りも中頃にさしかかったところ、少し用事で中座した俺は玉座の間にいた。

少し疲れたので一休みしていようと思った俺だが何か周りが騒がしくなってくる。

最初は祭りで浮かれた春蘭や季衣達が暴れているのかとも思ったが様子が違うようだ。

『何事だろう・・・・・?』

国境付近ならまだ安定はしていないもののこの辺の情勢はかなり平穏だ。

騒ぎを起こせる者が居るとは思えない・・・・・

そうしていると慌てるように走ってきた警備の兵が扉の前で進言した。

「突然侵入者が現れまして、真っ直ぐこちらに向かっています。」

「警備の担当の凪達はどうしたの?」

「楽進様達や。たまたま居た関羽様にも手伝って貰ってますが、止められません。」

「おいおい、愛紗達でも止まらないなんていったいどういう事だ。他の国の要人も今はいるんだ。何とか捕まえるように兵を動員しろ。」

「それが・・・・うわっ!」

突然吹き飛ばされる警備兵。

そして扉が開き、そこには一人の少女が立っていた。

少女は俺を一瞥すると部屋の中に入ってくる。

俺はその圧力に一瞬声を失った。

しかもその後にみたことのあるビキニパンツのマッチョも続く。

そして、俺がその様子を静観していると、その少女は口を開いた。

「北郷一刀。私は貴方を迎えに来たわ。」

 

・少し時間が戻り華琳と貂蝉の会話

 

「そんなことが出来るの?」

少女はマッチョな筋肉男に移動しながら尋ねる。

「ええ、ご主人様があの外史から消えたのは、世界のキャパシティ不足のようね。」

「きゃぱしてい?」

「世界にはそれを支えるだけの器があるの。その器に入り切らなくなったと言う事よ。」

「でも、それまでは平気だったのに、なぜその時になって突然消えたの?」

「んー、ちょっと説明づらいわね。読者に解るように説明するわ。」

「どくしゃ?」

「ええ、要は、世界は一つのHDDのようなものなの。」

「しかも、人、1人1人はファイルなのだけど同じサイズじゃないの。」

「その魂や存在の大きさにより皆違うサイズが当てはめられている・・・。」

「あの外史が1TバイトのHDDだとすればご主人様のサイズは・・・そう、1Gバイトくらいなの。」

「一般人は1バイトくらいかしら。」

「ご主人様があの世界に入ったことで一杯になってしまったキャパはその世界の自浄作用で小さなファイルから消していく作業を行いだしたの。」

「それがあの乱世だわ。」

「でも、それでも対応しきれなくなった世界は今度はある程度大きなファイルも消そうとしたの・・・。」

「歴史の流れとして大きなファイルを消すのは淀みのない、世界に負担を掛けない方法だったわ。」

「しかし、それをご主人様は防いでしまった・・・・・そして世界は最終決断を行ったの。」

「元凶となる北郷一刀を消すという判断をね。」

「ふーん、良くわからないけど何となく解ったわ。」

「それで、なぜ一刀を元の世界に戻せるの?」

「それはね、観察者として作られた私にはある程度まで外史に干渉することが出来るの。HDDを増設・・・とまでは行かないけど2Gバイトのフラッシュメモリを継ぎ足すことくらいわね。」

「全然解らないけど、要は一刀を連れ戻せると言うことで良いのね?」

「ええ、そうよ。ご主人様が良いと言えばだけどね。」

「私を誰と思っているの。曹孟徳よ。首根っこ捕まえてでも連れて帰るわ。」

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突然現れた少女は、俺を連れて帰ると言った。

そして、俺がこの世界に来る原因と成ったマッチョなビキニパンツ・・・・・・

普通に考えれば元の世界に戻しに来たと言うことなのだろうが・・・・

「それは、俺を日本に戻すと言うことかな?」

俺は確認のために聞いてみる。

「日本・・・・・・・いいえ、私たちの世界に連れ戻すという意味よ、一刀。」

「あーら、ご主人様残念。あの世界には戻れないわ、でもね、こちらの方が貴方をどうしても連れ戻したいっていうのよ。」

マッチョは相変わらずのおねぇ言葉で喋る。

「そう言えばあんた。あんたの言うとおり俺はこの国を統一したよ。」

「ええ、貴方はとても優秀だったわ。でもね、物語はここから始まるのよ。」

そこまで言うと今度は少女が喋り出した。

「私の名前は曹孟徳、真名は華琳・・・・・貴方の主人だったものよ。思い出しなさい。」

「か・・・・りん・・・」

そう言われたとたん頭に激痛が走った。

俺は膝を突き頭を抑える。

何か体中の血液が駆け回っているような感覚にとらわれる。

視界が真っ暗になり全てが闇に包まれる

俺の中の細胞の一つ一つが何かに向かって凝縮されていく・・・・・・。

そして一つの細胞が記憶の中枢を支配し始める。

俺の見ている画像がセピア色となり、まるでモニターを見ているような感覚になる。

 

 

そこで1人の少女が泣いている。

 

寂しがりやの女の子が

 

そう、思い出した。

 

彼女は魏の国王、曹孟徳・・・・華琳だ・・・・・。

 

ゆっくりと視界に色が戻ってくる。

 

俺を心配そうにみている少女が居た。

 

どうやら俺は倒れたらしい。

 

俺はその少女の頬を撫でる。

「華琳、久しぶりだね。」

「一刀、思い出したのね。」

「恨まれたくないからね。」

華琳の瞳から大粒の涙がこぼれる。

「馬鹿っ・・・・・。」

俺は泣きながらしがみつく華琳を静かに抱きしめた。

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「あーら、そろそろ限界みたいね。」

華琳がそろそろ落ち着こうかと言うときに貂蝉が扉を見て言った。

貂蝉・・・・・・・・俺は今確かにそう思ったが・・・・・・・・

「どうしたの?貂蝉。」

「あーら、ご主人様私のことも思い出したの?でもね、そろそろ扉が壊れるわよ。」

そう言うか言わないかの内に扉が派手な音をして壊れる。

此処の扉は、春蘭が良く壊すので、鉄芯入りの特注品になっていたのだが流石に本気の武将達では耐えきれないか。

「大丈夫ですか、一刀様!」

一番で春蘭が入ってくる。

「一刀様は無事ですか?」

次ぎに入ってきたのは桂花だ。

「あぁ、大丈夫だよ。」

そう答える俺だがその姿を見て春蘭も桂花も顔が青くなった。

『あぁ、華琳を抱きしめたままだったっけ』

そう思いつくが、あえて放そうとはしない。

「一刀様。また新しい女の子ですか!」

桂花が呆れたように言う。

「あぁ、あんなに抱きしめちゃって・・・羨ましい。私も抱きしめてほしいなぁ。」

本当に羨ましそうに春蘭は言った。

すると、大分落ち着いてきた華琳が腕の中なら顔を上げて言った。

「これ、私の」

そして、俺の唇にキスをする。

華琳の顔が俺の唇を塞ぐと同時に俺の視界も遮ったので俺には見えてないが、桂花達の顔は手に取るように解った。

「こら、どこの泥棒猫なの?衛兵は居る?あぁ、春蘭で良いわ。切り捨ててしまいなさい。」

「解った!」

剣を抜く春蘭。だがすぐ隣から制止の声が掛かった。

「姉者、やめておけ。この体勢だと一刀様まで無事には済まん。」

「ぬぅ・・・。」

不穏な空気が流れるのを感じ、俺は華琳を一旦離すと、みんなに向かって言った。

「まぁ落ち着け、華琳も挑発するのはやめなさい。」

俺の冷静な態度に華琳はつまらなさそうに言う

「はーい。一刀は随分落ち着いちゃったわね。なんだかつまらないわ。」

しかし、桂花がそんな華琳に詰め寄る。

「あなた、さっきから聞いていれば一刀様を呼び捨てにして・・・大体そんな変な髪型で・・・・どこかで見たことあると思ったら麗羽のまねなの?」

「あ!」

俺はその台詞を聞いて顔が青くなる。言ってはいけない台詞だ。

横の華琳の様子を伺うと、かなり頭に来ているのが見て取れる。

「桂花、貴女がそんなこと言うなんてねぇ。」

その華琳の台詞を聞いて、俺と後、貂蝉も青くなる。

そして、桂花は赤くなった。

「な・な・なんですって!私の真名をこの小娘が!春蘭、秋蘭、直ちに殺してしまいなさい!」

「拙いわねぇ、此処は一旦撤退よ。」

貂蝉がそう言うと華琳とそして俺を両脇に抱きかかえると窓から飛び出した。

「ご主人様は借りていくわねぇ。」

 

そのまま超人的なジャンプ力でその場から逃げ去ってしまった。

 

<続く>

説明
12話目となります
真・恋姫無双のSSではなくてあくまで恋姫無双の魏ルートSSです。
ただしキャラは真・恋のキャラ総出です。

無印恋姫無双は蜀ルートでした。
そして桃香の代わりが一刀でした。
このSSは魏ルートなので華琳の代わりが一刀です。

この作品の一刀は一刀と華琳の良いとこ取りをした為、かなりの完璧超人になってます。

ブログより少し改変、割り増ししてあります

実は魏√アフターであることが判明しました。
萌将伝とは一風変わったハーレムストーリーです。
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コメント
華琳からしたら桂花や春蘭達にこんな態度を執られるとは思いもしないわな・・・分かってからかってるかもしれんけど^^;どんな形で纏めるか楽しみです!(深緑)
まさかの急展開!! 続きが楽しみです。(HIMMEL)
お願いだから次を早く!……ああ!、禁断症状がぁぁぁ、次を見たいと体が火照る!(十狼佐)
更新お待ちしていました。おお、だーーいどんでん返し。こりゃ予想外でしたわうん。さささささ、どうなっていくのでしょ?楽しみです。(紫炎)
続きが楽しみですw(よしお)
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恋姫無双 真・恋姫無双  一刀 華琳 魏√アフター 

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