恋人として |
あたしは八神部隊長に呼ばれて、部隊長の部屋にやってきた。
「部隊長、ティアナ・ランスターです。入ってもよろしいでしょうか?」
「来たか。入ってええよ。」
許可を貰い部屋の中に入る。
「呼び出してごめんな。後、今は勤務時間外やし、そんなにかしこまらなくてもええよ」
「はぁ、それで話っていうのは」
「ああ、話っていうのはなのはちゃんとのことなんやけどな」
なのはさんの名前が出たとき、どきりとした。
あたしとなのはさんは付き合っている。
でもそのことは他の人たちには内緒にしていた。
何故ならそのことが知れてしまえば、あたしなんかと付き合っていることが知れたらなのはさんに迷惑が掛かってしまうんじゃないかと思ったからだ。
しかし、
「二人は付き合ってるんやろ?」
「……どうしてそのことを」
「なのはちゃんに聞いてな。まあ、聞かなくても二人がお互いに想いあっていたのは傍から見ればすぐにわかったけど」
隠していたのも意味なかったようだ。
あたしってそんなにわかりやすかったのだろうか?
告白したとき、なのはさんにはティアナが私のことをそんなに想っていてくれたなんて知らなかったと言われたのに。
「まあ、なのはちゃんは自分のこととなると鈍いからな。それになのはちゃんはティアナに告白されたって嬉しそうに言ってたしな。でも、安心してええよ。このことを知っているのは私とフェイトちゃんだけや」
話によると、あたしが告白した日になのはさんが二人に話したようだ。
「その話を聞いたとき、私たちは嬉しかった。私もフェイトちゃんもなのはちゃんに助けてもらったからなのはちゃんには幸せになってほしかった。だからなのはちゃんが嬉しそうに話すのを聞いていて本当に嬉しかった。でも最近、なのはちゃんの様子がおかしかったからちょっと話を聞いてみたんや」
なのはさんの様子がおかしかった?
あたしといるときのなのはさんは特にそんな素振りは見せなかったはずなのにと思いながらも部隊長の話をしっかりと聞くことにした。
「なあ、なのはちゃん。最近なんか変やけどどうしたん?」
その日私は最近様子のおかしいなのはちゃんを呼び出し話を聞くことにした。部隊長としても当然仕事に支障が出ないか心配だったし、なにより悩みがあるなら親友としてちゃんと聞いておきたいと思ったからだ。
「そう? 別にいつも通りだけど」
「そんなふうに誤魔化しても駄目やよ。いったい何年親友やってると思ってるんや? 今のなのはちゃんは思いっきり何かに悩んでるってわかるよ」
「はぁ、はやてちゃんには嘘はつけないね。実はティアナとのことなんだけどね」
なのはちゃんは観念したかのように話だした。
なのはちゃんの話によるとティアナがあまり自分と恋人らしいことをしてくれないということだった。
付き合い始めてからなのはちゃんのほうからアクションを起こすとティアナはそれをさけようとするようだ。
私からすればティアナはただ照れているだけなのだがなのはちゃんにはそれが不安だったようで
「ティアナってやっぱり私のことなんて好きじゃなかったのかな? あの告白ももしかしたら冗談か何かで言ったけど私が本気にしちゃったから言いだせなかったんじゃ……」
ということがあったらしい。
あたしはこの話を聞いてものすごい後悔に襲われた。
告白した後も自分から告白したにも関わらず恥ずかしくて確かになのはさんが手をつなごうとしてきたときにそれを断ったりしたがそれでなのはさんがこんなに傷ついていたなんて。
あの夜にもう彼女を傷つけることはしないと決めたはずだったのに。
付き合っているのを隠しているのもそうだ。
なのはさんに迷惑がかかるといって本当は自分がこの関係を知られたくなかっただけだった。
そんな彼女の気持ちに気づかないなんて。
「まあ、なのはちゃんはいつもどおりに振舞おうとしていたから様子が違うことに気づいていたのは付き合いの長い私たちだけだったからそのことは気にしなくてもええと思うよ。ティアナはなのはちゃんと知りあってそんなに経ってないし、恋人になってまだ日も浅いからな」
「それに私がなのはちゃんにそのことをティアナに言わないのか聞いたら、ティアナを困らせたくないから良いって。だから今このことをティアナに話すのは違うのかもしれない。これはただ私がおせっかいをやいてるだけや」
なんて部隊長が言っていたけどあたしの中ではもう次にやることは決まっていた。
すみませんと挨拶をして部屋を後にしたら、なのはさんに通信をいれ、待ち合わせ場所に指定したロビーまで急いで向かうのだった。
「どうしたの? 急に呼び出したりして」
ロビーに着くとすでになのはさんは待っていた。その姿を見つけたら何も言わずに彼女を抱きしめた。
「ティアナ、どうしたの?」
なのはさんは驚いて顔を真っ赤にしている。
確かにあたしからこんなことをするなんてことはなかったから驚くのも無理はなかった。
「なのはさん、、大好きです。これからは貴女を不安にさせることがないようにします」
なのはさんは急にどうしたの?と言いたげな表情をしていたがやがて抱き返してくれた。
充分抱き合った後、あたしは
「今から出かけませんか?」
となのはさんに手を差し出した。
するとなのはさんはあたしのしようとしていることを理解すると嬉しそうに手を握ってくれた。
これから少しずつ彼女と恋人としての日々を歩んでいくんだと決意も新たにするのだった。
end
お読みくださりありがとうございます
色々とすみませんorz
特に書くこともないので今回はこれで失礼します
これからもよろしければお願いします
説明 | ||
ティアナ×なのはですがなのはさんはほとんど出てこないです。 文章がおかしかったり、下手だったりするのでそれでもいいという方はよろしくお願いします |
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