真・恋姫†無双異聞〜皇龍剣風譚〜 設定資料 |
天之章
●((皇龍王|こうりゅうおう))
北郷一刀が『賢者の石』(後述)の力を開放し、自身の氣と賢者の石から精製される『超金属ヒヒイロカネ』を練成した金色の鎧を纏った姿。
・身体能力
身長:約190cm
体重:約90kg
最大腕力:20t
最大脚力:40t
跳躍力:垂直跳びで60m
最大走行速度:時速50km
・地形適応
空:C(瞬間的にB)
陸:A(瞬間的にS)
海:B
●起龍体
北郷一刀が『賢者の石』の力によって、本来持っていた“黄龍の宿星”の力を開花させた状態。
この状態になる時、『賢者の石』から現れる『救世の英雄の幻想』の化身である半透明の龍が上半身に巻き付き、身体に満たされる膨大な量の氣の制御を補助する役割を担う。その様子は、一見すると青白く発光する刺青に似ている。
身体能力も爆発的に向上し、正史の世界の人間を基準に比較すれば超人と言えるレベルであるが、生まれながらに『英傑の幻想』と一体化している恋姫世界の一線級の武将達には及ばないとされる。
しかし、それはあくまでも身体能力に限っての事を指しており、戦闘技術と心理的駆け引きを用いた実戦においては、立ち回り方次第で互角に渡り合える可能性も十分ある。
また、北郷一刀から皇龍王になる為の過渡期としての性質を持ち、正史の人間である一刀の身体を、外史の幻想を受け入れられるようにする為の役割を持つ。
●((皇龍之具足|こうりゅうのぐそく))
皇龍王となった一刀が纏う、((白みがかった黄金|ゴールドプラチナ))色の鎧兜の総称。
「((鎧装|がいそう))」の言霊によって、『賢者の石』の中で精製された『超金属ヒヒイロカネ』の粒子と、一刀の有する膨大な氣を超高密度に錬成する事で完成する。現代に至るまでに人類が生み出した白兵戦用兵器では傷を付ける事も叶わぬ程の硬度を誇るが、錬成素材と同じ“氣”を用いた攻撃に対しては、氣同士の相殺効果によって防御力が低下する(相手の力量にもよる)。また、鎧を伝わり一刀自身の体にダメージを与える衝撃などを用いた攻撃は無効化出来ない。
鎧の色が純粋な金色では無く、白みがかっているのは、ヒヒイロカネの本来の色が((白金|プラチナ))に近い為である。
●皇龍之具足 各部位と能力詳細
・黄龍兜(こうりゅうとう)
一刀の頭部を覆う黄龍の頭を((模|も))した兜。
主に視覚・聴覚の強化を司り、ある意味では皇龍王に取って、最も重要な箇所と言える。
以下、詳細。
・((金剛角|こんごうかく))
皇龍王の兜から生える一対の枝角で、時空を超えて、貂蝉や卑弥呼との通信を行う事が可能となる。また、雲耀の極みなどの必殺技を使用する際の余剰エネルギーを放出する機能も持ち、起動時には白く輝き発光する。
古来より角は、世の東西を問わず神性や魔性の象徴である為、まだ明かされていない秘めた能力があるらしい……。
・((龍王之瞳|りゅうおうのひとみ))
バイザーである龍王千里鏡(後述)の奥にある、((所謂|いわゆる))デュアルカメラ・アイ。『視覚をもって使役されるあらゆる呪術(魔眼、邪眼、憧術等)を相殺する』、という凄まじい能力を持つ、言わば“魔眼殺しの魔眼”である。
しかし、その能力に構成術式のほぼ全てをつぎ込んでしまっている為に、視覚情報においては広視界と画像の鮮明度の強化程度に留まっており、その他は龍王千里鏡に依存してしまっている。能力使用時や、エネルギーが全身に行き渡っている時(必殺技の使用時など)は、龍王千里鏡を通して発光する。
・((千里鏡|りゅうおうせんりきょう))
龍王之瞳を保護する、緑色のバイザー。望遠・マルチロック機能の他に、暗視・サーモグラフィ(赤外線解析)、戦闘状況に応じた武装の選択ナビゲーションシステム等の視覚装置を有する、多目的型視覚情報デバイス。
ある意味、皇龍王最大の武器といえる部位である。
・((黄龍耳|こうりゅうじ))
最大で、およそ八里四方(一里500m換算)の音を聞き取る事が出来る、聴覚強化装置。
・((黄龍顎|こうりゅうがく))
皇龍王の顔面下部を保護する装甲。あらゆる環境において、一刀に適切な濃度の酸素をもたらすことが出来る。
尚、水の中から酸素を取り出す事も可能で、その際の活動限界時間は、およそ20分である。
・黄龍鎧(こうりゅうがい)
皇龍王の胴を護る鎧。皇龍鎧と一刀の身体の間には、常に『内氣功』が満たされており、戦闘で受けた傷を癒し続けている。
しかし、体力そのものを回復する事は出来ず、許容範囲を超えるような大怪我も瞬時には治療出来ない。
・((皇龍魂生甲|こうりゅうこんせいこう))
一刀が皇龍王になった際には、下腹部の丹田と言う場所に埋め込まれた『賢者の石』が露出する。それを護り、全身への氣の循環を補助するのが魂生甲の役割である。
また、その性質上、皇龍之具足の中でも最も硬度が高い。
・((雀王翼|じゃくおうよく))
皇龍王の背部、肩甲骨の辺りにある『四聖獣・朱雀』の力を宿した、二基のバーニアスラスター。普段は装甲で閉じられており、「((飛雲雀|ひうんじゃく))」の言霊によって装甲を開放し、噴射口を錬成する。
翼とは言うものの長時間の飛行が出来る程のものでは無く、もっぱら跳躍力の補助と空中での姿勢制御、陸戦における瞬発力の向上、水中での推進力などとして使われることが多い。
発動の際は、白金色のフレアを噴射する。
・((虎王甲|こおうこう))
皇龍王の右腕を護る『四聖獣・白虎』の力を宿す手甲。徒手空拳での戦闘における攻撃の要である。“虎王牙”と呼ばれる二本のスパイクを有し、対応する言霊を発する事によって様々な技を発動させる。
○各技リスト
・((天縛鎖|てんばくさ))
掌の下、手首辺りにある射出口から放たれる、鎧と同じヒヒイロカネで錬成された切り離し可能な鎖。先端がアンカー状になっている。材料となるヒヒイロカネは賢者の石内で無限に精製出来る為、理屈の上では一刀の氣が続く限り永遠に伸ばし続けることが可能である。
その用途は多彩で、敵の捕縛の他に、氣を通して鞭として使用する事もある。また、射出速度は最大で900m/秒にまで達し、これはCOLTM16アサルトライフルの弾丸の発射初速に相当するスピードである為、射出のシーケンスそのものを武器とする事も出来る。
・((輝光拳|きこうけん))
二本の虎王牙に膨大な量の氣を圧縮し、打撃と同時に打ち出す。その際、大量の氣を送り込まれた皇龍王の右腕は白熱する。また、インパクトの瞬間に標的の身体に直接叩きつけるものと指向性のある衝撃波として打ち出すものが存在し、前者は単体の敵へのフィニッシュブローとして、後者は複数の雑魚に対し、殲滅技としての使用を目的としている。
また、一刀が対黒狼・魔魅戦に於いて、百体以上のマシラを吹き飛ばしたのは、衝撃波タイプの輝光拳である。
・???
・((武王籠手|ぶおうごて))
皇龍王の左腕を護る『四聖獣・玄武』の力を宿す籠手。高度な術式をもって呪術的に完成された『八卦陣』が封じられており、物理的に敵の攻撃を“防ぐ”のではなく、八卦陣の概念を以って“取り込み無効化”することで防ぐ。
八卦陣の生門は武王籠手の装甲の“裏面”にある為、理屈の上では、あらゆる方向からの攻撃を防ぐ事ができ、「((武王甲|ぶおうこう))」の言霊で発動し、皇龍王の周辺にエネルギーフィールドを精製する。
しかし、発動によって展開されるエネルギーフィールドの硬度は、一刀がどれだけの氣を込めたかで上下する為、武王籠手に回した氣の上限を超える威力を持つ攻撃を受けると取り込みけれず、相殺されてしまう。また、一刀が“攻撃を認識してから言霊を発する事”で起動する為、不意打ちの様な、認識不可能な攻撃を防ぐ事も出来ない。発動の際に展開されるエネルギーフィールドは薄く黒みがかっており、周囲5m程度にまで広げる事が可能である。
・((青龍之臑当|せいりゅうのすねあて))
皇龍王の両脚を護る『四聖獣・青龍』の力を宿した臑当。右足に龍の頭を、左足に龍の尾を模した装飾が施されている。
左脚は、一刀の意思に呼応して、足の甲の部分に龍の尾、臑の部分に背びれを模した鋭い刃を錬成させる事ができ、虎王甲と同様に徒手空拳での戦闘に於ける要となる。右足の龍の頭は、「((龍王脚|りゅうおうきゃく))」の言霊で発動し、膨大な氣を込めた跳び蹴りに使用される。
その威力は、“四聖獣中で最も高位の龍”の異名に相応しく絶大であり、徒手空拳の技においては最強の威力を誇る。
発動時には、両脚が((浅緑|あさみどり))色に発光する。
●((青龍王|せいりゅうおう))
『四神の小柄』(後述)の力を使い、「((四神覚醒・青龍変|しじんかくせいせいりゅうへん))」の言霊で変身を遂げた、機動力重視の特化形態。近距離での蹴り技と、両腕から放つ電撃を使った中距離を得意とする。この『四神覚醒』は“強化”ではなく“特化”である為、向上した地形適応や身体能力の代わりに、必ず低下する能力がある。
青龍王の場合、脚力と各地形への適応力が上昇するが、その分、腕力と脚部以外の装甲が極端に下がってしまう。
・身体能力
身長:約190cm
体重:約90kg
最大腕力:10t
最大脚力:70t
跳躍力:垂直跳びで80m
最大走行速度:時速70km
・地形適応
空:B(瞬間的にA)
地:A(瞬間的にS)
海:A
●((青龍之具足|せいりゅうのぐそく))
北郷一刀が纏う、((浅緑|ライトグリーン))色の鎧兜の総称。各部位に皇龍王の名残である黄金の縁取りを有し、アースの役割を担う。この形態になった時、『賢者の石』の力によって一刀に供給される電気の電圧は瞬間最高1億ボルトにも登り、正に“歩く雷”と言える。
だが、流石に常時それを保てる訳ではなく、一刀の身体に与える負荷を最小限に維持出来るのは((大凡|おおよそ))5〜10秒が限界で、常時帯電出来るのは十万ボルト程である。また、高圧をの電流を帯びてている状態になると、鎧の力でも制御出来なくなる放射熱によって、生物は近づくだけでも焼け死んでしまう為、周囲に人が居る場合や、建設物がある街中でも使用が制限される。
しかしながら、その威力は絶大で、周囲にプラズマによる電磁力場を発生させ、小石などを無数のレールガンとして発射する事が出来る他、『真・青龍之臑当』(後述)に電力を集中し超高速移動を行える等、様々な力を発揮する事が出来る。そもそも、電気自体が非常に応用力の高いエネルギーである為、状況に応じて柔軟な戦い方が出来るのが最大の特徴と言えよう。
青龍は『東海龍王』の異名を持ち、水中での移動も得意だが、電撃に指向性を持たせられなくなるので攻撃手段が限られる。その為、基本的には格闘戦にしか対応出来ない。体色が浅緑なのは、中国では『青龍』の青が緑色を指す為であり、日本語の意味での青い龍の場合は、『蒼龍』と書く。ただし、中国に於いても青龍の事を蒼龍と書き表す事がある為、表記と体色が一致してさえいれば、どちらでも問題はない様である。
●青龍之具足 各部位と能力詳細
・((青龍兜|せいりゅうとう))
一刀の頭部を覆う、青龍の頭を模した兜。各部位の性能は皇龍王の時と殆ど変らないが、龍王千里鏡の色が赤に変わり、水中での行動限界時間が1時間に延びている。
・((青龍鎧|せいりゅうがい))
青龍王の胴を守る鎧で、皇龍鎧よりも全体的に軽量化している。これは、高速戦闘に特化した青龍王の戦闘スタイルに合わせた物でもあるが、『真・青龍之臑当』の巨大化した刃部分にヒヒイロカネの総構成量の大部分を廻している為でもある。
・((青龍雷電手甲|せいりゅうらいでんしゅこう))
青龍王の両腕を守る手甲で、青龍王最大の特徴である電撃を用いた遠距離攻撃の要でもあり、電撃を様々な形で放射出来る。強力な技を使用する際には両腕そのものを電極化し、より効率良く高圧の電流を作り出す事が可能。
○各技リスト
・閃電掌
左右の掌から電撃を放射し離れた敵にぶつける、青龍王が最も多用する技。電圧は自在にコントロール可能であり、その速度は秒速1500km(自然発生する雷と同等の速度)にも達する為、発射された後から回避するのは、ほぼ不可能に近い。電撃と言う特性上、頑強な外骨格や鎧を有する敵にも効果は絶大であり、連射も可能なので、手数で圧倒する事も出来る。
・((青龍電磁獄|せいりゅうでんじごく))
電子レンジの理屈を応用した技で、電極化した両の掌を合わせて蓄電した電撃を光球として発射すると、光球は空中で五つに分かれて敵を取り巻いいた後、それぞれが正四角錐の点となり、ピラミッド状の力場を形成。内部に居る敵の水分を発生したマイクロ波によって加熱し、内部から焼き尽くす。
本来は、脚部の刃による強力なキックをトドメとして用いる為に、相手の動きを止める布石的な技なのだが、対((夾人|キョウジン))戦では相手の装甲の厚さを考慮し、威力を最大まで高める事で致命傷を与えた。
・???
・???
・真・青龍之臑当
青龍の力を最大限に引き出した状態の青龍之臑当。神刃が一体化しており、皇龍王の時は左脚にしか展開出来なかった刃が両足に展開できる様になっている、その刃渡りも倍以上となっていて、よりフレキシブル((且|か))つスピーディな攻撃が可能になった。
刃に電気を送り込み敵を両断したり、脚部全体に高圧電流を流し込んで、その反発力を使っての高速移動など、様々な能力強化が図られている。
○各技リスト
・???
・???
●白虎暴走態
一刀の激しい憤怒の感情によって不完全に呼び起こされた『四神・白虎』が、皇龍王の鎧を変質させた状態。体色の白と黒のストライプは白虎のそれであるが、本来の形での『四神覚醒』ではなかった為、その姿は歪で、まさに鋼の獣と呼ぶに相応しい外見をしている。開閉自在の顎部を使った噛み付きや、巨大な爪を有する肥大化した両腕で敵を引き裂いて行く姿は、その場に居合わせた魏・呉の恋姫達を戦慄させた。
また、賢者の石から供給される氣の量も制御出来ず、常にオーバードライブの状態にある為、一刀の身体に掛る負荷も尋常なものではなく、この状態から脱した後は全身の経絡がボロボロになってしまい、卑弥呼をして根本治療は不可能と言わしめる程の重傷を負ってしまった。
地之章
●賢者の石
地・水・火・風の四大元素を全て内包する第五の元素であり、中世の錬金術師達がその製造を悲願とした、数々の神秘を内包する奇跡の石。一説には、錬金術の名の由来である『卑金属を黄金に変える』と言う秘儀は、この石を製造する為の研究の副産物であり、同時に、賢者の石の精製に至る為の研究資金を捻出する為のものであると言う。
また、万能の霊薬として知られる『エリクサー』は、賢者の石を液体化した物であるとされ、ルネサンス時代の錬金術師の中には、これを用いて医療行為を行った者も実在する。卑弥呼は、この石の持つ、『多くの神秘を内包する』と言う特性に着目し、一刀に罵苦と戦う力を与える為の依り代とした。
だが、“西洋の幻想”である賢者の石に“東洋の幻想”を大量に注ぎ込んだ為、その神秘の幾つかを消失、或いは改変する事になってしてしまった。
その内容は以下の通り。
・黄金を無限に生み出せる → ヒヒイロカネ(後述)の精製
・不老不死 → 驚異的な自己回復力・あらゆる毒物への耐性・死病の克服
・天使や霊魂、動物との交信 → 賢者の石が起動状態にある時のみ、霊魂と一部の動物は可
・究極の知識の獲得 → 実際に人間の脳が耐えられる内容量では無かった為、不必要なものをオミットした上で卑弥呼が集めた幻想で上書き
・姿を消せる → 消失
・空を飛べる → 消失
また、『完全な賢者の石の色は紅い』とされており、一刀の持つ賢者の石が紅いのも、“幻想の力”によって生み出された、完全な賢者の石だからである。
●ヒヒイロカネ
古代の日本で用いられていたと言う、『金より軽く、ダイヤモンドより硬い』とされる超金属で、一説には、アトランティス大陸で使われていた“オリハルコン”と同一の物であるとされる事もある。また、別名を『生きた金属』とも言い、それ自体がオーラ(生命エネルギー=氣)を発すると言う。
現在でも日本皇室に伝わる『三種の神器』も、このヒヒイロカネで出来ているとする説もある。
●((宝貝・神刃|ぱおぺえ・しんば))
((宝貝|ぱおぺえ))とは、中国の仙人達が使うマジックアイテムで、人間が使用する白兵戦用兵器に超常的な力(自動追尾等)をプラスした物から、精神に働きかける物、天変地異を操る物など、その能力は多岐に渡る。神刃は、卑弥呼が宝貝作りの得意な旧知の仙人に依頼し、神珍鉄と賢者の石から精製されたヒヒイロカネを材料として作られた、一刀専用の宝貝である。
神刃自体には、攻撃対象や森羅万象に働きかける力は無く、言わば『切れ味が良くて高硬度なだけの刀』であるが、材料とされた神珍鉄の特性を生かし、“人間の生み出した白兵戦用兵器”と言う条件であれば、殆どの物に形を変える事が出来る。卑弥呼曰く、外部からのオプションを使えば、複雑な機構の近代兵器になる事も可能だとか。しかしそれには、膨大な量の氣と超高度な呪術式の演算が必要であり、修行中の段階の一刀では『命を削っても不可能』との事。
柄頭を引き下げると内部に空洞があり、そこに『四神の小柄』を指し込み収納する事で、皇龍王を『四神覚醒』の状態に導く事が出来る。また、鞘も本体と同じ材質で作られており、これには、“選定の呪術(正確には仙術)”が掛けられている。
この術は、『所有者以外の人間が鞘から抜く事は出来ないが、((一度|ひとたび))所有者の手で抜き放たれると羽のように軽くなる』と言うもので、兵器としての汎用性を完全に排した代わりに、神珍鉄の欠点である『大きさは自在に変えられるが質量を変える事は出来ない』という欠点を補っている。
ちなみに、孫悟空の武器である如意金箍棒は、元々竜宮城に保管されていた“柱”であり、重さは2tもあった。その為、小指の先程に縮んでも重さは2tであり、怪力を誇る悟空にしか扱う事ができなかったと言う。
○神刃変形態
・((打刀|うちがたな))
一刀が凱装前に携帯する基本形態。全長は2尺3寸(約73cm)で、一般的に言う所の日本刀。
・((大太刀|おおたち))
見た目の意匠はそのままに、全長が3尺(約90cm)程に長くなった。主に騎乗時など、リーチが必要な時に用いる。
・((千鳥十文字槍|ちどりじゅうもんじそう))
千鳥が飛び立つ時の、翼を広げた姿に似ている事からこう呼ばれる、上向きの太く大きな湾曲した枝刃を持つ十文字槍。大人数の敵を平地で相手にする時などに使用する。全長は6尺6寸(約2m)。
・((鎖鎌|くさりがま))
神刃本体が変形した鎌と、その柄頭にある穴に天縛鎖を通し、先端を分銅に変形させた鎖からなる、変則的な形態。主に、至近距離に於いて特異な能力を発揮する敵に対して、中距離で用いる。鎖は虎王甲に直結している為、高速で巻き戻す事も可能であり、皇龍王はこれと超人的な動体視力、身体能力を駆使し、戻って来た鎖を“蹴り返す”事で、本来の鎖鎌には不可能な連続攻撃を可能とする。
また、鎖・分銅部分には、天縛鎖と同様に氣を流し込む事が可能であり、直撃すれば、それだけで鋼鉄の鎧ごと相手の身体を抉り取る事が出来る程の威力を持つ。
・((円月輪|チャクラム))
中心に穴の空いており、外側の刃で敵を斬る事を目的とした円盤型の投擲武器。本来は全長15cmから30cm程だが、皇龍王が用いるのは全長40cmと大型で、中心の穴に持ち手となる棒状の柄が通されている。その為、手に持ったまま圏の様な戦い方も出来る。変形時は神刃が二つに分かれて一対となる。
○各技リスト
・光刃剣 ((雲耀|うんよう))の極み
刀身に全エネルギーを集中し、神速の踏み込みと共に光を纏った刃を相手に叩きつける必殺剣。『雲耀』とは、一刀の流派である示現流に於ける先手必勝の心構えの事である為、光刃剣を用いた渾身の斬撃は、その構えを問わず、大上段であろうが八双であろうが、全て“雲耀の極み”である。
●((井上真改|いのうえしんかい))
俗に『大阪正宗』の異名を持ち、業物八十工に数えられる刀匠、井上真改が鍛えた打刀で、一刀が修行の終了と共に祖父・北郷((達人|たつひと))から譲り受けた。鑑定書によれば、真改の作品の中でも最も秀作が多いとされる国貞から真改に改銘した時期の物とされ、刀剣としてのランクは“最上作・業物”。
一刀が中級罵苦・((黒網蟲|くろあみむし))及びその配下の下級種と交戦した際、十以上の下級種を切り捨て、黒網蟲とも互角に打ち合う。しかし、一刀が初めて放った“雲耀の極み”の威力には耐え切れず、二つに折れてしまった。
後に卑弥呼が、折れた柄と刀身の下部分を四神の小柄を精錬する際の核として使用し、上部分の刀身は脇差として鍛え直された。よって、本来、銘を切られる筈の茎部分は刀身を打ち直された物である為、現在は銘が切られておらず、実質、無銘と言う事になる。
●((備前長船兼光|びぜんおさふねかねみつ))
卑弥呼が、神刃に人の血を吸わせる事を佳しとしない一刀の意向を汲み、井上真改に代わって一刀の愛刀とすべく探し出して来た打刀。上杉謙信が敵の侍を持っていた鉄砲ごと両断したと言う『鉄砲切兼光』や、斬った筈の敵がそのまま逃げ、川を泳ぎ切って陸に上がった途端に真っ二つになったと言う『波遊ぎ兼光』など、逸話と共に伝わる異名を持つ作品が多く、佐々木小次郎の愛刀『物干し竿』も、この備前長船兼光であると言う。
一刀の刀には異名は無いが、卑弥呼が『備前長船兼光の生きている時代の外史』に赴き、直接本人から買い付けて来た物である為、その切れ味と刀身の美しさは、国宝とされている最上大業物にも引けを取らない。
●ワルサーP99
ドイツのワルサー社が開発した、名銃P38の後継モデル。装弾数は16発で、9mmパラベラム弾を使用する。
一刀が使用するトリガーバリエーションはQA(クイックアクション)モデルであり、この銃はグリップ後部のパーツが取り換え可能で、使用者の手の大きさに合う様に調節出来る為、総じてアメリカ人の手の大きさに合せて作られている他の銃より一刀の手に馴染んだ事から使用するようになった。
余談だが、一刀の持つP99は、アメリカ時代に((相棒|バディ))を組んでいた人物の旧友である名ガンスミスの手で一つ一つのパーツから選りすぐられ、更には一刀の射撃の癖までをも計算に入れてカスタムされた逸品である。
●四神の小柄
小柄とは本来、日本刀の((鍔|つば))に空いた穴を通して鞘に収納する小刀の事である。この四神の小柄は、卑弥呼が神刃を鍛えた仙人に依頼し、数百年の間、戦士の腰に帯びられて来た『井上真改』の一部を幻想の依り代として、ヒヒイロカネと神珍鉄を加え精錬して貰った物。
全部で、『青龍』・『朱雀』・『玄武』・『白虎』の四本があり、現在、調整が完了して一刀の手元に送られたのは青龍のみ。それぞれに四神の力を抽象化した存在で、神刃の柄に収納する事により、皇龍王の身体に宿る四神の力を開放し、皇龍王を特化形態へと変身させる為の鍵となる。
人之章
●北郷 一刀
恋姫†無双シリーズの主人公。“この外史”では、『救世の英雄の器(アジア方面の肯定者達には黄龍の器と呼ばれる)』を持つ者として皇龍王となり、罵苦と呼ばれる外史を喰らう存在と戦う。
太古に封印された筈の罵苦が復活し、一刀達の外史を侵そうとしている事を察知した卑弥呼と貂蝉の手によって、『乱世を治める天の遣い』から、『怪物の侵略から世界を救う天の遣い』として再臨する為に、一度正史の世界に戻され、そこで“捨てた筈の世界で、もう一度捨てる事を覚悟しながら己を鍛える”と言う過酷な試練を課せられて十三年の時を過ごした。
その間、防衛大学を卒業し、渡米して元海兵隊員と賞金稼ぎの((相棒|バディ))を組んでいた際に彼から教えを受けた為、現代に於ける対人戦闘技術を体得している。また、祖父に改めて師事した((示現流|じげんりゅう))は達人級の腕前。
以上の事から、体力面・精神面ともに大きな成長が見られ、人外の能力を持つ罵苦に対しても引けを取らない戦いが出来る様になった。が、以前から『種馬』と揶揄されるお調子者((且|か))つ助平な一面も度々覗かせ、良い目を見たり痛い目に遭ったりと忙しい毎日である。
卑弥呼と貂蝉が正史と外史を『時の最果て』で結んだ事で、二つの世界の時間差を“一刀が外史を去った瞬間”から縮めており、正史の世界での十三年が、外史の世界では三年程度に留まっている。これは、罵苦の外史への干渉によって完全に外史と正史の時間差をコントロール出来なくなった二人の、苦肉の策だった。
現在の年齢は三十一歳。
●及川 祐
正史の世界の一刀の親友。アメリカから帰国し、祖父の修行を終えた一刀との交流を再開した。大学でジャーナリズムと民俗学を学び、東京の新聞社に就職した後も、不可解な事件を追っては務める社の新聞に掲載している。
すっかり人が変わってしまった一刀の身を案じ、その真相を知ろうと持ち込んだインタヴュー企画が元で、一刀と共に都市伝説じみた怪事件を調査する事になる。現在の夢は、その時の事件のレポートを基にした本を執筆し、フリーランスとして活動する事。尚、関西弁は新聞社に就職する時に封印した。
年齢は三十一歳。
●((聳孤|しょうこ))
性は((費|ひ))、名は((?|い))、字は((文偉|ぶんい))。
本作のオリジナルキャラクターで、モデルとなった人物は蜀漢の三代目丞相である(詳しくは、投稿第十作あとがきを参照の事)。髪型は亜麻色のセミショートの髪を後ろで簡単に結わえおり、普段は朱里や雛里も着用していた軍師の意匠のドレスの蜀漢のシンボルカラーである緑を基調とした物を着用しており、戦闘時にはその上から軽装の皮鎧と臑当てを纏って指揮を執る。
乳呑み児の頃に両親が流行り病で夭逝した為、益州の名家である遠縁の養父母に育てられたが、養父母が情の深い人達であった事もあって、真っ直ぐな性格の人なつっこい少女に成長する。((予|かね))てより養父と親交のあった諸葛亮朱里が養父と都で面会した際、朱里は一緒に居た聳孤の会話の端々に見える聡明さに驚き、その才能を買って、蜀漢の後継者として育てる為に預かり受けた。
朱里と雛里を((師父|しふ))と呼んで慕っており、朱里からは内政を、雛里からは軍略を教わっていたが、性格的に内政に向いていると判断されて、最終的には朱里に預けられた。
また、初対面の際、緊張して泣いてしまった彼女を優しく慰めてくれた一刀に敬愛の情を抱いているが、結局、その時には主従としての礼を交わさなかった。その為、いつか一刀が帰ってきたら正式に臣下の礼を受けてもらうのが夢であったが、一刀の帰還によって、晴れてその願いが叶う事となる。
軍略の天才と謳われる鳳統こと雛里にも太鼓判を押された策士としての才もかなりのものであり、初陣に於いては一刀の名を騙って他国の重臣達に援軍を要請し、速やかに蜀の領土内での軍事行為を決断させた。しかしそれは、『外交問題に発展した際には自分の首一つで事態を収拾する』と言う覚悟を秘めた行為でもあり、まだ幼さを残す年頃でありながら、その胆力と未来の大器としての片鱗を覗かせた。
私人としての聳孤は、人の喜ぶ顔を見るのが大好きで、友人や同僚をもてなす為の料理や裁縫を趣味にしており、腕前はそれぞれの玄人が舌を巻く程。だがその反面、何かに熱中してしまうと周りが見えなくなり、時たま大ポカをやらかす事があるのが欠点である。
●((誠心|せいしん))
性は((高|こう))、名は((順|じゅん))。呂布隊生え抜きの猛将で、史実では、攻撃した陣を必ず打ち破る事から『((陥陣営|かんじんえい))』と言う二つ名を持っていた。官位は中郎将で、張遼を部下にして戦った事もあり、その際戦った夏侯惇を打ち負かした事もある。
この外史での真名は誠心で、立派な虎髭が自慢の四十歳。史実の通り、清廉潔白な歴戦の勇士で、恋に真名を許され、配下の八健将と呼ばれる小隊長をも束ねる、呂布隊の屋台骨を支える頼れる副官。
年齢的に親子ほど離れている恋や音々音を娘の様に思っているが、表面上は決して上官と部下と言う態度を崩す事はない。投降した将兵にも分け隔てなく接する一刀に惚れ込み、『((御大将|おんたいしょう))』と呼んで忠誠を誓う。
本来は双戟を得意とするが、((嵩張|かさば))る上に持ち運びにくいと言う理由から、腰に((佩|は))いた直剣を用いる事も多い。尚、新設された近衛隊では官位の関係もあって副司令を務め、凪・沙和・真桜たちの上官でもあるが、誠心が主に任されているのは近衛兵の育成と統括である為、一刀の身辺警護と市中の警邏を担当する三人には、基本的に自由にやらせている様である。
●((龍風|たつかぜ))
一刀が蜀の山奥で出会った巨大な白馬。平均的な馬の二倍近い体躯と、炎の様な鬣を持つ。
その正体は、貂蝉が“形にならなかった外史”から、一刀の力とする為に救い出して来た『((龍馬|りゅうま))と呼ばれる神獣の一種で、本来の力を発揮する時は、身体に一対の枝角と鱗が表れる。その際は、蹄に備わった重力制御と空間湾曲の魔方陣の力であらゆる悪路を平地同様に走り抜ける事が可能である。ただ、それは“走り続ける事”で発動する力である為、絶壁や水面の上で立ち止まる事は出来ない。
一刀が『起龍体』でいる間は、自分の意思を言葉として認識させる事でコミュニケーションが可能だが、通常時でも人間の言葉は理解している様で、側で行われる会話などにリアクションをする事もしばしば。
また、音速を超える速度で奔る事も可能で、身体に纏った物理障壁の力によって、自身にも乗り手にも負荷を殆ど与える事はない。しかし、その状態では速度に動体視力が追いつかず、完全に自分の身体をコントロールする事が出来ない為、鎧装した一刀の龍王千里鏡の演算能力を用いた進行路の予測と、一刀自身の手綱によるサポートが必須となる。
しかし、龍風の真価は『空間そのものの跳躍』にあり、殆ど((空間転移|ワープ))の域に達するその能力は、中国大陸の端から端まででも一瞬で横・縦断を可能とする。だが、一切の外的補助装置を用いないその能力は龍風の体力を著しく消耗させ、一度使えば二・三日はまともに動けなくなる為、最後の切り札として温存しなければならない。
●罵苦
かつて剪定者の過激派が、『外史をより簡単かつ合理的に滅ぼす為』に作り上げた、魔導生物兵器。しかし、人々の強い“想いの力”を受けた外史を喰らう内に自我が芽生え、進化、暴走し、自らの創造主達に牙を剥くに至る。
事態を重く見た剪定者と肯定者が超法規的に手を組み、一度は封印に成功するも復活。一刀達の暮らす『恋姫†無双』の外史に強い想いの力を感じ取り、三国志の物語に於いて永遠の敵対者として位置付けられている五胡を取り込んで侵略を開始した。
・((蚩尤|シユウ))
全てが謎に包まれた、罵苦の統率者。中華最凶最悪の怪物の名を冠し、罵苦の本拠地の最深部にある玉座に座して、天蓋の中から臣下に指令を発する。
時間の概念からすらも隔離された場所に封印されていたせいか“変化”を好み、それが自身にとって刺激的かつ愉快であれば、その要因が仇敵である肯定者達や、『救世の器』である一刀などであっても面白がっている節がある。
また、かつての創造主との戦いで生き残った、唯一の超級罵苦でもある。
○四凶
蚩尤に次ぐ実力を持つと言われる、四人の上級罵苦。それぞれに、中原の四方に流されたと伝えられる悪神の名を冠している。四大魔兵団と呼ばれる罵苦の軍団の兵団長達。
・((饕餮|トウテツ))
主に獣型の罵苦からなる『魔獣兵団』を指揮する、漆黒の西洋具足に身を包んだ偉丈夫。戦士としての礼節を重んじる性格で、部下の中級罵苦達から絶大な信任を得る有能な戦闘指揮官でもあり、その武技は四凶中最強と謳われている。
事実、檮?から預かり受けた試験体を率いて愛紗と張三姉妹を襲撃した時には、(手負いであったとは言え)皇龍王を闘気剣を用いた必殺技、『((天軍の剣|ヘヴンズ・ソード))』の一撃で斬り伏せて見せ、一刀に『剣士としての格の違い』をまざまざと見せつけた。
その際、自分の鎧を切り裂いた一刀を「自分を終わらせてくれる者」と呼び、トドメを刺さずに立ち去る等、何か深い思惑を感じさせる行動を取る。
※使用武器 バスタードソード(名称???)
十五世紀頃、当時、様々な民族の入り乱れていた現在のスイスに位置する地域に於いて、ラテン系民族の刺突剣とゲルマン系民族の切斬剣の特性を併せ持つ剣として考案された長剣。その名の由来であるバスタードとは私生児を意味し、二つの特徴を備えた“混血の剣”である事から呼ばれるようになった。
刃渡りは、約一・四メートル程。
・((檮?|トウコツ))
主に蟲型の罵苦からなる『魔蟲兵団』を指揮する、芦色の長髪も麗しい美しき女騎士。四凶の中では、主に西洋魔術と東洋魔術を融合し、実用する為の研究を担う。饕餮とは犬猿の仲で、その能力を高く評価しているものの、蚩尤の指示で一刀抹殺の為に正史に送り込んだ配下『黒網蟲』が瀕死の状態で帰還し、一刀の覚醒を知らせた際には、直後に外史に侵攻する事になっていた饕餮にその事を伝えないなど、愛憎入り混じった複雑な感情を隠している。その原因は今のところ不明。
蜀領内の宿場街で恋、翠、蒲公英、音々音、誠心と対峙し、一瞬で全員の身体の自由を奪うなど、圧倒的な力を見せつけた。
※使用武器 フランベルジェ(名称???)
波立つ刀身を持つ両刃の西洋剣。名前の由来は、刀身のうねりが炎の揺らめきに見える事から、フランス語の炎を意味する『フランブワン』に因むとされる。刀身が波立っているのは、張飛の蛇矛と同様、相手により深く、治りにくい傷を負わせる為である。また、フレンベルジェには両手剣から細剣まで様々な種類があるが、檮?の持つのは細剣である。
・((窮奇|キュウキ))
主に鳥型罵苦からなる『魔鳥兵団』を指揮する、((合成獣|キメイラ))の様な容貌をした戦士。顔と身体は虎、翼と眼、そして腕は鷹であるが、骨格は人に近く、二足歩行である。
蚩尤に対する忠誠心は強いが、基本的に好戦的な享楽主義者なので、手応えのある敵と戦うのが何よりの愉しみ。宛城の戦いでは、催眠術で張繍を誑かすなど狡猾な一面も表したが、対峙した春蘭を一睨みで圧するなど、本来の実力が垣間見られる行動も見られた。
また、剪定者たちが用いた『傀儡の法』を使い、張繍配下の兵士達を生きた人形へと変貌させおり、この術が使えるのは、窮奇が古の昔、創造主自らの手で造られた存在だからである。
・((渾沌|コントン))
主に両生類・水棲生物からなる『水魔兵団』を指揮する、鏡の様な仮面を被った男。身体は常に紫の外套で覆われており、その身体がどうなっているのかは、主である蚩尤と古くからの付き合いである窮奇しか知らず、非常に寡黙で、話しかけられなければ滅多に喋る事は無い。
しかし、蚩尤に対する忠誠心は極めて強く、蚩尤が渾沌を常に自分の一番近くに控えさせている事からも、蚩尤の渾沌に対する絶大な信頼は明らかである。
それ故に四凶のリーダー的な立場で、事実上、罵苦の軍勢のNo.2となっている。楼桑村で一刀と対峙した際には、自分に対して命乞いをした配下の夾人を外套の下から出した触腕で掴み上げ、そのまま外套の中に引きずり込んで捕食してしまった。
○((八魔|はちま))
四凶それぞれの軍団からニ体ずつ選出された、最も上級罵苦に近い力を持つ八体の中級罵苦。
・((黒狼|こくろう))
魔獣兵団を率いる饕餮に絶対の忠誠を誓う、狼の中級罵苦。その言葉遣いはカタコトだが、深い知性を感じさせる。
誇り高い軍人気質で、基本的に卑怯な真似を嫌うが、命令であれば黙して遂行する。その剣技の冴えは、八魔はおろか四凶の中でも主である饕餮以外に敵う者は居ないと言われる程で、“吸収”の能力を使いこそしたが、呂布こと恋に死を覚悟させるところまで追い詰めた。
※使用武器 双刃刀・鏡月
二振りの刀ではなく、柄の上下に刃が付いた物。
・((魔魅|まみ))
黒狼と同じく、饕餮に忠誠を誓う狸の中級罵苦。対呪術戦闘用の罵苦である魔魅は、言葉遣いもかなり流暢である。
魔魅自身も呪術を用いた戦いを得意とし、必要とあれば前線に出る事もある。ちなみに、魔魅とは、昔の日本における狸の別名。
・((黒網蟲|くろあみむし))
檮?率いる魔蟲兵団に所属する、蜘蛛の中級罵苦。残忍かつ卑劣な性格で、獲物となる存在を((甚振|いたぶ))るのが何よりの楽しみという悪辣漢。
それ故に、他の八魔や自我のある中級罵苦の中には黒網蟲を嫌っている者も多い。出世欲もある様で、一刀の抹殺に成功したら上級罵苦に進化させてもらえるかも知れないと期待していた。
その性格が災いして一刀に反撃の機会を与え、初めて皇龍王への鎧装を遂げた一刀の光刃剣で袈裟斬りに両断される。しかし辛くも生き延び、檮?に『救世の英雄の器』が覚醒した事を知らせた。
今は、罵苦たちの本拠地にある修復槽と呼ばれる治療カプセルで治療を受けていると言うが……。
・((天牛蟲|かみきりむし))
檮?率いる魔蟲兵団に所属する、髪切り虫の中級罵苦。策を用いて敵を翻弄する事を得意とするが、鋭い二本の触角と漆黒の直槍を用いての接近戦に於いてもかなりの実力を持つ猛者であり、皇龍王と蒲公英を苦しめた。
最後は、皇龍王の鎖鎌で触角と右肩を打ち抜かれ、雲耀の極みによって両断された。
・((夾人|きょうじん))
渾沌率いる水魔兵団に所属する、蟹の中級罵苦。罵苦の軍勢の中でも最初期に造られた一体である為、言葉を解さず獣性が強い。しかし知性そのものは高く、渾沌の命令には絶対服従の姿勢を取る。
渾沌曰く、「古から幾多の敵を葬って来た」と言わしめる実力を持っており、全身を覆う、『氣による攻撃を拡散・無効化する』力を持った甲羅と、口から放出する『触れたものを溶かす』と言う呪詛そのものを形にした泡で、皇龍王を苦しめた。
だが、青龍王へと『四神覚醒』した一刀の電撃によって形勢を逆転され、敗北。姿を現した渾沌に助けを求めるも、「弱卒は不要」と一蹴され、渾沌の触腕で外套の中に引きずり込まれた揚句、捕食されてしまった。
○下級罵苦
それぞれの兵団に大量に割り振られる、罵苦の尖兵達。作戦の性質や規模によっては、他の兵団に貸し出される事もある。
罵苦の本拠地で生またばかりの通称『生まれて』は、殆ど“想いの力”を吸収していない為、野性が強過ぎて命令を無視し、暴走する恐れがある。
各名称は以下に記載。
・魔獣兵団主力 猿型 『マシラ』
・魔蟲兵団主力 蚤ヒト型 『アカスイ』
・魔鳥兵団主力 鳥ヒト型 『アンズー』
・魔魚兵団主力 魚ヒト型 『トラウト』
特に、魔獣兵団の主力である、猿型の『マシラ』は、かなりの汎用性と高い知性を持つ為、各軍団に頻繁に使用される。
○双魔獣
檮?が、五胡の成人男性と下級罵苦『マシラ』を、呪術的、錬金科学的に融合させる事で完成した、新種の下級種。高い知能と作戦遂行能力を持ち、武器や鎧を効果的に使用する。数体で行動する時には、熟練の兵士並みの連携を使う事が出来る。試作段階では個体によって戦闘能力にかなりの差があり、天牛蟲が『出来が良い』とした個体は、三体の連携で、蒲公英をあと一歩まで追い詰めた程。
最大の特徴は、幻想の吸収を必要とせず、人間と同じ食糧から栄養分を摂取出来る事で、これにより、中級種以上の個体への幻想の吸収を、より重点的に行う事が出来る様になった。
○双魔獣試験体
正式名称は、『近代兵器装備式甲型双魔獣実験体群』。檮?が双魔獣を開発する際、マシラではなく自身の配下である蟻型の中級種の遺伝子を掛け合わせて生み出したプロトタイプで、全部で五体存在する。
最終的にはマシラを使用した乙型が正式採用となったが、採算を度外視した技術試験型として再改造を施されており、その基本性能は乙型を遥かに凌駕している。
チェーンソー、榴弾砲、高熱火炎放射装置、特殊溶解液を装備する四体と、それをサポートする、『睡眠状態にある間、無限に分身を生み出す』と言う能力を持った一体で構成されている。饕餮の指揮で愛紗と張三姉妹を襲い、連携攻撃で愛紗を追い詰めた。
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YTA WARNING このコンテンツは、作者YTAがTINAMI内で連載中の真・恋姫†無双ss『真・恋姫†無双異聞〜皇龍剣風譚〜』本編におけるオリジナル設定を補完する為のものです。 作品の性質上、大の大人が真面目に考えた中二病設定が蔓延する内容となっておりますので、そういったものを『イタい』とお感じなられる方、恋姫原典至上主義の方は、すみやかに“戻る”アイコンをクリックする事をお薦めします。 また、このコンテンツは、作者のINDEXとしての側面も兼ねる為、本編の進行によって更新、あるいは改変される事がありますので、ご注意ください。 では、どうぞ。 索引:1Pヒーロー能力詳細 2P用語辞典 3Pオリジナルキャラクター設定 |
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そうですねぇ、全く同意見ですwww元々は、いずれ書こうと思っていたオリジナルの作品の設定を、恋姫に宛がったものなので、趣味全開ですし(/ω\)(YTA) これだけ読ンだら恋姫に思えねェな(たこきむち@ちぇりおの伝道師) |
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