ふぉあわーず×いでぃおむ 第2話
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「ふんふんふ〜ん♪」

 

―カチカチッ!

 

 

 

第二文字目

【結局、部活動はしなかった】

 

 

 

「こんな感じで完成っ!」

 

「俺、いい加減かぎ括弧で始めたくない。だから穏便に済まそうと思う。」

 

「なんだよハチぃ、また名目に文句でもあんのか?」

 

「やっぱ穏便になんて無理!ネタバレ!ネタバレだから!『部活動しなかった』ってネタバレだから!」

 

「良いんじゃん、しなかったんだし。ぷいっ。」

 

「可愛くそっぽ向いたからって許されると思うな!」

 

「か、かわいっ!?」

 

「赤面する場面じゃ、ねぇがら!」

 

 

―前回と同じような始まりとなりました。

 

安心してください。名目はもう変わりません。

 

『ふぉあわーず×いでぃおむ』始まります。

 

 

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「―無理強いはしないけどさ。妹を誘いたくない理由でもあんのかよ。」

 

話を変えてしまっても良かったが、俺は敢えて聞いた。

 

すると織葉は観念したように口を開いた。

 

「ハチはさ、陽由(ひより)と話したことあっただろ?その時さ、どうだった?」

 

陽由とは釧路陽由のこと。

 

釧路陽由とは今高校一年生で、織葉の妹である。

 

「どうだった?って言われても……、簡単に言うとお前とは正反対だな。」

 

おしとやか、またしおらしいといった感想が付く。

 

本当に姉妹かと思ってしまう程だったという記憶がある。

 

数ヶ月前の話だ。

 

俺が思想していたせいか、『バンッ!』と机を叩き、注意を向けさせる織葉。

 

強く叩きすぎて涙目になった織葉を見て可愛いと思ってしまった俺。

 

「くっくっく、見解の相違だなっ!」

 

『バカめっ!』と言わんばかりの見下し目線。

 

※涙目の見下し目線で、だ。

 

「話が全く掴めないって!なんだってんだよ!」

 

「あいつはな……」

 

ごくっ、と唾を飲み込ませる様な雰囲気を織葉は漂わせる。

 

「あたいに対してな……」

 

織葉は胸の前で拳を作り苦しそうなポーズを取る。

 

そして今、口を開くっ!

 

 

 

「腹黒なんだよぉっ!!」

 

 

 

「妹って何組だっけ?」

 

「んあ?A組。」

 

「よし!呼んでくる!」

 

「……、待てよっ!今の話し聞いてたのかこのヤロッ!無理強いしないって―」

 

 

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「こんにちわ。私、釧路陽由(くしろ ひより)と言います。」

 

「知ってるよぉっ!何でマジに連れて来てんだよハチぃっ!」

 

「ちゃんと入部届も出してもらったぞ!」

 

ぴらぴらと入部届を見せる。

 

もちろん織葉には届かない程度に上に上げながら。

 

「の、呪ってやるっ!」

 

ぽかぽかと俺の胸部を殴りまくる織葉。

 

文字通り痛くはない。

 

「やっぱり織葉……姉ちゃんと仲がいいんですね、八八先輩。」

 

「そうかな?」

 

「はい。よく織葉姉ちゃんから八八先輩の話を聞きますよ。それに人にそんなじゃれあったりもしないですもん。」

 

ニコリッと可愛らしい笑顔を向ける妹さん。

 

織葉をチラッと確認すると『ちょ、お前変なこと言うなよ陽由!というより織葉お姉ちゃんとかキモッ!普段は呼び捨てだろっ!バーカッ!』と独り言を言っていた。

 

一々一文の終わりに俺の足を踏むのを止めていただきたい。

 

そういや妹さんに対しての呼称って無かったな、と思い出す俺。

 

普通に話していた分には問題無かったが、部活として参加するなら必要だろう。

 

「そっか。んで話変わるんだが、君のことは何て呼べば良い?」

 

「え?何でもいいですよ?好きに呼んでください。」

 

好きに、か。いきなり陽由って呼びつけにするのも馴れ馴れしいな。

 

「釧路、で良いか?」

 

俺は『織葉』と一人呼んでいるから妹さんのことを『釧路』と呼んでも差し支えはないだろう。

 

だが、妹さんは悲しそうに目を細める。

 

織葉が『ざまあw』と言ったのは気にしない。

 

「私だけ、名前じゃないんですか……?」

 

んー。面倒だ。

 

俺は乙女心なんざ分からんから『名前で言って欲しいなら言えよ』と言いたくなる。

 

「じゃあ陽由で良いか?」

 

「はいっ。」

 

笑顔で頷く陽由。

 

本当に織葉に対して腹黒なのだろうか。

 

そんな織葉は『いきなり名前だとっ?馴れ馴れしいなこのヤロッ!』と言いながら俺の脛を蹴っている。

 

一応お前もいきなり名前だったからな、とは言わないが思っておく。

 

変わりにチョップを織葉の脳天にプレゼントしてあげたら手を噛まれた。

 

あ……

 

「っと、悪い。ちょっとトイレに行ってくる。」

 

急な尿意に俺は二人にそう告げる。

 

俺が部室を出る際に振り返ると、

 

「おうぅ、行ってこいっ。」

 

と腕組みをし、屈託の無い笑顔を向ける織葉、

 

「行ってらっしゃい先輩っ。」

 

可憐な笑顔を見せる陽由。

 

なんというか、トイレ行くのにそんなお見送りはしなくていいぞ。

 

苦い顔をしながら俺は部室を後にした。

 

 

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部室からトイレまでは遠い。

 

この学校はそこにトイレがあるからと言って、男女のトイレがあると考えてはいけない。

 

俺が何を言いたいかと言うと、部室から約30歩が女子トイレ、そこから更に約200歩が男子トイレとなっており、女子トイレと男子トイレが近くにあるわけではない。

 

だが安心していい。

 

俺は今トイレからの帰りだからトイレ中継は存在しない。

 

「よし、着いた。」

 

俺はさっさと部室に入ろうと思い、ドアに手を掛ける。

 

しかし、その手はドアを開けずに止まってしまった。

 

何故なら部室の中から聞こえてしまったから。

 

とある一言。

 

声の調からして織葉ではない。

 

ならばもう一人の声だ。

 

俺は信じたくない。

 

しかしその声が、

 

 

 

「―ググレカス。」

 

 

 

陽由のモノだと気付いた時、俺の中の何か(主に陽由へのイメージ)が、砕け散った―。

 

 

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―なあぁ、なんか終わりが軽くシリアスだなぁ。

 

どちらにせよハチっ!

 

あたいはこの話と次の話を載せるなと言ったはずだぁっ!

 

この続き載せんなよっ?

 

絶対載せんなよぉっ?

 

では以上だっ!

 

 

説明
わけのわからない物語第二段!というか続きです。

なんだかんだで考えていたらシナリオがふつふつと浮かび上がってきました。

というか小説ばかりになってしまいました……。

この状況を打破しなければなりませんね。

そんなことは置いといて、ふぉあわーず×いでぃおむ。

お楽しみください!

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