黙々・恋姫無双 壱黙 |
荒野、
そうとしか言えない広い地に、主人公、北郷一刀ちゃん(9)は立っていました。
「…??」
キョトンとなって首を傾げる一刀ちゃんですが、状況を把握できそうな物はどこにもありません。
今日は学校でせっかく友たちから野球にサッカーに誘われて、ゴールキーパーという重要役を任されちゃって、一生懸命ゴールポスト守っていました。
そしたら、何か真正面に立っている子(サッカー部所属の)がおもいがけなかったダイレクトアタックをかけてきてそのボールが顔面に当たって……
ああ、それ見事なシュートでしたね。
とても小学生のあれとは思いませんでした。
とにかく、
「……」
まだ顔が赤くなっている一刀ちゃん。周りを見回ってみます。
荒野です。
学校のグラウンドも芝生もないし、砂と石しかありませんが、鉄棒やジャングルジムとか後ろにあったはずのゴールポストがありません。
そして何より、
学校の建物が見当たりません
…
はい、決して学校ではないですね。
一刀ちゃん、知らないうちに知らない場所に来てしまいました。
大変なことになっちゃいましたねー
「…?」
あ、はいはい、僕ですか?
僕はただの作者です。
これからさっちゃんって呼んでください?
「……」
はい、すみません調子に乗りました。
えぇと…とりあえずお詫びにあめをあげましょう。
ざぁああーーーー
「!!」
あっ!ごめんなさい、雨じゃなくて飴です。
たったったったったっ
「!?!」
いや、飴を雨のように降り注ぐのでもありません!何やってるんですか、一刀ちゃん痛がってるでしょう!?
「……??」
もうわけが解らなくなっちゃった一刀ちゃんです。本当にごめんなさい。
「……」
あ、飴舐めるんですね。
落ちた飴の中の一つを取って口に入れました。
「…!(ニパーッ)」
あ、開き直りました。気に入ったみたいです。
雨のように降り注ぎましたので、もっと取ってズボンのボケッとが外でみて膨らむほどたくさん入れました。
お欲張りさんで…いえ、子供だから飴が好きなのは当然ですね。
「…」
え?ああ、僕もですか?ありがとうございます。解説の邪魔になりますから、食べるのは少し後に…
「……(むっ)」
あ、…は、はい、解りました。食べます。うぅ……甘いです。
ちょっと、食べ終わるまでカットしてくれますか?
さて、ここはどこかというとですね。
「??」
知ってるの?って顔ですね。はい、知ってます。だって作者ですからね。何でも知ってますよ?
「(キラキラ)」
あ、いや、そんなキラキラな瞳で見られたら照れちゃいますよぉ……
ここは陳留から十里ぐらい離れているところにある荒野ですね。
「???」
あ、良くわからないって顔していらっしゃる。
えぇっとですね…
「おいよ、そこのお前」
うん?この人たちは誰ですkってうわあっ!大変です!この人たちは…!
「??」
「子供がこんなところで一人でうろちょろしてよぉ」
「……」
一刀ちゃん、そこから早く逃げるんですよ。その人たちは所謂「三馬鹿」と言われる……
「兄貴、そんなちびはほおっておいて行こうよ」
そこ、チビはあんたでしょう?
「まぁ、待ってみろよ。このガキ、服が何かすげぇじゃねぇか?」
「おお、そういえばそうですね。何かぴかぴかしていて」
一刀ちゃんが着ている服は聖フランチェスカ学園初等部の制服です。
すごく日差しを浴びたら、キラキラします。
あれ?でも何でサッカーをしていたはずなのに制服なんでしょうかね?
「きっとどっかの大金持ちの息子だろ。捕まえて親に金を出せとしたら…」
「なるほどー!さすが兄貴!」
「なすがなんだな」
大変です。このままだと、一刀ちゃんが誘拐されちゃいますよ。一刀ちゃん、早く逃げて。
「……?」
何で沸け解らないって顔って立っているの、この子は?
一刀ちゃんとお母さん?子供の教育ができていません!自分の安全をはかっていません、この子!
「大人しく俺たちと一緒に行くんだな……」
あっ、デブが一刀ちゃんに手を…!
って、あれ?
「!?」
「馬鹿、なにやってるんだ、お前ぇは!」
「おかしいんだな」
デブが捕まえようとした一刀ちゃんは、デブの手がある一足先に立っていました。
「大人しく捕まるんだな」
「…」
「!?」
またです。
デブが捕まろうとしたら、いつの間にかそのちょっとだけ先にたっています。
「おい、どうなってんだ!」
「わ、解らないんだな」
「ええい、退け、俺がやる」
兄貴さんが一刀ちゃんを捕まろうとしますけど、
「………」
一刀ちゃんは口の中で飴を転がしながら、なんともないように立っています。
兄貴さんの目の前に、捕まらずに。
「な、何だこれは」
「兄貴、何かおかしいぜ?」
「怖いんだな」
チビとデブは、まるで一刀ちゃんを化け物や幽霊を見るようにして怯えていました。
「そ、そうだな。ここは…」
兄貴さんもちょっと怖いように逃げようとしましたが、
「まてぃ!」
「こ、今度はなんだ?」
あ、あの人は、
「子供一人を相手に三人で襲い掛かるとは、言語道断!」
わーい、白い袖をなびきながら現れた女性、その姿まるで一匹の蝶!!変態ですけど
そうです。この人こそ、常山の昇り竜、趙雲さんです!変態ですけど
「ま、待てくれ!俺たちはもう…」
「問答無用!」
すさっ!
「「「うわあああぁぁぁっ!!」」」
わあ、星になっちゃいました。
あんなのができるのって、どこかの服にR文字をしている人たちと猫ちゃんしかできないのだとばかり思っていましたよ!
「……」
「大丈夫か?」
趙雲さん、一刀ちゃんに近づいています。
逃げて、一刀ちゃん、その人は別の意味で危険だよー。
「……」
ってまた何の反応もしないし…もう僕の声聞こえないんでしょうか。
「ふむ、どうやら驚いて言葉が出ないようだな」
まぁ、どの意味あってますけどね。
「大丈夫ですかー」
あ、また一人来ました。
何か眠たそうな顔をしているこの人。名前は程立。
「怪我はないか?」
もう一人の人は眼鏡をした、右腕の骸骨の飾りがとっても似合わない人、名前は郭嘉です。
「……」
二人追加されたものの一刀ちゃんは反応なし。
あ、何かしてます。
ポケットの中から…
「うむ?」
「……」
あ、先ポケットに入れといた飴を一つ趙雲さんに差し出しました。
ありがとうという意味なんですね、解ります。
「……」
「くれるのか?」
「…(こくっ)」
おおっ!何か頷いた!すごい!
「なんですかー?風にもくださいよー」
「あなたはもう大きいの持ってるでしょ?」
後ろで見ていた程立さん物欲しそうな目で見ていますが、程立さんその口についているものがなんでいらっしゃいますでしょうか?
「稟ちゃんは要らないそうですから、風が代わりにとってあげるのですよー」
「子供はあげる気もなさそうなのに勝手なこと…うん?」
「……」
おおっ!後ろでの話を聞いて一刀ちゃん、二人にも一つずつ飴を勧めました。
「ありがとうございますー」
「い、いや、私は…」
「…(むっ)」
とらない郭嘉さんに向かって更に一歩近づく一刀ちゃん。
郭嘉さん、それはとらないとダメですよ。僕ももらっちゃいましたから。
「ど、どうも……」
仕方なさそうに飴をもらう郭嘉さんです。
「……」
三人が飴をもらって食べてる間、一刀ちゃんはなにもそれをじっと見ているだけでした。
飴はもっと残ってるんですが食べません。
一日に飴は一つずつ。一刀ちゃんとお母さんとの約束です。
それも、食べてから直ぐに歯磨きをするっていう条件ですが、残念ながら今はブラシがありません。
「ふむ、怪我はなさそうだが、精神的が衝撃があるようだな」
「でないと、元から寡黙な子なのかも知れませんね…どっちにしろこのままほおっておくわけには……」
「待ってください、風。あなた、もしかしてこの子を連れて行くとか思ってないですよね?」
程立さんの話を途中で切って郭嘉さんが言いました。
「おいおい、じゃあこんな子供をこんなところにほおっておけというのかい?それはあまり酷すぎだろ」
「!!」
お、一刀ちゃんびっくりしちゃいました。
程立さんの頭の上の人形がしゃべってるように見えます。
「……」
「おおっ!」
触ってみようと程立さんに近づく一刀ちゃん。
「お、おい、やめろ。そんなに触ったら…あぁ…あぁぁぁ」
おい、人形、変な声出すな。
「あのー、おぼっちゃん?そんなことしたら困るんですけどー」
今度は下のが話しますね。あ、いや、すみません。
「……」
困るっていう言葉を聴いて直ぐに触るのをやめる一刀ちゃんです。
いい子ですね。欲望に充実な上に人の話をちゃんと聞いてくれるってなんていい子なんでしょうか。
「この子のことは陳留の刺史殿に任せるとしましょう」
うん?
陳留の刺史って確か……
「……」
「むっ」
あ、一刀ちゃん、話が見えてきたのか、郭嘉さんの裾を掴みます。
こんなところに一人で置いていかないでっていうことですよね。
「えっ!?あ、いや…あの、その…」
「稟ちゃん…??」
「ふむ、確かに子供をこんなところに一人で置くことは喜ばしいことではないな…」
「いや、しかし、私たちにはこんな子の助けをする暇なんてないのですよ?それに、この子はどこかの貴族の息子の様子ですし、我々のようなものがつれていくようなことではないです」
「それもそうではあるが……」
趙雲さん、悩んでいらっしゃいますね。
…あれ?何か悩みの視線の先に、一刀ちゃんが郭嘉さんを捕まえてる手があるのですが?趙雲さん?
だだだだーーーー
うん?
この、なんかこう……
あ、この音は聞いたことがあります。
昔スペインの闘牛祭りで聞いたようなこの声は……
あ、すみません、普通に馬ですね、はい。
牛とか変なこと言ってすみません。
旗に曹と言う字があるのを見れば、あれは陳留の刺史、曹操さんの部隊のようですね。
って、あれ?三人とも行っちゃうんですか?
「それでは私たちはこれで…」
「うむ」
「飴おいしかったですよー」
「……」
一刀ちゃん、慌ててます。
ここでせっかく話ができる人たちに会ったのに、また行っちゃったら自分は一体どうすればいいのか。
てててて
小足で三人を追う一刀ちゃんです。
郭嘉さん、鬼!人でなし!全身血液女、全部鼻で噴出して死ね!!
「稟ちゃん、ついてきてますよ?」
「言わないでください!」
「何か…助けてあげたはずだが、すごく悪いことをしてしまったようだな」
「言わないでくださいってば!」
それでも後ろを振り向かずいってしまう三人さんです。
「…、…ぁ…」
ドスン!
ああ!一刀ちゃん!倒れました!
地面は砂。
それほど痛くはないでしょうけど、子供がこんなところでこけてしまったら……」
「……(うぐ……)」
あ、ああ、泣いちゃいそうです。
どうしましょう、どうしましょう。
私はただの作者にすぎないのです!
泣く子を慰める術なんてぇーー!!
「……(うぅぅ……うぅぅ……)」
あああ、ダメです。子供が泣くのを見たら僕、胸が千切れそうで死んじゃいますよー
「男が泣いたらダメよ」
「…??」
「そんな情けないことをすると、男の子として恥というものよ」
「………」
一刀ちゃんがその言葉を聴いて涙と泣き声をぐっと我慢して後ろを振り向いたら……
「…いい子ね」
そこには、
また違う女の人が立っていました。
(続く…の?)
一度こんな悪ふざけを満載させた話をしてみたかったもので……
そういえば、北郷一刀を主人公にしたのって、自分これが初めてですね。
たとえ設定は変わっていても、
というわけで一刀ちゃんの設定です。
北郷一刀ちゃん(ちゃんは名前のうちに入りません)(9)
特徴:
寡黙、というか喋らない、というか喋れないというか……
約束をちゃんと守るいい子です。
煩悩に素直な子ですが、人にダメと言われたらやめます。
服:聖フランチェスカ初等部制服(あるの?初等部)
好きなもの:飴(でも一日に一つしか食べません)、抱っこ
嫌いなもの:辛い食べ物、怖い人
背:曹操さんよりより少し低いです。
体重:知ってどうします?子供並みです。
以上でお送りしました。
以上、さっちゃ(…)…作者でした。
説明 | ||
多少の…他の作品のパクリではないのかって感じがしなくもないです。自分から考えても…… 問題になれば直ぐに消そうかと思っています。 何故書いちゃったし… p.s.ジョージさんから許可を得ました。これよりインスパイアを名乗ります。 |
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コメント | ||
大すけさん>>はい、問題ありません^^(TAPEt) いや、地の文(作者の言葉)は登場人物と会話できないからコミュニケーションの手段等(ジェスチャーや筆談)の描写をかかなければ陳留の刺史にも捨てられる可能性が・・・(大ちゃん) イリヤ・エスナ さん>>あれ?何か更に突っ込まれている(TAPEt) COMBAT02 大すけ さん>>一応三話分までは書いてるつもりですけどね。筆談については問題ありません。何せ作者が話内に入ってますから;; 後、だとしても一応、ジョージさんの許可を得てからあげたいと思います。本業のこともありますし(無真や雛ー>凰や)(TAPEt) おやっと? さん>>はい、自覚も多少ありました。実はこの前一気読みしたところでして…一応メールを出しました。返答なさる次第で、この話が閉められるか続くかが決められるでしょう。(TAPEt) きずいたから言います。キラキラ光る服って制服ですよね?制服でサッカーをしたんですか?なんか気になってしまう。(イリヤ・エスナ) 面白いですが、一刀が相手との意思疎通を考えると早めに筆談のイベントを入れなければ、生き残れないと思います。(大ちゃん) たしか盲目の作者が沈黙として同じの考えてたよ。しかも魏√で。子供ではないと思うけど、色々かぶってるから連絡いれたほうがいいかも。(おやっと?) 今後の展開が楽しみでし!!(COMBAT02) |
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