真恋姫無双〜ありえたかもしれない外史AF〜 第11話 枷×激痛 |
この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。
なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください
雪蓮「これで……終わりよ!!」
雪蓮の一撃が一刀に襲い掛かる。その一撃を一刀はまともにくらい吹っ飛ばされる。
そして、一刀はそのまま地面に叩きつけられる。
華琳「勝負あり…かしら」
地面に叩きつけられた一刀を見て華琳はそう言った。周囲の人間も華琳の言葉に同意するかのように頷く。
華琳「それにしても雪蓮があそこまでの力があったなんてね」
桃香「本当にすごいですね〜雪蓮さん」
雪蓮の戦いぶりに皆、感嘆の声をあげる。そんな中冥琳は一人浮かない顔をしていた。
穏 「……?どうしたのですか〜冥琳さま〜」
冥琳の様子がおかしいことに気づいた穏が声をかける。
冥琳「いや……雪蓮も大分追い込まれているな」
穏 「ふぇ?どうしてですか?」
亞莎「どう見ても雪蓮様が押していますよ」
蓮華「一刀の負けになるのでは?」
冥琳の言葉に疑問をぶつける面々。冥琳はそこで指をさした。
冥琳「確かにな…だがあれを見てもそう思うか?」
冥琳が指をさしたほうを見ると雪蓮が南海覇王を杖にして片膝をついていた。
雪蓮「はぁ…はぁ…はぁ…やったのかしら?」
片膝をつき息も途切れ途切れで雪蓮は一刀を見る。
雪蓮(やっぱり身体がキツイわね…たった数分でもこの様よ)
雪蓮は人間にかけられているリミッターを無理やり外して並外れた身体能力で一刀を圧倒した。だが人間の身体には限界がある。リミッターを外すと身体に激痛が走り、長時間の使用は後遺症をおこしかねない。それは、まさに諸刃の剣であった。
美羽「一刀ーーー!!」
七乃「一刀さ〜〜ん!!」
美羽と七乃が必死に声をだして一刀に声援を送っていた。雪蓮は立ち上がって一刀を見る。
雪蓮「やっぱりそう簡単には終わらせてくれないわね…一刀」
雪蓮の視線の先に映ったのは立ちあがろうとしていた一刀であった。
一刀が立ち上がると、観客席から大歓声が起こる。
雪蓮「やっぱり倒れないのね〜」
「……正直、今のは効いた」
一刀は落ちていた白夜と月詠を拾い雪蓮を見る。
「無理やり枷を外したのか……」
雪蓮「あっ、気づいた」
「……あまり感心はしないな」
雪蓮「一刀に勝つためなら何でもするわよ」
一刀の問いに雪蓮がおもしろそうに答える。そんな雪蓮を見て一刀はため息をつく。
「それに『残月』まで見切られたし」
雪蓮「実は…星や霞の試合を見ていたけど全くわからなかったのよね〜」
「なら、どうやって…」
雪蓮「ずばり……勘よ!!」
そう言って自信満々に一刀に指をさす雪蓮。そんな雪蓮に一刀は呆然とする。
「勘って……いや雪蓮らしいよ」
雪蓮「なんかこの状態の時はいつも以上に冴えるのよね〜」
「…………」
カラカラと笑う雪蓮。そんな雪蓮をじっと見ていた一刀は息を吐き白夜と月詠を構える。
雪蓮「………!!」
一刀が構えるのを見た瞬間、雪蓮も再び先程の構えを取る。
雪蓮(ちょっと…何よこれ…)
一刀の構えは先程までと変わらなかった。だが、雪蓮の勘が目の前の一刀の不気味さを告げていた。一刀は先程より、全く迫力がなかった。普通なら先程の攻撃のダメージが残っていると考えられる。しかし、雪蓮の不安は全く消えなかった。
雪蓮(何か知らないけど…嫌な予感がする)
「……雪蓮」
雪蓮「何かしら?」
「次の攻撃で終わらせる」
雪蓮「そう……だったら…」
一刀の宣言を聞いて、雪蓮が笑顔になる。
雪蓮「終わらせてあげるわよ!!あなたの負けでね!!」
雪蓮が一気に一刀との距離を詰める。
雪蓮「くっ…」
一気に一刀の懐に入る雪蓮だが、雪蓮の身体に激痛が走る。
「ふっ!!」
一刀は左足を強く踏み込み、白夜と月詠の両方を雪蓮に振り下ろす。
雪蓮「くぅ…重い!!」
一刀の一撃を南海覇王で受け止めた雪蓮の顔が歪む。両者、鍔迫り合いのまま全く動かない。
雪蓮「くぅぅぅぅぅ!!!」
雪蓮(このままじゃあ押しつぶされる)
雪蓮が力をこめると身体に再び激痛が走り、強く噛み締めた唇から血が流れる。そこでふと一刀が呟いた。
「雪蓮……それ…身体に相当の負担がかかるだろ?」
雪蓮「ええ…そうね」
「今も身体にかなりの激痛があるだろ?」
雪蓮「何を言って…」
「俺も久しぶりにやってみるか」
一刀の言葉を聞き、雪蓮が大きく目を見開く。直後、雪蓮は一刀の剣に押され始める。
雪蓮「ぐぅ……ま、まさか…一刀、あなたも枷を外して」
「…違う」
雪蓮「えっ?」
「外したんじゃない……抑えるのを止めただけだ」
一刀は白夜と月詠に力を入れて、雪蓮の剣を弾き飛ばす。そして、そのまま一刀は雪蓮の首に剣を突きつける。
「俺は雪蓮と違ってもともと壊れているからな」
笑顔でそう言いきる一刀。雪蓮はそのまま天を仰いだ。
審判「勝負あり!!」
審判の声と同時に大歓声がわきあがった。
一刀が剣を鞘に戻すと、雪蓮はその場所に座り込んだ。
雪蓮「あ〜あ…負けちゃった」
雪蓮が悔しそうに呟くが、その顔は笑顔であった。そんな雪蓮に一刀が手を差し伸べる。
「いや…雪蓮もかなりのもんだったぞ」
雪蓮「ありがとう。でも一刀が言うと嫌味よ〜」
「そんなつもりは…」
雪蓮「あはは。冗談よ」
一刀の手を掴んで立ち上がる雪蓮。
「あんまり無理をするなよ。とりあえずすぐに医者に診てもらえ」
雪蓮「は〜い」
雪蓮の言葉を聞いて満足したのか一刀はそのまま歩き出す。すると一刀の背中に突然衝撃が襲う。その衝撃に思わず一刀はよろめく。
雪蓮「ど〜〜ん!!」
「なっ…」
雪蓮「やっほ〜」
一刀が後ろを見ると、一刀の背中に雪蓮が乗っかった。
雪蓮「私、身体が動けないからよろしく〜」
「おまえ…」
雪蓮「あ〜…一刀が支えてくれないと私、落ちちゃう〜」
そう言って豊満な胸を一刀の背中に押し付ける雪蓮。そんな雪蓮を見て一刀は呆れたような顔をする。
「…今回だけだからな」
雪蓮「ぶぅ〜美羽の場合は無条件で言うこと聞くのに〜」
「当たり前だろ」
雪蓮「……一刀って…実は幼女しか愛せない特殊な人?」
「……落とすぞ」
雪蓮「あはは〜。冗談よ、じょ・う・だ・ん」
そんな他愛もない会話をしながら二人は医務室にむかった。
雪蓮を医務室に運ぶと、そこには冥琳達がいたので一刀はそのまま雪蓮をまかせてその場所をあとにした。自室に戻った一刀は上の服だけ脱いで、身体の状態を確かめる。
「思った以上にダメージがあるな…まあ明日は試合がないから大丈夫だろ」
左手を閉じたり開いたりしてそう呟く一刀。すると、そこで突然扉が開かれる。
美羽「一刀、入るぞー…のぁーー!!」
勢いよく入室した美羽であったが一刀が上半身裸であったため、奇声をあげ慌てて部屋を出る。
美羽「一刀!!何という格好をしているのじゃ!!」
七乃「あらら〜」
顔を真っ赤にして七乃後ろに隠れて怒る美羽と、普段と変わらない様子で一刀を見る七乃。
「いや…急に入ってきたのは美羽だろ?」
美羽「うるさい!!はやく服を着るのじゃ!!」
「……了解」
美羽に言われてすぐに服を着る一刀。
「いいぞ」
美羽「こほん……では」
一刀が服を着たのを確認して再び美羽は入室する。
美羽「一刀…今日の試合お疲れ様なのじゃ」
「ありがとう……それで、どうしたの?」
美羽「三人で晩御飯を食べに行こうかと思っての〜」
「ああ…いいな…じゃあ行くか」
美羽の言葉を聞いて一刀が頷く。そのまま三人は部屋を出て街にむかう。
七乃「ちょっと奮発していい所に行きましょうか〜…一刀さんの奢りで」
美羽「そうじゃの〜…一刀の奢りで」
「そうだな…俺の奢りで……ってこら」
そのような会話をしながら街にむかう三人。もちろん夕飯のお支払いは一刀がしたのは言うまでもない。
後書き
やっと雪蓮戦終わらせました。もしかしたら納得いかないかも知れませんが生暖かい気持ちでスルーしてください。武闘祭もあと2試合となりました。次の一刀の対戦相手はまだ考えていません。その前にちょっと萌将伝をプレイしてちょっと思いついた話をこの後のAFで何話か書きたいなと思います。バトルを期待している人には申し訳ないのですか…
ではみなさんまた
設定
『枷』
雪蓮は枷と言っていましたがようはリミッターみたいなものです。人は身体能力に限界が
あり無意識にリミッターをかけているのですがそれを雪蓮は無理やり外して自分が持っている限界を超えました。もちろん雪蓮は鍛錬をしっかりしていますのでリミッターを外さなくても十分強いです。
弱点は身体に負担がかなりかかり激痛が走ること、長時間使うと筋肉などが壊れて後遺症が残ること。
一刀はこのリミッターがぶっ壊れていて、日頃は意図的に抑えています。そうしないと一刀の身体が持ちません。一刀が氣を使用する理由も実はこのことが関係したりしなかったりです。
書くたびにこの一刀がえげつなくなっているような気がする。…もはや人間じゃないような感じですね。
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投稿です。生暖かく見守ってください。 | ||
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コメント | ||
一刀も凄いんですが、それに無理やりとはいえ対抗できる雪蓮も大概だよな^^;(深緑) 仲の国の種馬は化け物か!!(シルヴェ) なるほどね〜元から体が超人状態で、安全装置が無くてそのすご過ぎの動きに、体自体がついてこれないから超本気が出せないって事か〜。デュラララの静雄みたいだな;(スターダスト) 元から人外の運動能力なのを押さえて過ごしてたわけか・・・・らしといえばらしいな(黄昏☆ハリマエ) |
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