某所にて。

　「よし、勝った！あたしもまだまだ現役ということか♪残念だったな小娘共！」

　「燕が・・・二位、初登場・・・で、二位・・・雪蓮様に・・・勝った♪」

　高らかに笑う香蓮と小さくガッツポーズをとる燕。

　「三位かー・・・むぅ、燕はなんか怒る気がしないけど、母様に負けたのが悔しいわね。しかもたったの二票差。ま、いいか♪一刀と一緒に過ごせるんだし、この際贅沢は言わないわ。残念だったわねー冥琳♪」

　「七票差か・・・差が開いたな。しかし、物語は始まったばかり・・・雪蓮、お前とて油断しない事だ」

　「そうよねえ、ウチにはまだ蓮華にシャオ、思春に明命、氷花でしょ？あとは亞莎に・・・と、これ以上はさすがに拙いわね。」

　「そういうことだ。迂闊な事を口にしてみろ・・・如何な天罰が下るかわかったものではないぞ」

　「出番を削られたりとか？」

　「北郷との時間を横から誰かに掻っ攫われる可能性もあるだろう」

　互いに顔を見合わせてその恐ろしさに身震いしてしまう。

　そんな二人のやり取りの傍らで、香蓮と燕は二人で祝杯をあげていた。

　「しかし、わずか一票差とは・・・初登場ながら手強い」

　「��前世�≠ﾅ・・・の影響も、少なく・・・ないと思う」

　「なるほど、納得だな。だとすると、この場にいない氷花が要注意だな」

　「頑張ってあぴーる、しないと」

　「だな。ただまぁ・・・いま問題なのは」

　「二人とも・・・やけ酒、止めて・・・あげない、と」

　「止めておけ、あたしやお前が慰めるのは逆効果だ。今は・・・放っておくのが一番だ」

　「ん」

　頷いて視界の片隅に映っていた二人を意識的に外し、再び香蓮と酒を酌み交わす燕だった。

　某所の片隅で祭と穏がやけ酒を呷っていた。

　「儂とて出番さえあればこのような結果！！」

　「そうです〜・・・私だって出番さえ・・・一刀さんとのお勉強の件さえ省かれるなんてあんまりですよ〜！」

　「儂にも出番よこさぬか〜！北郷と手合わせさせるのじゃ〜！！」

　最早、半泣きの状態である。

　結局二人はそのまま酔いつぶれて眠ってしまう。その後、二人の介抱を一刀がやり、二人はその事を翌日になって知り、どうして起こさなかったのかと一刀は責め立てられる事になるのだった。

　「悪いの俺じゃなくてアイツ(作者)なのに〜！！」

　なんにも聞こえません♪