少女探偵レモンとトランプのゲーム |
最近わたしことレモンの周りではトランプゲームが流行しています。
そんななかミステリ倶楽部のメンバーは新しいゲームを作ったようです。
「いいかい? こうやって一組のトランプを用意するのだ」
とアーサーの父のレイフィールド・アーサーは三人にトランプを見せた。
その二人の少年と二人の少女。ハンサムだが性格がイマイチのサラ・コナンと、レイフィールドの息子のアーサー、
アーサーの恋人のカレンという女の子。
そして少女探偵のレモンも呼ばれた。
「アーサー。なんであたしを呼んだのよ?」
とキトンのシルクハットと黒髪ロングのレモンは聞いたもの。その答えは。
「パパは君を倒したがっている。エースとして」
つまりミステリ倶楽部会員番号一番の人間がレイフィールド・アーサーなのだ。
「レモンくんきてくれたのか?
さて、このトランプゲームにはランダムに2から12までの数字が出せるもの、例えばサイコロや数字の書かれたトランプのカードが必要なのだ」
二組のダイス(さいころ)が用意された。つまりふたつのサイコロを振ると、2から12までの値が出てくるのである。
「君たちにはそれぞれトランプのクラブ・ハート・スペード・ダイヤのカードが配られた、と思う。そのカードはエースとキングが抜いてある」
たしかに、とレモンは思う。2からクィーンまでしかない。ちなみにカードの種類はハートだ。
レモンは「わたしはハートだけどみんなは?」と尋ねる。
「じゃあ、わたしはスペードね」とカレンがカードを見せながらいう。
「ぼくはクローバー」
とアーサーがいう。
「ぼくはダイヤだ」
さてみんなさいころを振りたまえ。
その数字に当てはまるカードを出してみたまえ。それ君の体力値カードだ。あまりに低すぎるようなら二回まで振りなおせる。ただし欲張って数値を変更しようとして
失敗してもやり直しはきなないのでそのつもりで^^
体力値カードはレモンは8だった。サイコロの数値が8だったのだ。
「もちろんこれはサイコロでも2から12までのトランプをシャッフルしてもいいのだが、今回わたしというゲームマスターがいるので君たちは純粋に遊んで欲しい。
さてわたしはこれから2から12までの数字をランダムに出す。そしてわたしが出した数に対して
君たちは手札の中からより”小さな数値”のトランプカードを出さないといけない。ただし体力値を減少させてもいいなら、高い数字を出してもいいのだが^^
サイコロの目よりも高い数字のカードを出す場合は高い数字からサイコロの目を引き算した数字を体力値から引くこと。
つまり体力値はそのときに減少する。このゲームでは、パスはできないのでそのつもりで^^
またやや優先順位は低いものの、君たち全員が同じ数値のカードを出してはいけない^^ それぞれ別の数字を出すこと。
それが起こらざるを得なかった場合は、
君たち全員が目の前の手持ちの山札から一枚カードを引かねばならない^^
こういったことは最初のうちは起こらないと思うが^^」
……もっともそれを狙う人もいそうだわ……。とレモンは思った。
体力値カード、つまりただのトランプのカードは見たところ、レモンは8、モニカはQ(12)、コナンは9、アーサーは4だ。
(モニカがQ!?)
明らかに有利である。ところでこのゲームは体力値カードが高い人からカードを出していく。つまりモニカ→コナン→レモン→アーサーとなるのだ。
レイフィールドさんの説明が続く。
「体力値が変更された場合、自分の出した山札のなかから当てはまる数字を探し出し、表示された体力値のカードを交換すること。仮にその数字が手札のなかにある場合は、体力値を表すそのカードを横にしないといけない、そして、自分の手持ちのカードだった場合はその次の減少の際に、手札に戻すように^^
もっともこの体力値となったカードにはボーナスがあって、仮にカードを全部出した場合、体力値カードは手札から出されたものであっても山札に入れられた、と考える。つまり一枚捨てているわけだ^^」
「そして、やがて体力値が減少していき、たとえば体力値が「4」で、持っているカードがクィーンの「12」、出てきたダイスの目が「2」のように、明らかに差し引くと、体力値がマイナスになる場合は自分の出したカードの山の中、つまり自分の出した種類別に分けられた山札から
カードを一枚ひかないといけない。
これを繰り返していく。
この勝負は2から12までの持ち札のトランプを全部出せた人が勝ちだ^^」
とレイフィールドがいった。
「つまり……サイコロの数値が低いと危険ってことだね」
とコナンがいう。
「そうだ。だからできるだけ低い数値のカードは温存するのが好ましい」
しかし、レイフィールドはいった。
ただしクィーンはどうしても出せなくなる場合がある、という。
生命値が1となり、手持ちのカードにクィーンがある場合、この場合ルールからすると、そのクィーンは出せず、自動的に負けになるので、
「キング!」と告げて、投了せねばならない。(またどうしても勝てないと思った場合も「キング!」といってもいいらしい。)
そして「キング!」を宣言した次の番から、カードを引く順番が逆になる。時計回りが反時計回りになる。反時計回りが時計回りになるのだ。
こうして四人の子どもとゲームマスターの大人のレイフィールドさんはゲームを楽しんだ。
レモンの報告書:やれやれ今回はミステリ倶楽部の挑戦状じゃないみたいねえ。単純に自慢したいだけかしら?
説明 | ||
こちらの考えたトランプゲームの説明を兼ねた小説です。 | ||
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