ふぉあわーず×いでぃおむ 第3話
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「織葉に任せてると碌(ろく)な事にならんからな。部長としていっちょやってやろう。」

 

「……」

 

―カチッ

 

 

 

第三文字目

【織葉と陽ニャーッ!

 

 

 

「あぁぁぁ!お前何してんだよ!」

 

「それはこっちのセリフだぞハチっ!前回の続き書くなって言ったのにぃっ!」

 

「それにしたって名目に当たんなよ!『ニャーッ!』って何だよ!もう今更書き換えられねぇよ!」

 

「うっさいっ!最後に名目を書く癖が裏目ったなぁっ!」

 

「畜生……、大人しく隣で見てたから怪しいとは思ったんだが……。」

 

「先輩。お姉ちゃんが何かしたんですか?」

 

「ああ陽由か……、名目見ての通りだ……。」

 

「分かりました。私が成敗します。」

 

「え?あ、ああ。」

 

「さて、お姉ちゃん。」

 

「なに?(;´・ω‖部長」

 

「あは、先輩の後ろに隠れるとは察しが良いですね。先輩、そこにいるの捕まえてください。」

 

「あいよ。」

 

「甘いっ!≡(`・ω・)」

 

「逃げても無駄だよ。お姉ちゃんは、私からは逃げられないんだから♪」

 

「えっ?」

 

「ほら捕まえた♪お姉ちゃん行動パターンが分かりやすいんだもん、じゃあまず廊下に出ようか♪」

 

「い、嫌だぁっ!((´;ω; ))」

 

「強情な子には……えいっ♪」

 

「に、ニャァァァーッ!!」

 

 

―前振りが長い始まりとなりました。

 

部員が集まるまで部活はしないかもしれない部活。

 

『ふぉあわーず×いでぃおむ』始まります。

 

 

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新しく発足した四字熟語部。

 

四字熟語を覚えようとして企画した部活。

 

これはその初日の部室の風景だ。

 

とは言っても前回の続きだ。

 

 

 

「―ググレカス。」

 

残念ながらこれは俺の言葉ではない。

 

ちなみに俺は今トイレの帰りで、部室の中の様子を覗いている傍観者だ。

 

さて、軽く状況を説明しておこう。

 

釧路家の姉である織葉は『ムキーッ!』という顔で泣いてる。

 

一方その妹である陽由は笑顔だ。

 

「違う、こいつは笑顔なんかじゃねぇ……」

 

これは笑顔何て言う安直なもんじゃない。

 

これは笑顔という名の『小悪魔フェイス!』

 

俺は今初めて『小悪魔フェイス!』と遭遇した。

 

『小悪魔フェイス!』って何かって?

 

そんなもん、

 

ググレカス(・ω・´)キリッ。

 

「あたいはなぁ、その『ググレカス』ってのが許せないんだよぉっ!」

 

「っ!?」

 

織葉が陽由に言ったことなのに俺が凄くびっくりしてしまった。

 

「何で?」

 

陽由は首を傾げ、素直に理由を聞く。

 

 

「はん、ググレカスっ!」

 

 

得意気な顔で嫌っている言葉を使う織葉。

 

「ハァ?(゜Д゜#)」

 

一方陽由はウザさ満点の顔で織葉を見る。

 

さあ、ここらは織葉のマシンガントーク(Level:1)だ!

 

「陽由、分からないことを聞いてググレカスって言われるのはふざけてると思っただろっ!?そんなことぐらい教えてくれても良いじゃないっ!バカッ!と思う時あるだろっ!第一なんだググレカスってっ!ググってもすぐ分かることじゃねぇじゃんっ!すぐどころか結局分かんなかった時もあったよっ!もう一つ言わせろよっ!この間『グーグル検索しても望んだようなサイトへ行けません。ググり方を教えてください。』ってやったら『ググレカス』って来たんだよっ!バッカッ!バッバーカッ!ググり方すら知らねぇから聞いてんだよこっちわぁっ!どうせ『ググレカス』って言ってる奴は知ったかなんだっ!分からないなら分かりませんって言えよっ!逆に知ってるならな、教えろよぉっ!なあ、そう思うだろ陽由!ひよ―」

 

 

 

「……Zzz。」

 

 

「寝るなよぉぉぉぉぉおっ!」

 

 

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色々と限界だったので俺は普通に部室に入った。

 

因(ちな)みに織葉。さっきのお前のマシンガン(でもない)トークは色々となんか駄目だと思う。

 

そんな視線を部室の角で体育座りをしている織葉に浴びせる。

 

「あ、先輩。お帰りなさい。」

 

陽由がこちらを向いて笑顔で迎えてくれた。

 

これは、『小悪魔フェイス!』じゃない。

 

ってか、あなたその前に寝てませんでした?

 

「おう、ただいま陽由。」

 

俺は席に座ろうと思い、陽由の隣を横切った時だった。

 

「……覗きは程ほどにしてくださいね?先輩♪」

 

そう言われて顔が蒼白になったのは、仕方ないと思う。

 

俺は心拍数を戻しながら席に着こうとしたが、陽由が俺の服を掴み静止させられた。

 

何事かと思い陽由の顔を見ると、どこか怯えた様子があった。

 

「あの、……私のこと、き、嫌いになりました?」

 

からかう雰囲気が無い、ただ純粋に投げ掛けた言葉だった。

 

俺は思わず逆に聞いていた。

 

「何で嫌いになるんだ?」

 

「ふえ?」

 

予想してなかった質問が来たからか、陽由から頓狂な声が出される。

 

すると我に帰ったようにあたふたし始めた。

 

「あ、ごめんなさいっ!今のは気にしないでくださいっ!」

 

普段見れない陽由を見てて楽しかったが、去り際に伝えておく。

 

「陽由。よくわからないが、好きか嫌いかでいうなら好きだからな。」

 

「ぁ……、……っ!」

 

陽由の顔が真っ赤になった。

 

「ちょ、……おいハチ。」

 

「織葉、もう立ち直ったの……うぉっ!」

 

言葉の途中で織葉から鋭いストレートなパンチが放たれた。

 

スパッ!

 

「……!!」

 

ギリギリで避けたが、どこぞのアニメのように頬に切傷的な何かが出来た。

 

現実世界であるのか、これ。

 

「ハチぃ、今陽由にこ、こここここ告白しやがっただろぉっ!」

 

「はっ?」

 

確かに好きか嫌いで言うなら好きだとは言ったが、友人としてだ。

 

「お前、どっから聞いてたんだよ!」

 

「そ、それは、『陽由。僕のこの想いは好きか嫌いか、もはやそんな言葉では言い表せられない。だけどこれだけは言える、―愛してるよ。』ってぇっ!」

 

「妄想お疲れさまです!もう……待て!イスは座るものだ!決して投げるものでは……!」

 

「ていっ!」

 

 

ブオオオオオオォォォォンッ!

 

 

織葉がイスを投げる。

 

マズイ。

 

この速さのイスを食らったら死ぬ。

 

分かっていても体が器用に動かない。

 

さようなら。

 

 

「―初日から随分と楽しそうね。」

 

 

ガシッ!

 

音もなく俺の前に現れた女。

 

イスを片手で受け止めた女。

 

新たに人物が登場してしまった。

 

 

「生徒、会長……!」

 

 

生徒会長。

 

ずばり学生の頂点である。

 

 

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―な、何ですかこの展開は……。

 

それはそうと生徒会長って女の人じゃないですか。

 

部長は何ですか?

 

あれですか?

 

ハーレムですか?

 

ハーレム狙ってるんですか?

 

ふぃ〜。

 

敬語って疲れるなぁ。

 

ではっ!

 

説明

さあ前回の続きです。

終わろうと思えばすぐ終わってもノリ的にかまわない作品は3話へと突入!

何か進展があるのか!

(ないけど!)

そんなわけで!始まります……(汗

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