いもうと達!〜その9〜
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 炊事、掃除、洗濯。

 それらの家事は出来て当たり前。

 お姉ちゃんをお嫁さんにしようと考えているなら、これは必須スキルである。

 そんな訳で今から洗濯をしようと思っているわけですが……

 決して、洗濯前のお姉ちゃんの下着の匂いを嗅ぎたいからではない。

 そう。断じてそんな事は無い。

 

「あぁ……お姉ちゃんのパンツは何処かな?」

 期待に胸を膨らませながら、洗濯籠を漁る。

「えっと、これじゃない。これでも……ない」

 おかしい。洗濯ものは全部確かめたはずだけど、肝心のお姉ちゃんのパンツが無い。

 何故? 何でお姉ちゃんのパンツが無いの?

 もしかして、誰かに盗まれたっていうの!?

 そんな!? 一体、何処の変態が盗んだっていうのよ!

「何……してるのよ?」

「あ。お、お姉ちゃん! ちょっと聞いてよ。お姉ちゃんのパンツが誰かに盗まれたみたいなんだよ!」

「……は?」

「ほんと、何処のバカが盗んだっていうのよ! 見つけたら死刑よね。うん、死刑」

 私の了解なく、お姉ちゃんのパンツを盗むなんて重罪だよ。

「彩……」

「大丈夫だよ、お姉ちゃん。私が絶対、犯人を見つけるから!」

 そして、犯人が持ち去ったパンツを私が大事に保管しないといけない。

 だから使用される前になんとしてでも捕まえないと。

「彩。あんた勘違いしてるわよ」

「え……?」

「元からその籠に、私の下着は入っていない……」

「な、なん……だと?」

 そんなはずは無い。いや、そんな事あってはいけない。

「あんたに漁られるのが嫌だから、別にしてる……」

「えっ!? な、何で?」

「だから、あんたに下着を漁られたくないからよ」

「そ、そんなぁ……」

 なんということだろうか。私の唯一の楽しみが。

 世界で一番重要な時間が、無くなってしまっただと!?

 どうしてこんな事になったの?

「これだから、変態は困る……」

 ち、違うんだよ、お姉ちゃん。私は変態じゃないんだよ。

 ただの愛情表現なんだよ。

 そこを勘違いしないでよ。

 

「キモイ……」

「はうわっ!?」

 なんて冷たい視線なんだろう。

 そんな目で見られたら興奮するじゃないか。

 だから――

 

 もっと、そんな目で私を見つめて下さい。

 

説明
何故だろう? どんどん彩が変態になっていくのは……
決して、作者が変態なのではないのです。
ええ、決して……
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