私のことを、夢の中へと 第ニ話 |
飛行機の窓から外の風景を眺める。
一面に敷き詰められた雲が海のようで幻想的だが眺め続ければ飽きてしまうのは当然で――――
なので、中国までの僅かな時間を使ってこれまでのことを振り返ろうと思う。
『私のことを、夢の中へと 第ニ話』
あの世界から戻った俺は色々なことに挑戦した。
理由をつけて逃げていた剣術の修行を始めとし政治、経済、機械技術、農業の書籍を読み漁り、
気づいたことがあるとすれば、昔の俺はなにも知らなかったということだろう。
こちらの世界の知識で彼女達の役に立つものはいくらでもあったのに、
俺はそのほとんどを伝えきれていなかった。
伝えられたことといっても中途半端なものばかりで、桂花達も苦労していることだろう。
剣術については……あまり聞かないでほしい。
竹刀を振り回しているだけでは意味がないことに気づいた俺は、
祖父に頼み込んで稽古をつけてもらうことになった。
そこまでは良かったのだが、いざ稽古が始まると生傷が絶えず、
脳震盪で病院に担ぎ込まれたこともあったっけ……。
剣術をやっていて良かったことと言えば、あの不動先輩と試合をした時のことだろう。
結果は、一太刀も当てることができず散々なものではあったが、
「まだまだ荒い部分は多々あれど、北郷殿の気概は立派でござる」
と試合が終わった後に掛けてくれた言葉が嬉しかったことは覚えている。
また、息抜きとして三国志の文献を読んだりもした。
書かれている内容と記憶の中にある彼女達を比べて思わず笑ってしまったことさえある。
そんなことを振り返っていると飛行機が着陸体制に入り、
アナウンスで着陸時の案内が流れていた。
「そろそろかな……」
最初の目的地は決まっている。
俺と華琳が出会った場所である――――陳留だ。
『あとがき』
前回に引き続き短いですね……
現代のお話については次の第三話で最後になります。
華淋達の世界に戻って再会し、ハッピーエンドという物語も良いかもしれませんが、
私は前にも述べたようにシリアステイストが好きなので一騒動起こそうかなと考えています。
ひょっとしたら大騒動になるかも……。小説ってどのあたりで区切りをつけるべきなのか、
難しいところですね。ひょっとしたら完結までに話数が3桁いっちゃうかもしれないです……
そんなこんなで第二話終わりです。
『私のことを、夢の中へと 第三話』にてまたお会いしましょう!
説明 | ||
『私のことを、夢の中へと 第一話』の続きです。 飛行機の中にて、一刀の回想となっています。 |
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コメント | ||
真相はそれこそ本人達の墓の中にしかないんだろうな。 さておき一刀が現地へ到着するようですが、どうなるか楽しみです。(深緑) ↓あの墓から二人の若い(?)女性の殉死した骨も出土したそうです(thule) ↓河南安陽市安陽県安豊郷の「曹操高陵」のことかな。あれは夏侯惇の墓だという反論や、ヤラセ説も出ていたがそのあとがわからないなぁ・・・(hokuhin) そういえば 曹操の墓って何処で見つかってましたっけ(neko) |
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真・恋姫無双 一刀 | ||
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